現代のロシア

ロシア旅行術

ロシア旅行術2025年12月6日   田中 宇この記事は「ロシアに行った」の続きです。米国側から制裁され、ウクライナから攻撃されているロシアの旅行は、特殊な旅行術を必要とする。今回は、それについて書いてみる。ロシアを旅行するつもりがない人には面白くないかもしれない。最大の難問は、スマホの電波だ。ロシアでは2025年春から、携帯電話のSIMカードの契約に、ロシア国内用の複数の身分証明書が必要になり、外国人の短期旅行者は事実上、+7で始まるロシアのSIMカードを得られなくなった。ウクライナの無人機がロシアのsimを入れ、モバイル通信で現在地を調べつつ侵入するのを防ぐため、sim購入時の本人確認を厳しくしている。ロシアの公衆WIFIは、ロシアの電話番号でSMS認証しないとログインできない。電話番号がないからWIFIを使おうとすると、電話番号を求められて使えないという間抜けな状態になっている。SMS認証でなくパスワード認証のWIFIがあるカフェやホテルもあるので、それらを探して入って頼むしかない。SMS認証のWIFIしかないカフェでも、店員さんが自分のスマホを使って認証してくれたりする。ロシア...
現代のロシア

NATO指揮下のウクライナ軍はロシア軍に負けて崩壊、日本は中国に軍事的挑発

NATO指揮下のウクライナ軍はロシア軍に負けて崩壊、日本は中国に軍事的挑発【窮地のNATO軍事顧問団】 ウクライナではロシア軍の進撃スピードが加速、撤退できず包囲網の中に「外国人傭兵」やNATOの軍事顧問団も取り残されるケースが増えているようだ。一般ウクライナ兵の投降が増えているようだが、そうした動きをネオ・ナチで編成された親衛隊や外国人傭兵が阻止している。フリアイポレもそうした状況だ。 西側諸国がロシアに対して仕掛けた経済戦争も失敗、ロシア経済は好調。物価は上昇しているものの、それを上まる率で賃金が上昇、失業率も低い。経済戦争で深刻なダメージを受けたのはヨーロッパだ。ウクライナを利用してロシアを壊滅させられると信じていた人びともこうした現実を認めざるをえなくなっているが、今後、状況は一変すると主張している。「神風」が吹くと信じているのかもしれない。ロシア国内には少なからぬ西側の人が生活、あるいは旅行しているが、市民生活に変化はなく、物不足ということもない。 ウクライナを侵略し、そこからロシア征服を目指すという計画をイギリスは19世紀から持っていた。それを実行したのはナチス時代のドイツ...
現代の世界各国

米国と台湾「握手」の代償。大国に奪われるTSMC(台湾積体電路製造)と“新冷戦時代”幕開けの予兆

米国と台湾「握手」の代償。大国に奪われるTSMC(台湾積体電路製造)と“新冷戦時代”幕開けの予兆台湾の半導体、インドとロシアの再接近、中国とフランスの急接近などの動きはすべて「アメリカ一極体制の終わり」を示すピースとして、確実に組み上がりつつあります。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』ではジャーナリストの富坂聰さんが、TSMC(台湾積体電路製造)をめぐる米台関係の緊張について語り、その背後にある多くの思惑と動きを紹介しています。台湾からTSMCが奪われる危機と印ロ関係と中仏関係と多極化の流れ感謝申し上げる─。台湾の頼清徳総統が3日、自身のSNSに投稿したのは、ドナルド・トランプ大統領が「台湾保証実行法案」に署名したことへの返礼である。台湾が喜ぶことは中国が嫌がる。予想通り、中国は強く反発した。お約束の展開とあってメディアも相変わらずの中台対立の構図からこのニュースを取り上げた。つまりアメリカが中台のどちらに傾いているか、という話だ。だが、トランプのこの選択が「民主主義の台湾を守る大切さに気が付いた」という結果ではないことだけは、どんなお人好しでも理解できたはずだ。AP...
生命科学

意外な事実。飛べない鳥がいるのに、「飛べないコウモリがいない」謎…「飛べないカラダに進化」する道筋が、通れなくなってしまったわけ

意外な事実。飛べない鳥がいるのに、「飛べないコウモリがいない」謎…「飛べないカラダに進化」する道筋が、通れなくなってしまったわけ進化には「通れない道」がある!? 飛べなくなった鳥はいるのに、なぜ飛べなくなったコウモリはいないのか。前回、発達した生物の特徴は、必ずしも進化とは言えない、ということを、鳥の飛翔能力から検証してみました。ところで、コウモリは飛翔能力をもつ哺乳類で、立派な翼を持っています。しかし、鳥に「翼を持ちながらも飛ぶことをやめた」ものがいるのに対して、コウモリに「飛ぶことやめた」仲間はいません。飛べるコウモリから飛べないコウモリへの道は、進化的に通れない道なのでしょうか。なぜ飛べないコウモリがいないのか地球にはさまざまな生物が生息しており、その多様性には目を見張るばかりである。まるで生物の進化には無限の可能性があるかのように思える。しかし、そのいっぽうで、その多様性には欠落があるように思えることもある。その一つの例がコウモリだ。コウモリの仲間は、完全な飛翔能力を持つ唯一の哺乳類である。そして不思議なことに、飛べないコウモリというものはまったくいない。たとえば、鳥の仲間も完...
現代のロシア

ロシアに行った

ロシアに行った2025年12月5日   田中 宇2年ぶりにロシアに行ってみた。2週間弱で、ソチとクリミア、クラスノダール、ロストフ(ドヌ)、チェチェン、ダゲスタンに行った。私はロシア語ができないので「取材」でなく物見遊山だ(日本政府が渡航制限をかけているこれらの地域に物見遊山に行った私を制裁しろという人がいそうだけど)。前回の記事に書いたウズベキスタンのタシケントは、ソチに行く際の乗り換え地だった。(ユーラシアの真ん中で世界の流れをとらえる)最近もたまにイスラム主義勢力(ISIS)がイスラエル批判などを口実に反乱しているダゲスタン(ハサヴユルト、マハチカラ、デルベント)には、自動小銃と防弾チョッキの兵士(警察)が時々立っていた。だが、検問所はなく、バスターミナルの入口も検査なしで、平時の警備は緩い。再建されてモスクワ郊外みたいな高層ビルのニュータウンになったチェチェンのグロズヌイ市街には、武装要員がいなかった。クリミア(シンフェロポリ、セバストポリ、ヤルタ)も、ソチやクラスノダールやロストフも、ものものしさは全くなかった。街頭などで当局者に呼び止められることもなかった。ソチ空港でウズベ...
現代の世界各国

ユーラシアの真ん中で世界の流れをとらえる

ユーラシアの真ん中で世界の流れをとらえる2025年12月3日   田中 宇ウズベキスタンの首都タシケントはユーラシアの真ん中、中央アジアにある。タシケントは東京並みにキャッシュレス化が進んでいる。丸一日滞在して結局現金を全く使わなかった。公衆トイレだけは現金払いのみだった(キャッシュレスのもあるかもしれないが)。現金を使ってないので小銭がない。10万ソム(約1300円)札を見せたら、お釣りがないらしく、無料でどうぞと言われた。釣り銭がないからダメだと断られると思いきや、管理人の女性は笑顔で通してくれた。管理人がだいたい怒っている中国あたりと全く違う。ウズベク人は、はにかむ感じの寡黙な人が多く、東北地方の日本人に似ている。タシケントのあちこちにある公衆トイレは、3千ソム(40円)ぐらいの有料だ。公衆トイレが無料な日本から来ると、入らず我慢してしまう。地下鉄やバスが1700ソム(23円)なので、交通の運賃よりトイレが高い。タシケントでは、ファミレスみたいな店での昼の外食(地元名物の焼き飯=プロフ)が900円、ホテル1泊5000円だから、物価は日本よりやや安い。旧ソ連、元社会主義の国なので公...
現代のロシア

欧米の圧力を跳ね除け、ロシアとインドが連携を深めている

欧米の圧力を跳ね除け、ロシアとインドが連携を深めている ウラジミル・プーチン露大統領が12月4日、ニューデリーに着いた。ドナルド・トランプ米大統領はインドとロシアの接近を妨害するために経済的な圧力を加えたが、効果はなかったようだ。軍事やエネルギーについて話し合うと見られている。 8月31日から9月1日にかけて天津でSCO(上海協力機構)の首脳会議が開催され、24カ国と9国際組織の首脳が参加した。その際、ロシア、中国、そしてインドの結束が世界にアピールされている。会場から引き上げる際、プーチン大統領はインドのナレンドラ・モディ首相を自身のリムジンへ招き入れ、親密さを示した。ロシアとインドの二国間会談でロシアの通訳は英語でなくヒンディー語を使ったことも話題になった。 この会議が始まった8月31日、テレンス・アーベル・ジャクソンと名乗るアメリカ人の死体がダッカにあるホテルの客室で発見された。 ​インドのメディア、ノースイースト・ニュースによると、ジャクソンは米陸軍第1特殊部隊司令部に所属、8月27日にチェックインしていたとされているが、予約依頼はアメリカ大使館の関係者からウェスティン・ホテル...
現代の世界各国

ノーベル平和賞受賞のマチャドがベネズエラ征服で1兆7000億ドルの利権と宣伝

ノーベル平和賞受賞のマチャドがベネズエラ征服で1兆7000億ドルの利権と宣伝 アメリカのドナルド・トランプ大統領は麻薬対策という口実でベネズエラへ軍事侵攻する姿勢を見せているが、勿論、本当の理由は違う。石油利権を手にすると同時に、ラテン・アメリカの再植民地化から世界を支配するシステムを立て直そうとしているとしているのだろう。 そうした本音を公然と主張している人物がいる。​今年のノーベル平和賞受賞者、マリア・コリーナ・マチャドだ​。この人物は長年、ベネズエラの自立した体制を転覆させ、アメリカの巨大資本が支配する帝国主義体制を復活させるために活動をしてきた。 ​マチャドは今年11月5日から6日にかけてマイアミで開かれたアメリカ・ビジネス・フォーラムのイベントにリモートで登場、ベネズエラからニコラス・マドゥロ大統領を排除すれば、1兆7000億ドルの投資機会がアメリカの巨大企業へもたらされると主張していた​。言うまでもなく、投資先の中心には石油がある。マチャドは5日に現れたが、同じ日にトランプも登壇している。 そのトランプは麻薬がアメリカへ密輸されることを防ぐと宣伝しているが、世界最大の麻薬業...
日本の文化

お正月準備「事納め」とは?2025年はいつ?事八日や食べ物、お事汁について

お正月準備「事納め」とは?2025年はいつ?事八日や食べ物、お事汁について昔の農家は12月に来年のお正月に向けて準備をする時期がありました。それを事納めと言います。2025年の事納めはいったいいつの日を指すのか?事納めに針供養が行われる地方もありますよ。事納めと2月8日の事始めの関係、事八日の意味、この時期の食べ物「お事汁」についてもご紹介します。事納めとは?2025年はいつ?事納めとは、昔の農家では12月に入ると作業を締めくくり、道具を片付けて、お正月の準備を始める時期のことを言います。12月8日が事納めで、来年の2月8日が事始めと言います。毎年同じ日が事納めになることから、2025年も12月8日(月)が事納めです。これについては以前、針供養という記事で書きました。針供養で有名な寺社も書いていますもっと詳しく針供養の意味や仕方、いつ行われるのか?有名な寺社について針供養という言葉は知っていても、いつどのように供養すればよいのか知らない方も多いと思います。 針供養の意味や仕方、いつ行われるのか?また針供養で有名な寺社を紹介します。一般的には12月8日が「事納め」で、来年の2月8日が「事...
現代の米国

エプスタイン少女売春文書があぶり出した「世界的学者たち」がヤバすぎる!

エプスタイン少女売春文書があぶり出した「世界的学者たち」がヤバすぎる!11月中旬、アメリカの下院監視・政府改革委員会は、登録性犯罪者で失脚した金融業者ジェフリー・エプスタインの遺産から2万件の文書を公開した(エプスタインについては、拙稿「アメリカで大詰めの少女買春疑惑--エプスタインとトランプを結ぶ「点と線」」において詳述したので、そちらを参考にしてほしい)。新たに明らかになった文書によって、著名な学者たちが性懲りもなくエプスタインと交流していたことがわかった。外面と内面は大きくかけ離れている学者たちの正体を明らかにする。ノーム・チョムスキーの裏の顔たぶん、新しい発見のなかでもっとも驚きをもたらしたのは、11月20日付で、WBUR(かつてナショナル・パブリック・ラジオと呼ばれていた公共放送のマサチューセッツ州ボストンにある会員局)が報道した記事である。そこには、「エプスタインが2008年に児童買春の斡旋および売春勧誘で有罪判決を受けたにもかかわらず、チョムスキーは少なくとも2017年までエプスタインと緊密な連絡を保っていた」と書かれている。このチョムスキーとは、マサチューセッツ工科大学...
日本の歴史

知っておこう、中国共産党の「沖縄は日本ではない」プロパガンダを、「でっち上げ」と反論するためのこれだけの歴史的事実

知っておこう、中国共産党の「沖縄は日本ではない」プロパガンダを、「でっち上げ」と反論するためのこれだけの歴史的事実これは日本語でしょう12月2日付の中国国営英字紙「チャイナ・デイリー」は、琉球王国が歴史的に中国の属国だったことや日本による琉球侵略が行われたことを示す「重要な証拠」が遼寧省の博物館で公開されたとの記事を掲載した。公開された「証拠」なるものは、中国の明王朝が1629年に琉球王国に下した勅書の複製だ。ここには琉球王国が「隣国からの嫌がらせを受けた」ということが書かれている。これは薩摩藩が3000人の兵士を琉球王国に送り込み、琉球王国の上寧王を捕らえた「島津侵入事件」のことを指していると思われる。ただ、「島津侵入事件」が実際にあったのは1609年のことだが、この記事にはなぜか1612年と記載されている。この記事の全ての写真を見る(全4枚)この事件が起こるまで中国に近い立場にあった琉球王国を、日本が侵略して奪ったものだという解釈が中国でなされている。日本の歪んだ学校教育でもこれに近い感じの教え方が普通だったのではないかと思う。ところがこの認識は完全に間違っていると言わざるをえない...
日本の文化

二十四節気「大雪」とは?2025年はいつからいつまで?冬将軍について

二十四節気「大雪」とは?2025年はいつからいつまで?冬将軍について二十四節気「大雪」が12月上旬にあります。本当に寒い季節に入っていきます。11月下旬に「小雪」があり、そして「大雪」と続きます。大雪の読み方は「たいせつ」。その意味や2025年はいつからいつまでを指すのか?この時期に使われる「冬将軍」の意味とは?、時効の挨拶「大雪の候」、七十二候などをご紹介します。大雪とは?二十四節気「大雪」とは名前の如く、雪がたくさん降る地域が増え、本格的な冬の始まるという意味です。日照時間が益々少なくなります。冬型の気圧配置が続くため、風は冷たくなり、熊やカエルが冬眠に入るのもこの時期です。南天の実が赤く色づき始めるのも丁度このころになります。スポンサーリンク2025年大雪はいつからいつまで?2025年大雪はいつから?2025年12月7日(日)から2025年大雪はいつまで?2025年12月21日(日)まで(冬至の前日まで)大雪の太陽黄経255度例年12月7日頃から12月21日頃が「大雪(たいせつ)」にあたります。2025年の大雪は、2025年12月7日(日)から。次の二十四節気「冬至」の前日までが...
現代の中国

中国戦狼外交はオウンゴール連発 ~ 山上信吾『中国「戦狼外交」と闘う』から

JOG(1449) 中国戦狼外交はオウンゴール連発 ~ 山上信吾『中国「戦狼外交」と闘う』から輸入停止などの経済的威圧には「脱中国依存」を進め、戦狼外交にはその土俵には乗らずに真の課題を語る。■1.中国の輸入停止にホタテガイ輸出の脱中国依存、進む。花子: うちの近所のホテルの経営者が、中国の団体客のキャンセルが続いていて、大変だと言ってました。伊勢: ああ、最近、中国政府が、高市首相の「台湾有事」に関する発言に反発して、中国外務省が日本への渡航自粛を呼びかけている件だね。こういう経済的威圧は中国の常套手段だけど、それにどう対応するかは、数年前のホタテ貝の一件が参考になる。花子: 確か福島の処理水放出で、中国が日本の水産物の輸入を止めたんですよね。伊勢: そう、2023年8月のことだね。当時は対中輸出が50%以上も占めるホタテ貝業者の悲鳴が報じられたけど、2年経って、輸出先の開拓が進み、中国依存から脱しつつある。花子: それは良かったですね。具体的にはどうなったんですか?伊勢: 2022年の輸出総額は911億円で、51%が中国向けだった。その後、アメリカ、台湾、ベトナム、韓国へと輸出先の...
現代の中国

台湾有事で米軍の援軍はあり得るか? トランプ2.0とバイデン政権の対台湾武器提供の比較から

台湾有事で米軍の援軍はあり得るか? トランプ2.0とバイデン政権の対台湾武器提供の比較からトランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)11月28日の論考<トランプ氏の習近平・高市両氏への電話目的は「対中ビジネス」 高市政権は未だバイデン政権の対中戦略の中>で、現在のトランプ大統領が台湾有事の際に米軍の援軍を出動させる可能性は低いことを考察したが、実際に台湾に対して支援あるいは売却している米軍兵器の状況を、トランプ2.0とバイデン政権で比較してみた。それによって、万一にも台湾有事が起きたときに米軍が台湾に援軍出動をするか否か、その可能性を考察する。もしこの場合でも援軍出動の可能性が低ければ、「存立危機事態」が成立しなくなる。◆トランプ2.0とバイデン政権における最後の2年間との比較アメリカには1961年に制定されたPDA(Presidential Drawdown Authority、大統領在庫引き出し権限)があり、議会の承認なしに大統領の判断で特定の国・地域への物資の無料提供をしても良いことになっている。それまでその対象国・地域に台湾は入っていなかったが、2022年12月15日に米議会で可...
現代の米国

ついにイスラエルと断絶か?支持率急落の“逆風”にさらされた米トランプに迫られる「困難」な選択

ついにイスラエルと断絶か?支持率急落の“逆風”にさらされた米トランプに迫られる「困難」な選択ガザへの軍事行動をめぐりICCの逮捕状発出や欧州各国の態度変化が相次ぎ、かつてない四面楚歌の状況に追い込まれつつあるネタニヤフ首相。これまでイスラエル擁護の姿勢を取り続けてきたトランプ大統領ですが、ここに来て重大な選択を迫られる事態となっています。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、ネタニヤフ政権への圧力を強める国際社会の動きと、ウクライナ戦争を含む複数の紛争が連動する構図を詳しく解説。その上で、トランプ政権に求められる役割と世界的な戦争連鎖を食い止めるために必要な条件を考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:Checkmate for Netanyahu?! 秒読みに入った第5次中東戦争とジレンマを抱えるトランプ外交止まらないイスラエルの暴走。秒読みに入った第5次中東戦争とジレンマを抱えるトランプ外交“Israel has written one of t...
現代の中国

EV世界最大手「BYD」が第二の恒大集団への道を突き進んでいる~自国と世界の製造業を潰し続ける中国の国家主導の超過剰生産の断末魔

EV世界最大手「BYD」が第二の恒大集団への道を突き進んでいる~自国と世界の製造業を潰し続ける中国の国家主導の超過剰生産の断末魔三大デベロッパー、国有の「万科」もデフォルト懸念中国の経済的な苦境が凄まじいことになっている。今年の1~9月までで、中国の上場企業5300社のうち、最終赤字となった企業の割合が24%に達しているということが報じられた。実に4社に1社が赤字になっていると見ればよい。ここには当然ながら不動産バブルの崩壊の影響が大きい。かつて恒大集団や碧桂園と並ぶ、中国の三大デベロッパーの1つだった万科も、ついにデフォルトとなることが確実視されるようになった。格付け会社S&Pグローバルが、万科の長期発行体信用格付けを「CCC」から「CCC-」に引き下げ、同社をネガティブな意味合いで「クレジット・ウォッチ」に指定したのだ。「クレジット・ウォッチ」というのはこの格付けが固定的なものではなく、いつ変更になるかわからないということを伝えるものだ。この記事の全ての写真を見る(全4枚)ちなみに「CCC」の格付けは「信用力に重大な問題があり、金融債務が不履行に陥る懸念が強い」というもので、金融債...
現代の中国

中国、レアアース禁輸で日本を脅すも自滅へ。習近平が恐れる日本の「切り札」とは

中国、レアアース禁輸で日本を脅すも自滅へ。習近平が恐れる日本の「切り札」とは=勝又壽良高市首相の台湾海峡をめぐる発言が、中国の猛反発を呼んでいる。駐日大阪領事の過激投稿から水産物禁輸、観光客の訪日自粛要請まで、習近平政権は「戦狼外交」をエスカレートさせている。だが、中国の「威嚇」には大きな脇の甘さがある。日本は半導体素材という「反撃力」を持っているのだ。(『勝又壽良の経済時評』勝又壽良)【関連】夢に終わる韓国「半導体超強大国」戦略。日本から盗めなかったシステム半導体に“世界シェア3%”の壁=勝又壽良プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴任して独立。「日本批判」で足並みを揃えたい中国高市首相の台湾海峡をめぐる発言が、中国の猛反発を呼んでいる。中国の駐日大阪領事は、日本が台湾問題で首を突っ込んだら、高市氏の「首を切れ」などと過激な投稿をして日本の強い反発を招いた。この過激投稿は、中国政...
現代の日本

高市首相は「存立危機」を根本から誤解していたのか?国際社会に“日本参戦シナリオ”を誤送信した重大失態

高市首相は「存立危機」を根本から誤解していたのか?国際社会に“日本参戦シナリオ”を誤送信した重大失態高市首相の「台湾有事は存立危機」発言により、もはや収集がつかない状況に陥っていると言っても過言ではない日中関係。そもそも首相の答弁内容は、事実認識として正確なものだったのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、高市氏の発言をあらためて検証するとともに、重大な「誤り」を指摘。その上で、日本の存立危機を本当に避けるために必要な外交姿勢について考察しています。※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:再々論・高市発言/「存立危機事態」の理解は酷く間違っているので、謝罪し撤回し(誠実な心を持つなら)辞任すべきであるプロフィール:高野孟(たかの・はじめ)1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田...
現代の中国

なぜ香港高層ビル火災は防げなかったのか?日本では考えられない中国の危うい“安全感覚”

なぜ香港高層ビル火災は防げなかったのか?日本では考えられない中国の危うい“安全感覚”11月26日、香港北部で発生した高層マンション火災。多くの人命が奪われる大惨事となってしまいましたが、何がここまでの甚大な被害を招いたのでしょうか。今回のメルマガ『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』ではジャーナリスト・作家として活躍中の宇田川敬介さんが、中国での生活経験を踏まえその背景を検証。建築事情や工事現場の慣習、そして社会に浸透する「構造的な問題点」について具体的に解説しています。※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:香港高層ビル火災に見る中国の建物と災害香港高層ビル火災に見る中国の建物と災害さて、今週は話題になった香港の高層マンションの火災について、私が、大連にいたころの経験から中国の人々の防災意識について、私の感覚は少し古いですが、その内容を見てみましょう。私が、大連にいたのは、1996年から2000年までの足かけ4年間で、今から約30年ほど前の話になります。その間に、中国は大きく経済発展を遂げて、当時と今の中国は、少なくともその外見、街に言った雰囲気などは全...
生命科学

なぜ、夢は「宣言した人」から叶っていくのか?年末に知りたい行動科学

なぜ、夢は「宣言した人」から叶っていくのか?年末に知りたい行動科学年末が近づくと、「来年こそは何かを変えたい」「大きな一歩を踏み出したい」と誰もが思い始めます。しかし、結局叶わなかった、という方も少なくないのかもしれません。では、夢を叶える人と、叶えられない人の決定的な違いはどこにあるのか?「6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」として知られる石川和男さんは自身のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の中で、自身が実際に夢を叶えるために実践したことを伝えています。なぜ夢は言うほど叶うのか? 年末年始に始めたい目標達成の科学朝晩の冷え込みが強くなり、街のイルミネーションも少しずつ輝きを増す11月。年末年始の予定がちらほら話題に上り、「来年はどんな一年にしよう?」と胸の奥がそわそわし始める季節です。せっかくなら来年を最高のスタートで迎えたい。そんな時期だからこそ、今日、どうしても伝えたいことがあります。それは「夢は、黙っていても叶わない。言いふらした人から叶っていく」ということです。私は税理士として独立し、大学講師として教壇に立ち、...
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