日本の文化

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外来文明も理解する伝統保守が国柄を深めてきた ~ 宮崎正弘『禁断の国史』から

No.1383 外来文明も理解する伝統保守が国柄を深めてきた ~ 宮崎正弘『禁断の国史』から 国史を見れば、他国の文化文明も深く理解して、自国の歴史伝統を深めてきたのが、真の伝統保守であることが分かる。■1.「歴史とは物語である。英雄の活躍が基軸なのである」__________日本史を「縄文から弥生」「古墳時代」「奈良・平安」「鎌倉・室町」「戦国から近世」「江戸時代」「明治近代化以後」という時代区分にさらりと割り振って歴史教科書は綴られている。なんとも感動が薄い。年表暗記だけ、無味乾燥の叙述には浪漫の薫りも民族の夢もない。日本の音色は何かで断弦された。 歴史とは物語である。英雄の活躍が基軸なのである。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ こう始まるのが、宮崎正弘氏の最新刊『禁断の国史』 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ その結果が、108項、登場人物114人という、実に広範ながら簡潔な歴史人物評伝となりました。その中で、本稿では「中国文明というグローバリズム」に「伝統保守」の英傑たちがいかに応じたのか、という視点から、我が国古代の一大ドラマを見てみたいと思います。そこから我々も現代のグローバリズム、すなわち西洋文明...
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国難を乗り越えた「大御宝」のエネルギー ~ 伊勢雅臣『大御宝 日本史を貫く建国の理念』結章から

No.1381 国難を乗り越えた「大御宝」のエネルギー ~ 伊勢雅臣『大御宝 日本史を貫く建国の理念』結章から 近代日本は、幕末、大東亜戦争後の二つの国難を国民のエネルギーで乗り越えた。現在の第3の国難にもそれが求められている。__________■伊勢雅臣『大御宝 日本史を貫く建国の理念』★Amazon 「天皇制」カテゴリー1位(8/1発売以来)・民を大切な宝物として考え、その安寧を祈る「大御宝」の思想。・神武天皇即位の詔に示され、歴代天皇の責務とされてきた理念が日本の歴史を支えていた!・「大御宝」の知恵と力で日本が直面する第3の国難を乗り越える! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄■1.人の心を動かすのは「人間の物語」 パリ・オリンピックの熱戦が続き、日本選手の活躍や、逆に失意の物語が様々に報じられています。その中で、筆者が心動かされた選手の一人が柔道男子81kg級で金メダルをとった永瀬貴規(ながせ・たかのり)選手でした。こんな報道がされています。__________「つらい時もあり、うまくいかない時も結局はやるしかない。稽古を継続すること」と言い切った。コーチらが「頼むから練習を休んでくれ」とお...
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信長、秀吉、家康は民を「大御宝」として護った ~ 伊勢雅臣新刊『大御宝 日本史を貫く建国の理念』から

No.1380 信長、秀吉、家康は民を「大御宝」として護った ~ 伊勢雅臣新刊『大御宝 日本史を貫く建国の理念』から 信長の「天下静謐」、秀吉の「惣無事令」、家康の「百姓成立は戦国時代の戦乱から民を救った。■1.幕末に来日した西洋人が見た「大御宝」の国 伊勢雅臣の新刊『大御宝 日本史を貫く建国の理念』は、先週のお知らせで、お陰様で予約段階にもかかわらず、7/22から「天皇制」のカテゴリーで1位となりました。数日間だけでしたが(^_^;)。__________■伊勢雅臣『大御宝 日本史を貫く建国の理念』(8/1発売。予約受付中)民を大切な宝物として考え、その安寧を祈る「大御宝」の思想。神武天皇即位の詔に示され、歴代天皇の責務とされてきた理念が日本の歴史を支えていた!「大御宝」の知恵と力で日本が直面する第3の国難を乗り越える! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 再度、トップ奪回を目指して、本号では同書8章、9章で述べた、信長、秀吉、家康の三英傑が、神武天皇の「大御宝を鎮むべし(=民を宝物として安寧に暮らせるようにしよう)」の祈りを、現実政治に実現しようとした志をご紹介しましょう。この三英傑の苦闘があった...
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先人の物語はなぜ子供たちの心に刺さるのか? ~ 歴人便り(9)

JOG(1374) 先人の物語はなぜ子供たちの心に刺さるのか? ~ 歴人便り(9) 人間の脳は物語に心を刺されるようにできていることが、脳科学によって解明されてきている。■1.先人の物語が子供たちの心に突き刺さった 歴史人物学習館を始めて最初の感想文祭りで驚いたのは、先人の物語が、多くの子供たちの心に突き刺さった様子です。第1回では、樺太が島であることを発見した間宮林蔵について、東京都の中1女子が、こんな感想を書いてくれました。__________ 印象に残ったのは「成功せぬうちは、帰ってくることはいたしませぬ」という言葉です。樺太について当時はまだ詳しくわかっていなくて、それを明らかにするために間宮林蔵は樺太に行きました。行く先についての情報は少なく、生きて帰れる保証もないことだったと考えられます。そんな危険なことに対して間宮林蔵は成功するまでは日本に帰らないと言ったことから、自分の命よりも国を守ることを優先する強い気持ちと決意が表れていると感じました。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 第2回は、横浜市のこれまた中1の女子が、聖武天皇について、こう書きました。__________「責めは予(われ...
日本の文化

「私たちは何者だったのか」を知る喜び ~ 寺田恵子『日本書紀1 神代-世界の始まり』から

JOG(1372) 「私たちは何者だったのか」を知る喜び ~ 寺田恵子『日本書紀1 神代-世界の始まり』から 日本の国柄を規定した3つの詔勅には、「戦闘」に関わるものはない。■1.私たちは何者だったのか、を知る喜び『古事記』に比べると、長くて難解な『日本書紀』を、古代人の精神を活き活きと甦らせつつ解説した、まことに「面白い」本が登場しました。学習院女子大学講師・寺田恵子氏による『全現代語訳+解説 日本書紀』の第一巻『神代-世界の始まり』です。 寺田氏は大学での講義のほかに、社会人相手に『日本書紀』全30巻を8~9年かけて購読する講座を2度も実施されています。__________ 学生や社会人講座の受講生からも「こんなに面白い物だとは思わなかった」「とても興味深い」「もっと読みたい」という言葉を何度も聞きました。・・・ また、日本書紀は私に人間について、男性や女性のあり方について、また日本や日本文化について考えるきっかけを与えてくれました。そういう面白さや考え方をもっと多くの人々と共有できたら・・・[寺田、p235] ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 氏の講座は私も一度だけ拝聴したことがありますが、そ...
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国柄に根ざした帝国憲法はいかに生まれたのか?

JOG(1373) 国柄に根ざした帝国憲法はいかに生まれたのか? 明治天皇が体現された歴代天皇の「民安かれ」の祈りが成文化されて帝国憲法が生まれた。■1.「臣民の権利」か「おかすことのできない、永久の権利」か ある中学公民教科書の憲法のページを読んでいて、この執筆者は憲法を学んだことがあるのか、と疑問に思いました。そこには、大日本帝国憲法と日本国憲法の比較表が出ていましたが、「人権」の項は、以下のように記述されています。大日本帝国憲法:「臣民ノ権利」(法律によって制限)日本国憲法: おかすことのできない、永久の権利として認められる(基本的人権の尊重) そもそも日本国憲法にも、憲法12条では、国民の自由及び権利は「これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う」、第13条でも国民の権利は「公共の福祉に反しない限り」と「制限」がついています。「法律によって制限」されない「おかすことのできない、永久の権利」を強者が振り回したら、弱者の基本的人権を守ることはできません。こんな記述では、中学生たちは「公民」が知るべき法治主義の常識すら持つ事はできません。■2....
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多くの日本人が気付いていない…世界的トップシェア企業「信越化学」が貫く「日本型経営」8つの「本質」

「日本型経営の本質」は概ね次の8原則にまとめられると考える。1. 会社の資産としての人材を大事にする2. 目先の利益にこだわらず長期的利益を求める3. 会社の利益と個人の利益が一致するよう努力する4. 企業を働く人間にとって快適な場所にする5. 空論より現場を大事にする6. 公平性を重視する7. 長期的な人間関係の熟成8. 人間が「多機能」(細分化していないから、リストラをしなくても配置転換で対応できる。また、顧客にとっても便利)である多くの日本人が気付いていない…世界的トップシェア企業「信越化学」が貫く「日本型経営」8つの「本質」消費者になじみが薄いが世界的大企業トヨタ自動車の製品を「見たことが無い」読者はまずいないであろう。自分自身でトヨタ車を運転していなくても、「街中にあふれている」ことは言うまでもない。実は、信越化学工業の製品も「街中にあふれている」のだ。信越化学HP「~きっと、どこかで、出会っています。~」を見れば、一目瞭然だ。自動車、カーナビ、エアコン、スマホ、携帯、パソコン、壁紙、タイヤ、電線、錠剤などほとんどありとあらゆる分野に「信越化学工業の製品」が存在する。信越化学...
日本の文化

「神なき江戸」に生まれた信仰。京都や大阪にはない“七福神”を家康のブレーン天海僧正がプロデュースした理由

江戸の都市計画は、古代中国から京都につながる碁盤の目のような町割りではなく、有機的な螺旋構造をモデルにしている。そのため、江戸は拡大を続けることができた。また、平和な時代に相応しい産業都市をも目指していた。それが具体化したのが「日千両」と言われた三つの場所、日本橋の魚河岸、浅草猿若町の江戸三座の芝居、吉原遊郭である。これらは、いずれも町人の消費が主役だった。当時の欧州も中国も消費の主役は、王族や貴族、豪族だった。これは、江戸以前の日本も同様である。しかし、江戸幕府は王族、貴族は京に、大名はそれぞれの領地に留まらせ、江戸は全く新しい町人の町を作ったのである。その基盤になるのは、人々の信仰である。家康と天海は権力と結びついた古い神々を切り捨て、新しい神々と新しい信仰を創り出した。江戸には、そんな宗教改革都市の一面があったように思う。「神なき江戸」に生まれた信仰。京都や大阪にはない“七福神”を家康のブレーン天海僧正がプロデュースした理由宝船に乗り人々に福を運び来るという七福神。一説では徳川家康の「ブレーン」であった天海という僧が江戸の地に七福神信仰を広めたとされていますが、そこにはどのような...
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日本語に潜む「仕合(しあ)わせ」への道標(みちしるべ)

「大御宝」とは、人々が:・すべての生きとし生けるものの一部として生かされていることに感謝し、・それぞれが自分の居場所を守って、互いに支え合う、充実した人生を歩み、・その「仕合わせ」によって繁栄する共同体を築くという状態を理想としています。 この理想は縄文時代に胚胎し、我が国の建国とその後の発展を通じて深められ、そして、その実現に向けて、多くの先人たちが苦闘を続けてきました。No.1379 日本語に潜む「仕合(しあ)わせ」への道標(みちしるべ)~ 伊勢雅臣新刊『大御宝 日本史を貫く建国の理念』序章から■1.伊勢雅臣の新刊が出ます__________『大御宝 日本史を貫く建国の理念』(8/1発売。予約受付中)民を大切な宝物として考え、その安寧を祈る「大御宝」の思想。神武天皇即位の詔に示され、歴代天皇の責務とされてきた理念が日本の歴史を支えていた!「大御宝」の知恵と力で日本が直面する第3の国難を乗り越える! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄は8月1日発売で、現在、予約受付中です。 今回は、その「序章 日本語に潜む「仕合(しあ)わせ」への道標(みちしるべ)」の一部をご紹介させていただきます。■2.「いただき...
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文化マルクス主義から社会を守る

思想や哲学は日常的にはあまり意識していませんが、私達の考え方に大きな影響を与えています。だからこそ、学校教育やマスコミ報道による【洗脳】【プロパガンダ】には本当に要注意です。いつのまにか、常識、当たり前になってしまった自らの考え方こそ見直す必要があるのかも知れませんね! すべての人々が、それぞれの悩みを抱えつつも、処を得て助け合い、皆で社会を支える。それが真の多様性尊重であり、誰一人取り残さない我が国の伝統的理想です。それを思い出すことが、社会の分断対立を目論む文化マルクス主義者たちへの最強の防衛策なのです。No.1376 から社会を守る 人種、女性、LGBT問題などで社会の分断・対立を煽る文化マルクス主義は、我が国の歴史伝統で克服できる。■1.LGBT差別も起こっていないのに、、、 弊誌1364号では、アメリカでのベストセラー『トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇』の日本での翻訳出版に関して、抗議集会を開いたり、脅迫したりという言論弾圧行為が行われたことを紹介しました。 その実態がよく分かる日本での事例が、福田ますみ著『ポリコレの正体 「多様性尊重...
日本の文化

「オモウマい店」がその象徴。見返りを期待しない“贈与経済”がすべての人を幸せにする

「オモウマい店」がその象徴。見返りを期待しない“贈与経済”がすべての人を幸せにする昨今あらゆるシーンで声高に叫ばれる「生産性向上」の重要性。しかしそれだけで人は幸せになることができるのでしょうか。今回のメルマガ『j-fashion journal』ではファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんが、原価割れしようとも客に過剰とも言えるサービスを提供する「オモウマい店」を例に挙げ、「贈与経済」について解説。なぜ「オモウマい店」の店主たちから愉しみが伝わってくるのかについて考察するとともに、見返りを期待しない贈与経済の長所を説いています。贈与経済による豊かさと幸せ1.義理と人情と贈与経済贈与経済とは、見返りを求めない贈り物による経済活動だ。通常の経済は、商品やサービスを貨幣と交換することにより成立している。資本主義経済は、産業革命によって確立したと言われている。産業革命は工場や設備投資、多くの労働者が必要であり、それらを確保するには多くの資本が必要だった。そこから、多くの人から投資を集め、利益を投資に応じて配分するという仕組みが出来上がった。資本を必要とするビジネスにおいて、贈与経済が...
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世界中が驚愕。街を清潔に保ち「安心安全」を実現させる親切な国ニッポンへ移住したがる外国人たち

今後、世界は日本の潔癖さを発見し、日本は世界の猥雑さを発見するだろう。実現不可能だと思っていた清潔さを日本は実現した。徹底してルールを守れば、電車は時刻通りに運行できることも証明した。みんなが他人の気持ちを尊重すれば、人々は正義を守り親切になることも示してみせた。これは、世界にとって新たな時代の幕開けだ。そして、日本ほど潔癖ではなく、完璧でなくても、世界では普通であることを知った。街が少しだけ汚れ、電車が5分程度遅れても、多少品質にバラツキがあっても生活には困らない。少しだけ規律を緩めることで、我々はもっと幸せになれるのではないか。そんな可能性を見出すべきではないのか。世界と日本がミックスされることで、世界も日本も良くなるかもしれない。日本に移民が増えるならば、互いが分断されるのではなく、融合することを目指すべきではないか。日本は島国でおり、太古の昔より何度も渡来人が移民してきた。人々とともに神様も渡来し、八百万の神々に加わった。日本はそれが可能な国なのだ。他国の人々を受け入れるには、ある種の寛容さが必要である。清濁併せのむ柔軟性。それは、ある種の猥雑性を認めることに他ならない。世界中...
日本の文化

マリー・アントワネットも虜に。伝統工芸「漆」は日本を救うか

「精密な自然観察」と「弛まぬ創意工夫」、この二つの姿勢は漆だけでなく、和紙、金箔、磁器、日本刀などの伝統技術を生み出した。そして和紙技術は電解コンデンサー・ペーパー、金箔技術はプリント基板の電解銅箔、磁器技術は携帯電話のセラミック・フィルターなどに生かされ、それぞれの分野で日本企業が圧倒的な世界シェアを持つ原動力となっている。21世紀の未来を開くのは、このようなキーマテリアル、キーデバイスである。これらの先端技術分野でどのようにリーダーシップを維持していくかが、もの作り大国・日本に問われている。しかし案ずるには及ばない。そのお手本はすでに我々のご先祖様が数千年に渡って示してくれているからである。マリー・アントワネットも虜に。伝統工芸「漆」は日本を救うか日本には目を見張るような「伝統技術」が今も数多く受け継がれていますが、今回の無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』で取り上げられている「漆工芸」もそのひとつです。中国から伝来したと考えられていたその技術ですが、近年出土した漆塗りの皿などから、「日本独自の発達を遂げたのでは」という説も出てきているようです...
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現代教育の問題 『国語教育が危ない!』『失われる経験の機会』『「そのままの君」の酷』

「読解力が低下している」からといって、わざわざ読解力をより低下させるような文科省の教育改革。自分の人生の目的を深く考えたり、相手の気持ちを思いやり共感できるような人間に育ってほしいのに、テクニックだけのうすっぺらな人間ばかり増えたら、日本の将来は大丈夫か?  指導性を否定する、鍛えることを否定する圧力をはね除けなければ思い切った教育ができない仕組みのなかで、子どもたちをどのように成長させていくのかが社会全体に問われている。『国語教育が危ない!』 著・村上慎一、伊藤氏貴 長年、高校で国語を教えてきた著者は、こうのべる。 言葉は、世界を概念化して認識するためのものである。世界とは外界だけでなく、人間の内面的なもの、身体感覚や精神作用まで含んでいる。世界を概念化して認識するための言葉があるから、私たちは思考できる。そして、考える力は考えることによってしか鍛えられないが、考えることは母語によっておこなうのだから、国語力の低下は思考力の低下につながる。 これまで高校で学ぶ国語の現代文も、「文学的な文章」(小説、物語、詩歌、随筆等)と「論理的な文章」(評論など)だった。文学的な文章では、主人公と同...
日本の文化

日本のマナーや躾の由来 〜日本人は、世界に類を見ない”優れた文明・文化”を創り上げてきた〜

日本人にとってマナーや躾を学ぶことはとても大切です。本来、そういったマナーや躾というのは、生き方や考え方の表現のはずです。日本では、仏教が歴史的に最も”生き方”や”考え方”に影響力をもっている。つまり、起源は2500年前のお釈迦様の教えです。日本にはお釈迦様の死後、数百年経って成立した北伝の仏教「大乗仏教」が伝えられました。「釈迦はすべての人々を救いたかったはずである」という思想のもとに誕生したのが大乗仏教です。大きな乗り物ですべての人々を救う事を目的とします。日本に伝えられた仏教は、すべてがこの大乗仏教を基本にしています。「躾(しつけ)」は「漢字」ではありません。「身」と「美」という二つの漢字を日本で合わせてつくった「国字」です。習慣化することを日本では「躾ける」と言います。人の付き合いは挨拶に始まって、挨拶に終わります。仏様とのお付き合いも礼拝という挨拶に始まって、礼拝という挨拶に終わります。たいくつ(退屈)たいしゅう(大衆)だいじょうぶ(大丈夫)たっしゃ(達者)たりきほんがん(他力本願)ちくしょう(畜生)ちょう(超)どうじょう(道場)どうらく(道楽)これらの言葉は仏教用語です。因...
日本の文化

日本語に潜む「仕合わせ」への道標(みちしるべ)

我々が日常生活で使う言葉には、縄文時代以来の我々のご先祖様たちが育んできた深い生命観、世界観が籠もっているのです。 食事の前には、「いただきます」と言って、我々が「生きとし生けるもの」の命をいただいて生きていることに感謝します。そして「もったいない」という感覚で、周囲のすべてを生かそうとします。さらに「お陰様」と言って、我々自身が「大いなるいのち」に生かされていることを有り難く感じます。こうした姿勢から、互いに支え合うことで、「仕合わせ」の家庭や国家が築かれるのです。 ご先祖様たちが遺してくれた日本語に込められた生命観、世界観をよく知れば、我々は互いに力を合わせて、主体的に「仕合わせ」の共同体を作っていこうという志が生まれてきます。No.1362 日本語に潜む「仕合わせ」への道標(みちしるべ)「いただきます」「もったいない」「お陰様」に潜む「仕合わせ」への道標。■1.「いただきます」とは誰に何を感謝しているのか? 筆者は欧米で11年暮らし、業務出張や国際会議、観光で訪れた国は40カ国近くになります。英語はもとより、簡単なスピーチが出来るくらいなら、イタリア語、フランス語、スペイン語、ド...
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日本語と韓国語の違いが日韓摩擦を増幅する ~ 呉善花『謙虚で美しい日本語のヒミツ』から

日本としては、国際ルールを踏まえて、国内では当たり前の思いやりは国際政治の場では控え、かつ韓国の国際ルールに外れた行いについては、冷静に批判する、という態度が必要でしょう。それを繰り返しながら、互いの行き違いを少しづつ縮めていくことが必要です。 日本社会は他の地域よりもはるかに平和かつ安定的な状態が長らく続いてきたので、相互の思いやりについては、数世紀ほど国際社会より先に進んでしまいました。そのため、国際社会で振る舞うには、戦国時代くらいの常識に戻らなければならないのです。No.1326 日本語と韓国語の違いが日韓摩擦を増幅する ~ 呉善花『謙虚で美しい日本語のヒミツ』から 日本語と韓国語は語順や文法は似ているが、敬語、受動態、謝罪や感謝の言い方などの違いが、日韓摩擦を増幅させている。■1.「社長はこの若い女性社員になめられているに違いない」 韓国生まれで日本に帰化された呉善花(オ・ソンファ)拓殖大学国際学部教授の近著『韓国人には理解できない謙虚で美しい日本語のヒミツ』には、外から見なければ分からない日本語の特質が、面白い経験をもとにいくつも紹介されています。たとえば、こんなエピソード...
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川村真倫子先生 ~ 美しい日本語をブラジルの子供たちに伝えて60年

「素朴で優しい心」とは我が先祖たちが「清明心」と呼んで大切にしてきたものだ。縄文時代以来、1万数千年の間、各地から日本列島に流れ込んできた様々な人々が、豊かな自然の恵みに感謝しつつ、仲良く平和な暮らしを続けてきた。その過程で清明心も育っていった。このような清明心を世界の人々が持てば戦争も起こらないだろう。 清明心が日本語の「優しさ、和やかさ、繊細さ」を生み、その美しい日本語が次代の人々の清明心を育んでいった。「日本語教育こそ、最高の平和教育である」と川村先生が言うのはこの事だろう。No.1122 川村真倫子先生 ~ 美しい日本語をブラジルの子供たちに伝えて60年「この日本語に触れ、慣れていくうちに、非日系の子どもたちまでが、少しずつ内面から変化していくのです」■1.「私は日本語の深さと美しさに気付き初めるようになりました」 平成30(2018)年4月10日、東京の国立劇場で開かれた「天皇陛下御即位三十年奉祝感謝の集い」で、安倍首相、北野武氏、京大・山中伸弥教授に交じって、ブラジルからやってきた日系5世の高校生・宮崎真優さんが、来場者1800人を前にスピーチをした。原稿も持たず完璧な日本...
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国を興す国語教育 ~ 『齋藤孝のこくご教科書 小学1年生』から

かつて寺子屋で子どもたちが読んでいた『金言童子教』『実語教』『論語』などは素晴らしいものでした。それを大人が覚悟を持って教えていました。この覚悟を決めて教えるということが非常に大切です。これからの子どもたちには、なんとしてもしっかりとした思考力と新しいものを生み出すだけの対話力を身につけさせなくてはいけません。そういう覚悟を共有して、質の高い国語を与えていくことは大人の責務です。No.1106 国を興す国語教育 ~ 『齋藤孝のこくご教科書 小学1年生』から この国語教科書は「自分が次世代の国民を育てる」という覚悟を持った親や教師に使って貰いたい。■1.「学問のすすめ」から始まる小学生1年向け国語教科書 齋藤孝・明治大学文学部教授がユニークな国語教科書を出した。目を見張るのは、小学一年生向けの教科書の冒頭から福沢諭吉の「学問のすすめ」を取り上げている点だ。__________ 天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと言えり。されば天より人を生ずるには、万人は万人みな同じ位にして、生まれながら貴賤上下の区別なく、万物の霊たる身と心の働きを以て、、、 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ これと、他社の標...
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国語が育てる日本人

ここで橋本先生が言っているのは、既成の知識を頭に詰め込むのではない。自分で疑問を見つけ、自分でそれを掘り下げようとする主体的な「学ぶ力」だと。 たとえば、凧揚げだったら、凧はなぜ揚がるのか?、凧がくるくる回ってしまわないようにするためには、どんな形にすれば良いのか? 面積を大きくすれば、どんな重い凧でも揚がるのか? 凧揚げ一つでもいろいろな疑問が湧いてきます。自分で疑問を見つけ、自分でそれを掘り下げて答えを考える。そういう練習を橋本先生は、国語の時間でさせているのです。__________ 国語力があるのとないのとでは、他の教科の理解力が大きく違ってきますからねえ。数学でも物理でも、深く踏み込んで、テーマの真髄に近づいていこうとする、前に進もうとする力こそが“学ぶ力の背骨”であり国語力だと思います。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ こう考えると、今の学校教育は知識を教え込んでいるだけで、“学ぶ力の背骨”を伸ばしているとはとても言えないことに気がつきます。そうして、自分の心で感じ、自分の頭で考える生徒たちが、明日の日本を築いていけるのです。No.1180 国語が育てる日本人 ~ Live講座2-3か...