日本人の世界観

日本の文化

JOG(1469) 赤ちゃんは利他心を持って生まれてくる

JOG(1469) 赤ちゃんは利他心を持って生まれてくる発達心理学が明らかにした赤ちゃんの持って生まれた驚くべき利他心。■1.赤ちゃんは利他心をもって生まれてくる花子: 先生、この間、従姉(いとこ)とデパートに買い物に行ったんですけど、3歳になる従姉の子が途中で歩き疲れて「抱っこ-」と言い出したんです。そうしたら従姉が「お母さんは荷物があって、抱っこできないから、もう少し頑張って歩いてね」と言ったら、その子も「分かった」という顔をして、頑張って歩き始めたんです。そんな小さな頃から、思いやりの心って、あるんでしょうか?伊勢: 実は、そうなんだ。赤ちゃんの心理学を研究しているNTTコミュニケーション科学基礎研究所の奥村優子さんは、二人の幼い娘を育てている母親でもあるんだが、こんな経験をされている。__________ 私の娘は食べることが好きで、特に果物やお菓子が大好きです。ところが、おやつの時間に娘の好きなお菓子を渡すと、母である私にも分けてくれようとするのです。この行動は、彼女が1歳の頃からみられました。最初は「まーまーまー(ママと言いたい)」と言いながら、お菓子を私の口に押し込んでき...
日本人の世界観

JOG(1468) 先進国では稀な「右脳-人間脳」国家・日本の使命

JOG(1468) 先進国では稀な「右脳-人間脳」国家・日本の使命自然や人間への豊かな感性を発揮する「右脳」と、動物脳の衝動を抑えて共同体のために尽くす「人間脳」と。■1.「動物脳」が支配する国際社会の行き詰まり花子: 先生、最近はロシアのウクライナ侵略や、アメリカとイスラエルのイラン攻撃、それに中国がいつ台湾に攻撃を仕掛けるか、など、なんだか物騒な世の中になってきていますね。伊勢: 本当だね、花子ちゃん。それについては、実は脳神経外科医の篠浦伸禎(しのうら のぶさだ)さんという先生が、脳科学の立場から非常に説得力のある発言をしている。 篠浦先生には、弊誌でもこれまで、二度登場いただいている。先生の著書によれば、脳の中心下方には大脳辺縁系という動物的な本能、保身にかかわる脳があり、これを「動物脳」と呼んでいる。「動物脳」は危険から自分の身を守ろうと戦ったり、逃げたり、快楽を追い求めたりする。この「動物脳」が強く働くと、人間は「利己的」に動いてしまう。 たとえば、ロシアがウクライナを、中国が台湾を自分の領土にしてしまおう、なんていう発想も、まさにその利己的な「動物脳」の働きだと言っていい...
日本の文化

JOG(1467) 日本人は日本の小学校で作られている ~ ドキュメンタリー『小学校 ~それは小さな社会~』から

JOG(1467) 日本人は日本の小学校で作られている ~ ドキュメンタリー『小学校 ~それは小さな社会~』から日本の小学校を忠実に記録したドキュメンタリー映画が国際的な評判を呼んだのはなぜか?■1.日本人は日本の小学校で作られる伊勢: 花子ちゃん、先週、面白いドキュメンタリー映画を見たよ。『小学校 ~ それは小さな社会』という、日本の小学校の1年間を追った映画で、今、国際的な注目を浴びているんだ。 たとえば、教育大国と言われているフィンランドでも、20館の公開で4ヶ月のロングラン大ヒットになったんだよ。そのフィンランドで「自分たちの教育を見直す場になった」という声が出ているそうなんだね。花子: へー。いったい、どんな内容なんですか?伊勢: 日本の公立小学校で子供たちが育つ様子を一年間にわたって追った記録映画なんだね。印象的なのは、1年生が教室の掃除、給食の配膳、運動会などを通じて、人間的に成長していく姿が描かれているところだ。 私が特に感動したのは、1年生の女の子が次の年の新入生を迎えるブラスバンドでシンバルを担当したんだけど、なかなかうまくできなくて、先生に叱られ泣き出したり、別の...
日本の歴史

JOG(1459) 小泉八雲 ~ 仕合わせの共同体を求めて

JOG(1459) 小泉八雲 ~ 仕合わせの共同体を求めて精霊信仰を求めて、はるばる日本にまでやってきた小泉八雲は、そこで人々が仕合わせに暮らす叡知を発見した。■1.ギリシャ、アイルランド、ニューオリンズ、そして日本花子: 先生、NHKの朝ドラ『ばけばけ』を見ているんですけど、小泉八雲って、どうして日本に来たんですか? ドラマではあまり詳しく描かれていないような気がして。伊勢: いい質問だね。八雲が日本に来るまでの足跡を辿ってみると、彼が何を求めて日本にやって来たのかもよく分かるんだ。 八雲は1850年、ギリシアの地に赴任したアイルランド人の父が現地の女性と結婚して生まれた。その後、両親と共に、父の故郷アイルランドに引っ越すが、母親はアイルランドの気候に馴染めずに、八雲を置いてギリシアに帰ってしまう。 その後、19歳でアメリカに渡り、ニューオリンズなどで新聞記者生活を経験する。そこで開催された万博で日本に興味を持ち、39歳で来日。その後は54歳で亡くなるまで、日本を離れることはなかった。花子: 随分、いろんな国を転々としたんですね。でも、ギリシャ、アイルランド、アメリカ、そして日本って...
日本の文化

イザベラ・バード ~ 明治初年、東北奥地を旅した英国女性

JOG(1445) イザベラ・バード ~ 明治初年、東北奥地を旅した英国女性東北奥地の貧しさ見せまいとするガイド鶴吉に、バードはイギリス人が失った純朴さを伝えたいと言った。■1.イザベラ・バードと伊東鶴吉の再会花子: 伊勢先生、JOGでは時々、イザベラ・バードという英国女性が書いた米沢のこんな記述が、紹介されていますね。__________ 南に繁栄する米沢の町があり、北には湯治客の多い温泉場の赤湯があり、まったくエデンの園である。「鋤で耕したというより、鉛筆で描いたように」美しい。米、綿、とうもろこし、煙草、麻、藍、大豆、茄子、くるみ、水瓜、きゅうり、柿、杏、ざくろを豊富に栽培している。実り豊かに微笑する大地であり、アジアのアルカデヤ(桃源郷)である。自力で栄えるこの豊沃な大地は、すべて、それを耕作している人びとの所有するところのものである。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄__________JOG(91) 平和の海の江戸システム 日本人は平和的に「自力で栄えるこの肥沃な大地」を築き上げた。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄花子: 明治の初年に東北地方を旅したイギリス人女性ということですが、いったい、どんな人...
日本人の世界観

脳外科医が解明した日本精神の育て方 ~ 篠浦伸禎『脳から見た日本精神』から

No.1415 脳外科医が解明した日本精神の育て方 ~ 篠浦伸禎『脳から見た日本精神』から日本精神を発現する脳の各部位が明らかになってきている。その育て方は?■1.ブラジルや台湾で称賛される「日本精神」伊勢: 最近、脳外科医の篠浦伸禎(のぶさだ)先生という方が書かれた『脳から見た日本精神』という本を面白く読んだ。花子: 「日本精神」て、日本人の伝統的精神という意味ですか?伊勢: そう、これは台湾で日本統治時代に使われ始めた言葉で、台湾の人々が、日本人の教師や警察官などから教わった考え方や行動の仕方らしい。公を大切にし、清廉潔白で真面目に任務に取り組み、人々にも優しく親切、という生き方だね。戦後、日本統治が終わって、その後に来た蒋介石政権が、彼らが官憲として、賄賂をとったり、人々を搾取したりして、それとの対比もあるようだね。花子: 台湾の人々が私たちの先人の生き方を日本精神と呼んで、称賛してくれているのは、とても嬉しいことですね。国際派日本人養成講座でも、台湾のために尽くした先人や、それに応えて台湾の発展に貢献した台湾の人々が何人も紹介されていますね。__________テーマ・マガジン...
日本の文化

江戸時代まで日本には「論理」という概念がなかった? 日本人が意識しないと「論理的に考える」ことが身につかない理由

江戸時代まで日本には「論理」という概念がなかった? 日本人が意識しないと「論理的に考える」ことが身につかない理由仕事でも人生でも、私たちは日々さまざまな「選択」をしてる。「唯一の正解」がない「未知の問題」に対して、「答えをつくり出す」のが「考えること」。では、その考える力はどう養ったらいいのか? 司法試験をはじめとする法律資格受験指導校「伊藤塾」を主宰し、40年以上にわたって、法律家や公務員を目指す人たちや法律の世界で活躍する人たちと関わってきた伊藤真さんの著書『考える練習』より一部抜粋、再構成してお届けする。 【画像】日本では自然と人間は対立せず、人間は自然の一部だと考えられている「論理的に考える」とはどういうことか法律は、論理的に考えてつくられている。だから、法律の世界の考え方は「論理的に考える練習」を行う上で参考にできるものが多い。 まず、そもそも「論理的」とはどういうことだろうか。 簡単に言うと、「AだからBです」というとき、「Aだから」というその「だから」の部分がどれだけ納得できるものなのか、が論理である。 AだからCやDではなく、なぜBなのか。選択肢がたくさんある中で、なぜ...
日本人の世界観

「みんなで寄ってたかって居心地を悪くしている」のが今の日本…東京大学名誉教授が語る「頭でっかち」の盲点《養老孟司さんインタビュー》

「みんなで寄ってたかって居心地を悪くしている」のが今の日本…東京大学名誉教授が語る「頭でっかち」の盲点《養老孟司さんインタビュー》「運が良い人」の秘密は「習慣」にあった——第一線で活躍する各界の著名人たちが、実践してきた「とっておき」を明かす。2024年に肺がんを患い完治させた養老孟司氏が、幸運を呼び寄せるための習慣を語る。養老孟司(解剖学者)/'37年、神奈川県生まれ。'62年東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。東京大学名誉教授。医学博士。解剖学者。『バカの壁』ほか、『唯脳論』『「自分」の壁』『遺言。』『ヒトの壁』など著書多数「自分の体に耳を傾け『居心地の良さ』を大切にする」いまの人は、体の具合を頭で考えて何とかしようとするところがあります。でも、私はずいぶん前からやめて、体の都合は体に任せています。もともと僕は肩こりがあって、ひどい痛みが続いたので病院にいくと、肺がんだとわかったんです。しかし、教科書的な治療をしたらきれいにがんが消え、痛みもなくなりました。以前と同じ作業をしていても、何の問題もありません。抗がん剤の副作用もほとんどなかったので、医者も驚いていました。Photo...
日本の歴史

「今の日本は『言葉』と『政治的な正しさ』を優先させすぎている社会」だが、本来は「ひずみ」を受け入れてきた「稀有な国」だった…養老孟司が思う「日本人が今気づくべきこと」

「今の日本は『言葉』と『政治的な正しさ』を優先させすぎている社会」だが、本来は「ひずみ」を受け入れてきた「稀有な国」だった...養老孟司が思う「日本人が今気づくべきこと」どうして変な事件が起きるのか? なぜ生きにくい世の中なのか? その答えは外国文化を取り入れ発展したことで生じた「ひずみ」にあるかもしれない―碩学ふたりが日本の限界と可能性に迫る。前編記事『「日本社会の居心地の悪さ」はどこから来るのか?...養老孟司が戦後「政治的・社会的なことは一切信用しないほうがよい」と感じてきた《日本のひずみ》について語った』より続く。ひろゆきは坂本龍馬?茂木 僕は本の中で、「養老孟司は平成、令和の西郷隆盛である」という説を唱えました。西郷さんは明治維新を行った元勲の一人でありながら、西南戦争で官軍に反旗を翻し、最後は敗軍の将として自刃する。その立ち位置こそ、近代日本のひずみを象徴しています。養老 明治維新によって複雑なものを単純化したときに、「全体」から漏れ出てしまったものを西郷さんは背負ってくれた。新政府がやっていることは相当酷かったようで、民衆のストレスを体現して反乱を起こしたから、偉かったん...
日本人の世界観

非日常な雰囲気に価値を感じる欧米人、高い技術そのものに価値を見出す日本人。ラグジュアリーと匠の違いはココだ!

非日常な雰囲気に価値を感じる欧米人、高い技術そのものに価値を見出す日本人。ラグジュアリーと匠の違いはココだ!皆さん、こんにちは。私にはパリ在住の友人がいて、彼からブランドについて学んできました。一緒に日本企業のブランディングの手伝いをしたこともあります。その中で感じたのは、日本人と欧米人ではブランドの概念が異なることです。今日はそんなお話です。(坂口昌章氏のメルマガ『j-fashion journal』2024年9月14日号より)ラグジュアリーと匠の関係1.ラグジュアリーブランドは非日常西欧のラグジュアリーブランドは、単に高級ブランドというわけではない。西欧の上流階級のリゾートライフに根ざした非日常のブランドである。例えば、どんなに金持ちでもビジネスシーンでは時間がないので、昼食をサンドイッチで済ませることはある。ビジネスの時間はオンタイムであり、合理性を重視する。しかし、長期休暇のリゾート地となると話は別だ。お気に入りのワインがなければ、ホテルをキャンセルすることも辞さない。徹底的に我がままで贅沢になる。日本で高級ホテルというと、帝国ホテルのような利便性とサービスに優れた高級なビジネ...
日本の歴史

日本の「土地」には「神や霊や念」がやどっている…「日本の古典」を読むと、強くそう思える理由

日本の「土地」には「神や霊や念」がやどっている…「日本の古典」を読むと、強くそう思える理由「和歌」と聞くと、どことなく自分と縁遠い存在だと感じてしまう人もいるかもしれません。しかし、和歌はミュージカルにおける歌のような存在。何度か読み、うたってみて、和歌を「体に染み込ませ」ていくと、それまで無味乾燥だと感じていた古典文学が、彩り豊かなキラキラとした世界に変わりうる……能楽師の安田登氏はそんなふうに言います。安田氏の新著『「うた」で読む日本のすごい古典』から、そんな「和歌のマジック」についてご紹介していきます(第12回)。この記事は、『「日本の古典」と「西洋の古典」の大きなちがい…じつは「地名」の扱い方に、こんなに差があった』より続きます。前の記事では、日本の能では、登場人物(ワキ)が各地を漂泊する様子を、その地名を読み込みながら描いた「道行」という表現があることなどを見ました。西洋の古典にも似たような表現が見られますが、そこでは「地名」は比較的シンプルに、それほどの工夫をともなわうに扱われるのでした。しかし、日本の古典では……。和歌と枕との深い関係俊基卿の道行にも表れる「逢坂」は、地名...
日本の文化

従業員を大御宝にすれば企業は繁栄する ~ 永崎孝文『日本人の心に生きる聖徳太子の「十七条憲法」』

聖徳太子の唱えた「和」とは、単に「仲良くせよ」というだけではなく、個々の人間の多様な才能、適性、考えを生かして、それらを統合した共同体としての知恵と力を生み出す組織原理なのです。 聖徳太子の十七条憲法は民を大御宝とするための貴族官僚たちの心構えを説いた内容ですが、それを職場に適用したら、従業員を「大御宝」として、その安寧を実現し、企業全体の繁栄に導く方針を次のようにまとめられるでしょう。__________・すべての従業員が、組織の一員として、生かされていることに感謝し、・それぞれの自分の居場所を守って、互いに支えあう、充実した職業人生を歩み、・その「仕合わせ」によって繁栄する組織を築く ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 聖徳太子の十七条憲法は、こういう組織を築く具体的な道を説いているのです。No.1386 従業員を大御宝にすれば企業は繁栄する ~ 永崎孝文『日本人の心に生きる聖徳太子の「十七条憲法」』十七条憲法は、従業員が志をもって互いに支え合う、強い組織の作り方を具体的に説いている。■1.「聞いていない」「記憶がない」「部下に任せていた」__________ 職場の組織風土を貶めることばがいくつ...
日本の文化

先人の物語はなぜ子供たちの心に刺さるのか? ~ 歴人便り(9)

JOG(1374) 先人の物語はなぜ子供たちの心に刺さるのか? ~ 歴人便り(9) 人間の脳は物語に心を刺されるようにできていることが、脳科学によって解明されてきている。■1.先人の物語が子供たちの心に突き刺さった 歴史人物学習館を始めて最初の感想文祭りで驚いたのは、先人の物語が、多くの子供たちの心に突き刺さった様子です。第1回では、樺太が島であることを発見した間宮林蔵について、東京都の中1女子が、こんな感想を書いてくれました。__________ 印象に残ったのは「成功せぬうちは、帰ってくることはいたしませぬ」という言葉です。樺太について当時はまだ詳しくわかっていなくて、それを明らかにするために間宮林蔵は樺太に行きました。行く先についての情報は少なく、生きて帰れる保証もないことだったと考えられます。そんな危険なことに対して間宮林蔵は成功するまでは日本に帰らないと言ったことから、自分の命よりも国を守ることを優先する強い気持ちと決意が表れていると感じました。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 第2回は、横浜市のこれまた中1の女子が、聖武天皇について、こう書きました。__________「責めは予(われ...
日本の文化

「私たちは何者だったのか」を知る喜び ~ 寺田恵子『日本書紀1 神代-世界の始まり』から

JOG(1372) 「私たちは何者だったのか」を知る喜び ~ 寺田恵子『日本書紀1 神代-世界の始まり』から 日本の国柄を規定した3つの詔勅には、「戦闘」に関わるものはない。■1.私たちは何者だったのか、を知る喜び『古事記』に比べると、長くて難解な『日本書紀』を、古代人の精神を活き活きと甦らせつつ解説した、まことに「面白い」本が登場しました。学習院女子大学講師・寺田恵子氏による『全現代語訳+解説 日本書紀』の第一巻『神代-世界の始まり』です。 寺田氏は大学での講義のほかに、社会人相手に『日本書紀』全30巻を8~9年かけて購読する講座を2度も実施されています。__________ 学生や社会人講座の受講生からも「こんなに面白い物だとは思わなかった」「とても興味深い」「もっと読みたい」という言葉を何度も聞きました。・・・ また、日本書紀は私に人間について、男性や女性のあり方について、また日本や日本文化について考えるきっかけを与えてくれました。そういう面白さや考え方をもっと多くの人々と共有できたら・・・[寺田、p235] ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 氏の講座は私も一度だけ拝聴したことがありますが、そ...
日本の文化

日本語に潜む「仕合(しあ)わせ」への道標(みちしるべ)

「大御宝」とは、人々が:・すべての生きとし生けるものの一部として生かされていることに感謝し、・それぞれが自分の居場所を守って、互いに支え合う、充実した人生を歩み、・その「仕合わせ」によって繁栄する共同体を築くという状態を理想としています。 この理想は縄文時代に胚胎し、我が国の建国とその後の発展を通じて深められ、そして、その実現に向けて、多くの先人たちが苦闘を続けてきました。No.1379 日本語に潜む「仕合(しあ)わせ」への道標(みちしるべ)~ 伊勢雅臣新刊『大御宝 日本史を貫く建国の理念』序章から■1.伊勢雅臣の新刊が出ます__________『大御宝 日本史を貫く建国の理念』(8/1発売。予約受付中)民を大切な宝物として考え、その安寧を祈る「大御宝」の思想。神武天皇即位の詔に示され、歴代天皇の責務とされてきた理念が日本の歴史を支えていた!「大御宝」の知恵と力で日本が直面する第3の国難を乗り越える! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄は8月1日発売で、現在、予約受付中です。 今回は、その「序章 日本語に潜む「仕合(しあ)わせ」への道標(みちしるべ)」の一部をご紹介させていただきます。■2.「いただき...
日本人の世界観

夏木マリさんの“いい女”論。「男を成長させるのが本当のいい女」

夏木マリさんの“いい女”論。「男を成長させるのが本当のいい女」男目線の「都合のいい女」ではない、一生付き合いたい「本当にいい女」とは? 夏木マリさんにお話を伺いました。凛とした佇まいで異性同性を問わず憧れる人が多い“いい女”代表の夏木マリさん。とかく「都合のいい女」を探してしまいがちな男性のために、男として惚れるべき「本当のいい女」とはどんな女性なのか、お話を伺いました。男が思う“いい女”は一晩一緒にいてくれる女「“いい女”って……、本当にとても難しい問題ですよね。私、自分で“いい女”だなんて思ったことないもの(笑)!」と夏木さん。「男性の場合は極端な話、仕事が出来るとかお金持ちだとか学歴が高いといった、分かりやすい“いい男”像っていうのはありますよね。でも、女性の場合は、一見して“いい女”かどうかを見極めるのは難しいと思う。そもそも万人に“いい女”なんていないと思うし」(夏木マリさん以下同)とは言え、巷にあふれる男目線の“いい女”像には異論もあるようで。先日、ある番組では「男が思う“いい女”は一晩一緒にいてくれる女でしょ」との発言も。「そう思いますね。でもそれは、男性にとって単に都合...
日本人の世界観

日本人の死生観を探究するための三つの扉

しかしよくよく考えてみれば、政治上のデモクラシーに最も近いはずの宗教システムは、むしろ多神教ではないだろうか。多元的な価値と多様な神々の存在を認める多神教こそ、民主主義的な政治体制に最もふさわしい宗教の在り方と思うのだが、どうだろう。日本人の死生観を探究するための三つの扉日本を代表する宗教学者が、環境・風土、神話、歴史的背景などを手掛かりに、日本人の死生観とその多層的な意識構造を洞察する。  風土・環境的背景―三層構造の日本列島日本人の死生観を考える上では、三つの扉を開けて入るのがわかりやすい。第一の扉が、風土的・環境的な背景を手掛かりにすることだ。以前、日本の広告会社が、日本列島を3000メートル上空から撮影したビデオを作った。沖縄からセスナ機を北上させ、日本列島を縦断して北海道にいたる眼下の景観を、一時間ほどにまとめたものだった。私はそれを見て驚いた。沖縄から本土までは一面の大海原だったが、その後そこに展開する国土の連なりは、行けども行けども山また山、森また森だったからだ。あえて言えば、そこに展開する自然の中に、稲作農耕社会の片鱗(へんりん)さえ見いだすことはできなかった。むしろ森...
日本人の世界観

日本人にとって神(カミ)とは

おそらく日本人自身が、自分たちがカミについてどのように考えているのか、意識できず、第三者に対して説明もできないに違いない。自分たちが何を考え、何を信じているか自覚する。日本人のいまだに果たされない課題である。日本人にとって神(カミ)とは宗教といって多くの日本人が思い浮かべるのは「神様」「仏様」だろう。特に「神(カミ)」は仏教伝来前からの信仰対象だ。日本では古代から近代まで神(カミ)はどのように考えられてきたのか。God、神、カミGodを、日本語では「神」と訳し、カミと発音する。これが間違いのもとかもしれない。God、神、カミ、を別々のものと考えよう。Godは、一神教の神のこと。世界で一つしかないものだから、英語の習慣で、大文字で書く。小文字でgodと書くと、あっちこっちにいる多神教の神という意味になってしまう。漢字で神と書くと、中国語の「神」の意味になる。精神、神経という場合は、人間の精神現象という意味。神のような存在も表すが、決してランクの高い存在ではない。いちばんランクの高いものは、天とか上帝とか呼ぶことになっている。日本古来のカミは、ひとことで言えば、自然現象を人格化したもの。『...
日本の技術

天皇の陵墓も例外にあらず…! 周濠構造に秘められた「古代日本人の超技術」

すでに述べたように、水田稲作にとって最も重要なのは、いうまでもなく、水の安定的確保であるが、天候に左右される「自然の水」に頼らないためには灌漑用水が必要である。具体的には、溜池と灌漑用水路である。水田の広さは溜池の容積、つまり貯水量に比例するだろう。古墳周濠の容積を大きくすればするほど開拓可能な水田の面積が増し、結果的に稲の収穫量が増す。古墳周濠の容積は、古墳の数と規模に比例する。実際、図3に示されるように、纏向地域には少なからぬ古墳が存在する。天皇の陵墓も例外にあらず…! じつは、古墳は「単なる権力者の墓」ではなかった。周濠構造に秘められた「古代日本人の超技術」卑弥呼の墓崇神天皇陵の手前の山辺道を右折すると、龍王山ハイキングコースに入る。今回は山辺道を直進したが、ちょうど2年前の4月、山頂(586m)まで約5kmの古墳巡りを楽しんだ。少なからぬ横穴墓を探しながらの山登りハイキングである。いくつかの横穴墓には入ることができる。山頂に達する頃にはかなりの汗をかくが、そこは箸墓(はしはか)古墳、大和三山の耳成山(みみなしやま)、畝傍山(うねびやま)、香具山(かぐやま)を眼下に、そして二上山...
日本の技術

この水は「はるか未来の民」をも思う「天皇の心」なのかもしれない…なんと「2000年もの間」田をうるおしてきた崇神天皇陵「驚愕の構造」

今般、私が山辺道を実際に歩いて最も驚き、感動したのは、古墳周濠の水は「古墳時代」だけのものではなく、現在まで連綿と1500年以上もの間、水田耕作の灌漑用水の「溜池」として使われているのを自分の目で確かめられたことである。崇神天皇陵周濠の水は、底樋と斜樋を通して、灌漑用水として周囲の水田(写真2参照)に供給されている。つまり、図2に示すように、崇神天皇陵の周濠は3つの池で構成されており、いまでも「現役」の灌漑用水溜池なのである。崇神天皇陵周濠の満々とした貯水を目の前で見た私は、崇神天皇が詔した「農は国の基本である。人民のたのみとして生きるところである。今、河内の狭山の田圃は水が少い。それでその国の農民は農を怠っている。そこで池や溝を掘って、民のなりわいを広めよう」という言葉を思い出した。2000年以上も前の崇神天皇の詔は、いまも生きているのである。この水は「はるか未来の民」をも思う「天皇の心」なのかもしれない…なんと「2000年もの間」田をうるおしてきた崇神天皇陵「驚愕の構造」「古代の超技術」の謎を解く私が古代世界史に興味をもったきっかけは、小学生の頃に『少年少女世界の歴史 第一巻 古代...