開催中のパリ五輪では、複数の兵士を含むイスラエルの選手団が開会式に登場して同政権の旗を振り、その後の試合にも参加しています。それらの試合は、スポーツイベントという枠を超えて、イスラエル政権がプロパガンダを通じて政治ショーを行う機会を提供しました。彼らはこのような方法で、自身の戦争犯罪についてニュースでの扱いを明白に減らし、まるでそれが日常に過ぎないように見せることに成功したのです。
イスラエルのプロパガンダに利用されたパリ五輪:スポーツの祭典の陰に隠れた4つの矛盾点
公開されている情報や画像から、パレスチナ・ガザで戦争犯罪を行うシオニスト政権イスラエル軍の兵士のうち多数が、現在開催中のパリ五輪に選手として参加していることが分かっています。
【ParsToday国際】開催中のパリ五輪では、複数の兵士を含むイスラエルの選手団が開会式に登場して同政権の旗を振り、その後の試合にも参加しています。それらの試合は、スポーツイベントという枠を超えて、イスラエル政権がプロパガンダを通じて政治ショーを行う機会を提供しました。彼らはこのような方法で、自身の戦争犯罪についてニュースでの扱いを明白に減らし、まるでそれが日常に過ぎないように見せることに成功したのです。
今回の記事では、違法と言えるイスラエル政権のオリンピック参加に関して注目すべき4つのポイントをご紹介していきます。
1. オリンピックがより多くの人々が殺戮される機会に
国連のグテーレス事務総長は、オリンピック開催に合わせて停戦し武器を置くよう求めるビデオメッセージを発表しましたが、イスラエル政権軍は、それから丸一日も経たないうちに、ガザ中部デイル・アル・バラフ近郊の学校を思うままに空爆し、少なくともパレスチナ人30人が死亡、100人以上が負傷しました。イスラエル政権はこのような犯罪を、オリンピックの開催期間中途切れることなく静かに続けています。
2. プロパガンダとして利用されるオリンピック
イスラエル政権は、犯罪を隠蔽する道具としてスポーツを利用する「スポーツ・ウォッシング」を行っています。同政権にとって今回のオリンピック参加は、自らの犯罪を合法的なものに見せるソフトパワーを世界的に駆使するのを手助けしました。パリ五輪への参加は、同政権のネタニヤフ首相にとってプロパガンダ上の大きな勝利だったと言えるでしょう。
3. ロシアのケースとの対比に見られるIOCのダブルスタンダード
IOC・国際オリンピック委員会は、ウクライナ戦争を理由に国としてのロシアの出場を禁止しましたが、スポーツ施設を爆撃した上、オリンピック経験者を含む多数のスポーツ選手・指導者を殺害したイスラエル政権に対しては、このような措置を取っていません。イスラエル政権のガザ攻撃によって、同政権のスポーツ大会出場資格停止の要求の声は高まっていますが、IOCのバッハ会長はこれに対し、自身の責任を投げ出して、「我々は政治的な存在ではなく、アスリートを団結させるために働いているのだ」とする表面的な声明を出しました。
4. スポーツ選手としてオリンピックに参加するイスラエル兵
公開されている情報や画像からは、ガザで戦争犯罪を行うシオニスト政権イスラエル軍の兵士のうち多数が、オリンピックに選手として参加していることが分かっており、ジャーナリストのカリム・ジダン氏もこれに関連して、「パリ五輪に参加している88人のイスラエル選手のうち、少なくとも30人は、戦争とイスラエル政権軍への支持を公にしている」と書いています。一方、イスラエル政権のオリンピック参加をめぐっては、反戦主義者や人権活動家などからも広く抗議が寄せられています。彼らは、国際社会がイスラエル政権の行う人権侵害をめぐってアメリカをはじめとする西側の圧力にさらされており、それに対して口に出したり対処を取れずにいると考えています。
もっとも各人権団体は何もせずにいるわけではなく、イスラエル政権のパリ五輪参加を注視しています。また、 「パレスチナ万歳」「ガザに自由を」のようなパレスチナ支持を示すスローガンも、パリの街のいたるところで見ることができます。
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