米国

現代の世界各国

トランプがネタニエフにぶつけた「お前は狂っている!」という苛立ち。変化し始めた米国とイスラエル“同盟の目的”

トランプがネタニエフにぶつけた「お前は狂っている!」という苛立ち。変化し始めた米国とイスラエル“同盟の目的”世界各地で同時多発的に進む、紛争や緊張の拡大。国際情勢が不安定化する中にあって、我々はこの状況をどう捉え、そしてどこに解決の糸口を見るべきなのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、中東のみならず、東アフリカやアジア太平洋地域でも進行する「危機の連鎖」を分析し解説。さらに「勝利を目指す外交」から「管理を目指す外交」へと発想を転換する必要性と、対話の扉を閉じない姿勢の重要性を訴えています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:世界は大戦争に向かっているのか?“秩序の崩壊”ではなく“秩序の再編”が始まった国際情勢「誰が勝つか」ではなく「どこで止めるか」。“秩序の崩壊”ではなく“秩序の再編”が始まった国際情勢「お前は狂っている!」「一体、何をやっているんだ?」これは先日トランプ大統領がネタニエフ首相との電話会談の際に、ネタニエフ首相にぶつけた怒りと苛立ち...
現代の世界各国

米イスラエルが対立する演技

米イスラエルが対立する演技2026年6月8日   田中 宇イスラエルが米国の対イラン戦略を知るために、トランプ政権の高官たちのスマホに通信傍受(盗聴)アプリを密かにインストールするなどの不正なスパイ行為を激化している。イスラエルは、トランプ政権の中東担当特使であるスティーブ・ウィトコフらを主な標的にしている。米国の戦争省(国防総省)の諜報部門(DIA)が最近そのような報告書を作成したと報じられている。(Pentagon raised threat of Israeli spying on U.S. to highest level, sources say)DIAは、世界各国から米国に対するスパイ行為を監視し、必要に応じて段階的な警告を発している。DIAは最近、イスラエルによるスパイ行為について、最高位の危険性を示す警告を発したと、NYタイムスやNBCなどが報じている。報道について、DIAはノーコメントで、在米イスラエル大使館は真っ赤なウソだと全否定している。(Pentagon raises Israel's espionage threat level to 'critical' a...
現代の中国

“トランプの焦り”が首脳会談に与えた影響。中国の主張にアメリカが耳を傾けざるを得なかった理由

“トランプの焦り”が首脳会談に与えた影響。中国の主張にアメリカが耳を傾けざるを得なかった理由米中関係の新たな局面を印象づけたと言っても過言ではない、北京での首脳会談。さらにジャーナリストの富坂聰さんは、両国の立ち位置にも変化が見え始めたとしていますが、そう判断する根拠はどこにあるのでしょうか。富坂さんは自身のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』で今回、会談後に浮かび上がった米中双方の思惑や関係性の変質ぶりを分析。その上で、中国が提唱する「建設的戦略安定関係」の意味と、協調へと向かう両国の現実的な選択について解説しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:やはり予想通りだった米中首脳会談で、アメリカが中国の「協調」に乗った理由消えたアメリカの「上から目線」。中国の「協調提案」に米国が乗った理由北京の人民大会堂前で習近平国家主席と握手を交わしたドナルド・トランプ大統領が、普段の様子と何か違って見えたのは私だけだろうか。笑顔を浮かべ、訪中を喜んでいるように振舞っているものの、どこか心ここにあらずとの印象を残したからだ。イランとの問題もあり、忙...
現代の中国

米中首脳会談 台湾問題で譲歩引き出せず 習近平「米中の建設的な戦略的安定関係」でトランプを逆縛り

米中首脳会談 台湾問題で譲歩引き出せず 習近平「米中の建設的な戦略的安定関係」でトランプを逆縛り米中首脳会談 歓迎式典(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)5月14日に北京で開催された米中首脳会談で、習近平国家主席は念願の「台湾問題」に関する譲歩をトランプ大統領から引き出せなかった。その代わりに「米中の建設的な戦略的安定関係」を提唱してトランプに逆縛りをかけている。事実トランプは5月15日、FOXニュースのインタビューで、台湾に関して「正式な独立宣言をしないよう警告」し、「(米軍が)戦争のために9,500マイルも旅をすること(台湾に援軍に行くこと)を望んでいない」旨の回答をしている。それなら「米中の建設的な戦略的安定関係」とは何か?その威力と、この言葉がもたらす今後の世界新秩序との関係を考察する。◆習近平が台湾問題に関してトランプに厳しい言葉首脳会談の中で、習近平は台湾に関して非常に厳しい、以下の警告を発している。――台湾問題は米中関係において最も重要な問題である。適切に処理されれば、二国間関係は全体的な安定を維持できる。しかし、処理を誤れば、両国は対立し、場合によっては衝突に至り、米中...
現代の中国

米中会談・トランプは習近平に敗北していなかった…アメリカが画策する「狂気の対中逆転戦略」

米中会談・トランプは習近平に敗北していなかった…アメリカが画策する「狂気の対中逆転戦略」台湾への「6つの保証」を破ったのか今回の米中首脳会談については、トランプ大統領率いるアメリカ側は十分な成果を出すことができず、習近平の中国に負けたとの見方が、オールドメディアでは一般的だ。そしてそこには確かに一定の根拠もある。この記事の全ての写真を見る(全6枚)イランがホルムズ海峡を封鎖していることには反対で、自由な通行を認めるべきだという点で米中は意見が一致したといっても、中国はイランに対して何らかの働きかけの義務を負ったわけではない。トランプ大統領はそうした働きかけを中国に求めることすらしなかったと認めている。ホルムズ海峡問題でのこのアメリカの対応は、中国に対して甘いと見る人は多いだろう。今から50年ほど前にアメリカが中華人民共和国政府との国交を確立した際に、台湾の安全保障に目配せする必要から、アメリカは「台湾関係法」を作ったが、同法が規定する「6つの保証」のうちの1つを、トランプ大統領は今回破ったとの声も出ている。「6つの保証」の中には、アメリカから台湾に対する武器売却に関して、中国側と事前協...
現代の世界各国

トランプ訪中で「日中関係」はどう変わってしまうのか?世界各国の「米国への信頼低下」と「中国の地位上昇」という現実

トランプ訪中で「日中関係」はどう変わってしまうのか?世界各国の「米国への信頼低下」と「中国の地位上昇」という現実国際法を軽視するかのようなトランプ大統領の強硬姿勢により、世界各国で揺らぎ始めた米国への信頼。その一方で、中国を巡る国際社会の評価にはこれまでとは異なる変化が現れているのが現状のようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』ではジャーナリストの富坂聰さんが、ASEAN諸国やアメリカ国内で進む「対中観」の変化を分析。さらに中国の地位が相対的に高まりつつある背景と、米中関係の変化が日本に与える影響について考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:イラン戦争の中で行われる米中首脳会談で、中国の立場は強化されるのか関税を振りかざし応じなければ制裁。トランプの“独り相撲”で世界の信頼を失う米国と相対的に高まる中国の地位ドナルド・トランプ大統領が中国訪問を果たせば、もはや「日米」の利害は一括りにすることは難しくなるかもしれない。昨年10月末の米中首脳会談から、それに続いてトランプ政権が出した「国家安全保障戦略」(NSS)の中で...
現代の世界各国

米中首脳会談を前に焦るトランプ――「核問題」がネック なぜイスラエルの核兵器保有は容認されるのか

米中首脳会談を前に焦るトランプ――「核問題」がネック なぜイスラエルの核兵器保有は容認されるのかイスラエル自身は核兵器を保有しながら、イラン核開発を激しく警戒するイスラエル首相(写真:ロイター/アフロ)訪中を控えるトランプ大統領は、イランとの間で検討中の「1ページ14項目」の戦争終結合意に関して、訪中前には解決したいと焦っている。習近平国家主席としては友好国イランと停戦合意をしていない国の首脳を北京で大歓迎するわけにはいかない。トランプとしても合意未達成のままで訪中したのではディールが不利になり、訪中が中間選挙のための好材料にはなり得ない。「米国の勝利」を米選挙民に見せるために行くのだから「習近平が自分を大歓迎する状況」を作りたいし、非常に有利な条件でディールをこなしたことを米選挙民に見せたい。しかし事態はトランプが望む状況とは真逆で、5月10日にイラン側が出した回答にトランプは11日に激しい不満を露わにした。ネックになっているのは核問題。イスラエルは核拡散防止条約(NPT)に加盟せず、ストックホルム国際平和研究所のデータによれば少なくとも90発の核兵器を保有しているとのこと。それでも...
現代の世界各国

「イランの核を阻止」掲げながら核使用チラつかせる、トランプとネタニヤフ究極の“笑止千万なダブルスタンダード”

「イランの核を阻止」掲げながら核使用チラつかせる、トランプとネタニヤフ究極の“笑止千万なダブルスタンダード”AI技術の急速な進化により、大きく変わり始めた戦争のあり方。そんな中、人類が長年築いてきた「核抑止」の前提そのものを揺るがしかねない新たな危険性が高まっています。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、AIの軍事利用がもたらす戦争そのものの変質について解説。さらにAIと核兵器が結びつくことで、人間による「最後の抑止」が機能しなくなる事態に強い懸念を示しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:核兵器を巡る大国間の綱引きと、その背後で静かに進む新しい兵器による戦争のかたちAIは万能なのか。核兵器を巡る大国間の綱引きと背後で静かに進む「新しい兵器」による戦争【11分23秒】と聞かれて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?UAEのシンクタンク“アル・ハブトゥール研究センター”の分析によると、これは2月28日にアメリカとイスラエル軍がイランの最高指導者だったアリ...
現代の世界各国

トランプがイランを攻撃した本当の理由――米中エネルギー覇権戦争の行方と日本の岐路=高島康司

トランプがイランを攻撃した本当の理由――米中エネルギー覇権戦争の行方と日本の岐路=高島康司アメリカがイラン戦争を始めた本当の理由は、米国が主導する新たな国際秩序の樹立にあるという説の詳細について解説したい。特にこの秩序が日本に与える影響を明らかにする。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)※本記事は有料メルマガ『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』2026年5月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。アメリカが世界の資源供給国となる秩序トランプ政権のイラン攻撃には、アメリカ独自のもっと積極的な動機があるとする説明がいま注目されている。それは、アメリカを世界の資源供給大国にして中国などの諸外国を依存させることで、ドルの基軸通貨体制と安定した米国債の価値を維持するという戦略である。2025年11月、トランプ政権は「国家安全保障戦略」を発表した。これは、南北アメリカ、カリブ海、グリーンランドなどの西半球をアメリカの生存圏として定め、このエリアにおける米国の優位を「我々の安全と繁栄の条件」と位置づ...
現代のロシア

スイスの有力メディアが痛烈批判!ノルドストリーム爆破事件に「新説登場」でいま問われる、ドイツ政府の重大責任

スイスの有力メディアが痛烈批判!ノルドストリーム爆破事件に「新説登場」でいま問われる、ドイツ政府の重大責任ドイツの首相への厳しい批判スイスでもっとも高い信頼を得ているだけでなく、ドイツ語圏においても高い信頼度を獲得している「ノイエ・ツュリヒャー・ツァイトゥング」(NZZ)は今月1日、第一面で編集長エリック・グイヤーの論説「ドイツはキーウの前にひれ伏す」というタイトルの記事を掲載した(下の写真を参照)。そこで語られているのは、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相への厳しい批判である。「ドイツはキーウにひれ伏す」とするNZZの記事(出所)この記事の全ての写真を見る(全6枚)ノルドストリームを巡る闇記事のサブタイトルには、「ベルリンでは、ウクライナへの批判は概してタブー視されている。政府は、ノルドストリーム・パイプラインの爆破さえも非難していない。メルツ首相の外交政策は、ますます不可解なものとなっている」と書かれている。実は、グイヤー編集長の忌憚のない論説は、4月にドイツ語で刊行された『ノルドストリーム爆破事件 ヨーロッパを震撼させた破壊工作の真実』という本(下の写真)に触発されて書かれている(...
現代の世界各国

ずっと続くイラン戦争

ずっと続くイラン戦争2026年5月11日   田中 宇米国とイランの停戦交渉が頓挫している。交渉は、ある程度まで進んで止まっているのでなく、何を交渉の俎上に乗せるかという入口段階で噛み合わず、交渉に入っていない。米イスラエルは、イランの権力を握る革命防衛隊を潰すことが目標だ。イラン側が米国に譲歩して停戦交渉に応じると、イランの政権内部で現実派が発言力を強め、防衛隊を押しのけるかもしれない。防衛隊は自滅したくないので譲歩しない。米軍による海上封鎖が続き、イランは石油ガスを輸出できず、財政破綻と経済難が進む。だが、国民の反政府運動が強まっても政権転覆できない。いつまでも交渉は進まない。(Trump throws cold water on hopes for Iran deal)イランはホルムズ海峡を閉鎖し、米国はイランを海上封鎖している。二重の封鎖により、イランとアラブ諸国が石油ガスを輸出できなくなっている。開戦前の中東は日産3000万バレルを輸出していた。今の輸出量は3分の1に減り、サウジやUAEやイラクなどの、ホルムズ迂回のパイプラインを使った1000万バレル前後だけだ。世界の産油量...
現代の世界各国

米政府「イラン戦争はすでに終結」と表明 習近平が背後で動いた4月上旬の一時停戦を根拠に

米政府「イラン戦争はすでに終結」と表明 習近平が背後で動いた4月上旬の一時停戦を根拠に米・イランが2週間の停戦を発表 首都テヘランの様子(写真:ロイター/アフロ)ヘグセス米国防長官は4月30日の議会証言で、「4月8日に発効した米イラン間の停戦合意により、トランプ大統領がイランに対する軍事行動を起こすための60日間の法的期限が停止または終了した」と述べた。したがって「トランプ政権はイランに対する軍事行動について議会の承認を得る必要がなくなった」ということが言いたいわけだ。中国はこの事を大きく扱っているが、それはヘグセスが「4月8日に発効した米イラン間の停戦合意により」という言葉を用いたからだろう。なぜなら4月9日の論考<トランプ「中国がイランを停戦交渉の場に引き込んだ」 習近平の思惑は?>に書いたように、4月8日に発効したとされる「2週間停戦」案の背後には習近平国家主席がいたからだ。◆いち早く報道した中国の中央テレビ局CCTVヘグセス発言と、4月8日に発効した「2週間停戦」合意に関する第一報が筆者のスマホに飛び込んできたのは、CCTVのニュースだった。そこには<米国防長官が「イランへの軍...
現代の世界各国

イラン外相訪中報道だけで、急遽「TACO」るトランプ

イラン外相訪中報道だけで、急遽「TACO」るトランプトランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)5月6日、イランのアラグチ外相が訪中する。4月8日にはイラン側がホルムズ海峡開放と宣言したのに、その5日後の4月13日にはトランプ大統領がホルムズ海峡を逆封鎖すると言い出したことが直接の原因だ。事実経緯としてはややこしいが、4月8日にイランが開放を言い出し、4月13日トランプが逆封鎖を宣言した状況下で、4月17日になるとイランが開放を再宣言したのだが、同日トランプが「イランの開放は歓迎するが、アメリカによる逆封鎖は有効なままだ」と発言したので、それに対して4月18日、イランが再び封鎖を宣言したというのが実情だ。一方、トランプは5月4日からプロジェクト・フリーダムというのを始めたが、これはあくまでも逆封鎖の中で、イラン以外の船舶を護衛しホルムズ海峡を自由に通航させるという作戦で、イラン関係の船舶は一切通さないという厳しい条件付きだ。もしイランがそれに従わない場合は、世界最大級の火力によって狙撃すると威嚇してきた。このときトランプは「地球の表面から吹き飛ばす」という表現を用いている。それでいてヘグセ...
現代の世界各国

イラン・中国外相会談 習近平の存在によりトランプがイランとの合意に傾く

イラン・中国外相会談 習近平の存在によりトランプがイランとの合意に傾く習近平国家主席(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)5月6日、訪中したイランのアラグチ外相と中国の王毅外相が北京で会談し、二人は習近平国家主席が提唱した「四つの主張」で合意した。イラン攻撃問題に関しては表面化した動きを見せなかった習近平の存在が、ここに来て一気に浮き彫りになり、まもなく訪中して習近平との首脳会談を控えているトランプ大統領が、遂にイランとの合意に傾くという現象を招いているようだ。米メディアのアクシオスが伝えた。◆アラグチ外相と王毅外相との会談が「習近平の四つの主張」を軸に展開5月6日の中国の中央テレビ局CCTVは、アラグチ・王毅外相の会談を動画入りで報道した。そこで何度も出てきたのは「習近平の四つの主張」というフレーズである。「四つの主張」とは、習近平が4月14日にUAE(アラブ首長国連邦)の首長国の一つであるアブダビ首長国のハリド皇太子と北京で会談した際に提唱した「イラン攻撃」に関する主張だ。 第一:平和共存の原則を守ること。 中東と湾岸諸国は相互依存しており、移動できない隣国だ。 第二:国家主権の原則...
現代の世界各国

トランプとネタニヤフが開けたパンドラの箱。米国のイラン攻撃で高まる中東「核攻撃による緊張」

トランプとネタニヤフが開けたパンドラの箱。米国のイラン攻撃で高まる中東「核攻撃による緊張」戦後長らく維持されてきた、核不拡散と軍縮への国際的な枠組み。その屋台骨が各地で続く紛争と大国間の対立激化により著しく揺らぎ始めています。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、核兵器を巡り国際社会に広がる「危険なロジック」を紹介しつつ、萎む核軍縮の機運と膨らむ核戦争の危機について解説。さらに最先端の技術が核使用の心理的ハードルを下げかねない危険性を指摘しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:萎む核軍縮の機運と膨らむ核戦争の危機?!露呈した国際協調体制の崩壊。萎む核軍縮の機運と膨らむ核戦争の危機5年に一度のNPT再検討会議が今週からニューヨークの国連本部で開催されています。核不拡散の決意の確認と、現状に応じた核軍縮に向けた内容のアップデートが試みられることになっている会議なのですが、実は2回連続で合意文書の採択には至っていません。2024年に被団協がノーベル平和賞を受賞...
現代の世界各国

個人的弱みを握られたイスラエルに踊らされるトランプに残された対イラン「3つの選択肢」

個人的弱みを握られたイスラエルに踊らされるトランプに残された対イラン「3つの選択肢」イラン戦争を起こした真相イラン戦争は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に踊らされた戦争だったという拙稿「トランプ大統領「イラン戦争謎の勝利宣言」の裏に見えるイスラエル・ネタニヤフ首相の影」を4月3日に公表した。この説を支持してくれるレゴ動画を見つけたので、ぜひ観てほしい。下の画面からわかるように、ドナルド・トランプ大統領は、性暴力の犯罪者ジェフリー・エプスタインとの「抜き差しならない関係」をイスラエル側に握られており、それが2月28日から、イスラエルとともにイランへの大規模攻撃をはじめる契機にとなったとわかる内容のレゴ動画が存在する。(出所)この記事の全ての写真を見る(全7枚)「ニューヨークタイムズ」(NYT)によると、この動画をつくった「エクスプロシブ・メディア」のインスタグラムとYouTube上のアカウントは3月に削除されたが、インスタグラムのアカウントは同プラットフォームのポリシーに違反していなかったため復旧したという。この記事を執筆した時点では、YouTubeでも観ることができた。ほかにも...
現代の米国

「国家情報長官室がトランプ弾劾の内部告発者を刑事告発」「FBI長官が2020年選挙の不正証拠発言」11月中間選挙に向け騒がれ始めたアメリカ政治の「闇」

「国家情報長官室がトランプ弾劾の内部告発者を刑事告発」「FBI長官が2020年選挙の不正証拠発言」11月中間選挙に向け騒がれ始めたアメリカ政治の「闇」トランプ弾劾に関与した二人を刑事告発アメリカの11月の中間選挙まであと半年余りとなったが、これを目掛けてアメリカの政界の闇を暴くすごい情報が、今後相次いで出てくることになることが予測される。というのは、これを示唆する大きなニュースが2つ出てきたからだ。この記事の全ての写真を見る(全4枚)1つ目は、国家情報長官室が、トランプ大統領の弾劾に関与した元監察官と内部告発者に対する刑事告発状を司法省に送ったという話だ。パッと聞いても即座に理解できるような話ではないが、噛み砕いて説明するので、しばらくお付き合い願いたい。弾劾というのは、大統領や裁判官などの身分保証された公職者が、その身分保証に安住して不正行為を行なっているということが大いに疑われる場合に、その責任を厳しく追及し、辞めさせるかどうかを決める手続きということになる。もちろん、選挙で選ばれた大統領を弾劾する場合に、生半可な証拠で安易に弾劾に進めるようなことがあってはならない。弾劾が開始され...
現代の世界各国

イラン戦争は英国系潰し、グローバリズムの破断策

イラン戦争は英国系潰し、グローバリズムの破断策2026年4月26日   田中 宇トランプ米大統領は、停戦交渉でイランに振り回されている。4月25日、イランと米国の代表団が交渉地のパキスタンに再集合したが、イラン代表のアラグチ外相は米国側と交渉せず、パキスタンと話し合っただけで帰国してしまった。イランは米国を馬鹿にしている。トランプやイスラエルは、怒ってイラン攻撃の戦争を再開するかと思いきや、停戦を維持している。米マスコミは「米イスラエルは、イランの大型兵器類の半分しか破壊していない。イランはまだ大量の大型兵器を隠し持っている」と喧伝している。ほらみろ、イランが勝っているじゃないか。米イスラエルは負けそうで追い詰められているから、イランに馬鹿にされても停戦を維持せざるを得ないんだ。トランプもネタニヤフももう終わりだ。ざまあみろ。米欧日の左翼リベラルやイスラム主義者たちが喜んでいる。(War without end? How Israel became trapped in its own security doctrine)そうなのか??。私には、トランプやイスラエルが「弱いふり作戦」で...
現代の世界各国

イラン強硬派政権を弱めた上で永続させる?

イラン強硬派政権を弱めた上で永続させる?2026年4月21日   田中 宇イスラエルは最初から、イランの強硬派の現政権(革命防衛隊)を弱体化した上で永続させる策略で、トランプを誤情報で動かしつつ、2月末からのイラン戦争を始めたのでないか。そのような考えが私の中に出てきている。イスラエルはトランプの米国を巻き込んでイランを攻撃してきたが、その具体的な目的は、イランの国家解体(恒久内戦=リビア型、もしくはクルドなどによって複数に分割)や、政権転覆(親米化。現イスラム共和国体制を残すソフト転覆策、もしくは残さない完全転覆)でなく、現体制を弱体化した上で残して形式上の恒久対立にすること(ガザ型)でないか。イスラエルはすでにガザ戦争で、ガザの市街地を完全に破壊しつつも支配者のハマスを弱体化した上で残し、その状態をずっと維持している。ガザ戦争を終わらせると、イスラエルは世界からガザの戦後復興を迫られるが、ハマスが残っている限りそうならない。イランは国家だがハマスは国家以下の民兵団だ。その違いはあるが、他の構図は同じだ。防衛隊政権を残す限り、イスラエルは米国と世界にイラン敵視の戦争継続を強要できる。...
現代の世界各国

断続的に続くイラン戦争

断続的に続くイラン戦争2026年4月10日   田中 宇4月7日の米イランの停戦は、負けなかったイランの勝利、勝てなかった米イスラエル(というよりトランプ大統領個人)の敗北だと、マスコミなどトランプ敵視の英国系が喧伝している(RTなど露系メディアは、反米性の醸成のため米欧の左翼などが関与している)。(Why Iran looks like the real winner)(Israel branded ‘rogue state’ amid global pressure over Lebanon strikes)これと同じような中東関連の話を、以前にも聞いたことがある。イラク戦争後のイラン系の勢力拡大を防ぐため、イスラエルが2006年にヒズボラを潰そうとしてレバノンに侵攻したが潰せず、停戦せざるを得なくなった。無敵なはずのイスラエルに負けなかったヒズボラは勝利したと賛美され、イスラム主義や反米反イスラエルの人々がヒズボラと指導者ナスララを英雄視する流れが始まった。(ヒズボラの勝利)あれから20年。イスラエルは何年もかけて米諜報界(世界の軍事力の頂点)を牛耳り、ヒズボラや、その上位にいる...