非米側の防人になった北朝鮮
世界の商船の3割が通る紅海からスエズ運河は、非米側専用の航路になった。この状態はずっと続く。紅海の封鎖は、米国側の流通を阻害し、米欧のインフレを激化させて経済崩壊に拍車をかける。習近平やイラン上層部は、覇権非米化の流れを自覚している。イランや中国は、フーシ派を動かして紅海を非米側専用の航路にすることで、米国側から非米側への覇権転換を進めている。(中国に棚ボタな紅海危機)少し前までイエメンだけの話にすぎなかったフーシ派の動きは、今や全世界を巻き込む覇権や地政学の転換を引き起こしている。フーシ派は、非米側を強化する防人になっている。北朝鮮の好戦性もこれまで、北の政権や国家を米国の敵視策から守るための自国都合の動きにすぎなかったが、今や非米側が米覇権を引き倒す動きの中に組み込まれている。フーシ派を傘下に入れてきたイランは最近、北朝鮮との外交関係を強化している。非米側の防人どうし、ノウハウの交換や経済交流の強化を目論んでいるのだろう。(What's Known About Iran-North Korea Relations?)2024年5月2日 田中 宇国連安保理で3月28日、核兵器開発...