2025-08-02

現代の日本

「見せる国家」と「黙する国家」。トランプ関税戦争で浮かび上がる日本の“戦略的沈黙”

「見せる国家」と「黙する国家」。トランプ関税戦争で浮かび上がる日本の“戦略的沈黙”現代において、国家は企業のようにふるまうことが求められます。メルマガ『j-fashion journal』の著者でファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんは、CEO型国家である『アメリカ株式会社』と目立たぬ改革と連携で地道に信頼を積み上げた『日本株式会社』の戦略の違いから世界秩序の変化と日本の進むべき方向を読み解いています。「日本株式会社」vs「アメリカ株式会社」~トランプ関税から見える企業国家の戦略と国際秩序の行方~1.はじめに:国家を企業のように捉えるという視座グローバル経済の時代において、国家をひとつの「企業」として見る視点が広まりつつある。経済政策、外交戦略、技術投資。それらはまるで企業経営のように、意思決定とリスクマネジメント、ブランディングと市場戦略を求められるようになった。この文脈で注目すべきは、アメリカと日本というふたつの先進国が見せる「企業国家モデル」の違いである。トランプ政権が打ち出した関税政策、いわゆる“トランプ関税”は、まさにアメリカがCEO型国家、すなわち「アメリカ株式会...
現代の中国

台湾総統のニューヨーク立ち寄りを拒否したトランプ政権の顛末 「米中台」三角関係を読み解く

台湾総統のニューヨーク立ち寄りを拒否したトランプ政権の顛末 「米中台」三角関係を読み解く頼清徳総統(写真:ロイター/アフロ)フィナンシャル・タイムズ(FT)は7月28日、「習近平国家主席との会談予定や米中貿易合意に向けての交渉のさなか、トランプ大統領は習近平との関係を重んじて、頼清徳総統が8月にニューヨークに立ち寄るのを拒否した」と報道した(登録、有料)。中国側の猛烈な抗議を配慮した結果だという。すると、「トランプは中国大陸を重んじて台湾をないがしろにした」と、台湾メディアは燃え上がった。特に「なにも、頼清徳に世界大衆の面前で恥をかかせることはないだろう。なぜそれをマスコミに流してしまったのか」と大荒れで、頼清徳は「もともと予定していた(と言われている)8月の南米訪問は、そもそも存在していなかった」という形で「屈辱」をかわそうとしている。そのことが台湾メディアをいっそう掻き立て、頼清徳は「笑いもの」の的になっているのが現状だ。アメリカのペロシー元下院議長もトランプの決断を激しく攻撃。それも含めて台湾メディアは面目を失った頼清徳を追い詰めていた。ところが一転。7月29日になると、米国務省...