2025-07-26

現代の世界各国

イスラエルの覇権拡大

イスラエルの覇権拡大2025年7月25日   田中 宇イスラエルが、中東から北アフリカ、コーカサスまでの広範囲で、独自の覇権拡大を続けている。今後の多極型世界において、イスラエルが属する中東は、イランやアラブ、トルコとの4大国間の平衡体制が予定されてきた。だが最近のイスラエルは、アラブやトルコを手なづける半面、仇敵のイランとその傘下の勢力を軍事攻撃してへこませ、荒っぽいやり方で予定調和を破壊し、多極化を推進する米中露を困惑させている。イスラエルが今後、イランを再攻撃して政権転覆したり、トルコやアゼルバイジャンを押し立てて中央アジアで中露を押しのけて覇権拡大を試みた場合、米露は黙認するだろうが、これまで傍観してきた中国がどうするかも注目点だ。(イスラエル中東覇権の隠然性)(コーカサスをトルコに与える)中東では、イスラエルに反撃してきた最後の諸国であるイランとイエメン(イラン傘下)が、イスラエルからの攻撃の結果、反撃力を失いつつある。かつてイスラエルと戦っていたシリア(アサド政権)とレバノン(ヒズボラ)は、昨年末に相次いでイスラエルに潰され、イスラエルの傀儡もしくは中立的な政権に転換してい...
現代の世界各国

オーストラリアと日本は米国主導のアジアNATOへの参加に消極的

オーストラリアと日本は米国主導のアジアNATOへの参加に消極的主要同盟国が中国との紛争の際に台湾防衛に尽力することに躊躇しているため、米国のアジアへの軸足は揺らいでいる2020年7月21日、フィリピン海で行われたアメリカ海軍、オーストラリア海軍、日本の海上自衛隊による三国間演習。写真:アメリカ海軍フィナンシャル・タイムズ紙は、エルブリッジ・コルビー米国防政策担当次官が最近、オーストラリアと日本の防衛当局に対し、台湾をめぐる戦争に両国がどのように対応するかを質問したと報じた。コルビー氏はまた、NATOが直近の首脳会議で国防費の増額に合意したことを受けて、NATOに対し国防費の増額を要請した。コルビー氏は「大統領の『アメリカ第一主義』という常識的な政策の実行、つまり抑止力の回復と力による平和の実現に注力している」とツイートし、この報道に信憑性を与えた。この一連の動きは、トランプ2.0が中国をより強力に封じ込めるために「(東アジアへの)回帰」を真剣に考えていることを示している。そのためには、ウクライナ戦争の凍結と事実上のアジア版NATOの結成が必要となるが、どちらも実現するかどうかは不透明だ...
現代の日本

新政権樹立の三ケース

新政権樹立の三ケース7月23日の石破首相と麻生、菅、岸田の元首相3氏との会談で石破首相の退陣が協議されたと見られる。8月中旬まで政治日程が立て込んでいる。1日に臨時国会召集。参院議長選出が行われる。6日に広島、9日に長崎で平和祈念式典が開催される。15日には戦没者追悼式が開催される。本年は敗戦から80年。重要な節目を迎える。日米関税交渉は概要が決着したが8月1日の発効が予定されている。8月中旬まで現体制で進み、一連の政治日程が完了する段階で首相退陣が正式に表明されることになったと見られる。それまでは出処進退問題を表面化させない可能性が協議されたと見られる。しかし、方向が明確であるから、事態推移は前倒しになると予想される。焦点は早くも自民党の次期党首選出および新しい内閣の枠組み作りに移行。自民党次期党首選出では昨年の党首選に出馬した候補者が軸になると見られる。高市、小泉、林、小林、加藤、茂木、河野の各氏の名が上がる。問題は自公が衆参両院で少数であるため、野党の動向で自民党党首が首相に選出されない可能性があること。野党が結束すれば野党代表が首相に選出される。参院選で自民党支持の極右層が参政...