現代の世界各国

現代のロシア

イラン「ホルムズ海峡通行、中露には許可」

イラン「ホルムズ海峡通行、中露には許可」2026年3月5日、全人代に出席する習近平国家主席(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)3月5日、イランは「米・イスラエル・欧州の船はホルムズ海峡通行禁止」と発表した。ということは「中国やロシアには通行を許可する」と宣言したのに等しい。日本のメディアではアメリカ・イスラエルのイラン攻撃によって中国が非常に不利な状況に追い込まれたとして「中露敗北」という言葉までが躍っているが、実際は逆である現実を直視しなければならない。◆イランが「米・イスラエル・欧州の船はホルムズ海峡通行禁止」と発表中国政府の通信社・新華社の電子版「新華網」は3月5日、<イラン:米国・イスラエルおよび欧州の船舶によるホルムズ海峡通過禁止>という見出しで、「テヘラン新華社電」として以下のように報道している。イラン(イスラム)革命防衛隊は5日、「戦争期間中、イランはホルムズ海峡の通航と航行を管理する権利を有し、米国・イスラエル・欧州諸国の船舶の通航を禁止する」と発表した。イラン革命防衛隊は、「米国・イスラエル・欧州諸国、そしてそれらの支援国に属する軍用船と商船のホルムズ海峡通航を禁止し...
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トランプが主張する対イラン軍事作戦の短期終結の道筋見えてきた~中露システムが全くの無力、核物質回収・ハールク島占領も

トランプが主張する対イラン軍事作戦の短期終結の道筋見えてきた~中露システムが全くの無力、核物質回収・ハールク島占領もトランプの4つの目標アメリカとイスラエルがイランに対して行なった軍事作戦が、無期限の泥沼に陥るとの懸念を持つ人が多いが、私はトランプ大統領が主張するように、この作戦は短期で終結する見通しがはっきりしてきたと捉えている。トランプ大統領は、開戦3日目の3月2日に、イラン攻撃に関する4つの目標を説明した。その4つの目標とは、1)イランのミサイル能力の破壊、2)イラン海軍の殲滅、3)イランの核兵器保有の阻止、4)イランによるテロ組織に対する支援の阻止であった。この4つの目標が達成できる見通しについて、具体的に見ていこう。この記事の全ての写真を見る(全5枚)まずはイランのミサイル能力の破壊からだ。ワシントン D.C. を拠点とするシンクタンク「ユダヤ国家安全保障研究所」が3月5日に出したレポートによると、ミサイルの発射台は、開戦前の段階で400あったのが、3月5日時点で100にまで75%削減されている。中距離弾道ミサイルは、もともと最大で2000発を保有していたが、そのうちの47~...
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イラン・ハメネイ師への「断首作戦成功」が中国・ロシア・インドへ与えた強烈なメッセージ トランプは体制転換など必ずしも期待していない

イラン・ハメネイ師への「断首作戦成功」が中国・ロシア・インドへ与えた強烈なメッセージ トランプは体制転換など必ずしも期待していないハメネイ師の死アメリカとイスラエルによるイランに対する軍事作戦が展開され、イランの最高指導者であるハメネイ師をはじめとした多くのイランの要人の命が奪われた。アメリカといえば、今年の年初に起こしたベネズエラに対する電撃的な軍事作戦で鮮やかな成功を収めた記憶がまだ新しいが、今回もこれに並ぶ鮮やかな展開を見せた。今回の作戦で、米軍に50名の死者が出たとイラン側は発表したが、米軍はこの情報を完全に否定した。米軍の犠牲者は3名だったようだ。ホメイニ宗教革命以降のイスラム独裁国家としてのイランは、中東の安定を脅かす最大の問題だというのが、イスラエルやアメリカの基本認識である。この記事の全ての写真を見る(全5枚)それでもアメリカはこれまで、イランを攻め落とすという行動を考えてこなかった。それは地政学的に見た場合に、イランは攻め落とすのが非常に難しいという事情が絡んでいる。イラク、クウェート、サウジアラビア、UAEなどで採掘した石油を世界に運ぶには、ペルシャ湾を通ってホルム...
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中国の恫喝「レアアース禁輸」を無力化。日本が科学力と外交で資源強国へ変貌する=勝又壽良

中国の恫喝「レアアース禁輸」を無力化。日本が科学力と外交で資源強国へ変貌する=勝又壽良中国が日本の20社・団体へのレアアース輸出規制を発表した。だが、これは「2度目の失策」となる公算が極めて高い。日本はすでに2023年、経産省主導で重点資源国25ヶ国との連携を構築し、米国・EU・ASEANを含む55ヶ国参加の「重要鉱物特恵市場」(26年8月稼働)の実質的なリーダーへと躍り出ていたからだ。中国官僚機構が見落とし続けた、日本の「静かな資源外交」の全貌を明らかにする。(『勝又壽良の経済時評』勝又壽良)【関連】中国、レアアース輸出規制で大誤算。日本が技術力でレアアース供給国に躍り出る=勝又壽良プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴任して独立。中国「レアアース規制」の空回り中国は、日本の20社・団体に対してレアアースの輸出規制をすると発表した。理由は、日本が「新軍国主義に向っている」としてい...
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イラン爆撃により中国はダメージを受けるのか?

イラン爆撃により中国はダメージを受けるのか?イラン攻撃を断行したトランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)イランとアメリカが核開発問題に関して協議している最中であるにもかかわらず、アメリカとイスラエルはイランを爆撃し、ハメネイ師らを殺害した。これに関して、中国は即時停戦を求め激しく抗議しているが、イラン爆撃により中国がダメージを受けるかと言ったら、実利的なデータとしては、ほぼないと言っていい。しかし、もし予定されているトランプ訪中時期(3月末)に至ってもなお、イラン攻撃が続いているとすれば、習近平としてはそのトランプを歓迎するわけにはいくまい。万一にも訪中取りやめとなったら、トランプとのディールにおいて、トランプに「台湾統一容認」を呑ませようとしていた習近平の目論見は叶わなくなる。延期という選択もないではないが、習近平が受けるダメージはこちらの方が大きい。したがって、トランプがいつ、どういう形でイラン攻撃をやめるかにかかっている。◆中国の反応:政府見解とネットのコメント2月28日夜、中国外交部は定例記者会見でアメリカとイスラエルによるイラン攻撃に関して質問を受け<即時の軍事行動停止を求め...
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分岐点にきたイラン

分岐点にきたイラン2026年3月5日   田中 宇3月3日、英サウジ系のイラン向けメディア「イラン・インターナショナル」が、殺されたハメネイの後継の最高指導者としてハメネイの息子(次男)のモジタバ・ハメネイが選出されたと報道した。イランの軍部(革命防衛隊)が、後継者を決める専門家会議に圧力をかけてモジタバに決めさせたのだという。モジタバは父ハメネイと一緒に殺害されたと思われたが、そうでなかった。(Khamenei's son Mojtaba elected his successor, sources say)(From shadow to power: who is Mojtaba Khamenei?)当初、モジタバ選出の報道は世界的にあまり転電されず、ガセネタに見えた。イスラエルのワイネットニュースは一時トップニュースに掲げて速報したが、数時間以内にトップページからのリンクすら外された。(Assembly of Experts' selection of Mojtaba Khamenei reportedly made under pressure from the Islamic...
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トランプの優勢

トランプの優勢2026年3月3日   田中 宇トランプ米大統領は、イスラエルの傀儡すぎて米国で人気を失いつつある。イランは政権転覆されず、イランと傘下のヒズボラやフーシ派が米イスラエルに反撃し、トランプはイラン系との戦争の泥沼にはまって大失敗していく。今秋の中間選挙で共和党が惨敗し、2028年の大統領選でトランプの後継者(バンス?)が負けて民主党が返り咲く。イスラエルは巨大な人道犯罪を繰り返して世界から孤立し、トランプを巻き込んで潰れていく。ざまあみろ。そんな予測が出回っている。(Trump bit off more than he can chew with Iran - ex-Pentagon analyst)(Iran Names Interim Successor To Khamenei Under 2nd Day Of Massive Bombs, Trump Demands Regime Change)私から見ると、それらの予測はかなりの噴飯物だ。イランは、ベネズエラ型のソフト転覆になる可能性が高い。最高指導者ハメネイ死亡後、イランの上層部は憲法の規定に沿って、国権の最高機...
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【中東緊迫の裏事情】イラン戦争で暴露された「リベラル派3つの偽善」を暴く

【中東緊迫の裏事情】イラン戦争で暴露された「リベラル派3つの偽善」を暴く国際法など「クソくらえ」2月28日にはじまった米国・イスラエルによるイランへの大規模攻撃は、欧州諸国や日本にとって知られたくない偽善を暴いている。しかも、その偽善は大きく分けると、三つもある。第一の偽善は、今回の攻撃を国際法違反と非難しない偽善である。第二の偽善は、2022年2月24日からはじまったロシアによるウクライナへの全面侵攻を国際法違反と責めつづけている欺瞞(ぎまん)である。ドナルド・トランプ大統領はこの侵攻を国際法違反などと非難していない。今回の大規模攻撃が国際法違反でないのならば、ロシアによる侵攻もまた国際法違反ではないことになるのではないか。第三の偽善は、2014年2月20~23日にかけてウクライナで起きたクーデターを「マイダン革命」と呼び、正当化しつづけている偽善である。クーデターでありながら、それを合法であると承認したことで、自ら国際法違反をしてしまったことをリベラル派は隠そうとしてきた。リベラル派の欺瞞の大元はここにある。このときの偽善がリベラル派の特徴であったはずの高い道徳観や倫理観を毀損(き...
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実は大きな矛盾が…?3月6日開幕の「パラリンピック参加国」をめぐるリベラル派の偽善を暴く

実は大きな矛盾が…?3月6日開幕の「パラリンピック参加国」をめぐるリベラル派の偽善を暴くで「スキャンダルまみれのリベラル派」の偽善について紹介した。ところが、この偽善は、テレビや新聞などのオールドメディアが、リベラル派にとって不都合な情報を隠蔽(いんぺい)することによって、そう簡単に明るみに出ない。そこで、今回はパラリンピックをめぐるウクライナやそれを支えるリベラル派の偽善を暴露し、「いい加減にしろ!」と論じたい。この記事の全ての写真を見る(全4枚)(出所)ロシアとベラルーシ選手のパラ出場まず、国際パラリンピック委員会(IPC)が2月17日の声明で、来月開催のミラノ・コルティナパラリンピックに、ロシアとベラルーシから計10人のパラアスリートが参加すると発表した、とロイター通信が報じた話からはじめよう。この話は、昨年9月27日、IPCがIPC加盟組織によるベラルーシおよびロシアの国内パラリンピック委員会に対する一部資格停止措置の継続を否決したところからスタートしている。この決定は、2カ国の選手の出場停止を解除したことを意味している。両国は2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、パラリン...
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習近平の思惑_その1 「対高市エール投稿」により対中ディールで失点し、習近平に譲歩するトランプ

習近平の思惑_その1 「対高市エール投稿」により対中ディールで失点し、習近平に譲歩するトランプ習近平国家主席(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)2月10日の論考<高市圧勝、中国の反応とトランプの絶賛に潜む危機>の末尾に書いたように、習近平はトランプが「高市圧勝」への祝賀メッセージを2月9日にTruthに投稿したあと、反応を見せていない。むしろ沈黙を続けることによって、トランプに無言の圧力を掛けているように見える。トランプは、習近平が今もっとも敵対している高市早苗に、選挙中にエールを送り、かつ圧勝後には絶賛の祝辞を送ったのだから、習近平とのディールに関しては大きな失点を稼いでいることは十分に理解しているはずだ。事実、トランプはその後、さまざまな形で「習近平の神経を逆なでしたことへの回復」を試み、譲歩をし始めた。習近平が待っていたのは、この「譲歩の姿勢」だ。トランプがどこまで譲歩するのか?習近平がそれによって手にしたトランプに対する「新たなカード」をどのように切るのか?この暗黙のせめぎ合いが、今後の世界の方向性を決めていく。本論考では「習近平の思惑_その1」、「習近平の思惑_その2」・・・...
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毒素という名を着せられたままの「ニコチン」という存在の真実

毒素という名を着せられたままの「ニコチン」という存在の真実ニコチアナ属のニコチアナ・アラタの花。portlandnursery.com最近、『ニコチンの秘密:毒素の世界に隠された治癒力』という英語の書籍の存在を知りまして、ずっと以前から思っていたことや、あるいは学習してきたことなども含めて、少し書きたくなりました。書き方によっては、反社会的なものになってしまうかもしれないですが、そうならないように書こうとは思います。ともかく、これは、喫煙やタバコへの賞賛とは関係のない話であり、喫煙が身体に悪いことは、今さら言うまでもないことです。少し古い論文ですが、2004年の「歴史におけるタバコの医療用途」という論文の冒頭の以下の通りだと思います。2004年の論文よりタバコ(Nicotiana)は、おそらく他のどのハーブよりも多くの死因となっている。現在、世界中で喫煙による死亡者数は年間 300万人を超えており、現在の喫煙傾向が続けば、2030年頃には年間死亡者数は 1,000万人を超えると予測されている。これに経口摂取によるがんによる死亡率を加えると、死亡者数はさらに増加する。タバコは、世界で最も...
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世界の貿易構造を変えるトランプ

世界の貿易構造を変えるトランプ2026年2月24日   田中 宇トランプ米大統領は、世界から米国への輸出品に対して各種のいちゃもんをつけて制裁的な高関税を課してきた。米国は、英国からの独立が「ボストン茶会事件」(英国による輸入茶への高関税に反対する運動)に始まったことに象徴されるように、これまで「自由貿易」が国是だった。戦後、覇権国になってからは、世界から米国への輸入品の関税撤廃に努力し続け、旺盛な輸入と消費によって世界経済(日独韓中ASEANなど)を富ませた。米国は、世界のために消費する代わりに覇権国であり続けた。自由貿易からの逸脱は、米政界のタブーだった。だがトランプは、史上初めて堂々とタブーを犯し、自由貿易を破壊する高関税策を大っぴらにやっている。トランプは、昨年初めに米大統領に返り咲いたころから、関税が好きだとか、辞書に載っている言葉の中で一番好きなのは「関税」だと何度も言っている。今回も、ひとつのやり方が最高裁に禁じられると、すぐに別の方法を使って高関税策を維持し、しかも反抗的に税率を引き上げている。ふてぶてしい。トランプは世界体制をぶち壊す。エリートたちが激怒驚愕震撼絶望し...
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トランプに切り捨てられるという不安妄想。欧州各国が「プーチンと直接話さなくてはならない」と言い出した理由

トランプに切り捨てられるという不安妄想。欧州各国が「プーチンと直接話さなくてはならない」と言い出した理由ロシアを孤立させることにより、国際秩序を守ろうとしてきたはずの欧州。しかしここに来て、各国首脳の間に「プーチン大統領と直接話さなくてはならない」という声が広がり始めています。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、この突然の「方向転換」の背景を解説。さらにウクライナと欧州が直面しかねない「最悪のシナリオ」を提示しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:ロシアの復権?!‐ロシアの支持を取り付けようとする国際社会のジレンマ透けて見える各国の本音。ロシアの支持を取り付けようとする国際社会のジレンマ「プーチン大統領と直接話さなくてはならない」先週、ミュンヘンで開催されたミュンヘン安全保障会議(Munich Security Conference)において、かなりの頻度で欧州のリーダーたちが口にした内容です。またその“認識”は、非欧州のリーダーたちにも共通しており、...
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エプスタイン文書がぶち壊してしまった「スキャンダルまみれのリベラル派」の偽善

エプスタイン文書がぶち壊してしまった「スキャンダルまみれのリベラル派」の偽善揺らぐ「ウクライナ戦争」ロシアによるウクライナへの全面侵攻開始から、2月24日で丸4年が経過する。2022年2月24日にはじまった戦争を、同年3月24日付の主要7カ国(G7)首脳による声明では、「ウクライナの独立および主権に対する、ロシアの不当な、いわれのない、不法な侵略およびプーチン大統領の選択により始められた戦争」と位置づけている。だが、ドナルド・トランプ大統領が昨年1月に登場したことで、ウクライナ戦争に対する見方が揺らいでいる。その証拠に、昨年6月にカナダで開催されたG7(主要先進国)首脳会議では、ウクライナ支援に関する共同声明が見送られたほどだ。この記事の全ての写真を見る(全9枚)大雑把に言うと、トランプはこれまでリベラル派が主導してきた国際秩序に対する見方を一変させて、リアリストとしてまったく別の「力による平和」という観点から、ウクライナ戦争を停止・和平へと導こうとしている。こんなトランプに対して、リベラル派はトランプを厳しく批判しているが、いま、リベラル派の「偽善」(hypocrisy)が暴かれつつ...
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触れたらテレビやYouTubeからも追放。米エプスタイン事件が暴く「権力・金・沈黙」の恐るべき構造

触れたらテレビやYouTubeからも追放。米エプスタイン事件が暴く「権力・金・沈黙」の恐るべき構造テレビで触れれば追い出され、YouTubeで語ればBANされる──それが「エプスタイン事件」です。アメリカの富豪投資家が築いた未成年少女の性的人身売買ネットワークには、政界・財界・王侯貴族の名前が連なっていました。なぜ彼は長年守られてきたのでしょうか。2026年1月、ついに数百万ページに及ぶ「エプスタイン文書」が公開されました。今回のメルマガ『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』では、著者で施術家の吉田正幸さんが、権力・金・沈黙が生み出す巨大な闇の構造に迫ります。巨大な闇。ジェフリー・エプスタイン事件この問題に触れるとテレビからは追い出され、YouTubeはBANされてきた。それが「エプスタイン事件」。今回はその闇に迫ってみたいと思う。これはさすがにブログでは書けない。人は、あまりにも巨大な闇を前にすると、どこかで思考を止めてしまう。「まさかそんなことがあるはずがない」「自分には関係ない」「遠い世界の話だ」と、無意識に距離を取ることで、心の平常心を守ろうとするからである。だが、もしこ...
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高市首相の「脱中国」戦略はやはり正しかった…中国に媚びて「移民とEV」の泥沼に沈んだドイツの末路

高市首相の「脱中国」戦略はやはり正しかった…中国に媚びて「移民とEV」の泥沼に沈んだドイツの末路ドイツは2023年、名目GDPで日本を抜き世界3位となった。評論家の白川司さんは「実際は、中国に依存した外交と移民政策が足を引っ張り、経済的にも政治的にも不安定な状況に陥っている」という――。「日中関係の悪化」は外交の失敗?日本のマスコミは「高市政権が中国との関係を悪化させ、損失を負っている」と批判的に報道することが多い。そのため、あたかも日本政府が対中外交に失敗していると感じている人が多いだろう。だが、これは日本が対中関係の構築に成功したゆえの出来事だと捉えるべきである。そのことはドイツの対中外交と比較するとよくわかる。これまでドイツは、中国と蜜月関係を築き、中国をうまく利用してきたとみなされてきたが、現在は対中戦略を大きく転換せざるを得なくなっている。さらに、戦後一貫してきた財政均衡路線を修正し、2025年には財政規律をめぐる憲法上の制度改革を行った。積極財政へと舵を切ったドイツは、自由貿易重視の姿勢を改め、ロシアだけでなく中国に対しても、経済安全保障や産業保護に踏み込んでいる。加えて2...
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「トランプさえ退場すれば世界が正常に戻る」は幻想。国際社会に混乱を招いた犯人は誰なのか?

「トランプさえ退場すれば世界が正常に戻る」は幻想。国際社会に混乱を招いた犯人は誰なのか?かつてないほどに混乱し、分裂が深まる国際社会。その責をトランプ大統領一人に負わせる論調が大勢を占めていますが、果たしてそれは真実なのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、世界を「漂流状態」へと導いた要因を分析。その上で、さらなる大混乱に日本がどう備えるべきかを考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:迷走する国際情勢 分裂の深まりと国際社会が抱く淡い期待「すべてをトランプの所業」とする姑息。分裂深まる国際社会が抱く淡い期待「トランプ大統領が政界から去れば、きっと国際情勢はまた“正常な状態”に戻るだろう」いろいろな機会に耳にする希望的観測ですが、果たしてどうでしょうか?「一方的に要求を突き付け、相手が抵抗したり、相手の対応が気に入らなければ関税措置に訴えて脅す」「平和の使者を標榜していたかと思うと、突如、圧倒的な軍事力を盾に強引な行動に出る」「トランプ大統...
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世界は「脱米国」へと踏み出したのか?カナダとイギリス両首相の“訪中”が映し出す「米覇権時代の終焉」

世界は「脱米国」へと踏み出したのか?カナダとイギリス両首相の“訪中”が映し出す「米覇権時代の終焉」トランプ大統領の「専横的」な言動に業を煮やしたかのように、相次いで中国を訪問し始めた欧州やカナダの首脳。この動きは、単なる経済重視の外交転換と見ていいのでしょうか。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』ではジャーナリストの富坂聰さんが、カナダのカーニー首相、イギリスのスターマー首相の訪中を軸に、トランプ政権下で進む国際社会の力学の変化を分析。その上で、「中国シフト」とも受け取れる動きの実像と、分断が深まる世界秩序の行方を考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:カナダのカーニーに続きイギリスのスターマー首相も訪中 世界は「中国シフト」に向かうのか世界は「中国シフト」に向かうのか。国際社会に広がる「脱米」の潮流「私自身の道徳観。私自身の心。私を止めることができるのはそれだけだ」トランプ大統領が米紙『ニューヨーク・タイムズ』のインタビューに答えて放った言葉に世界が戦慄した。どこまで本気で言っているのかわからないが、世界はもはや真意を見...
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中東に再招待されるロシア

中東に再招待されるロシア2026年2月3日   田中 宇昨年11月に「中東への関与を下げたロシア」という記事を書いた。中東の覇権国になっていくイスラエル(リクード系)はとても強く、ロシアが味方していたシリア(アサド政権)やイラン、ヒズボラが次々とイスラエルに潰された。しかもリクード系はウクライナ戦争でロシアを勝たせ、露敵視の英欧を自滅させてくれた。そのため、ロシアはイスラエルに配慮して中東での覇権(軍事安保)活動を控えることにした、といった筋だった。(中東への関与を下げたロシア)リクード系は、ロシアの影響圏だったアゼルバイジャンやカザフスタンなどコーカサスと中央アジアに割り込み、これらの地域を、リクード系の隠然傀儡になったトルコの影響圏に差し替えた。プーチンは、リクード系にとても従順で、長年の影響圏から出て行けと言われるとホイホイと出ていく。中東への関与を下げたのも、リクード系に言われたからだと推測された。(イスラエルは中東4極体制で満足なのか?)しかしその後、最近になって逆方向の新たな流れが起きている。シリアやイランやUAEやパレスチナ自治政府など、中東諸国の首脳や高官たちが相次いで...
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買収、脅迫、殺人で世界が動いていることを知らしめたエプスタイン

買収、脅迫、殺人で世界が動いていることを知らしめたエプスタイン【エプスタイン・ファイル】 ドナルド・トランプ米大統領は1月3日、アメリカ陸軍の特殊部隊デルタ・フォースを使ってベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を誘拐、その後にイランを攻撃するとしてUSSエイブラハム・リンカーンを中心とする空母打撃群を中東へ派遣したが、トランプの思惑通りに進むとは思えない。 イランはアメリカやイスラエルからの攻撃を想定、ドローンやミサイルの準備を進めてきた。その性能や数を考えると、イランがアメリカの艦隊に対して数百発のミサイルとドローンを発射すれば、アメリカ側は数日間で戦闘不能になってしまう。 トランプ大統領はイランに対する攻撃を「限定的」なものに止め、形式的な譲歩を得て撤退するつもりだとも言われているが、イラン側はどのような攻撃でも全面的な反撃に出ると宣言している。そうなれば中東にあるアメリカの軍事基地や大使館、そしてイスラエルが攻撃の目標になる可能性が高い。 カリブ海でも中東でも軍事的な緊張が高まっているわけだが、そうした中、エプスタイン・ファイルの公開がひと段落した。このファイルには数百万ページに...