現代の日本『デジタル・デモクラシー:ビッグテックを包囲するグローバル市民社会』
ビッグテックの問題は、個人や企業の情報が抜き取られるというようなことだけではありません。最も危険なのは、世界各国の選挙に介入する、世論を誘導・形成する、認知戦の主戦場になっている事です。自分たちに都合の良い情報は大きく流す捏造する、都合の悪い情報は隠蔽する、などの行為を公然と行っています。 「無料で便利」と思っている間に、われわれは監視資本主義に誘われる。著者がいうように、そこではわれわれは「顧客」でないばかりか「利用者」ですらない。ビッグ・テックの顧客は広告主や政府機関であり、そこでわれわれは巨大なシステムにデータを提供する「素材」にすぎないのだ。 こうしたビッグ・テックの力の源泉は、多額の献金によるロビー活動で政府職員や議員と癒着すること。そもそも9・11後に米国政府が「危険人物」の監視を強め、そのための技術開発に巨費を投じ、それによって創業間もないGAFAは急成長した関係だ。 いまやビッグ・テックは世界の生産・流通・消費に独占的な力を振るい、小規模生産者を駆逐し、不安定なギグワーカーを増やし、民主主義を脅かしている。だがこれに対して、世界のいたるところで市民がひるむことなく立ち向...
