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習近平はどう出るのか? イラン再攻撃をするトランプの背後でうごめいていた米軍の秘密戦略

習近平はどう出るのか? イラン再攻撃をするトランプの背後でうごめいていた米軍の秘密戦略トランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)トランプ大統領が再び激しいイラン攻撃を始めている。ことのきっかけはイランが7月6日にホルムズ海峡のオマーン側を通る船舶を攻撃したことにあると日本のメディアはほぼ一斉に報道している。その分野の専門家までが「イランが先に停戦合意に関する覚書(以下、「覚書」)」を破ったからだという趣旨の解説をしているのを見て驚いた。いや、違うだろう。米軍が先に、イランが問題視していたオマーン側航路を通るよう他国船舶を「秘密裏に誘導したこと」から始まったはずだ。イラン側航路を通れと主張していたイランは、米軍による秘密裏の誘導に「覚書違反だ!」と怒り、オマーン側を通っていた船舶を攻撃したというのが実際の順番ではないのか。しかし日本はその「前段階」を直視したがらない。日本と違い、中国の報道では、明確に「米軍の秘密裏の行動」が何度も公開され、それこそがトランプによるイラン再攻撃の原因だと位置付けている。そのファクトはウォール・ストリート・ジャーナルが7月9日に<トランプ大統領がイランとの停戦...
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国防相と軍総司令官が大バトル!ウクライナ軍「内紛」の全真相

国防相と軍総司令官が大バトル!ウクライナ軍「内紛」の全真相7月16~21日と、6日つづけてウクライナのキーウだけでなく、さまざまな都市で、「ミハイロ・フェドロフ前国防相を復帰させよ」とか、「オレクサンドル・シルスキー軍総司令官を解任せよ」といったデモが起きた(下の写真を参照)。これは、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領が命じた内閣改造の過程での出来事だ。21日になって、ゼレンスキーはシルスキーの解任決めた。ただし、22日にもキーウやリヴィウなどで、フェドロフ復帰を求める集会は開催されており、事態の完全な鎮静化には至っていない。この記事の全ての写真を見る(全6枚)(出所)1年前を思い出そうまず、戒厳令が敷かれている渦中にあって、昨年7月にも反政府デモが展開されたことを思い出してほしい(2025年7月26日に公表した拙稿「ウクライナ各地でついに始まった「反ゼレンスキー」大規模デモ」を参照)。このときゼレンスキー大統領は、自らの政党(「人民の下僕」[国民の僕])の議員らを使って、最高議会において、腐敗防止機関を検事総長の管轄下に移管する法案を可決させ、大統領自らもこれに署名した。ゼレンスキー...
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世界はイスラエル覇権体制になった

世界はイスラエル覇権体制になった2026年7月29日   田中 宇世界は近年、米国主導の米国側(米欧日など先進諸国)と中国(中共)が隠然と主導する非米側(BRICSなど)に分裂し、非米側がしだいに強くなって米国側をしのぐ流れだった。この流れは2008年のリーマン危機後に始まり、2022年のウクライナ開戦後に強まった。米覇権が縮小して中国やBRICSが台頭し、諸大国のちからが均衡して世界の覇権構造が多極型になる「多極化」が完成していくかに見えた。(リクード系の覇権拡大)だがその後、2025年のトランプ返り咲きとともに、それまで米諜報界(覇権運営機関)で力を持っていたイスラエル(リクード系)が、米国側と非米側の両方に対する影響力を格段に強めた。米国はトランプ政権下で、ほぼ完全にイスラエルの傀儡になった。米国の政府と議会は、イスラエルが必要とする軍事諜報を米国が提供する義務があると定める新法(情報承認法622条など)を作った。傀儡性は法制化されている。(Section 622 Amendment Makes Israel Intelligence Sharing Harder to Redu...
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東アジアだけ戦争にならない理由

東アジアだけ戦争にならない理由2026年7月18日   田中 宇今の世界の国際政治で最重要な3つのテーマは、中東(米イスラエル=リクード系とイランの戦争)、欧露(ウクライナ戦争)、東アジア(米中関係)だ。このうち中東と欧露については、戦争を長期化する戦略がとられている。中東ではイスラエルが、地域の単独覇権国になるため、ライバルであるサウジ(アラブ産油諸国)やイランを潰す戦争をしている。イスラム諸国とイスラエルを恒久対立させるのは、イスラエルの台頭を防ぐための英国系の策略だった(ロスチャイルドとシオニストの百年戦争)。今回のイラン戦争は、イスラエルが英国系の策略を構図ごと打破する。(イスラエルとロスチャイルドの百年戦争)サウジ(などGCC)は表向き米国の友好国だが、イスラエルの傀儡と化した米国は、サウジを石油ガス面から潰すため、イランの防衛隊政権を延命させてホルムズ海峡の閉鎖を長期化している。GCC諸国の油田ガス田の多くが閉鎖され、劣化を深めている。リクード系の策略が成功している。(ホルムズ開閉繰り返しで中東の油井を破壊する?)ウクライナ戦争の本質も、表向き見えている「米欧がロシアを潰す...
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ウクライナ戦争を再燃させ欧英自滅を加速するトランプ

ウクライナ戦争を再燃させ欧英自滅を加速するトランプ2026年7月12日   田中 宇6月中旬にイランとの停戦覚書を締結したトランプ米大統領は、覚書を合意した6月15日に「次はウクライナだ」と述べた。トランプは表向き「次はウクライナの停戦和平を進める」と表明し、プーチンとゼレンスキーに次々と電話した。しかしその後トランプが展開したことは和平と正反対の方向で、ゼレンスキーをけしかけてロシアをより強く攻撃させ、独仏英など欧州を巻き込んでウクライナ戦争を再燃させた。(Now that deal with Iran is done, US to focus on Ukraine - Trump)(Zelensky Touts That 20 Countries Seek Ukraine Drone Deals)ウクライナ政府(と指南役の米諜報界)は4年半の戦争で、徴兵した兵力を無駄遣いした結果、徴兵対象の年齢層の国民がほとんど残っておらず、兵力不足が深刻だ(報じられるウクライナの戦死者数は実際より大幅に少ない)。そのためウクライナ軍は、兵力を使わない無人機での対露攻撃を主力にしている。米軍の最新...
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対中包囲網クアッド構成国(日米豪印)巡りを終えた高市総理 G2を重んじるトランプはクアッドに無関心

対中包囲網クアッド構成国(日米豪印)巡りを終えた高市総理 G2を重んじるトランプはクアッドに無関心高市総理がインド訪問(写真:ロイター/アフロ)7月3日にインドから帰国した高市総理は、これでクアッド(日米豪印戦略対話)構成国を全て訪問したことになる。クアッドは「自由で開かれたインド太平洋」概念同様、対中包囲戦略ではないとして、たとえば「自由で開かれたインド太平洋戦略」から「戦略」を削除した経緯があるが、しかし実際上は両方とも「対中包囲戦略」だ。昨年11月の「高市発言」によって中国から激しい制裁を受けている高市早苗は、中国に対抗すべく、「自由で開かれたインド太平洋とクアッド」を特別に重視し、力を注いできた。しかし肝心のトランプ大統領は、6月24月の論考<習近平を「賢く強く偉大な指導者」と絶賛しインド太平洋軍からインドを削除したトランプのG2構想の本気度>で書いたように、米軍の「インド太平洋軍」から「インド」を削除して「太平洋軍」に戻しただけでなく、クアッドに関しても無関心だ。今年5月にクアッド外相会議は開催したものの、トランプ2.0になってからクアッド首脳会談さえ開こうとしていない。トラ...
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米イランは和解しない

米イランは和解しない2026年7月2日   田中 宇トランプ政権の米国は、イランと和解したがっているように見える。好戦的な革命防衛隊政権のイランの方が強硬で、米国への譲歩を拒否している。米国は、イランに核開発した成果物の濃縮ウランを引き渡せという以前からの要求を取り下げた。イラン沖に米海軍を展開して貨物船の輸出入を止めていたイラン海上封鎖も、イランに求められるまま6月18日から解除している。(Iran says it is selling oil at 20% premium as end of U.S. blockade sees 40 million barrels exported)イランは、米国が最も望んでいるとされるホルムズ海峡の封鎖解除になかなか応じない。ホルムズの奥にあるペルシャ湾から石油ガスを輸出したいアラブ産油諸国は、ほとんど唯一の輸出経路であるホルムズを開けたいので、トランプに強く加圧している。(Iran piles on demands as US waits in Doha for indirect talks)ペルシャ湾岸の石油備蓄施設は、すでに(ほぼ)満杯だ...
現代のロシア

「ウクライナ軍優勢」は本当か…西側メディアも報じているドンバス地域の危機・その実態

「ウクライナ軍優勢」は本当か…西側メディアも報じているドンバス地域の危機・その実態7月7日からトルコのアンカラで、北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議が始まる。この会議につられるように、ウクライナが善戦しているとの情報が「西側」のマスメディアに溢れている。なかには、米国務省のジェレミー・レヴィン外務援助担当次官のように、「現時点では、ウクライナが戦争で優勢を保っている状況にある」とのべる者まで現れている(Unn.uaを参照)。だが、本当は、ウクライナは苦戦しており、少なくともドンバスの支配地域を死守するのは難しそうだ。「ウクライナ善戦」の報道攻勢7月2日付のThe Economistは下図を掲載し、「ウクライナ側が『ドローン戦争で優勢だ』と主張していることは、一部はプロパガンダであり、一部は事実である」と報じた。6月25日にウォロディミル・ゼレンスキー大統領がソーシャルメディアを通じて、ロシアに和平交渉を「強いる」ための新たなドローン攻撃の拡大を発表したことに注目し、ウクライナはロシア国内の製油所を爆撃しており、12以上の地域でガソリンの配給制を余儀なくさせている、と指摘している。さ...
日本の技術

海底レアメタル・レアアース開発は目前か!? 最先端の国際交渉の状況報告 アジア太平洋資料センター・田中滋

海底レアメタル・レアアース開発は目前か!? 最先端の国際交渉の状況報告 アジア太平洋資料センター・田中滋★海底レアメタル・レアアース開発には、まだまだ、課題がありそうですね!(2026年6月24日付掲載) 今年初めに地球深部探査船「ちきゅう」が、南鳥島(東京都)沖・排他的経済水域(EEZ)内の水深6000㍍の深海底からレアアース泥のサンプルを引き上げた。このことをメディアが「レアアース生産の大半を中国が握るなか、国産化に向けた大きな一歩」と、まるで深海のレアアース商業開発が間近に差し迫ったものであるかのように報じた。アジア太平洋資料センター(PARC)は17日、「海底レアメタル・レアアース開発は目前か」 と題して、最先端の国際交渉の状況を報告する緊急ウェビナーを開催し、深海鉱物資源開発は今、いったいどんな状況にあるのかを明らかにした。解説者の田中滋氏(PARC事務局長)は、この10年余り、鉱物資源の開発をめぐる国家間の軋轢や企業の社会的責任を追及する仕事をしてきた。とくに深海の鉱物資源採掘をめぐっては、PARCが加盟するNGOネットワークのメンバーとして国際海底機構(ISA)の会合にも...
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三菱自動車もホンダも中国を捨てて本当によかった…”勝ちすぎたドイツ車メーカー”が辿った悲劇的な結末

三菱自動車もホンダも中国を捨てて本当によかった…"勝ちすぎたドイツ車メーカー"が辿った悲劇的な結末中国の景気が低迷を続ける中、撤退したり事業を縮小したりする日本企業が相次いで報じられている。戦略コンサルタントの伊藤隆太さんは「三菱自動車もホンダも、資本と技術を中国に縛られる前に手を打った。一方、中国市場で勝ちすぎたドイツ企業は、巨大な投資が足かせとなり、動けなくなっている」という――。写真=iStock.com/Scharfsinn86※写真はイメージです全ての画像を見る(5枚)ドイツ車は中国に賭け、日本車は逃げた2020年、中国政府が不動産の過熱を抑えようと規制を強めた結果、大手デベロッパーが次々と経営破綻に追い込まれた。バブル崩壊から約5年、住宅価格はいまも下がり続けている。住宅価格の下落やデベロッパーの債務問題は、建設業だけの不況にとどまらず、地方財政、家計消費、若年層雇用、外資企業の投資判断にまで影を落としている。中国国家統計局の集計によれば、5月の小売売上高は前年同月比0.6%減と、2022年12月以来初めて減少した。1~5月の不動産投資も16.2%減と落ち込みが続く。中国へ...
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イラン停戦合意に漕ぎつけたトランプ、またもや習近平に感謝 トランプの頭にはG2構想しかなくG7では孤立か?

イラン停戦合意に漕ぎつけたトランプ、またもや習近平に感謝 トランプの頭にはG2構想しかなくG7では孤立か?G7エビアン・サミット 米大統領が会見(写真:AP/アフロ)6月17日、イランとアメリカは、ようやく停戦合意の文書に署名した。それも核問題に関しては次の60日間以内に話し合うという課題延長型の合意でしかなく、賠償金のような復興資金まで支払う。オバマ政権時代に締結されたイラン核合意よりも後退しており、トランプ1.0でトランプ(元大統領)がイラン核合意から脱退しなければ、それで済んだ話ではないのか。脱退しておいて、2025年6月には突然イランを攻撃し、核開発施設を「完全に破壊した」とトランプ大統領は豪語した。完全に破壊したのなら、なぜ今年2月28日になって、オマーンが仲介して平和交渉を行なっている最中に再度イランを奇襲攻撃する必要があったのか?ようやくたどり着いたこのたびの合意は、イラン攻撃以前の状態よりもアメリカの立場が弱くなりイランの立場が強くなっている。関税では失敗し、イラン戦争では国内外から信頼を失い、トランプは今や満身創痍と言っても過言ではない。イランの友好国である中国の習近...
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トランプだけじゃない。北朝鮮を訪問した習近平が恐れを抱いている“もう一人の人物”とは誰か?

トランプだけじゃない。北朝鮮を訪問した習近平が恐れを抱いている“もう一人の人物”とは誰か?終わりの見えない中東情勢に長期化するウクライナ戦争、その裏で存在感を強める中国。国際社会では現在、「個別の危機」を超えた大きな変化のうねりが起きつつあるようです。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、中東、欧州、アジア太平洋地域で同時進行する国際情勢の変容を分析。さらに世界が直面する「秩序再編」の実態と、各国の思惑が複雑に交錯する現状について詳しく解説しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:世界は今、どこへ向かうのか?‐中東・欧州・東アジアで進む“秩序再編”の正体国際秩序の最終的な再編プロセス。世界は今、どこへ向かうのか?【世界で起きる出来事は、決して独立して存在しない】これは私が国際紛争の現場や外交交渉の世界で学んだ最も重要な教訓の一つです。表面上は別々に見える危機が、実は一本の大きな流れによってつながっている。これこそ今まさに世界で起きていることです。私は現在の...
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習近平がわざわざ北朝鮮に足を運んだ理由は「米朝首脳会談」という“特効薬”実現のためだ

習近平がわざわざ北朝鮮に足を運んだ理由は「米朝首脳会談」という“特効薬”実現のためだ東アジア情勢を左右する重要な舞台である朝鮮半島。近年は比較的落ち着きを見せてきたようにも窺われますが、水面下では新たな緊張の芽が生まれつつあるようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』ではジャーナリストの富坂聰さんが、習近平国家主席がわざわざ北朝鮮を訪問した背景を分析。さらに中国が北朝鮮との関係を重視する理由と、朝鮮半島を巡り高まりつつある各国の思惑について考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:習近平の訪朝で強調された朝鮮半島に広がる不穏な空気中国の狙いはどこにあるのか。習近平の訪朝で強調された朝鮮半島に広がる不穏な空気「これでもか」という大歓待だった。6月8日から9日にかけて中国・習近平国家主席が北朝鮮を訪問した。そのときの北朝鮮の歓迎ぶりの話だ。5月にはアメリカのドナルド・トランプ大統領が訪中し、直後にロシアのウラジミール・プーチン大統領が北京を訪れた。そのとき中国は子どもから大人までを動員して派手に出迎えた。その歓待ぶりに目が慣...
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日本の地域覇権「日豪亜」への道再び

2026年6月18日   田中 宇日本は、安倍晋三政権(2012-2020年)の後半期、米国の覇権領域の縮小を目指したトランプ大統領にけしかけられ、西太平洋地域の米国と中国の間に、日本の地域覇権領域を作ることを構想していた。西太平洋地域には、地政学的に2つの「列島線」が存在している。第1列島線は、南西諸島の西沖、台湾の東沖、南シナ海をつなぐ線で、中共はこの線の西側を自国の領海・近海と主張している。(米国の中国敵視に追随せず対中和解した安倍の日本)第2列島線は、小笠原諸島の東沖からグアム島をつなぐ線で、米国はこの線の東側を自国の領海・影響圏とみなしている。2つの列島線の間は、日本からフィリピン、インドネシア、豪州をつなぐ海域だが、この海域にある「日豪亜」の諸国はすべて戦後ずっと対米従属で、日豪亜の海域も米国の影響圏だった。(日本が南シナ海で中国を挑発する日)この海域の地政学的な様相が変化し始めたのは、2008年のリーマン危機で米国の経済覇権(債券金融バブル)が崩れ出し(その後QEで延命するも本質的な崩壊はすでに不可逆)、2013年から中共の指導者が習近平になって覇権拡大や米中対等化、世界...
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トランプが米朝和解するかも

2026年6月16日   田中 宇トランプ米大統領が6月13日、SNS(Truth Social)に、自分と北朝鮮の金正恩が並んで歩いている写真を説明抜きで掲載した。写真は、ちょうど8年前の2018年6月12日のシンガポールでの史上初の米朝首脳会談の際に撮られた。(Truth Details | Truth Social)写真だけの掲載なので、トランプがどういうつもりでこの写真を載せたのか、正確なところはわからない。8周年なので掲載した感じはある。それに加えて、私には、トランプが「早く金正恩に会いたいよ。習近平ちゃん、約束の米朝和解の仲裁を早くしてくれよ」と言っているように見える。(Trump posts himself strolling with Kim Jong Un after making nuclear threat to Iran)トランプは1期目に金正恩と3回会い、その後も連絡を取り合っていることを折りに触れて表明している。トランプは、5月13-15日に訪中した際も、金正恩と良い関係なんだと言っている。トランプは、習近平との会談の中で「金正恩にまた会いたいから仲介してほ...
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ホルムズ開閉繰り返しで中東の油井を破壊する?

2026年6月15日   田中 宇米国とイランが6月15日、停戦と、ホルムズ海峡の自由航行再開、イランの核廃棄交渉の再開などに合意した。6月19日に覚書を締結し、2か月かけて核開発の廃絶を交渉する話になっている。2月末の開戦とホルムズ閉鎖開始から4か月が過ぎ、サウジアラビアなどアラブ産油国は、輸出できない分の石油を貯める備蓄タンク群が満杯になっている。(Pakistan Says US-Iran Deal 'Has Been Reached')海峡閉鎖があと1か月続くと、アラブ産油国は油田(油井)を閉鎖して産油を止めざるを得なくなる。いったん油井を閉鎖すると、地下の石油ガスを含む地層の圧力状態が変化し、再び石油を出すのが大変になる。再開に数か月を要し、産油量が減りうる。アラブ諸国は、イランと停戦合意してホルムズを再開してくれ(大金を払うから)とトランプに強く懇願し、トランプはイランと合意した。(計画通りのホルムズ恒久閉鎖)イランの要求で、合意した停戦の範囲には、イスラエルとヒズボラ(イラン傘下の民兵団)が戦っているレバノンも含まれている。イスラエルは停戦を拒否してレバノンを攻撃し続けて...
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トランプがネタニエフにぶつけた「お前は狂っている!」という苛立ち。変化し始めた米国とイスラエル“同盟の目的”

トランプがネタニエフにぶつけた「お前は狂っている!」という苛立ち。変化し始めた米国とイスラエル“同盟の目的”世界各地で同時多発的に進む、紛争や緊張の拡大。国際情勢が不安定化する中にあって、我々はこの状況をどう捉え、そしてどこに解決の糸口を見るべきなのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、中東のみならず、東アフリカやアジア太平洋地域でも進行する「危機の連鎖」を分析し解説。さらに「勝利を目指す外交」から「管理を目指す外交」へと発想を転換する必要性と、対話の扉を閉じない姿勢の重要性を訴えています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:世界は大戦争に向かっているのか?“秩序の崩壊”ではなく“秩序の再編”が始まった国際情勢「誰が勝つか」ではなく「どこで止めるか」。“秩序の崩壊”ではなく“秩序の再編”が始まった国際情勢「お前は狂っている!」「一体、何をやっているんだ?」これは先日トランプ大統領がネタニエフ首相との電話会談の際に、ネタニエフ首相にぶつけた怒りと苛立ち...
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米イスラエルが対立する演技

米イスラエルが対立する演技2026年6月8日   田中 宇イスラエルが米国の対イラン戦略を知るために、トランプ政権の高官たちのスマホに通信傍受(盗聴)アプリを密かにインストールするなどの不正なスパイ行為を激化している。イスラエルは、トランプ政権の中東担当特使であるスティーブ・ウィトコフらを主な標的にしている。米国の戦争省(国防総省)の諜報部門(DIA)が最近そのような報告書を作成したと報じられている。(Pentagon raised threat of Israeli spying on U.S. to highest level, sources say)DIAは、世界各国から米国に対するスパイ行為を監視し、必要に応じて段階的な警告を発している。DIAは最近、イスラエルによるスパイ行為について、最高位の危険性を示す警告を発したと、NYタイムスやNBCなどが報じている。報道について、DIAはノーコメントで、在米イスラエル大使館は真っ赤なウソだと全否定している。(Pentagon raises Israel's espionage threat level to 'critical' a...
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計画通りのホルムズ恒久閉鎖

計画通りのホルムズ恒久閉鎖2026年6月4日   田中 宇米国との戦争でイランがホルムズ海峡を封鎖したままだと、世界の産出量の2-3割を占める中東の石油ガスの大半が輸出できず、世界的に供給不足が続く。7-8月には世界の石油備蓄が底を尽き、石油ガスの価格高騰と物理的な不足が劇的に強まり、史上最悪のエネルギー危機になる。(Why Oil Markets Could Face A Generational Shock This Summer If US-Iran Talks Fail)危機を防ぐには、トランプ大統領の米国がイランと交渉してホルムズ海峡の自由航行を再開するしかない。トランプ政権は、世界から加圧されてイランと交渉しているが、なかなか話がまとまらない。(U.S. Oil Reserves To Dry Up Before August?)核開発問題(イランが濃縮ウランを手放すかどうか)、イランがホルムズの通行料を徴収し続けると言っている話など、対立点がいくつもあるが、いま最大の難点は、イランの傘下にいるレバノンのシーア派民兵団ヒズボラを、イスラエルが停戦破りして攻撃し続けていること...
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ホルムズ海峡封鎖が本当に恐ろしい理由。「原油価格高騰」より深刻な世界経済の“信頼コスト”

ホルムズ海峡封鎖が本当に恐ろしい理由。「原油価格高騰」より深刻な世界経済の“信頼コスト”開戦から4年以上が経過したウクライナ戦争や、依然として緊張状態が続く中東危機。世界各地で同時進行する紛争や対立は、なぜ根本的解決を見ないのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、イラン情勢やロシアの思惑、中国を巡る動向を分析しつつ、現代の国際社会が抱える「複合的な危機」の構造を解説。さらに相互信頼の崩壊によって加速する世界の不安定化と、その破局を回避するために必要な視点について考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:破局を避けるための技術‐最後の調停官が読む世界同時危機‐ロシア・ウクライナ戦争、ガザ、レバノン、ホルムズ海峡から台湾海峡へ本当に恐ろしいのは「偶発的衝突から始まる戦争」。最後の調停官が読む世界同時危機現在、複数の紛争が同時進行で起き、解決の糸口がなかなか見えない状況に陥っています。紛争による人的犠牲が拡大していくというおぞましい状況に加え、同...