日本の文化古典教育が国家を発展させるという逆説
日本は江戸時代から現在に至るまで、市井の多くの人々が様々な形で、次世代の人材育成に志してきた「教育大国」である。教育行政がこれだけふらついても、国家の大本が維持できているのも、このお陰だろう。明治日本という近代国家を造り上げたのは、江戸時代の素読中心の学習をてきた者たちである。伝統的な教育の最たるものである素読を中心とした学習によって育てられた者たちが、なぜ世界史上まれにみるほどの急速な近代化をなしとげることができたのか。この逆説をよく考えてみる必要がある。維新と近代国家建設、奇跡の復興と高度成長を成し遂げた問題解決能力は古典教育がもたらした。古典教育が国家を発展させるという逆説■1.「プランプランのドードー巡り」「文科省はゆとり教育、総合学習の反省もないまま、また新しい事を始めようとしている」というのが、文科省の「学習指導要領改訂の方向性について」の説明ビデオを見た感想である。 その説明パネルでは、「他者と協働しながら、価値の創造に挑み、未来を切り拓いていく力が必要」などと、立派な理念が抽象的な言葉で語られているが、そこに決定的に欠けているのが現状の事実分析である。今の教育で何が出来...
