2026-01

現代の中国

疑心暗鬼に陥った習近平の「人民解放軍制服組トップ」張又侠の粛清がもたらす中国の最終局面

疑心暗鬼に陥った習近平の「人民解放軍制服組トップ」張又侠の粛清がもたらす中国の最終局面7人のうちの5人が中国共産党中央軍事委員会副主席で、中国人民解放軍の制服組トップの張又侠と、中国共産党中央軍事委員会委員で中国人民解放軍連合参謀部参謀長の劉振立を、中国国防部は厳重な規律違反の疑いがあるため立件して取り調べを開始したと発表した。中国共産党中央軍事委員会は、中国の人民解放軍の最高意思決定機関で、2022年の第20回中国共産党大会で新たなメンバーが選出された。主席(トップ)が習近平、2人いる副主席が張又侠と何衛東、それ以外の委員が李尚福、劉振立、苗華、張昇民の4名で、合計7名である。何衛東、李尚福、苗華の3人はすでに失脚していたのだが、今回新たに張又侠と劉振立が失脚したので、中央軍事委員会の構成員は習近平と張昇民の2名だけになった。この記事の全ての写真を見る(全4枚)ちなみに張昇民は中央軍事委員会規律検査委員会書記(トップ)で、軍の不正行為を摘発する責任者であるから、こうした数々の失脚に関わってきたのは、間違いない。その一方で、張昇民は張又俠の腹心だと見られてきたがゆえに、この逮捕劇を受け...
現代の中国

日米が東アジアの軍事的な緊張と高める中、中国で中央軍事委員会副主席が失脚

日米が東アジアの軍事的な緊張と高める中、中国で中央軍事委員会副主席が失脚 中国の国防省によると、中央軍事委員会(CMC)の副主席で、中国共産党政治局員でもある張又俠に対する調査を開始したという。軍の内部で張は習近平国家主席より多くの人脈を持つと言われ、アメリカの支配層との結びつきも強い。中国政府は軍への影響力を強め、国内の結束を強めようとしているのかもしれない。 1月24日に発表された声明では、「重大な規律違反および法律違反」の疑いがあるとされていたが、詳細は明らかにされていない。昇進させる代償として賄賂を受け取っていた容疑がかけられていると言われているが、​アメリカのウォール・ストリート・ジャーナル紙は1月25日、張又俠が中国の核兵器開発計画に関する情報をアメリカへ漏らした疑いがあると報じている​。 こうした情報が正しいのかどうかは不明だが、ウクライナでロシアに敗北したアメリカはベネズエラ大統領を拉致したのに続き、イランを攻撃する姿勢を見せ、東アジアでは日本を使って軍事的な緊張を高めている。 本ブログでは繰り返し書いてきたように、日本の軍事力増強は1992年2月にアメリカ国防総省で作...
現代の中国

個人の人気で裏金議員を復活させ党内派閥を作る解散か? しかし高市政権である限り習近平の日本叩きは続く

個人の人気で裏金議員を復活させ党内派閥を作る解散か? しかし高市政権である限り習近平の日本叩きは続く1月19日、衆議院解散表明をする高市総理大臣(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)1月19日に発表された衆議院解散に関する高市氏の演説と記者会見は、「さあ、私への支持率に勝てる党首がいますか?」ということを他党に思い知らせる解散であるという印象を受けた。その支持率を利用して旧統一教会との「政治と金」問題を抱える裏金議員を復活させ、党内基盤の弱い立場を補うために「高市派」を作り、「高市個人の党内基盤を強化するための解散」であると言える。その証拠の一つに、1月21日の共同通信報道の<自民、裏金議員37人を擁立>を挙げることができる。なぜ今なのかは、安倍元総理を殺害した山上被告の裁判が本格化し(1月21日に無期懲役判決)、通常国会で旧統一教会系裏金問題に関して野党から激しい攻撃を受ける可能性があったからだろう。自民党に裏金国会議員が増えれば数で押し切ることができる。高市氏に救ってもらい復活できた裏金議員は、その恩義に報いて徹底して高市氏を援護していくにちがいない。しかし日本という国の視点から見る...
現代の中国

中国の中央軍事委員会要人失脚は何を物語るのか?

中国の中央軍事委員会要人失脚は何を物語るのか?中央軍事委員会主席 習近平(写真:ロイター/アフロ)1月24日15時、中国の中央軍事委員会副主席(張又侠)と委員(劉振立)が「重大な規律違反」の疑いで調査を受けていると国防部が発表した。当日23時になると新華網が「反腐敗の成果」だと詳述している。すなわち二人は腐敗問題で調査受けているということになる。日本では今なお、習近平の反腐敗運動は権力闘争であるという間違った分析をしたがる人たちがおり、軍関係になると「粛清」という言葉を使う人さえいて、日本人の中国分析を誤導し続けている。それは日本国民を「井の中の蛙」に追いやり重大な損失を与えるのみなので、真相を解明したい。◆現時点で中央軍事委員会メンバーは2人だけ昨年10月26日の論考<中国、軍幹部大量逮捕の背後に横たわる真相を暴く>で詳述したように、昨年10月の軍幹部の大量逮捕の背景には、習近平が長年にわたり信頼してきた「苗華」という人物の深い腐敗問題が絡んでいた。これを見抜けなかった習近平は、見抜く力がなかった歴然たる事実と、「腐敗の闇の深さ」に打ちのめされたことだろう。そのため腐敗撲滅のための組...
現代の世界各国

トランプのベネズエラ制圧がとどめに~経済ボロボロのキューバでとうとう権力層の内輪もめ、崩壊のカウントダウン始まる

トランプのベネズエラ制圧がとどめに~経済ボロボロのキューバでとうとう権力層の内輪もめ、崩壊のカウントダウン始まるソ連去りし後ベネズエラに対する米軍の軍事作戦の成功によって、キューバは甚大な影響を受けることが予想されている。そもそもキューバ経済はすでに崩壊状態にあり、ベネズエラからのエネルギーの輸血を失うことで、この窮状がさらに激しくなると見ればいい。この記事の全ての写真を見る(全3枚)キューバの主要産業として、歴史的に非常に重要な役割を果たしてきたのが砂糖産業だ。かつては世界最大の生産量を誇ったキューバで、今なお砂糖の栽培面積は、公式には124万4500ヘクタールあることになっている。これは四国のざっと2/3にも相当する膨大な面積だ。だが実際には、もはや砂糖はろくすっぽ生産されていないのが実情である。キューバは最低限の国内需要を満たすだけの砂糖も生産できなくなり、キューバ国内で生産する量よりも多くの砂糖を輸入しなければならないくらいにまで、実際の生産規模は落ち込んでいる。ソ連邦崩壊直前の1989年には、年間800万トンの生産量を誇っていたのに、2025年の段階では、恐らく15万トンくら...
現代の世界各国

欧州に広がる「アメリカは敵対国」という本音。グリーンランドを巡るトランプの強硬姿勢が露わにした「西側」の深刻な分裂

欧州に広がる「アメリカは敵対国」という本音。グリーンランドを巡るトランプの強硬姿勢が露わにした「西側」の深刻な分裂トランプ大統領の「グリーンランド領有への意欲」を巡り、非難の応酬状態となっているアメリカと欧州。国際社会を揺るがすこの亀裂は、今後さらに深刻化してしまうのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、欧米分裂の背景にある地政学的思惑と関係各国が抱いている「本心」を解説。さらに「アメリカ抜きの国際秩序」という選択肢が現実味を帯び始めた世界の行方について考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:アメリカ抜きの国際秩序?!‐欧米の分裂が生み出す西洋の終焉と新国際協調主義鮮明になりつつある欧米分裂の気配。「アメリカ抜きの国際秩序」を考え始めた欧州「欧州は『文明の消滅』に直面しており、将来的には米国の信頼できる同盟国としての地位を失う可能性がある」「長期的には、遅くとも数十年以内に、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の一部で非欧州系(の住民)が多...
現代の世界各国

トランプの7月建国250周年「グリーンランド奪取計画」をスッパ抜く!

トランプの7月建国250周年「グリーンランド奪取計画」をスッパ抜く!来たる2月1日から、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、イギリス、オランダ、フィンランドから米国に輸入されるすべての商品に10%の関税が課される。1月17日、ドナルド・トランプ大統領は自らのSNS(TruthSocial)で、この方針を示した。さらに、6月1日から関税が25%に引き上げられると警告した。この関税は、グリーンランドの買収に関する合意が成立するまで適用される。なお、現在、欧州連合(EU)加盟国からの商品には15%、英国からの商品には10%の関税がかけられている。EU27カ国は単一の貿易・関税圏であるため、一部の国に関税を課すことは、すべての国が新たな貿易税に直面するかもしれない。とくに、この8カ国がやり玉にあがったのは、「目的不明のままグリーンランドへ向かっている」ためとした。しかし、これはごく少人数の派遣にすぎない。たとえば、ドイツは北極圏における海上監視と戦略的軍事協力に焦点を当てた多国籍ミッションの一環として、グリーンランドに連邦軍兵士13名を派遣した(1月15日付の情報を参照)。...
現代の世界各国

クルド独立の終わり

クルド独立の終わり2026年1月25日   田中 宇中東のシリアは、2024年末にアルカイダ系の武装組織HTS(レバント解放機構)が決起してアサド政権を倒し、HTSの頭目だったアハマド・シャラアが大統領になって統治している。第二次大戦後にフランスから独立した後の1970年からシリアをずっと統治してきたアサド家の前政権は、わずか2週間で倒された。HTS(などアルカイダ諸派)は決起する前、シリア内戦でアサド政権のシリア国軍と戦って負け続け、トルコ当局が越境支配していたシリア北部のイドリブ周辺に逃げ込んで、トルコ軍(諜報機関、NATO加盟)に守られて半亡命の生活を送っていた。(シリア新政権はイスラエルの傀儡)それがいきなり決起して2週間で圧勝し、アサドをモスクワに亡命させて政権をとったのだから、何か裏があって当然だ。私は、世界でダントツに強い米諜報界を乗っ取ったイスラエル(リクード系)が、HTSをトルコ当局から借り出して傀儡化し、アサドの国軍を倒すためのコツ(軍事諜報)と兵器(NATO製)を与え、政権転覆させたと推測している。2024年末は、リクード系に支援されたトランプが米大統領に返り咲く...
日本の技術

ソニーでもトヨタでもない…テレビ・新聞が報じない「ものづくり大国・日本」復活の切り札となる「次の主役」

ソニーでもトヨタでもない…テレビ・新聞が報じない「ものづくり大国・日本」復活の切り札となる「次の主役」ソニーグループは1月20日、かつての主力だったテレビ事業を分離すると発表した。日本メーカーはどのような方向に進むのか。日本工業大学大学院技術経営研究科の田中道昭教授は「日本の製造業は大きな危機に直面している。背景にあるのが、『試作』を担ってきたものづくり中小企業の衰退だ」という――。写真=iStock.com/metamorworks※写真はイメージです全ての画像を見る(9枚)ものづくりの「静かな危機」第1章:静かに進む「試作の消失」という構造的危機日本の製造業はいま、外からは見えにくいが、内側から確実に進行している危機に直面している。その正体は、試作を担ってきたものづくり中小企業の衰退である。この問題は、新聞の見出しになりにくい。倒産件数が急増しているわけでもなければ、象徴的な巨大工場が閉鎖されるわけでもない。むしろ、熟練者が一人現場を離れ、受けられる仕事が少しずつ減り、次の世代が入らないまま、工場や作業場が「音もなく縮小していく」ことで進行する。そのため、社会全体として危機が共有さ...
現代の世界各国

オープンAI、大学共通テストの解答で満点を取った しかし順風満帆ではない。想定外の空間から障碍が生まれるのだ(宮崎正弘国際情勢)

オープンAI、大学共通テストの解答で満点を取った しかし順風満帆ではない。想定外の空間から障碍が生まれるのだ(宮崎正弘国際情勢)ひとつの衝撃的ニュースだろう。オープンAIが、日本の大学共通テストの解答作業を行ったところ主要9科目、とくに数学系で満点を取った。得点率は97%に達し、米グーグルやアンソロビックの91%平均を上回った。AIが難関大学入学レベルの知識を備え、幅広い事務作業を担える能力を示した。生成AIの進化は加速されており、いずれ人間社会の活動に深く浸透していくことは間違いない。 オープンAIは先行企業だが、追い上げのアンソロピックがグーグルと並んだことも注目されて良いだろう。アントロピックのクロード旋風は生成AIの立ち上げと比較できる。ソフトウェアエンジニアはアンソロピックのクロードに仕事を任せ,またプログラマーは余った時間を「クロード・ベンダー」に費やし、テクノロジー企業はコード作成AIをワークフローに組み込んでいる。1年かかっていた複雑なプロジェクトがアンソロピックを駆使すれば1週間で完了できた。毎日10時間かけて新しいソフトウェアを開発しプログラムによって、キャリアを通...
現代のロシア

ウクライナでロシアに負けたNATO諸国が混乱状態に陥っている

ウクライナでロシアに負けたNATO諸国が混乱状態に陥っている 1991年12月に「唯一の超大国」になったと言われたアメリカは窮地に陥っている。それ以上に厳しい状況になっているのは、そのアメリカに従属していたNATO諸国であり、その後を日本が追いかけている。 そうした中、ドナルド・トランプ米大統領は自国の特殊部隊を使ってベネズエラの大統領を拉致したものの、体制を転覆させることには失敗し、グリーンランドを欲しがってEU諸国を脅したが、反発を受けている。またイランの体制転覆を目指し、イラン国内で反体制デモを仕掛けたが、イラン政府がスターリンクを遮断したことでデモは沈静化、軍事攻撃は中止したようだ。 トランプ大統領は中国に対して経済戦争を仕掛けたが、レアアースの輸出停止という逆襲にあい、和解した。その後、日本の高市早苗首相も中国に喧嘩を売り、同じように逆襲されたが、和解する気配はない。このまま進めば日本の製造業は壊滅的なダメージを受ける。 日米欧は混乱状態だが、そういう状況をもたらした原因はウクライナにおけるロシアの勝利だろう。ロシアが戦っている相手は表面上、ウクライナなのだが、戦争の原因にな...
現代の世界各国

トランプの平和評議会はイスラエル覇権機関

トランプの平和評議会はイスラエル覇権機関2026年1月23日   田中 宇トランプ米大統領が1月16日、ガザ戦争の停戦策の第2段階として「平和評議会」の創設を発表した。評議会の構想は昨年9月からあった。35か国が参加し、1月22日にダボス会議の席上で正式に発足した。トランプ自身が評議会の初代会長(総裁)になり、中東その他の諸国の国家元首たちを評議会員にして、ガザだけでなく世界各地の紛争を解決していくことが評議会の目的だと設立要綱に書いてある。会長のトランプは評議会決定への拒否権、参加国の除名権など、絶大な権限を持っている。事務局はトランプの側近群だ。トランプを「世界皇帝」にするための機関にも見える。(Full text: Charter of Trump's Board of Peace)(Board of Peace - Wikipedia)トランプは世界の59か国に平和評議会への参加を求める招待状を出した。米国のほか、サウジアラビア、UAE、エジプト、ヨルダン、トルコ、カタール、モロッコ、パキスタン、インドネシア、ベトナム、モンゴル、カザフスタン、ウズベキスタン、ベラルーシ、アゼル...
現代の日本

高市潰しの日本国債危機

高市潰しの日本国債危機2026年1月22日   田中 宇日本の長期国債の金利が史上最高にまで上昇し、日本は金融危機になっている。この危機(金利急騰・国債暴落)は、経済的に見ると、日銀が米国(FRB)に頼まれてドル覇権(債券金融システム)の延命策として2023年まで続けた日本国債の買い支え(QE、異次元緩和策)をやめた後のしっぺ返し・巻き戻しとして、いずれ起きる可能性が高かった。(日銀は、安倍晋三が派遣した黒田東彦が、総裁だった2013年から2023年までQEを続け、長期金利の超低水準を維持した。今はそこから離脱する過程であり、よっぽどうまくやれば急騰させずに済んだかもしれないが、困難だった)(The Japanese Bond Market Is Imploding)(出口なきQEで金融破綻に向かう日米)今回の危機の意味はそれだけでない。発生のタイミングから政治謀略として推察すると、今回の事態は、QE終了後のありうべき危機を、高市政権が解散総選挙に打って出た直後の選挙前のタイミングを狙って誘発することで、日本の金融崩壊を高市のせいにして政権を潰す「高市潰し策」として起こされた。今回の金...
現代の世界各国

「次はキューバを獲る!」トランプの飽くなき野望の果て

「次はキューバを獲る!」トランプの飽くなき野望の果て「ドンロー・ドクトリン」の狙い昨年12月4日夜、米国政府は「国家安全保障戦略」(NSS)を発表した。米国によるベネズエラのマドゥロ大統領夫妻の「誘拐劇」は、この戦略路線上にある。同戦略はもっとも優先順位の高い地域として、「西半球」(Western Hemisphere)を明示している。これは、米国の外交政策上の核心的利益の確保と深く結びついている。①西半球が米国への大規模な移民を防止・抑制できる程度の安定性と適切な統治を維持することを確保したい、②麻薬テロリスト、カルテル、その他の国際犯罪組織に対して各国政府が我々と協力する半球を望む、③敵対的な外国の侵入や重要資産の支配から自由であり、重要なサプライチェーンを支える半球を望む、④戦略的に重要な拠点への継続的なアクセスを確保したい――という四つがその目標(利益)だ。そのうえで、戦略には「言い換えれば、我々はモンロー主義に対する「トランプ補則」(Trump Corollary)を主張し、実行に移す」とある。この記事の全ての写真を見る(全4枚)この戦略をわかりやすく言えば、①米国に近い隣国...
現代の世界各国

イランは転覆されるのか?

イランは転覆されるのか?2026年1月15日   田中 宇以前から反政府運動が断続的に続いてきた中東のイランで、年末から反政府運動が急に強まり、今の政体(イスラム共和国)が作られた1978年イスラム革命以来の激しさになっている。イラン当局は当初、今回の反政府運動に対してわりと寛容だったが、運動家たちが政府などの庁舎に押し入ろうとしたり、公共施設を放火したりするので、当局はこれを政治活動でなくテロ活動とみなして運動弾圧を強め、2週間で2千人が死んだと言われている。イラン国内は年末以来インターネットの接続が遮断され、国内の状況がほとんど世界に漏れてこない。世界に流れている情報は不確実なものだ。イランを政権転覆したいイスラエルと(傀儡の)米トランプ(合わせてリクード系)は、反政府運動を扇動鼓舞しており、流すイラン情報も歪曲している。いろいろ不確実だが、今回の反政府運動がイスラム革命以来の激しさであることは間違いなさそうだ。(Trump urges Iranians to ‘take over institutions’)(Iran ‘prepared for war’)反政府運動や民主化要求...
現代の世界各国

偽悪戦略で世界秩序を創造的に破壊するトランプ

偽悪戦略で世界秩序を創造的に破壊するトランプ2026年1月17日   田中 宇年初来、トランプ米大統領が思い切り「世界の悪者」になっている。既存の「リベラル世界秩序(英国系の米単独覇権体制)」にわざと逆らってぶち壊す「偽悪戦略」をやっている。世界最強の覇権国の大統領の「悪事」の連発を、誰も止められない。(Ron Paul: Making Imperialism Great Again?)トランプの「悪さ」を真に受けて本気で怒っている人々は、彼の策略の深さに気づいていない。既存の英国系覇権は、支配維持のため、マスコミなど権威体制を使って人々を洗脳して歪曲した善悪観を信じ込ませてきた。為政者が再選を目指して「善人」であろうとする限り、英国系に従属するしかない。世界を体制転換するには「悪人」になって、軽信的な人類から憎まれるしかない。有権者から憎まれて選挙で落とされるリスクを抱える。だが、トランプはもともと「悪人」を演出している。「悪事」を重ねても国内で人気が落ちにくく、偽悪戦略にうってつけだ。(ベネズエラ支配 成功への道)英国系は戦後ずっと、世界の善悪観の歪曲を続けて覇権に固執し、世界経済...
日本の歴史

アイヌよし、和人よし、日本よし ~ 北前船商人たちの三方よし経営

JOG(1455) アイヌよし、和人よし、日本よし ~ 北前船商人たちの三方よし経営北前船商人たちはアイヌに食糧や生活必需品を提供し、内地では蝦夷地産物で衣食住革命を起こし、ロシア南進への防波堤となった。■1.「アイヌよし、和人よし、日本よし」を実現した北前船商人たち伊勢: 花子ちゃん、歴史の授業で江戸時代の北前船については、もう習ったかな?花子: ええ、大阪から瀬戸内海を経由して日本海に出て、北海道まで行っていた輸送船ですね。各地で特産品を仕入れて北海道で売り、帰りには北海道の海産物などを仕入れて、また内地で売りさばいていた船だと習いました。伊勢: そう、最近出た中村恵子先生の『北方防衛と開拓の魁(さきがけ)─ 蝦夷地を舞台に暮らし革命を起こし領土を守った商人』では、その北前船が、いかにアイヌと内地の経済的発展に貢献し、しかも北海道をロシアの南進から守るのに役だったか、ということが、詳細な史実で描かれている。 蝦夷地との交易を始めたのは近江商人たちで、彼らがまさに「アイヌよし、和人よし、日本よし」の三方よしを実現したんだ。 中村先生の前作『江戸幕府の北方防衛 ─いかにして武士は「日本...
現代の日本

中国につけいるスキをも与える公明・立憲の新党「中道改革連合」に潜む想像以上の危険性とは

中国につけいるスキをも与える公明・立憲の新党「中道改革連合」に潜む想像以上の危険性とは「中革派」と「中核派」、通底するもの公明党と立憲民主党が新党として「中道改革連合」を立ち上げる方針を確定させた。この「中道改革連合」については、過激派である「中核派」を意識して、「中革派」とか「中革連合」という悪意ある呼ばれ方をされることがネットでは起こっているが、これは単なる言葉遊びにとどまらない。この「中道改革連合」には実際に「中核派」と似たところもあるからだ。例えば「中核派」の機関紙「前進」の1月1日号には、「日帝・高市の『存立危機事態』発言は、日帝の中国侵略戦争突入の決定的引き金を引いた」との記述がある。高市総理の「存立危機事態」発言をきっかけとして、高市政権へのダメージを意図した中国側の理不尽な日本攻撃が相次いで引き起こされたが、これは明らかに中国に問題があると見るべきだろう。だが、「中核派」はそうは考えておらず、逆に日本が中国に侵略戦争を仕掛けているとして、日本こそが悪だとの考えを示している。そしてこの「中核派」と似たような姿勢を、「中革派」である公明党と立憲民主党も共有してきた。この記事...
日本の文化

旧正月(春節)とは?2026年はいつから?いつまで?

旧正月(春節)とは?2026年はいつから?いつまで?旧正月(春節)とは?その意味と、2026年はいつからいつまでが旧正月(春節)なのか?この時期の呼び方ついて、あわせて紹介します。旧正月(春節)とは?旧正月とは、旧暦(太陰太陽暦)のお正月のことを言います。日本では旧正月と言いますが、中国では春節と言います。どちらも同じ意味。日本は明治時代から新暦(太陽暦・グレゴリオ暦)に変更したため、現在の暦になっています。(沖縄・奄美地方の一部の地域だけ旧正月をお祝いしています。沖縄では旧正月をソーグヮチと言います)今でも旧暦(中国歴)を採用している中国、台湾、シンガポール、韓国、ベトナム、マレーシアなどの東アジアや東南アジアなどでは、その時期は祝日になります。旧正月(春節)は国の祝日となるので、人口がお多い中国(中華人民共和国)が日本に旅行に訪れ、爆買するニュースを毎年見られるようになりました。旧正月(春節)の呼び方旧正月と春節は同じ意味です。国や言語によって呼び方が異なります。国旧正月の呼び方日本旧正月日本(沖縄・奄美地方の一部)ソーグヮチ中国春節台湾春節韓国ソルラル(ソラル)北朝鮮ソルラル(ソ...
現代の日本

ネオコンが始めた世界征服プロジェクトは破綻しているが、高市政権は従う

ネオコンが始めた世界征服プロジェクトは破綻しているが、高市政権は従う 日本の企業は中国とのビジネスで維持、さらにロシアの安価な天然ガスを手に入れることで状況を好転させようとしているのだが、こうした政策はアメリカ政府にとって好ましくない。1992年2月、ネオコンは潜在的なライバルを潰し、アメリカが世界を支配するというプロジェクトを作成したが、それに反するのだ。日本が中国やロシアに接近することをアメリカは許さない。 そうした流れの中、総理大臣に選ばれた高市早苗は就任早々、中国との関係を断絶させる動きに出た。11月7日に衆院予算委員会で「台湾有事」について問われ、「戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースだ」と発言した。歴代の日本政府と同じように高市首相も「ひとつの中国」を受け入れているので、中国で内戦が始まった場合、日本は中国に対して宣戦布告するということになる。 高市首相は11月11日、衆院予算委員会で「核を保有しない、製造しない、持ち込まない」という非核3原則を堅持するかどうかという質問に対して明言を避けた。本ブログでは繰り返し書いてき...