日本の歴史日本の「土地」には「神や霊や念」がやどっている…「日本の古典」を読むと、強くそう思える理由
日本の「土地」には「神や霊や念」がやどっている…「日本の古典」を読むと、強くそう思える理由「和歌」と聞くと、どことなく自分と縁遠い存在だと感じてしまう人もいるかもしれません。しかし、和歌はミュージカルにおける歌のような存在。何度か読み、うたってみて、和歌を「体に染み込ませ」ていくと、それまで無味乾燥だと感じていた古典文学が、彩り豊かなキラキラとした世界に変わりうる……能楽師の安田登氏はそんなふうに言います。安田氏の新著『「うた」で読む日本のすごい古典』から、そんな「和歌のマジック」についてご紹介していきます(第12回)。この記事は、『「日本の古典」と「西洋の古典」の大きなちがい…じつは「地名」の扱い方に、こんなに差があった』より続きます。前の記事では、日本の能では、登場人物(ワキ)が各地を漂泊する様子を、その地名を読み込みながら描いた「道行」という表現があることなどを見ました。西洋の古典にも似たような表現が見られますが、そこでは「地名」は比較的シンプルに、それほどの工夫をともなわうに扱われるのでした。しかし、日本の古典では……。和歌と枕との深い関係俊基卿の道行にも表れる「逢坂」は、地名...
