日本の文化歴史教科書読み比べ(番外編) 「世界的にも傑出した名作群」を生み出した鎌倉時代
日本人自身が日本の美術は「特殊」であり、外国人が感動するほどの「普遍性」はないという、一種の「文化的自虐史観」に囚われているようだ。日本美術の傑作を鑑賞することで、我々の先祖が持っていた美を感ずる心を継承することができる。歴史教科書読み比べ(番外編) 「世界的にも傑出した名作群」を生み出した鎌倉時代■1.「日本の美の形」 育鵬社の中学歴史教科書で目を引くのは、冒頭に「日本の美の形」と題して、縄文時代の火焔型土器から現代の太陽の塔まで、6頁にわたって各時代の代表的な美術作品を数点づつ、カラーで紹介している点である。 こういうビジュアルな企画で、中学生が日本の美術に親しめるようにしようというのは、「著作関係者」の中に美術史の大家・田中英道・東北大学名誉教授が入っているからだろう。 田中氏は西洋美術史家として海外でも注目され、著書『レオナルド・ダ・ヴィンチ 芸術と生涯』はイタリア語版、浩瀚な『日本美術全史 世界から見た名作の系譜』は英語版も出され、国際美術史学会の副会長まで務められた。本誌でも著書『国民の芸術』を紹介している。 こういう大家が中学生向けに日本美術史を分かりやすく示すというのは...
