トランプ暗殺未遂事件続報…「バイデン政権」側に後ろ暗い事情があるのはもはや「確実」と言えるこれだけの理由

現代の米国
トランプ暗殺未遂事件続報…「バイデン政権」側に後ろ暗い事情があるのはもはや「確実」と言えるこれだけの理由(朝香 豊) @gendai_biz
トランプの暗殺未遂事件については、現代ビジネスでこれまで4回にわたって、明らかになった事実をもとにお伝えしてきたが、ここへ来て、事件の背後にバイデン政権が絡んでいたのではないかという疑いが、ますます強まってきた。今回はまた続報である…

トランプ暗殺未遂事件続報…「バイデン政権」側に後ろ暗い事情があるのはもはや「確実」と言えるこれだけの理由

SSカウンタースナイパーの内部告発

トランプの暗殺未遂事件については、現代ビジネスでこれまで4回にわたって、明らかになった事実をもとにお伝えしてきたが、ここへ来て、事件の背後にバイデン政権が絡んでいたのではないかという疑いが、ますます強まってきた。今回はまた続報である。

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ABCニュースは地元SWATチーム(特別機動部隊)のインタビューを通じて、新たな事実を明らかにした

シークレットサービスが現場入りすると必ず、SWATチームはシークレットサービスから対面でブリーフィングを受けることになっているのに、それがこのトランプ銃撃事件が起こった集会の時にはなされなかったというのだ。

●Failure of communication: Local SWAT team details account of Trump rally assassination attempt(ABC NEWS, July 28, 2024)

ペンシルベニア州ビーバー郡のSWATチームのリード狙撃手ジェイソン・ウッズは「こんなことは過去に一度もなかったことだから、何かおかしいと思い始めていた」と語っている。

ウッズによれば、シークレットサービス側と初めてコミュニケーションがあったのは、なんと銃撃後のことだった。これはトランプの集会が行われる前の段階で、地元の警察組織とシークレットサービス側で事前の打ち合わせが全くなかったことを意味する。

当日の朝に予定されていたミーティングにシークレットサービス側が出席しなかったことはすでに明らかになっていたが、実は当日朝だけでなく、それ以前も含めて、地元の警察組織との調整作業を全く行っていなかったのだ。

リアルクリアポリティクスの記者スーザン・クラブトゥリーは、シークレットサービスのカウンタースナイパー(狙撃犯を無力化する役割を担う人材)からの内部告発をX上で明らかにした。このカウンタースナイパーがシークレットサービスの制服部門(現場部門)全体にメールを送ったと伝え、メール本文の画像も添付している。

https://pbs.twimg.com/media/GTvelcmaoAA3ksO?format=jpg&name=large

メールの中身はなかなか強烈だ。このカウンタースナイパーは今のシークレットサービス組織は変わる必要があるとし、ハイレベルの管理部門にいる5人がクビになるか、現在の地位から外れない限り、外部に向けて内部告発を行うのを自分はやめないと宣言したのである。今のままでは、大統領選挙が行われる11月までに、トランプに対する別の暗殺作戦が起こることを予想すべきだとも書いている。

このカウンタースナイパーは、シークレットサービスの仕事に誇りを持っていたが、転職する際にここに所属したことを隠さなければならないようなものになってしまったトランプ暗殺未遂事件があってからは、シークレットサービスのカウンタースナイパーであることにもはや誇りを感じられなくなったともいう。

彼は「シークレットサービスのモットーはCYA(隠蔽工作)だ。そして管理部門は全員、今それを行っている」という刺激的な文で、メールを締めくくった。そしてこのメールは当局によって速攻削除されたとのことだ。

当日の現場責任者は「解任されていない」

事件当日の信じられないレベルの杜撰な警備については、私もこれまで様々に指摘してきた。そのうちの1つに、シークレットサービスや地元警察などで連絡用に使われる無線の周波数の統一が行われずバラバラのままに連絡が行われていた、というのものがある。

この問題をジョシュ・ホーリー上院議員が公聴会で取り上げ、無線の周波数の統一を怠った責任者はすでに解任されたのかと尋ねると、キンバリー・チートル長官辞任後にシークレットサービスの長官代行となったロナルド・ロウは「解任されていない」と発言した。それは個人の問題ではなく、組織が解決しなければならない課題だから、個人に責任を負わせられないというのだ。

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ならば、常日頃から、地元警察とシークレトサービスの間の通信に使う無線の周波数の統一が行われていないということなのだろうか。こうした初歩的なことすら、シークレットサービスは標準の手順としていないということなのか。それはさすがにないだろう。

日頃は標準の手順として行われていながら、この時にだけ行われなかったというのであれば、それは組織の問題ではなく、組織の手順から逸脱した個人の問題ではないのか。

ホーリー議員はまた、セキュリティ上の問題があることを知りながらトランプを演台に上げる決定をした人物は解任されたのかと尋ねると、またしても「解任されていない」とロウ長官代行は答えた。

ロウ長官代行は、こちらも個人の責任に帰せる問題ではなく、組織の問題なのだとしたいのだろうが、セキュリティ上の問題があることを理解しながら登壇させるというのは、どう見てもありえない対応なのであって、この行動に弁解の余地はない。

以上の点からすると、これらの問題行動はバイデン政権の上層部の意向に従ったものであるから、シークレットサービス側としては「解任できない」ということだとしか考えられないのだ。

次の画像を見てもらいたい。これはFOXニュースが取り上げた事件当日の動画の一部だ。

画面右側のやや上の方に赤い丸をつけたところがあるが、ここに狙撃犯が確認できるのだ。静止画ではわかりにくいのだが、動画を見ると、狙撃犯は左から右に走るように移動していたこともわかる。狙撃犯の頭の部分が左から右に動いているのだ。これは狙撃数分前の様子だという。

New angle shows Trump shooter
A new video shows what appears to be the alleged shooter in the Trump assassination attempt.

FOXニュースより

●New angle shows Trump shooter(FOX 11, July 31, 2024)

これまでは、狙撃犯であるクルックスはずっと腹ばいのまま動いていたと思われていたが、この動画の様子からすると、ライフルを持って、屋根の上を小走りするようなことまで行えていたことになる。

この画像はかなり低い位置から撮影されたものだということがわかるが、近くの建物の屋根に陣取ったカウンタースナイパーたちは、高い位置からの確認ができたはずだから、クルックスの動きはより明瞭にわかっていたであろう。

なお、クルックスの登った屋根の隣の建物の2階にも3人のカウンタースナイパーが陣取っていたはずだ。しかも彼らとクルックスとの距離は12メートル程度だった。

12メートル先の屋根をライフルを持って小走りする狙撃犯を無力化しなかったというのは、様々な事情を想像してみても、到底理解できないだろう。

トランプの身に何かが起こることを期待して

ホーリー議員はさらに、新たなシークレットサービスの内部告発を明らかにした。

事前にイベント会場の脅威評価を行うシークレットサービスの対監視部門(CSD)が、今回の集会会場の典型的な脅威評価を行わず、CSD担当者が当日も会場に立ち会わなかったというのだ。

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CSDの任務には、セキュリティ境界線の外側にある潜在的な脅威を評価し、イベント中にそれらの脅威を軽減することが含まれており、もしCSD担当者が集会に立ち会っていれば、クルックスがレンジファインダー(射撃用の距離計)を持っていることがわかった段階で、手錠をかけられていたはずだと、内部告発者は語っている。

私からすれば、CSD担当者がいようがいまいが手錠をかけられる話ではないかと思うのだが、いれば確実にそうなっていたということなのだろう。

なお、トランプに対する警護を甘くする動きは、すでに昨年から始まっていたようだ。

昨年8月のトランプが関わったイベントがあった後に、その場にいたシークレットサービス職員は、地元警察機関の利用が警備上の必要性に対して不十分ではないかと深刻な懸念を表明したことがあったという。さらに、イベント参加者は事前チェックなしで会場に入場できるようになっていたともいうのである。

そして、そのような問題を管理部門に対して表明したシークレットサービス職員たちは報復されたと内部告発者は主張している。

トランプの身の安全を確保しなければならないという動きではなく、逆にトランプの身に何かが起こることを期待しているのではないかと疑わざるをえない動きではないか。

さて、今回の暗殺未遂事件を受けて、保守系の法律団体であるジュディシャル・ウォッチは、事件に関連する記録を求める情報公開請求として、Eメール、動画、事前のセキュリティ評価を提出するよう求めたが、シークレットサービス側はこれらの提供を拒否した。

Judicial Watch

●Judicial Watch: Secret Service Rejects FOIA Requests for Any Records About Assassination Attempt on Former President Trump(July 31, 2024)

バイデン政権側に公明正大にこの問題を扱えない事情があるのは、もはや「確実」と言っていいだろう。

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