2025-08-27

現代の欧州

現実と乖離した御伽話の世界から抜け出せないヨーロッパ

現実と乖離した御伽話の世界から抜け出せないヨーロッパ NATOのマーク・ラッテ事務局長は「ウクライナの安全保障」を確かなものにする仕組みにアメリカとNATOは参加、停戦後にウクライナ軍の戦力を強化するとしている。どのようなタグがつけられているかには関係なく、ウクライナにNATOの部隊が駐留し、ロシアを制圧する準備をするということにほかならず、そうしたミンスク合意のようなことをロシア政府が容認するとは思えない。 アメリカのバラク・オバマ政権は2014年2月、NATOの訓練を受けたネオ・ナチを利用したクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒したのだが、ネオ・ナチ体制を拒否するウクライナ人は少なくなかった。 特に、ヤヌコビッチの支持基盤だった東部や南部の住民はクーデター政権に対する反発は強く、南部のクリミアでは住民はロシアとの一体化を選び、東部のドンバスでは武装闘争が開始された。 軍や治安機関のメンバーのうち約7割がクーデター政権を拒否して離脱、その一部はドンバス(ドネツク、ルガンスク)の反クーデター軍に合流したと言われ、戦況は反クーデター軍が優勢だった。そこでドイツやフランスが仲介する形...
現代の日本

財政政策発動をかき消す力

財政政策発動をかき消す力石破内閣が存続する可能性を高めている。衆院総選挙が昨年10月、参院通常選挙が本年7月。衆院解散がなければ全国規模の国政選挙は2028年まで行われない。空白の3年が生まれる。石破氏の自民党総裁任期は27年9月まで。総裁任期満了までも2年ある。衆院総選挙、参院通常選挙、そして東京都議選で自民党は三連敗。石破氏の責任を問う声が噴出したのは当然のこと。自民党では総裁選前倒しを要請する声が噴出した。しかし、総裁選前倒しを決定する投票が「記名投票」にされた。総裁選を実施しないことになる場合、総裁選前倒しに賛成した議員は冷や飯を食うことになる。記名投票は総裁選前倒し票を減らす効果を持つ。公正な選挙と言えない。しかし、大きな論議もなく記名投票が決まった。また、この間、メディアが石破内閣叩きを抑制した。石破首相が辞任したときに誰が次の首相になるのか。誰もが認める後継首相が不在のなかで、あえて石破降ろしをしなくてもという気持ちは分かる。前回自民党総裁選で僅差で敗北した高市早苗氏が首相に就任することだけは御免だという国民は多い。リベラル陣営の国民が高市首相誕生を阻止するために石破続投...
現代の日本

お米が消える日

お米が消える日米の価格が高騰して大騒動になった。新米がすでに出始めているが1年前と比べてはるかに高い価格。25年も猛暑で作柄に影響がでることが想定されている。5キロ4000円という水準がひとつの目安になる。消費者にとってはお米の値段が1円でも安い方がいい。しかし、生産者にとってはお米が高く売れる方がいい。日本人にとって米は大切なものである。人間にとって食料は生命の源。国の政策として食料の安定確保は最重要の課題。中国唐代の皇帝の訓戒の書『帝範』に「食は人の天、農は国のもと」という言葉があり、ここから「農は国の本なり」と言われる国家の安定には安定した食料供給が不可欠であり、それを支える農業が最も重要であるという考え方。その「農」の衰退が進行している。日本のカロリーベース食料自給率は38%。1965年には73%だった。食料自給率が上昇するのではなく低下した。「独立国とは食料自給できる国。目いっぱい生産し、余剰は備蓄し、国際食糧支援し、凶作があっても国民を飢えさせることはしない」これはド・ゴールフランス元大統領の言葉。国家の役割と責任をしっかりと認識する言葉である。ところが、日本の現状は惨憺た...