2025-08

現代の世界各国

「トランプ関税」と習近平「漁夫の利」その2 アフリカ編:ゼロ関税で購買欲刺激、太陽光パネル独壇場

「トランプ関税」と習近平「漁夫の利」その2 アフリカ編:ゼロ関税で購買欲刺激、太陽光パネル独壇場2018年 中国アフリカ協力フォーラム(北京)(写真:代表撮影/ロイター/アフロトランプ関税により中国の習近平が「漁夫の利」を得ていることに関して、今回はアフリカを対象として考察する。トランプ1.0(2017年~2021年)のときに激しい制裁を受けた習近平政権は、アメリカを消費対象国としていたことから離脱し、アメリカ以外の国へとシフトしていった。中でもアフリカの購買欲を成長させるという戦略に早くから出ており、それはトランプ2.0の高関税により一気に加速している。たとえばアフリカ53ヵ国に対して「ゼロ関税」を徹底したり、クリーンエネルギーに関してもトランプ2.0では環境問題への配慮を撤廃したので、アフリカ大陸は中国の一人勝ち状況だ。◆習近平はアフリカ53ヵ国に対してゼロ関税を徹底アフリカには54ヵ国があるが、そのうちエスワティニ(元スワジランド)一ヵ国だけが「中華民国」台湾と国交を結んでおり、53ヵ国が中華人民共和国(中国)と国交を結んでいる。中国はその53ヵ国すべてに対して、中国への輸出品に...
現代のロシア

【習近平・プーチン・金正恩】 トランプが会いたい3人が「反ファシスト祭典」で揃う その心は?

【習近平・プーチン・金正恩】 トランプが会いたい3人が「反ファシスト祭典」で揃う その心は?【習近平・プーチン・金正恩】の団結を指をくわえて見ているトランプ大統領(筆者作成 トランプ像は筆者AI作成)9月3日に北京で挙行される「中国人民抗日戦争・世界反ファシスト戦争勝利80周年記念式典」に北朝鮮の金正恩書記も参加することがわかった。中露朝という隣接する「非米陣営」の「巨頭」(独裁政権トリオ?)が一堂に会するのは異例なことだ。皮肉にもこの3人はトランプ大統領が「会いたがっている」リーダー集団でもある。おまけに「反ファシスト戦争勝利」と言うなら、旧ソ連を別とすれば、アメリカやドイツ・イタリアを除いたヨーロッパなど西側諸国が勝利者の主人公のはずではないか。その「世界反ファシスト戦争勝利80周年記念式典」に勝利者が参加せず、「反ファシスト戦争」が終結した4年後に誕生した「中華人民共和国」が主人公となって「反ファシスト戦争勝利記念」で巨大な「非米陣営」の塊を形成していく。これをどう読み解くのか、【習近平・プーチン・金正恩】3者それぞれの思惑を、トランプ大統領の位置との関係において考察する。これを...
現代の日本

自民党で石破内閣への不信任を出して、それで解散総選挙になると、これは喜劇ですね

自民党で石破内閣への不信任を出して、それで解散総選挙になると、これは喜劇ですね立憲の野田代表は減税反対の増税派なのですから、石破内閣への不信任など出すはずもなく、つまりは野党ではなく第二石破派みたいなものなのですから参議院選挙で惨敗するのも当然のことなのです。敗戦後80年になって、やっと日本国民の多くが、日本の国を操り動かしているのが誰なのかが、判ってきましたから、今までの日本の既成政党では、日本国民の生活は救われないことに気が付いてしまいましたね。ディープステートの皆さんがトランプ大統領の暗殺に失敗していなかったら、世界の闇も表面化することなく、数世紀にわたる悪魔崇拝の皆さんによる、世界支配も暴かれずに済んでいたはずです。しかし、神はトランプ大統領を護りましたね。多くの善良な人類は神に感謝しなければなりません。世界には表面上の独立国は数多く存在していますが、その多くは日本と同様にディープステートの支配下にあり、本当の独立国と言えるのは、ロシア、中国、インド位なものだと思います。いずれの国も核兵器を持っていますから、ディープステートの皆さんも、この三国には迂闊には手を出せないのです。そ...
現代の中国

日本政府が中国の抗日行事に「参加自粛」呼びかけたのは賞賛すべき もう一歩進んで具体的理由を示すべきか

日本政府が中国の抗日行事に「参加自粛」呼びかけたのは賞賛すべき もう一歩進んで具体的理由を示すべきか中国 抗日戦争勝利80周年軍事パレードのリハーサル(写真:ロイター/アフロ)8月24日、日本の共同通信は<中国の抗日行事に「参加自粛を」 日本政府、各国に呼びかけ>という見出しでハッとするような報道をした。日本政府が「遺憾砲」以外に、こうして具体的に「参加自粛」を欧州やアジア各国に外交ルートを通して呼びかけたことなど、未だかつて聞いたことがないように思う。正直、「石破政権、なかなかやるじゃないか」と思った。可能ならば、なぜ「抗日行事」が始まったのかを直視し、中国共産党が持つ決定的な弱点と虚偽を、静かに示せるようにしてほしいと切望する。毛沢東はただの一度も「抗日行事」を開催したことがないが、1995年に江沢民が「抗日行事」を全国化して以来、反日感情は逆行して燃え盛り、それがまた日本の若者に反中感情を植え付ける原因の一つになっている。この悪しきサイクルという負の遺産を子々孫々にまで残さないようにするのは、まだ現実を知っているわれわれ世代の義務だと思う。そうしないと、いつかこの負の感情の連鎖が...
現代の世界各国

「トランプ関税」と習近平「漁夫の利」 その1:接近する中印

「トランプ関税」と習近平「漁夫の利」 その1:接近する中印インドのモディ首相と中国の習近平国家主席(写真:ロイター/アフロ)トランプ大統領は非常事態宣言をすることによって米議会を通さずにSNSと大統領令に基づいてのみ対米貿易相手国に高関税を宣言してきた。7月31日の大統領令では「中国以外の対米貿易国に対する関税」を公表。8月7日から実施されている。中国だけが優遇されて関税賦課猶予期間を11月10日まで延期されているのは、たとえば4月13日の論考<米軍武器の部品は中国製品! トランプ急遽その部品の関税免除>や4月16日の論考<中国最強カードを切る! 「米軍武器製造用」レアアース凍結から見えるトランプ関税の神髄>に書いたように、米軍の武器が中国製部品や中国産のレアアースなしでは製造できないという事実があるからだろう。習近平の機嫌を損ねるわけにはいかない。その習近平は「トランプ関税」が全世界の対米貿易相手国を対象としているために、「漁夫の利」を得ている。本シリーズでは「漁夫の利」を得ている対象を大きくいくつかに分けて、詳細に考察していきたい。「その1」はまずインドを対象とする。◆50%高関税...
現代の世界各国

なぜ中国とインドは“急接近”したのか?「トランプ関税」と「米国の印露貿易への牽制」が背中を押した皮肉

なぜ中国とインドは“急接近”したのか?「トランプ関税」と「米国の印露貿易への牽制」が背中を押した皮肉世界の主要メディアでも大きく報じられた、習近平国家主席のチベット自治区訪問。中国中央政府と同自治区との間には「微妙な関係」が存在することは周知の事実ですが、習主席がこの地を訪れた背景にはどのような事情があるのでしょうか。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では著者の富坂聰さんが、その裏側に中印関係の改善があると指摘。さらに両国の接近を後押しした要因を読み解いています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:国家主席のチベット訪問を可能にした中国とインドの接近中国とインドが急接近。習近平のチベット訪問を可能にした遠因8月21日、習近平国家主席が西蔵(チベット)自治区の拉薩(ラサ)市を訪れた。西蔵自治区成立60周年に合わせ、ポタラ宮広場での60周年祝賀大会に出席するためだ。同行した王滬寧中共中央政治局常務委員(全国政協主席、中央代表団団長)は演説のなかで、「西蔵は全国と共に貧困脱却の難関攻略戦に勝利し、小康社会を全面的に完成させ、経済・社会発展...
現代の日本

〈「走行距離課税」導入へ本格議論〉ガソリン税の暫定税率廃止で加速する恒久財源確保の道…導入されると「地方民」と「物流事業者」は大打撃か

〈「走行距離課税」導入へ本格議論〉ガソリン税の暫定税率廃止で加速する恒久財源確保の道…導入されると「地方民」と「物流事業者」は大打撃か与野党6党の国会対策委員長が7月30日に合意したはずの「ガソリン税の暫定税率廃止」に向けた議論が紛糾している。8月21日に行なわれた協議で、自民党の宮沢洋一税制調査会長は税収の上振れ分の活用などに否定的な立場を示し、「税財源が必要」と突っぱねた。そうした中、朝日新聞によると、自動車の利用者から徴収する新たな新税の創設の検討に入ったという。恒久的な財源として視野に入るのが、水面下で長年議論されてきた「走行距離課税」の導入だ。少数与党という立場を利用しての巧みな看板替え暫定税率の廃止について、与党側は恒久的な財源の増税が必要との立場を崩していない。宮沢税制調査会長は8月21日の協議を終えた後、「与党だけで具体的な税は決められず、知恵を出し合わなければならない」と記者団に語っている。さきの参院選で惨敗した与党が暫定税率廃止の合意に至るスピードは速かった。しかし今となっては、劣勢という立場を与党が巧みに利用しているようにさえ見える。少数与党になったことで、ガソリ...
現代の日本

「学歴詐称なんてどうでもいい」「これまでの金に汚い政治家よりマシ」前代未聞の市政ストップ、それでも“田久保派の市民”が市長を応援する理由

「学歴詐称なんてどうでもいい」「これまでの金に汚い政治家よりマシ」前代未聞の市政ストップ、それでも“田久保派の市民”が市長を応援する理由「学歴詐称なんてどうでもいい」「これまでの金に汚い政治家よりマシ」前代未聞の市政ストップ、それでも“田久保派の市民”が市長を応援する理由〈〈学歴詐称疑惑〉田久保市長を刑事告発した建設会社社長が独白…私的なLINEをさらされ「喧嘩売ってんだな」「捜査は動いています」〉から続く静岡県伊東市の田久保眞紀市長(55)の学歴詐称疑惑。これによる市政停滞の影響が顕在化し、9月の市議会で市長の不信任決議採択と、これに抵抗する田久保市長による市議会解散が現実味を帯びてきた。市長への逆風は強まっているようには見えるが、今も田久保市長を強く支持する人も地元には多い。伊東市の政治地図はどうなっているのか。【画像】「メガソーラー関係は終わりなので」田久保市長本人が明言したLINE「しわ寄せは子どもたちにも及びかねません」「前代未聞と言えば前代未聞。早くなんとかしないと…」9月1日の市議会開会を目前にした8月25日、議案をメディアに説明した伊東市の木村光男総務部長は、市政が「混...
現代の世界各国

米英金融資本は中露を破壊する「自爆兵器」として日本や欧州を利用している

米英金融資本は中露を破壊する「自爆兵器」として日本や欧州を利用している ヨーロッパ経済を牽引してきたドイツの製造業が破綻しつつある。例えば、​大手自動車メーカーのフォルクスワーゲンでは昨年10月、経営者が従業員代表に対し、ドイツ国内の少なくとも3工場を閉鎖する意向を伝えた​。また大手化学/製薬会社のバイエルはフランクフルト・ヘキスト工業団地の工場を閉鎖、労働者500名を解雇すると伝えれている。ドルマーゲン工場でも200名の人員削減が計画されているという。 経済が失速したドイツにおける今年4月の倒産は個人と法人を合わせて1626件に達し、ハレ経済研究所(IWH)によると、この数値は2008年から09年にかけて世界を揺るがした金融危機の当時を上回り、2005年7月以来だ。 こうした状況に陥った直接的な原因は、ドイツの製造業を支えていた安価なロシア産天然ガスを入手できなくなったことにある。その天然ガスを運んでいたパイプラインが通過していたウクライナでアメリカのバラク・オバマ政権がクーデターを仕掛けた上、ウクライナを迂回し、バルト海を経由して運ぶために建設しされたパイプライン、「ノードストリー...
現代の欧州

現実と乖離した御伽話の世界から抜け出せないヨーロッパ

現実と乖離した御伽話の世界から抜け出せないヨーロッパ NATOのマーク・ラッテ事務局長は「ウクライナの安全保障」を確かなものにする仕組みにアメリカとNATOは参加、停戦後にウクライナ軍の戦力を強化するとしている。どのようなタグがつけられているかには関係なく、ウクライナにNATOの部隊が駐留し、ロシアを制圧する準備をするということにほかならず、そうしたミンスク合意のようなことをロシア政府が容認するとは思えない。 アメリカのバラク・オバマ政権は2014年2月、NATOの訓練を受けたネオ・ナチを利用したクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒したのだが、ネオ・ナチ体制を拒否するウクライナ人は少なくなかった。 特に、ヤヌコビッチの支持基盤だった東部や南部の住民はクーデター政権に対する反発は強く、南部のクリミアでは住民はロシアとの一体化を選び、東部のドンバスでは武装闘争が開始された。 軍や治安機関のメンバーのうち約7割がクーデター政権を拒否して離脱、その一部はドンバス(ドネツク、ルガンスク)の反クーデター軍に合流したと言われ、戦況は反クーデター軍が優勢だった。そこでドイツやフランスが仲介する形...
現代の日本

財政政策発動をかき消す力

財政政策発動をかき消す力石破内閣が存続する可能性を高めている。衆院総選挙が昨年10月、参院通常選挙が本年7月。衆院解散がなければ全国規模の国政選挙は2028年まで行われない。空白の3年が生まれる。石破氏の自民党総裁任期は27年9月まで。総裁任期満了までも2年ある。衆院総選挙、参院通常選挙、そして東京都議選で自民党は三連敗。石破氏の責任を問う声が噴出したのは当然のこと。自民党では総裁選前倒しを要請する声が噴出した。しかし、総裁選前倒しを決定する投票が「記名投票」にされた。総裁選を実施しないことになる場合、総裁選前倒しに賛成した議員は冷や飯を食うことになる。記名投票は総裁選前倒し票を減らす効果を持つ。公正な選挙と言えない。しかし、大きな論議もなく記名投票が決まった。また、この間、メディアが石破内閣叩きを抑制した。石破首相が辞任したときに誰が次の首相になるのか。誰もが認める後継首相が不在のなかで、あえて石破降ろしをしなくてもという気持ちは分かる。前回自民党総裁選で僅差で敗北した高市早苗氏が首相に就任することだけは御免だという国民は多い。リベラル陣営の国民が高市首相誕生を阻止するために石破続投...
現代の日本

お米が消える日

お米が消える日米の価格が高騰して大騒動になった。新米がすでに出始めているが1年前と比べてはるかに高い価格。25年も猛暑で作柄に影響がでることが想定されている。5キロ4000円という水準がひとつの目安になる。消費者にとってはお米の値段が1円でも安い方がいい。しかし、生産者にとってはお米が高く売れる方がいい。日本人にとって米は大切なものである。人間にとって食料は生命の源。国の政策として食料の安定確保は最重要の課題。中国唐代の皇帝の訓戒の書『帝範』に「食は人の天、農は国のもと」という言葉があり、ここから「農は国の本なり」と言われる国家の安定には安定した食料供給が不可欠であり、それを支える農業が最も重要であるという考え方。その「農」の衰退が進行している。日本のカロリーベース食料自給率は38%。1965年には73%だった。食料自給率が上昇するのではなく低下した。「独立国とは食料自給できる国。目いっぱい生産し、余剰は備蓄し、国際食糧支援し、凶作があっても国民を飢えさせることはしない」これはド・ゴールフランス元大統領の言葉。国家の役割と責任をしっかりと認識する言葉である。ところが、日本の現状は惨憺た...
現代の世界各国

アフリカ開発「日中米露比較」を通した評価表 日本はなぜ対アフリカ交易が成長しないのか

アフリカ開発「日中米露比較」を通した評価表 日本はなぜ対アフリカ交易が成長しないのか第9回アフリカ開発会議(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)8月20日から横浜市で開催されていた「第9回アフリカ開発会議」(TICAD9)が22日に「横浜宣言」を採択して閉幕した。宣言では石破首相が打ち出したという新構想「インド洋・アフリカ経済圏イニシアチブ」の理念が盛り込まれているようだが、バイデイ政権時代のアメリカ同様、何やら習近平が提唱した「一帯一路」構想および「グローバル発展」イニシアチブを彷彿とさせる。事実、日本の報道でも「域内で影響力を強める中国との差別化を図った」という類の言葉が目立つ。各国により名称は異なるが、アフリカ開発会議に相当したものは1993年に日本が提唱し、2013年までは5年ごと、それ以降は3年ごとに開催されてきた。2000年になると中国が「中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)」を開催しはじめ、その後3年ごとに開催している。2014年からはアメリカがオバマ政権時代に「米国・アフリカ首脳会議」を開催し、その後2022年に8年ぶりに開催するのに留まっている。2019年になると...
現代の欧州

欧州の命綱だったパイプラインを爆破した米国に欧州の「エリート」はへつらう

欧州の命綱だったパイプラインを爆破した米国に欧州の「エリート」はへつらう ロシアとドイツがバルト海に建設したパイプライン、「ノード・ストリーム(NS1)」と「ノード・ストリーム2(NS2)」が2022年9月に爆破されたが、その犯人として指名手配されていたSBU(ウクライナ安全保障庁)の元大佐、セルゲイ・クズネツォがイタリアで逮捕されたと伝えられている。クズネツォを含む7人のチームで爆発物を仕掛けたとされているのだが、このシナリオは現実的でない。 この爆破工作に関する調査を求める決議をロシアと中国は国連の安全保障理事会に求めたが、賛成したのはロシア、中国、ブラジルの3カ国にすぎない。12カ国は破壊工作の真相が明らかになることを望んでいなかったのだ。国連の理事国に限らず、アメリカの影響下にある国々は真犯人が明らかになっては困るようだ。 NS1とNS2の爆破の真相に最も迫ったのは、ジャーナリストのシーモア・ハーシュだと考えられている。​2023年2月8日、アメリカ海軍のダイバーがノルウェーの手を借りてノードストリームを破壊したとする記事をハーシュは発表している​。 ハーシュによると、アメリカ...
現代の世界各国

ウクライナ交渉の最前線…停戦、和平はまったくもって五里霧中

ウクライナ交渉の最前線…停戦、和平はまったくもって五里霧中前回の拙稿「メディアが報じない米ロ会談の真実「プーチンはここまで譲歩した」」で明らかにしたように、「目に見えるほど戦争に勝っている」ロシアにとって、停戦自体が「大きな譲歩」だ。だが、その譲歩を、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が袖にするような事態が起きる可能性は、まだ十分に残されている。何しろ、負け戦を止め、和平にもち込むのは、かつての日本軍がそうであったように、簡単ではないからだ。8月15日の米ロ首脳会談まず、理解してほしいのは、本当にウクライナ戦争を一刻でも早く終結させようとしている(といっても、どうやらノーベル平和賞の受賞をめざしてのパフォーマンスにすぎないようだが)ドナルド・トランプ米大統領に対して、ウクライナおよび欧州諸国はそうした立場にないことである。彼らは、即時停戦・その後の和平締結を主張することで、ウラジーミル・プーチン大統領による拒否を誘導し、それを理由にトランプにより厳しい制裁と戦争継続を働きかけようとしつづけてきた。その前提には、ウクライナはロシアにまだ負けていないし、制裁や軍事支援を継続すれ...
現代のロシア

米露が関係修復に向かう中、英国の情報機関がテロ作戦を活発化

米露が関係修復に向かう中、英国の情報機関がテロ作戦を活発化 ここにきてイギリスの対外情報機関MI-6の動きが活発だ。ロシアのスペツナズ(特殊部隊)がオデッサに近いオチャコフでイギリス陸軍のエドワード・ブレイク大佐とリチャード・キャロル中佐、そしてMI-6の工作員ひとりが拘束されたと報道されたたのは8月2日。その日、ウィトコフ特使がモスクワを訪問する予定になっていた。​その報復という意味もあり、MI-6のチームはウクライナ軍と手を組み、クリミア橋を破壊する作戦を進めていた​。 フィンランドで製造されたプラスチック爆弾130キログラムを積み、ヨーロッパの5カ国を移動していたシボレーをFSB(連邦保安庁)が抑えたのだが、FSBによると、テロ作戦の首謀者はMI-6だった。 イギリスをはじめとするNATO諸国がテロに傾斜しているのはウクライナ軍の敗北が決定的で、テロに頼るしかなくなっているからだと見られている。ハッカー集団のKillNetはウクライナ軍参謀本部のデータベースに侵入することに成功、2022年2月に始まった戦闘で170万人のウクライナ兵士が死亡または行方不明になったことがわかったと主...
現代の米国

ディープステートは米国の情報機関に根付いている ― ギャバード

ディープステートは米国の情報機関に根付いている ― ギャバード悪意あるディープステートの活動家らがアメリカ国民に対して活動していると、米国情報長官が述べた。米国国家情報長官タルシ・ギャバード。©  Getty Images / Chip Somodevilla米国の諜報機関にはディープステートの関係者が潜入しており、彼らは諜報製品に「自分たちの党派的な政治的意見や見解を挿入」することに忙しく、事実上アメリカ国民に敵対して働いていると、米国国家情報長官のトゥルシ・ギャバード氏が述べた。米国情報機関から不正行為者を一掃すると繰り返し誓ってきたDNI長官は、木曜日にFOXビジネスとのインタビューで、ディープステート(影の政府)が米国の情報機関内に完全な「ポケット」を作り出していると述べた。「ディープステートの関係者が深く根を下ろし、アメリカ国民に敵対する形で自分たちの中枢や立場を政治利用したり、諜報活動で自分たちの党派的な政治的意見や見解を盛り込んだりしている拠点が数多くありました」と彼女はネットワークに語った。「彼らは自分たちの見解や意見が、全員が支持し、支持し、擁護すると宣誓した米国憲法...
現代の日本

子どもの学力低下を憂いている場合か。日本社会が真剣に向き合うべき大人社会の“解決すべき大問題”

子どもの学力低下を憂いている場合か。日本社会が真剣に向き合うべき大人社会の“解決すべき大問題”文部科学省により、小学6年と中学3年を対象に実施されている全国学力テスト。先日発表された結果は学力・学習意欲とも前回を下回るものとなり、問題視する声が各所から上がっています。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合薫さんが、「深刻にうけとめるべき」との見解に理解を示しつつ、その真因を考察。さらに「大人社会」こそが解決すべき問題を提起しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:子供の学力低下と低学歴社会ニッポンプロフィール:河合薫(かわい・かおる)健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。大人の側は...
日本の文化

日本国の幹と根っこにつながる学問を

JOG(1435) 日本国の幹と根っこにつながる学問を 主義主張という「枝葉」の議論ではなく、それを生み出している情意という「幹」、歴史伝統という「根っこ」から考えよう。■1.相手国の歴史や文化を一顧だにせず伊勢: 花子ちゃん、この間からとりあげている国連女性差別撤廃委員会の「皇位継承を男女平等に」という勧告の、どこがおかしいのか、ようやくはっきり分かったよ。花子: 私もなんかおかしいと感じていましたが、どこがおかしいんでしょう?伊勢: 国連委員会の勧告は、日本政府が昭和60(1985)年に批准した女性差別撤廃条約に基づくものなんだね。この条約により、日本政府は男女平等の実現に向けた法制度の整備や報告書の提出などの義務を負っている。  その条約で、「女子に対する差別」とは女子の「人権及び基本的自由」を害するものと定義している。だから、日本政府は「皇位継承は基本的人権ではないから、差別にはあたらない」と突っぱねた。これは論理的に正しい反駁だね。花子: 確かに、皇位継承って基本的人権とは全く違いますよね。伊勢: そういう正論も聞き入れない委員会に対して、日本政府は任意拠出金を委員会には使わ...
現代の中国

EVと同じ流れになるのか。他国が批判ばかりしている間に中国が世界を席巻しかねないヒューマノイド・ロボット市場

EVと同じ流れになるのか。他国が批判ばかりしている間に中国が世界を席巻しかねないヒューマノイド・ロボット市場様々な分野で日本を大きく引き離し、今やアメリカと対等に張り合うまでの大国化を果たした中国。そんな隣国の後塵を、またも日本は拝すことになりかねないのが現状のようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では著者の富坂聰さんが、中国のヒューマノイド・ロボット開発の現場を訪れた際に感じざるを得なかった「日本の存在感の低下」を記すとともに、今後のロボット市場の展開を予測しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:中国、EVの次はヒューマノイド・ロボットへの殺到となるのか 生産現場を覗いてみたヒューマノイド・ロボット市場でも完敗か。すでに量産体制に入った中国に太刀打ちできなくなる日本もう10年以上前のことだろうか。政治家の主催する勉強会に出席したときに、話題が「次の時代の日本の強みをどう確保するのか」になった。そのとき真っ先に名前が挙がったのが、環境技術とロボットだった。対中国でも、まだまだ強みが生かせると。8月中旬に中国を訪れ、その...