日本の文化日本語が作る脳
こうした「生きとし生けるもの」の「声」に耳を傾けるという自然に対する敬虔な姿勢は、今後「宇宙船地球号」の中ですべての生命と共生していくために貴重な示唆を与えうる。 我々が受け継いだこの「日本語の脳」の違いを意識的に極め、その独創性をよりよく発揮していくことは、我々日本人の全世界に対する責務とも言えるだろう。No.240 日本語が作る脳虫の音や雨音などを日本人は左脳で受けとめ、西洋人は右脳で聞く!?■1.虫の音に気がつかない!?■ 東京医科歯科大学の角田忠信教授が、1987年1月にキューバのハバナで開かれた第一回国際学会「中枢神経系の病態生理学とその代償」に参加した時の事である。キューバではいまだ戦時体制が続いており、西側諸国からの参加者は角田教授一人だった。開会式の前夜に歓迎会が開かれ、東欧圏から大勢の科学者が参加していた。キューバ人の男性が力強いスペイン語で熱弁をふるう。 しかし、教授は会場を覆う激しい「虫の音」に気をとられていた。なるほど暑い国だな、と感心して、周囲の人に何という虫かと尋ねてみたが、だれも何も聞こえないという。教授には「蝉しぐれ」のように聞こえるのに! 午前2時頃、...
