日本経済、本当は世界何位?――インフレで膨らんだ世界と、デフレで縮んだ日本・・・日本の課題は何か?
2024年年初に日本のGDPが独に抜かれたとか、今年はインドに抜かれるだろう、或いは、日本の平均賃金はこの30年間横ばいで、欧米諸国の約半分になってしまった等、日本経済が大きく凋落しているかのような悲観的、自虐的な報道が続いています。また、円安が進み資金が海外へ流れていく中での日本の国力の低下を危ぶむ声も出ています。 確かに一面的にはこのような見方も出来ると思いますが、経済実態を詳細に見れば、違う側面も現れてきます。日本の国内物価は、この30年間変わっておらず、生活水準はむしろ上がっています。(欧米は、賃金は上がっていますが、高インフレが続いているので、生活水準は下がっています)また、円安になって、製造業の国内回帰が進み、インバウンド需要も復活しています。購買力平価はドル・円=80円程度であり、円安と言う見方は、為替相場(=投機市場)での状態にすぎません。 しかし、このままで良いのか?と言う課題はあります。 この課題は、今までの「経済は常に右肩上がりであるべき」「お金が全て」「国力=経済力」と言うような価値観を超えた視点で考える必要があると思います。 国や国民の活力、充実感、幸福感、そ...