現代の米国

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ロシアゲートは反トランプ陣営の作り話だとCIAのレビューも指摘

ロシアゲートは反トランプ陣営の作り話だとCIAのレビューも指摘 ​7月2日に開示された「2016年ロシア選挙介入に関するインテリジェンス・コミュニティ評価(ICA)のトレードクラフト・レビュー」​は、2016年の大統領選挙でロシアがドナルド・トランプを当選させるために介入したとする情報機関の調査に疑問を投げかけている。この評価は任期満了まで6週間に迫ったバラク・オバマ大統領が命じたもので、極端に短縮されたスケジュールで作成された。通常のプロセスに従わず、怪しげな「証拠」に基づいて結論を導き出したのだ。 ​今回の検証では、CIA長官を務めていたジョン・ブレナン、FBI長官を務めていたジェームズ・コミーFBI長官、国家情報長官だったジェームズ・クラッパーによって報告書が改竄されたとされている​。この3人とバラク・オバマ大統領はドナルド・トランプを追い詰めるため、この改竄文書を利用した。反トランプ工作はブレナンを中心に展開されたと言われている。 この4名を含む勢力は遅くとも2015年の段階で彼らはヒラリー・クリントンを次期大統領に内定したと噂されていた。その年の6月にオーストリアで開催された...
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ロシアゲートは「トランプを困らせる」ための策略だった – CIA長官

ロシアゲートは「トランプを困らせる」ための策略だった - CIA長官ジョン・ラットクリフによれば、オバマ政権のトップスパイは最初から捜査を操作していたという。ファイル写真:CIA長官ジョン・ラトクリフ。©  Global Look Press / CNP / クリス・クレポニス当時の大統領バラク・オバマが委託した、2016年大統領選へのロシアの介入疑惑に関する米情報機関の報告書は、意図的な操作以外の何ものでもなかったと、CIA長官ジョン・ラトクリフはCIAの最近の内部調査を引用して述べた。2016年ロシア選挙介入に関するインテリジェンス・コミュニティ評価(ICA)として知られるこの報告書は、ロシアゲート陰謀事件の発端となり、ロバート・モラー特別検察官による捜査を促し、ドナルド・トランプ大統領の任期最初の2年間を「食いつぶした」と、ラットクリフ氏は水曜日に掲載されたニューヨーク・ポスト紙のインタビューで述べた。新CIA長官は5月にこの報告書の内部調査を命じた。オバマ大統領は退任のわずか6週間前にICAを発令した。水曜日に機密解除された、その草案作成と急遽公開された資料に関するCIAの調査...
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AIの誤情報で戦争に?トランプが仕掛けた“やらせ停戦”の全貌。報道されないイスラエル・イラン戦争の真実=高島康司

AIの誤情報で戦争に?トランプが仕掛けた“やらせ停戦”の全貌。報道されないイスラエル・イラン戦争の真実=高島康司いまのところ、イスラエルとイランの戦争の停戦は続いているようだが、この状況がどこまで続くか分からない。しかし、そもそも核兵器の開発は行っていないことがはっきりしているイランを、なぜイスラエルは攻撃したのであろうか?日本ではまったく報道されていない事実がある。これを詳しく紹介する。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)【関連】今ここが人工知能「人間超え」の出発点。米国覇権の失墜、金融危機、大量辞職…2025年には劇変した世界が待っている=高島康司※本記事は有料メルマガ『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』2025年6月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。イスラエルがイラン攻撃に踏み切った本当の理由そもそもなぜイスラエルは、核兵器の開発を行っていないことがはっきりしているイランを攻撃したのだろうか?トランプ大統領は日本時間の24日、SNSへの投稿で軍事衝突を続けてきたイスラエル...
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イランとイスラエル 停戦の意味

イランとイスラエル 停戦の意味2025年6月25日   田中 宇トランプ米大統領は、6月22日にイランの3箇所の原子力施設を大深度用爆弾(バンカーバスター)などでミサイル攻撃した後、6月24日に、イランとイスラエルが停戦で合意したと発表し、今回の戦争を一段落させた。(Shaky Israel-Iran Ceasefire Appears To Hold After Trump Tells Israel To Stop the Bombing)イランは6月25日、自国への民間航空機の飛来を開戦以来12日ぶりに再開した。イスラエルは、開戦から5日目にイランの制空権を握り、制空権を奪われたイランは軍事的な危機にあった。今回、イランが空域を再開したのは、イスラエルが停戦に合意してイランを攻撃しないと決めたからだ。停戦は現実だ。(Iran Reopens Airspace To Commercial Flights As Ceasefire With Israel Finally Holds)イスラエルは、もうイランを攻撃しないのか??。ネタニヤフ首相は6月24日、イランの軍事施設や核施設など、...
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トランプ氏「イスラエル・イラン完全停戦で合意」 イランは攻撃停止示唆

トランプ氏「イスラエル・イラン完全停戦で合意」 イランは攻撃停止示唆トランプ大統領が「停戦で合意」とSNSで表明した(写真は21日)=ロイター【ワシントン=飛田臨太郎】トランプ米大統領は23日、イスラエルとイランが「完全な停戦で合意した」と自身のSNSに投稿した。イスラエルとイランの両国が「12日間の戦争を終わらせるための持久力や勇気、知性を示したことに、心から感謝する」と書き込んだ。停戦の手続きは6時間後に開始するとしている。「24時間」でイスラエルとイランが段階的に停戦を実行していく。停戦の取り組みが終了した時点で「戦争は終わる」と記した。米東部時間23日午後6時(日本時間24日午前7時)すぎに発信した。停戦手続きが始まるのは日本時間24日午後1時ごろとみられる。トランプ氏の投稿によると、まずイランから停戦の手続きを始め、イスラエルがその後に続く順番になる。イラン外相「応酬する意図はない」イランのアラグチ外相はX(旧ツイッター)で「イスラエルがテヘラン時間(24日)午前4時(日本時間同日午前9時30分)までに攻撃を止めれば、イランは応酬する意図はない」と述べた。トランプ氏が主張した...
現代のロシア

イランの物語

イランの物語戦いは、孫氏の兵法を厳守した方が勝利します!防空ミサイルが枯渇しているイスラエル、着弾が激増しています。イラン保有、弾道ミサイル2万2000発、更に強力なカード、ホルムズ海峡!イスラエル、イランを孫氏の兵法に当てはめると、答えは自ずから出てきます。 ウクライナ向け武器支援がイスラエルに向き、トランプ大統領の悲願でもある、ウクライナ停戦が近づいたと思います。お見事、トランプ大統領!これで彼らも停戦を認めざるをえないか!?イラン保有、弾道ミサイル2万2000発の脅威外交の真実 - YouTube@Tamama0306 今回もトランプの5次元チェスだったか ↓ FoxNewsのペンタゴン担当 (イランの核施設への空爆について) 赴任して18年になるが、これほど徹底した運用セキュリティは見たことがない、情報漏洩は一切なかった。  空爆についてメディアは事前に情報を一切得られていない 。 実際、イランの核施設空爆の情報はトランプのTruthSocialの投稿が初出 ↓ 情報漏洩がなかったおかげか、しばらくの間メディアも沈黙して記事を出せないでいた 。 マクレガー退役大佐 「フォルドゥ...
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トランプがイラン核施設爆撃 中東に底なしの復讐を招く選択をしたトランプの心理と、爆撃効果への疑問

トランプがイラン核施設爆撃 中東に底なしの復讐を招く選択をしたトランプの心理と、爆撃効果への疑問米軍がイラン核施設3ヵ所を攻撃 トランプ大統領演説(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)トランプ大統領がイランの核施設を爆撃した。あれだけウクライナ戦争はバイデンが起こしたと断罪して戦争を嫌ったはずのトランプが、なぜ自ら他国を侵略する道を選んだのか?イランはどのようなことがあっても復讐を強めるだろうし、ホルムズ海峡の封鎖もあり得る。海峡の封鎖は自国の経済をも窮地に追い込むため慎重に実行されるだろうが、石油の高騰など日本に与える影響は避けられないだろう。トランプにとって最も大きな痛手となり得るのは、IAEA(International Atomic Energy Agency=国際原子力機関)が爆撃されたイランの地下核施設の周りには、「放射線量の変化がない」と公表していることである。すなわち、トランプが「完全に破滅させた」と勝利を祝っているイランの地下核施設は「破壊されてない」ということになる。かつてイランは毛沢東に会い、頑強な岩盤の地下深くに核施設を建設する「策」を学んだことがある。バンカーバ...
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「イランが崩壊したら次は我々だ」:ロシアの専門家と政治家が米国の攻撃について語っていること

「イランが崩壊したら次は我々だ」:ロシアの専門家と政治家が米国の攻撃について語っていることRTは、米国によるイランの核施設への攻撃を受けて、地政学的な警戒から苦い皮肉まで、モスクワでの反応を集めた。ドナルド・トランプ米大統領が2025年6月21日、ワシントンD.C.のホワイトハウス東の部屋で演説する中、J・D・ヴァンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官、ピート・ヘグゼス国防長官が耳を傾けている。©  Carlos Barria/Pool via AP6月22日、米国は最も近い同盟国であるイスラエルを支援するため、イランの核施設への空爆を開始した。この作戦がイランの核開発計画と中東におけるより広範な勢力均衡に及ぼす影響の全容は依然として不透明である。しかし、モスクワでは迅速な反応が見られた。ロシアの政治家や外交政策専門家は結論を導き始め、今後の展開について早期予測と戦略的解釈を提示している。この特別レポートで、RTはロシアの視点を紹介する。ワシントンの最新の軍事行動がこの地域、そして世界にとって何を意味するかについて、アナリストや当局者による鋭く、しばしば対照的な視点を集めている。ロシア・...
現代の米国

トランプがカリフォルニア州に激怒した背景を明かそう

トランプがカリフォルニア州に激怒した背景を明かそう6月6日、少なくとも44人が拘束された米移民税関捜査局(ICE)の強制捜査を受けて、ロサンゼルスで大規模な抗議デモがはじまった。6月7日、ドナルド・トランプ米大統領は、州兵2000人をロサンゼルスに派遣するよう命じた(写真(1))。「合衆国政府の移民局とその他の職員を一時的に保護するため、連邦軍兵士と州兵部隊を要請する」と、ホワイトハウスのウェブサイトに掲載された関連覚書に記されている。この騒動に刺激されて、別の州でもICEの行動に抗議する声が広がった。6月14日には、アメリカ陸軍250周年(ドナルド・トランプ大統領の79回目の誕生日でもある)を称える祝典(写真(2))の一方で、反トランプを呼びかける団体連合によって組織された 「No Kings」運動の一環として、全米50州で2000を超す集会が開催された(写真(3))。写真(1) ロサンゼルスのパラマウント地区で前日、連邦移民当局に拘束された数十人をめぐる6月7日のデモで、国境警備隊が催涙ガスを撒いた。(Eric Thayer/AP)(出所)写真(2) 6月14日にワシントンで開催さ...
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ウクライナによるロシア機攻撃は「西側」の情報作戦 – ジェフリー・サックス

ウクライナによるロシア機攻撃は「西側」の情報作戦 - ジェフリー・サックスキエフの「スパイダーズ・ウェブ作戦」はCIAとMI6が共同で計画したと公共政策アナリストが主張している。ファイル写真:ジェフリー・サックス。©  Horacio Villalobos / Corbis via Getty Imagesアメリカの公共政策アナリスト、ジェフリー・サックス氏は、今月初めにウクライナがロシアの軍用飛行場をドローンで攻撃したのは、CIAとMI6が画策した「西側の諜報活動」だと主張した。サックス氏は、水曜日に公開された米国人ジャーナリスト、タッカー・カールソン氏とのインタビューで、西側諸国の情報機関が米国の「ディープステート」の命令に従って、ウクライナ紛争の解決を目指す和平努力を秘密裏に妨害していると非難した。6月1日、ウクライナの無人機は、北部のムルマンスクからシベリアのイルクーツクまで5つの地域にわたる協調攻撃で、複数のロシア空軍基地を攻撃した。ウクライナの指導者ウラジーミル・ゼレンスキーは後にこれを「蜘蛛の巣作戦」と呼んだ。キエフは、長距離爆撃機を含む約40機のロシア軍機が損傷または破...
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「2202」 アメリカの超一流法律事務所たちがトランプの報復に降伏した(第2回・全3回) 2025年6月11日

「2202」 アメリカの超一流法律事務所たちがトランプの報復に降伏した(第2回・全3回) 2025年6月11日副島隆彦です。今日は2025年6月11日です。アメリカの巨大法律事務所についての2回目です。謝罪金、Concealment Feeというんだけど、法律上の慰謝料のことだ。慰謝料にはもう一つ、Compensationいうのもあるんだけど、離婚裁判のときに大体、夫が妻に払うのは Reconciliation Feeで、Concealment Feeはそれと似ている。これを、ポール・ワイス(会長はブラッド・カープ)がトランプ側の弁護団に払った。トランプ弁護団だって法律事務所で、トランプ側の弁護士たちもいるということだ。その名前は記事の中に書いていない。アメリカの巨大法律事務所もっと言うと、スキャデン・アープス・スレート・マー・アンド・フロムというところも、このあと3月28日にトランプに屈服した。記事を丁寧に読んだら分かる。これと『日経新聞』の表にあるパーキンス・クイというのは一体化している。ニューヨークでスキャデン・アープスといえば、私も知っていた有名な法律事務所で、弁護士が500人...
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トランプ氏、マスク氏を許せると発言

米国大統領はテスラのCEOと公然と対立し、個人的な侮辱にまで発展した。ファイル写真 © ゲッティイメージズ/ ケビン・ディーチュ/スタッフドナルド・トランプ米大統領は、政権の主要政策の一つをめぐってテスラ社の最高経営責任者(CEO)が公の場で激しく非難した事件の後、マスク氏を許せると述べた。かつて親密な同盟関係にあった両氏の対立は、先週、トランプ氏が「ビッグ・ビューティフル」と呼ぶ増税・歳出法案をめぐって醜い様相を呈した。最近、政府効率化局(DOGE)の局長を辞任したマスク氏は、この法案が連邦予算の無駄を削減するという自身の努力を損なうものだとして、繰り返し批判していた。マスク氏はトランプ大統領を「恩知らず」と非難し、弾劾を求める声を支持し、ドラゴン宇宙船の運航停止によって米国の宇宙計画を妨害すると警告した。これに対しトランプ大統領は、マスク氏が「正気を失った」と反論し、この口論は「EV義務化」の終了が原因だと非難した。EV義務化とは、テスラに有利に働いた連邦政府の優遇措置を指す。マスク氏はこれに対し、トランプ大統領と小児性愛者で有罪判決を受けた故ジェフリー・エプスタイン氏を結びつける...
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トランプ政権がイランとの戦争を決断したとする情報が世界を駆け巡っている

トランプ政権がイランとの戦争を決断したとする情報が世界を駆け巡っている アメリカの国務省は不要不急の政府職員にイラクからの退避を命令、またバーレーン、クウェート、アラブ首長国連邦の基地から軍人の家族は自主退去するように勧告した。また国防総省は中東各地の基地から軍人の家族が退避することを認め、カタールのアル・ウデイド米空軍基地では人員の避難が始まったと報じられている。 イスラエルはアメリカ当局に対し、イランで軍事作戦を開始する準備が整っていると伝えたと報道されているが、ドナルド・トランプ米大統領はイラン攻撃を決定したとも伝えられている。現在、イラン政府は最高レベルの軍事態勢にあり、同国軍のモハンマド・バゲリ参謀総長は予定外の軍事演習を命じたと報じられている。 ウクライナではイギリス、フランス、ドイツの各国政府がアメリカをロシアとの戦争へ引き摺り込もうとしているが、トランプ大統領は今のところ拒否している。ところがイスラエルの要求には応じそうな雲行きだ。 イランの最高指導者であるアリ・ハメネイ師は4月4日の時点でトランプ大統領に対し、イスラム共和国(イラン)と対峙する際に脅しでは何も得られな...
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米国、ウクライナへの支援を削減へ―国防長官

米国、ウクライナへの支援を削減へ―国防長官ピート・ヘグゼスは、紛争の平和的終結はワシントンの利益になると発言した。ピート・ヘグゼス国防長官、ワシントンD.C.の米国議会議事堂にて。2025年6月10日。 ©  Getty Images / Chip Somodevillaピート・ヘグゼス国防長官は、ドナルド・トランプ米政権がウクライナ紛争の平和的解決を模索する中、ホワイトハウスはウクライナへの軍事予算を削減すると述べた。国防総省長官は火曜日、下院歳出委員会でこの声明を発表した。ヘグゼス氏は、ウクライナに対する今後の軍事援助資金について問われると、「これは予算の削減だ」と述べた。「現政権はこの紛争について非常に異なる見解を持っている」と彼は付け加えた。トランプ大統領はウクライナ紛争の終結に向けた交渉に尽力し、ロシアとの外交関係を再構築した。1月の就任以来、モスクワとキエフは、ウクライナがイスタンブールでの最初の交渉から一方的に離脱した2022年以来初めて、直接交渉を再開した。続きを読む:バイデンのウクライナ支出は「狂気」-ヴァンスヘグゼス氏は「世界中で利害が対立する中、交渉による平和的解...
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イーロンマスクを激怒させた意味

イーロンマスクを激怒させた意味2025年6月9日   田中 宇米国の大富豪イーロン・マスクは、米トランプ政権で、政府の浪費を減らすDOGE(政府効率化省)を新設・担当していた(5月末に任期満了)。だが、トランプと連邦議会は、財政改革の法案(BBB)に、DOGEが勧告した浪費削減策の一部しか盛り込まず、実質的に財政赤字を増やそうとしている。マスクはBBBに猛反対し、BBBを自賛するトランプとの対立が激化している。マスクは、共和党を辞めて中道派の新政党(アメリカ党)を立ち上げると言い出している。(Trump defends Big Beautiful Bill amid Musk attacks: ‘I didn’t create this mess, I’m just here to FIX it’)トランプは、以前の米政権が増やした浪費を減らすと宣言して大統領に返り咲き、公約に沿ってマスクにDOGEを新設させ、貧困国救済のふりをした政権転覆機関であるUSAIDを潰しにかかるなど、大騒動で赤字削減を進めてきたが、結局のところ、それは演技だった。赤字総額は今後も増える。議会両院の多数派を握...
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アジアの平和はアメリカがいたからか?この疑問について真剣に考える時期に来ている

アジアの平和はアメリカがいたからか?この疑問について真剣に考える時期に来ている 私は拙著『トランプの電撃作戦』(秀和システム)の帯で、「アメリカと日本は友達(TOMODACHI)ではない」と書いた。これは、2011年の東日本大震災発生後に、在日アメリカ軍を中心となって、「トモダチ作戦(Operation TOMODACHI)」なる支援活動を行ったことから由来している。世界各国からの支援について私たちは感謝すべきであるが、アメリカが「トモダチ」という言葉を使ったのが私には何とも違和感があったので、このことをずっと覚えていた。「同盟」と「友達(トモダチ)」は全く異なる。そもそも、国際関係において、国に「友達」は存在しない。自国の利益のために協力するパートナーは存在するが、個人間の友達関係のようなある種のウエットさを持つ関係は存在しない。 アメリカが日本と日米安全保障条約を結び、アメリカ軍を10万人単位で日本に駐留させているのは(駐留経費は日本負担)、アメリカの国益に資するからだ。「日本が友達だから、損得抜きで守ってあげよう」ということはない。しかも、駐留経費は日本持ちだ。世界規模で見れば、...
現代の米国

私的権力が築いた監視と恫喝の仕組みから米国の大統領も副大統領も逃れられない

私的権力が築いた監視と恫喝の仕組みから米国の大統領も副大統領も逃れられない 世界の覇者となるためには強力な軍事力を持ち、食糧とエネルギーを支配するだけでなく、影響力を持っている人びとの弱みを握るために監視システムを構築することも必要だ。そうした能力の高い機関として、イギリスのMI6とGCHQ、アメリカのCIAとNSA、イスラエルのモサドや8200部隊を挙げられるが、この3カ国の情報機関は連携している。 そうした情報機関のネットワークには「民間企業」も含まれているのだが、そのひとつがパランティア・テクノロジーズなるデータ分析の会社。CIAのベンチャー・キャピタル部門であるIn-Q-Telからの資金で創設されたのは2003年。この年にジョージ・W・ブッシュ政権はアメリカ主導軍にイラクを先制攻撃させたが、そのイラク、そしてアフガニスタンにおける軍事作戦にパランティアは加わっている。また同社はイスラエルの情報機関とも関係が深く、共同創設者のひとりで、現在会長を務めているピーター・ティールはドナルド・トランプ大統領を支持、J・D・バンス副大統領は彼の弟子的な存在だ。 キア・スターマー英首相が駐米...
現代のロシア

ロシアとアメリカをウクライナで戦わせ、共倒れを狙う勢力

ロシアとアメリカをウクライナで戦わせ、共倒れを狙う勢力 ウクライナの治安機関SBUは6月1日、ロシアのオレニャ(ムルマンスク)、ベラヤ(イルクーツク)、イバノボ(イバノボ)、ディアギレフ(リャザン)、ウクラインカ(アムール)にある戦略核基地をドローンで攻撃、6月3日にはケルチ橋(クリミア橋)の防護柵を爆破した。いずれも西側諸国、おそらくイギリス、フランス、ドイツ、アメリカの情報機関から支援を受けていただろう。 2度の攻撃に挟まれた6月2日にウクライナのルステム・ウメロフ国防相とロシアのウラジーミル・メジンスキー特使はイスタンブールで会談した。まず2時間半ほど非公式の会談を行い、その後に公式会談を1時間ほど行った。ロシア側はウクライナ側に対し、停戦から30日以内にウクライナ軍をドンバス(ドネツクとルガンスク)、サポリージャ、ヘルソンから完全に撤退させ、軍や準軍事組織の再展開を禁止、クリミア、ドンバス、ノボロシアをロシアの一部として国際的に承認することを要求してきた。 ノボロシアとは、帝政ロシアの時代に由来する歴史用語で、オデッサ、ヘルソン、ミコライフ、ドニプロペトロフスク、ザポリージャ、...
現代の米国

トランプは行き当たりばったりではない

トランプは行き当たりばったりではない 古村治彦です。※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になりました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。『トランプの電撃作戦』←青い部分をクリックするとアマゾンのページに行きます。 第2次ドナルド・トランプ政権は様々な施策を行っているが、トランプ関税を発表した後に、それから後退する姿勢を見せるなどしたために、行き当たりばったりのように見えている。しかし、下記論稿の著者トーマス・キャロサーズによると、実際には相互に関連する4つの主要なプロジェクトを通じて、比較的まとまりのあるヴィジョンを追求しているということだ。第一のプロジェクトは、アメリカ社会の社会文化的変革だ。トランプ政権は「保守」を法と秩序や伝統的な社会価値観を重視する一方で、反エリート主義を強調している。さらに、移民政策や多様性を排除する試みを通じて、長年の進歩主義的な施策を覆そうとしている。具体的には、銃規制や中絶の制限、教育省の縮小などを通じて、これまで社会政策の変更を進めている。第二のプロジェクトとして、アメリカ経済の再構築だ。トラ...
現代のロシア

ウクライナ紛争はNATOの「代理戦争」とトランプ特使

ウクライナ紛争はNATOの「代理戦争」とトランプ特使キース・ケロッグはモスクワの敵対行為の特徴づけに同調した。2020年9月22日、ワシントンD.C.のホワイトハウスにて。 ©  Getty Images / Drew Angererロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ紛争をロシアに対する代理戦争とみなすのは正しい、とドナルド・トランプ米大統領のキース・ケロッグ特使は日曜のフォックスニュースのインタビューで語った。ケロッグ氏は、和平プロセスは最終的には成功すると信じているものの、「エスカレーションの問題」は依然として残っていると述べた。ケロッグ氏は、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相が先月、キエフへのタウルス巡航ミサイル供給に前向きな姿勢を示した発言に言及した。ケロッグ氏はロシアのウラジーミル・プーチン大統領の見解に触れ、「彼はこれをNATOによる代理戦争と見なしている。そして率直に言って、ある意味ではそうだ」と述べた。「エスカレーションの問題は依然として残っている」とケロッグ氏は述べた。「メルツ首相は『ウクライナにタウルス・ミサイルシステムを与える』と言っている」ケロッグ氏...