2025-05

現代の日本

党首討論でプロレス

党首討論でプロレス参院選を前にはっきりさせておくべきことがある。それは国民民主党が主権者の選択肢の中心に来ることがあり得ないということ。誰がどのような風を吹かせたのか。消滅間近だった政党が息を吹き返した。しかし、この国民民主人気が沸騰する理由がない。5月21日の党首討論。国民民主の玉木雄一郎氏が、「先ほど、新しい大臣の下で、コメの値段、必ず下げるとおっしゃった。どのように、いつまでに、5キロいくらまで下げますか。明確にお答えください」と質問。石破茂首相は「米は(5キロ)3000円台でなければならないと思っております。4000円台などということはあってはならない。1日でも早く実現する」と答えた。これに対して玉木氏は「5キロ3000円台に下がらなければ、総理として責任を取りますか?」と質問。「これは責任を取っていかねばならないと思っております。下げると申し上げているわけですから。仮に下がらないなら、なぜ下がらないかきちんと説明するのは、政府の責任」と答えた。玉木氏はプロレスラーに転向した方がいい。「103万円プロレス」に続く「コメ3000円台プロレス」。コメはつい先日まで1キロ2000円だ...
現代のロシア

ナチスと同じようにロシア侵攻を目論むNATOを許さないロシア

ナチスと同じようにロシア侵攻を目論むNATOを許さないロシア ドナルド・トランプ米大統領は5月19日にウラジミル・プーチン露大統領と電話で会談した。トランプはウクライナでの停戦を短期間で実現すると宣伝していたが、状況をウォッチしていた人なら、そうした展開にならないことを予測していたはずだ。戦況はロシアが圧倒的に優勢であり、基本的に自給自足のロシア経済は西側資本の撤退でビジネスチャンスが膨らんで好調、兵器の生産力も強化されてきた。こうした実態をトランプは知らされていないのではないか、と言う人もいる。 戦死者の遺体交換を見ると、今年5月はウクライナ兵909名に対し、ロシア兵は34名、約27対1だ。これは戦死者数の比率が反映されていると考えられている。ウクライナでは街頭で男性が徴兵担当者に拉致される様子が撮影され、世界に発信されているが、そうした強引なことをしても兵士は足りなくなっている。拉致され、前線に送られた人たちは数週間で殺されているともいう。 2023年8月31日までイギリスの国防大臣を務めていた​ベン・ウォレスは同年10月1日、テレグラフ紙に寄稿した論稿の中でウクライナ兵の平均年齢...
現代の世界各国

ケネディ米厚生長官、諸国に「WHO脱退」呼び掛け

ケネディ米厚生長官、諸国に「WHO脱退」呼び掛けスイス・ジュネーブで開催された世界保健機関(WHO)の総会で、ビデオメッセージを寄せる米国のロバート・F・ケネディ・ジュニア厚生長官(2025年5月20日撮影)。(c)World Health Organization (WHO)/AFP【5月21日 AFP】ロバート・F・ケネディ・ジュニア米厚生長官は20日、世界保健機関(WHO)が肥大化し機能不全に陥ったと非難し、代わりに新たな機関を設立するために他国に「われわれに加わることを検討」するよう求めた。ケネディ氏はWHO総会にビデオメッセージを寄せ、WHOが中国、ジェンダーイデオロギー、製薬業界から過度の影響を受けていると述べた。ドナルド・トランプ米大統領は1月の就任後、1年にわたるWHO脱退に向けた手続きを開始した。米国は伝統的にWHOの最大の資金拠出国であった。米国の脱退と2024年および25年の分担金の支払い拒否により、WHOは財政的に苦境に陥っている。ケネディ氏はビデオメッセージの中で、「WHOは官僚主義の肥大や凝り固まった考え方、利益相反、国際的な権力政治に陥っている」と非難。「...
現代の日本

ただ飯食べて切迫感ない男

ただ飯食べて切迫感ない男令和のコメ騒動で誰もが高騰する米価に頭を悩ませ、地域によっては店頭での入手すら困難になっているというのに、あろうことか食料政策を司る農林水産大臣がウケ狙いで「コメは買ったことがない」「正直、支援者の方々がたくさんコメをくださるんで」「まさに売るほどあります。私の家の食品庫には」などと国民感情を逆なでするような発言をしてひんしゅくを買っている。身内の自民党関係者を集めたセミナーでの一言とはいえ、このご時世にさすがに看過できない発言として受け止められ、首相の石破茂からも厳重注意を受け、顔面蒼白で発言の修正をするに至った。 しかし既に後の祭りである。苦労知らずの世襲議員が調子に乗っているのかなんなのか、歴代農政のツケにほかならない昨今のコメ不足、米価高騰について深刻さや当事者としての真剣さがまるで乏しいことだけを自己暴露したのだ。国民全体の胃袋、食料を心配しなければいけない大臣が、自分はコメなど買ったことがなく、売るほど支援者からもらったコメが家の食品庫にあるのだという主張が、このタイミングで誰にどうウケると思ったのかはまるで意味不明である。 「あんなのが農林水産大臣...
現代の日本

対露戦争、ガザでの虐殺、遺伝子操作薬の接種を消し去る芸能人の私的な出来事

対露戦争、ガザでの虐殺、遺伝子操作薬の接種を消し去る芸能人の私的な出来事 アメリカのネオコンがウクライナで始めたロシアとの戦争は失敗、西側のエリートが支援するイスラエルによるパレスチナ人虐殺を批判する声は世界で高まり、COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)騒動を利用してアメリカ国防総省が世界の人びとに接種させた「COVID-19ワクチン」というタグのつけられた遺伝子操作薬の危険性が明らかにされている。芸能人のプライベートに関わる話にうつつを抜かしている場合ではない。ウクライナでの戦争、ガザでの虐殺、遺伝子操作薬の大規模な接種、いずれもアメリカ支配層の戦略に基づいている。 アメリカの歴代政権は国内を収容所化し、国外で侵略戦争を本格化させるという政策を進めてきた。この流れは現在に至るまで変更されていない。 アメリカ国内を収容所化は、ロナルド・レーガン大統領が1982年に出したNSDD55が大きな節目。これによってCOGプロジェクトが承認され、NPO(国家計画局)が創設された。(Andrew Cockburn, “Rumsfeld”, Scribner, 2007) アメリカで...
現代の日本

「消費税はカネ持ち有利で低所得者に不利」は本当か?ベンツと軽自動車で考える“逆進性”と“累進性”

「消費税はカネ持ち有利で低所得者に不利」は本当か?ベンツと軽自動車で考える“逆進性”と“累進性”連日メディアで大きく報じられる消費税を巡る与野党の攻防。参院選を前に盛り上がる減税論議を識者はどう見ているのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、この議論を「軽佻浮薄極まりない」と一刀両断。その上で、今後の消費税率や食品消費税に関する自身の考えを提示しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:「消費税」の上げ下げを語る以前に考究すべきは、この国の姿、形ではないのか/「そもそも論」の第2弾プロフィール:高野孟(たかの・はじめ)1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住し...
現代の欧州

ロシアに敗北しているNATOが軍事基地を建設しているルーマニアの大統領選挙

ロシアに敗北しているNATOが軍事基地を建設しているルーマニアの大統領選挙 ルーマニアでは5月18日に大統領選挙の第2ラウンドが実施され、ブカレスト市長で親EU派のニクショル・ダンがAUR(ルーマニア人連合同盟)のジェルジェ・シミオンに勝った。5月4日に実施された第1ラウンドの投票ではシミオンが40.96%を獲得してトップになり、ダンは20.99%で第2位。与党連合自由党のクリン・アントネスクは20.07%で第3位だった。一応EUのエリートが望んだ結果になったのだろうが、非民主主義的で寡頭制的なシステムであるEUへの嫌悪感がルーマニアでも広がり、シミオンの善戦につながったのだろう。(国外からの投票システムを使い、西側が選挙結果を操作しているとも疑われている。) 昨年11月24日にも同国では大統領選挙の第1ラウンドでもEUに批判的なカリン・ジョルジェスクが22.94%を獲得して第1位になり、欧米支配層が望んでいたエレナ・ラスコーニは19.18%で敗れているが、ルーマニア憲法裁判所は第1ラウンドの投票結果を無効と決定、5月の大統領選挙にジョルジェスクが立候補することを禁止。そこでジョルジェ...
現代の日本

台湾武力統一に備えた中国軍の「ナゾの建物」に関する日本メディアの報道

台湾武力統一に備えた中国軍の「ナゾの建物」に関する日本メディアの報道頼清徳総統(写真:ロイター/アフロ)5月19日、日テレニュースNNNが<「台湾統一」へ中国の“戦略” 砂漠にナゾの建物…意味するのは?【バンキシャ!】>という見出しの報道をした。「砂漠にナゾの建物」というのは、1年ほど前に台湾メディアが盛んに報道した情報なので、あの話とは違う新しい情報かと思い、その「ナゾの建物」だけに焦点を当てて、ネットで【バンキシャ!】を見てみた。すると何のことはない、1年前の台湾メディアの焼き写しだし、台湾メディアの場合は、きちんと画像の出典を明示しているが、【バンキシャ!】の場合は出典を示さず、あたかも日テレが初めて発見したかのような番組の作りになっている。しかも、なんと、【バンキシャ!】の記者は、最初に「ナゾの建物」を衛星画像で発見した台湾人の「@sfx_ewss」氏にXで質問している痕跡があることさえ見つけた。筆者は【バンキシャ!】とはいかなる関係もないし、最近はそもそもテレビを見ないものの、昔は「なかなかいい番組を制作している」と思って見た記憶がある。この番組に関しては好感しかない。それな...
現代の中国

中国は全世界に重要なシグナルを送っている

中国は全世界に重要なシグナルを送っている北京の初めての国家安全保障白書は、中国が今や自らを不可欠な世界的勢力とみなしていることを明確に示している。Ladislav Zemánek著、中国 CEE 研究所の非居住者研究員、ヴァルダイ ディスカッション クラブの専門家ファイル写真:2019年10月1日、中国北京の天安門広場で、1949年の中華人民共和国建国70周年を祝うパレードに参加する中国兵たち。©  Kevin Frayer / Getty Images先週、中国は初の国家安全保障白書を発表しました。この文書は大きな進展をもたらすものではありませんが、その発表は意義深いものです。これは2つの重要な展開を示している。中国の指導者たちは、激化する地政学的対立をますます懸念しており、その過程で米国の優位性に挑戦しながら、世界情勢においてより積極的な役割を果たす用意ができている。鄧小平とその後継者たちの指導を特徴づけた経済優先の改革路線は、習近平の権力掌握によって事実上終焉を迎えた。中国人はしばしば、国内的にも世界的にも大きな変化を特徴とする現在の段階を「新時代」と呼ぶ。習近平の指導の下、中央...
日本の文化

小満とは?2025年はいつからいつまで?時候の挨拶など – 二十四節気

小満とは?2025年はいつからいつまで?時候の挨拶など - 二十四節気二十四節気の一つ「小満(しょうまん)」とはどういう意味なのでしょうか?実は略して小満と言います。今回は二十四節気「小満」の意味や2025年はいつなのか?、時候の挨拶「小満の候」、七十二候もまとめてご紹介します。小満とは?なんの略?小満は二十四節気の一つです。読み方は「しょうまん」。草木が生長して次第に茂る頃を指します。丁度、この頃になると葉が生い茂り、葉の色が濃くなりとても綺麗ですね。省略して「小満」と言いますが、正式には以下の意味からなりました。昨年の秋に植えた麦の穂も実り始めたので、「少し満足する」という意味を省略して「小満」となりました。その他「陽気盛んにして万物しだいに長じて満つる」という意味もあります。こちらの方がそうかもしれませんね。小満2025年はいつからいつまで?2025年小満はいつから?2025年5月21日(水)から2025年小満はいつまで?2025年6月4日(水)まで(芒種の前日まで)小満の太陽黄経60度小満は例年5月21日頃を言います。立夏から数えて丁度15日目。2025年は5月21日(水)です...
現代の世界各国

米露首脳会談の中身は?

米露首脳会談の中身は?2025年5月19日   田中 宇5月16日にトルコのイスタンブールで行われた3年ぶりのロシアとウクライナの停戦交渉会議は、予定通り、中身が薄かった。両国は、千人規模の捕虜交換を決めたが、それだけだった。ウクライナ戦争は、停戦せず今後も続く。(Russian Delegation Satisfied With Ukraine Talks Outcome, Ready to Continue Dialogue)トランプ米大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領を加圧して出席させた。ゼレンスキーは当初、プーチンも来るならイスタンブールに行っても良いと言っていたが、プーチンは来なかった。ロシア側は3年前と同じ下級の代表団だった。プーチンは、下級の代表どうしで交渉して合意できたらゼレンスキーと会っても良いと言っている。ゼレンスキーは領土の譲歩を拒否しているので下級どうしで合意できない。(Russia's Maximalist Demands At Istanbul Peace Talks Revealed)「ゼレンスキーがイスタンブールに行かないならウクライナへの軍事支援...
現代の世界各国

表裏あるシリアとの和解

表裏あるシリアとの和解2025年5月18日   田中 宇5月14日、サウジアラビアを訪問中のトランプ米大統領が、シリアのシャラア(暫定)大統領と会った。昨年末にシリアを政権転覆したシャラアは「アルカイダ(聖戦士団)」のシリア支部を作った(元)指導者で、米国からテロリストとみなされて1000万ドルの懸賞金がかかっていた。トランプがシャラアと会ったのは予定外で、意外な行動とされた。しかもトランプはシャラアを「戦士という強い過去を持った、強靭で魅力のある奴だ」と絶賛した。トランプは、テロリストを称賛した。(Trump Meets With Syria's Al-Qaeda Leader-Turned President, Praises His 'Strong Past')トランプは、シリアを乗っ取ったテロ戦士のシャラアに会って絶賛しただけでなく、米政府の対シリア制裁も解除した。トランプは、シャラアに会う前日、サウジに着いてすぐに行った演説で、MbSに頼まれてシリア制裁を解除することにしたと発表している。米軍はシリアに千人ぐらい駐留しているが、それも撤退する方向だ。トランプは、シリアと国交を...
現代の中国

中国による米国債売却:静かなドル離れ戦略の実行

中国による米国債売却:静かなドル離れ戦略の実行英国が中国に代わり米国債保有量第2位の外国となったというニュースは、世界金融の安定を「揺るがす」ことなく自国通貨の影響力を拡大するというアジアの国の長期政策目標の表れだと経済学者のアラスデア・マクラウド氏は言う。中国の米国債保有量は時間とともに変動しているが、「その背景には、中国は長期的にはドルを廃止したいと考えていることがある」と、独立系有力な金融・信用専門家のマクラウド氏はスプートニクに説明した。「中国は、ASEAN諸国において、貿易においてドルではなく人民元の使用を広めるべく、かなり積極的な動きを見せています。そして、上海協力機構(SOC)加盟国やBRICS諸国にも同様の取り組みが広がるでしょう。」そのため、最近、香港とサウジアラビアに上海黄金取引所の金庫が開設されたことは、貿易における人民元の国際化に向けた重要な一歩です。四半世紀ぶりに中国は米国債保有第2位国ではなくなった「特にトランプ大統領の就任以来、アジアの覇権国である中国とロシアが、資金、資本、政治的影響力、そして商業貿易において西側諸国への依存から距離を置こうとしていること...
現代の日本

全ての人が沼に嵌るようにします

全ての人が沼に嵌るようにします〈103万円の壁〉よりもはるかに重要なのが〈106万円の壁〉と〈130万円の壁〉。正確には〈106万円の沼〉と〈130万円の沼〉。106万円は従業員51人以上の企業のケース。130万円は従業員51人未満の企業のケース。106万円には残業代や通勤交通費などを含まない。130万円には残業代や通勤交通費などを含む。この水準を超えると社会保険料負担が発生する。何が起こるのか。収入が増えると手取りが減るのだ。これを〈沼〉と表現する。その106万円、130万円の基準を撤廃する法律案が提出された。これを政府はどう表現しているか。「パートの労働者が社会保険に加入しやすくなるようにする制度改正」と表現している。まさに詐欺師の手口。〈損をする話〉を〈得になるような話〉であると語る。〈106万円の沼〉に嵌(はま)ると〈手取りが16万円減る〉。〈130万円の沼〉に嵌(はま)ると〈手取りが27万円減る〉。だから、人々は気をつけて〈沼〉に嵌らないように行動している。当たり前のこと。政府の提案は〈すべての人が沼に嵌るようにします〉というもの。〈パート労働者が沼に嵌りやすくなるようにしま...
現代の日本

増税&社会保険負担増だけの暴政

増税&社会保険負担増だけの暴政「103万円の壁」の大騒動でどのような結果がもたらされたのか。基礎控除、所得控除が増額されて、課税最低限が103万円から160万円に引き上げられたように〈見える〉。しかし、年収200万円以上の給与所得者に対する上乗せ所得控除措置が取られるのは2025年度と26年度の2年間限り。しかも、この所得控除の上乗せ措置が適用されるのは年収850万円までの所得者に限定される。2025年度、26年度の上乗せ所得控除の恩恵を受ける人数は4600万人だが、27年度以降も上乗せ所得控除の恩恵を受ける人数は300万人にとどまる。これだけ大騒ぎした減税論議だが、減税規模は総額で1.2兆円に過ぎない。2024年度には3.3兆円の定額減税が実施された。この減税措置は1年限り。25年度は3.3兆円の増税になる。すると、2025年度の税制改正による増減収額はトータルで2.1兆円の増税ということになる。国民民主党があれだけ騒いで、あたかも大きな減税を勝ち取ったかのような説明が行われているが、全体では2025年度に2.1兆円の所得税増税が行われることになる。この事実を報道しているメディアがた...
現代の日本

なぜ与党は「消費税減税」カードを引っ込めたのか。置き去りにされる国民の負担軽減=斎藤満

なぜ与党は「消費税減税」カードを引っ込めたのか。置き去りにされる国民の負担軽減=斎藤満政府内で浮上していた消費税引き下げ論が、日米交渉の進展とともに大きく後退しています。かつてはトランプ政権の圧力や選挙戦略の一環として具体化しかけた減税案ですが、米国側の交渉姿勢の変化や、日本政府の対応方針の転換により、今や選挙の争点からも外れつつあります。政府の迷走、そして「次の一手」が見えないまま迎える参院選に、不安の声が広がっています。(『 マンさんの経済あらかると 』斎藤満)どうなる消費税減税消費税に対する政府内の考えが2転3転しています。もともと政府は消費税引き下げには消極的でした。それが米国との相互関税交渉の中で、トランプ政権が消費税の廃止を求めてきただけに、政府内にも引き下げやむなし、のムードが高まり、それなら消費税引き下げを参議院選挙の目玉にしよう、との動きまで出ていました。ところが、日米関税交渉の過程でトランプ政権による「農協解体」「財務省解体」が頓挫し、日本がにわかに強気になるなかで、消費税引き下げ機運がすっかり後退してしまいました。野党は多かれ少なかれ消費税の廃止、引き下げ、一時的...
現代の世界各国

トランプ関税のせいで世界の79%の国がアメリカより中国に好感 デンマークのシンクタンクが調査

トランプ関税のせいで世界の79%の国がアメリカより中国に好感 デンマークのシンクタンクが調査2025年 中国・中南米カリブ海諸国共同体フォーラムで基調演説をする習近平国家主席(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)トランプ関税が発表されたあとの今年4月9日から23日にかけて、デンマークに根拠地を置くシンクタンク「アライアンス・オブ・デモクラシーズ(Alliance of Democracies=AoD)」(創設者はNATO元理事長)が世界100ヵ国11万1,273人を対象に意識調査を行なった(調査の実施自体はNira Dataに依頼)。そのデータDPI2025が5月12日に発表された。ただし、このリンク先からデータを得るには各自が自分の名前やメールアドレスなどの個人情報を入力しないとならない。そのプロセスを経てデータを入手したところ、世界の79%の国が「アメリカよりも中国に好感を持っている」と回答していることが分かった。DPIとはDemocracy Perception Index(民主認識指標)のことだが、「認識」というのは直訳で、「評価」という言葉を使った方が日本人にはピンとくるかもし...
現代のロシア

トルコでの交渉でロシアはウクライナやNATO諸国が目論む時間稼ぎを拒否

トルコでの交渉でロシアはウクライナやNATO諸国が目論む時間稼ぎを拒否 5月15日にイスタンブールでウクライナ情勢に関して話し合う会議が開かれた。ロシア政府はウラジミル・メジンスキー大統領補佐官を団長とする代表団、ウクライナ政府はルステム・ウメロフ国防相を団長とする代表団を送り込んだが、話し合いは2時間足らずで終わった。会談ではロシアの代表団がウクライナ側に対し、ドネツク、ルガンスク、サポリージャ、ヘルソンからの完全撤兵を要求、ウクライナ側が拒否したところで終了したという。 キエフ体制やその後ろ盾になっているイギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパ諸国は停戦を求めているが、停戦は戦力を増強して態勢を立て直す時間稼ぎにすぎないことを理解しているロシアが応じないことは明白だった。2014年のミンスク1と15年のミンスク2で煮湯を飲まされた過去をロシアが忘れているはずはない。戦場で西側を圧倒しているロシアは事実上の降伏を要求している。仲介役を演じようとしているアメリカ政府はこうした状況を理解していないのかもしれない。 ロシアはすでにドネツク、ルガンスク、サポリージャ、ヘルソンの4州をロシア領...
現代の日本

赤恥かいた妄想右翼

赤恥かいた妄想右翼 80年前の今頃、沖縄は占領を企む米軍によって艦砲の嵐に見舞われ、県民の4人に1人が犠牲となった沖縄戦の只中にあった。第二次大戦のなかでももっとも民間人を巻き込んだ血なまぐさい地上戦であり、犠牲者の数だけ見ても、それは昨今のイスラエルのパレスチナ攻撃どころではない、およそ人間を人間と見なさぬ無差別殺戮・蛮行であった。艦砲が降り注ぐなかを老若男女は北へ南へと逃げ惑い、そのなかで沖縄の若き学徒や女生徒たちも日本軍の指揮下でひめゆり学徒隊や鉄血勤皇隊といった部隊に組み込まれ、多くの子どもたちが犠牲になった。二度とくり返させてはならぬ惨劇である。 あれから80年。沖縄戦及びひめゆり学徒隊の悲劇を後世に伝え、平和のために役割を果たしてきたひめゆり平和祈念資料館の展示を巡って、何を思ったか裏金・統一教会に染まった妄想右翼の残党がいちゃもんをつけ、沖縄県民の逆鱗に触れて謝罪に追い込まれている。そう、自民党参院議員・清和会所属の西田昌司である。 西田は憲法記念日に那覇市で開かれた会合で「日本軍が入ってきて、ひめゆり隊が死ぬことになった。アメリカが入ってきて沖縄は解放された。そういう文...
現代の世界各国

これがウクライナ和平の実態だ! ゼレンスキーと西側諸国首脳は「小芝居」を止めよ

これがウクライナ和平の実態だ! ゼレンスキーと西側諸国首脳は「小芝居」を止めよ政治経験なしにウクライナの大統領役から本物の大統領になったウォロディミル・ゼレンスキーは、さすがに小芝居がうまい。それを後ろで本物らしく見せかけているのが欧州の政治指導者であり、テレビや新聞といったオールドメディアだ。今回は、彼の小芝居の舞台裏を暴くことで、ウクライナ戦争の停戦・和平問題の実態について論じてみたい。不誠実なゼレンスキーと欧州指導者まず、5月10日からどんな出来事が進行中かをおさらいしてみよう。この日、フランス、ドイツ、ポーランド、英国の首脳がキーウに集まり(下の写真)、ゼレンスキーとともに、12日から少なくとも30日間の停戦を提案する共同声明を出した。それによると、「停戦は少なくとも30日間継続し、外交のためのスペースを確保することで合意した」。左からキール・スターマー英首相、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領、エマニュエル・マクロン仏大統領、ドナルド・トゥスク・ポーランド首相、フリードリッヒ・メルツ独首相がウクライナのキーウからドナルド・トランプ米大統領に電話をかける(出典:AP通信)(出所...