
ゆっくりと進化を続ける日本企業 ~ ウリケ・シェーデ『シン・日本の経営』を読む
No.1411 ゆっくりと進化を続ける日本企業 ~ ウリケ・シェーデ『シン・日本の経営』を読む「失われた30年」は失われていなかった。多くの日本企業はゆっくりと着実に新しい時代に適応し、進化を続けていた。■1.ゆっくりと着実に体質改善して、蘇りつつある日本企業伊勢: 花子ちゃんは「失われた30年」という言葉を聞いたことがあるだろう?花子: ええ、うちの父がいつも言っています。確か1990年代初頭から、現在まで続いている30年もの日本経済の停滞ということですね。 父はちょうど2000年に大学を卒業したんですけど、その頃はバブル崩壊後の就職超氷河期でどこにも就職できず、やむなく近くの蕎麦屋さんでアルバイトを始めたそうです。幸い、一生懸命に働いたんで、ご主人からも気に入られて、暖簾(のれん)分けして貰って、今の蕎麦屋をやっています。伊勢: お父さんはちょうど卒業時期が超氷河期にぶつかって不運だったけど、頑張って自分の店を持てたんだね。でも、それもできない多くの人々が、大学は出たけれど、派遣社員やアルバイトで安定した仕事につけないという悲惨な状況が続いた。 こういうことから、私のメルマガ「国際...