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現代の世界各国

外国勢力に支援されたジハード集団に制圧されたシリアで少数派住民の虐殺が続く

外国勢力に支援されたジハード集団に制圧されたシリアで少数派住民の虐殺が続く HTS(ハヤト・タハリール・アル・シャム)やRCA(革命コマンド軍)が昨年12月8日にダマスカスを制圧、アーメド・フセイン・アル-シャラー(アブ・モハメド・アル-ジュラニ)が暫定大統領を務める新政権が誕生したが、それ以来、アラウィー派やキリスト教徒を中心にして住民が虐殺された。アラフィー派だけでも3月に入ってから4000名以上が殺害されたと言われている。そのHTSをクウェートとバーレーンは支持すると表明した。HTSが実権を握って以来、身の危険を感じたアラウィー派やシーア派の人びとはレバノンへ逃げ、数千人の住民がロシア軍の基地へ避難したという。 アラウィー派はシリア人口の約1割を占め、北西部に集中。ダマスカス以外ではトルコ軍やイスラエル軍による攻撃にさらされ、ジハード戦闘員とアラフィ派民兵の軍事衝突も報告されている。地域によってはHTSの部隊が男性を一斉に拘束、路上で射殺し、家や商店で略奪、また放火しているとする報告もある。殺害された民間人の大半は成人男性とされているが、女性や子どもが処刑されたことも確認されてい...
現代のロシア

ウクライナの敗北が決定的な中、米政府は露政府を交渉の席につけて利権確保へーウクライナ軍の敗北が明確になる中、米政府が提案した時間稼ぎを露政府が拒否

ウクライナの敗北が決定的な中、米政府は露政府を交渉の席につけて利権確保へ ロシア軍は3月上旬にクルスクのスジャにある工業地帯の北部へ入り込み、ウクライナ軍の背後を制圧して補給路を断つことに成功した。退却できなくなったウクライナ軍はパニック状態だという。 スジャへの侵入は地下に埋設された直径1.4メートルのパイプラインが利用されたと伝えられている。パイプのひとつから天然ガスを排出、酸素を注入した上で特殊部隊がパイプラインから近くの森へ入り、約800名の兵士が続いたという。 ウクライナでの戦闘を話し合いで停止させると言いながら動き回っていたドナルド・トランプ米大統領や、トランプの任期が切れる4年後までロシアとの戦闘を維持しようと目論んでいるというEUのリーダたちもこの展開には驚いたようだ。 そうした中、ウォロディミル・ゼレンスキーはドナルド・トランプ政権が提案したロシアとの「即時暫定30日間停戦」に同意し、アメリカがウクライナの重要な資源にアクセスできるようにする協定に「できるだけ早く」署名する用意があると表明したと伝えられているが、ロシア政府はすでに公表している条件が達成されないかぎり、...
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700万人のウクライナ難民はどこで何をしているのか

700万人のウクライナ難民はどこで何をしているのか~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「宮崎正弘の国際情勢解題」      令和七年(2025年)3月11日(火曜日)         通巻第8689号  <前日発行>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ およそ700万人のウクライナ難民はどこで何をしているのか  米、EU、英国につづいて日本は援助国で第四位だ*********************************** 最新のデータでウクライナ難民を受け入れた国と人数が分かった。 ランキングを一覧すると、 国名    ウクライナ難民の人数 ~~~   ~~~~~~~~~~~~~~~ ドイツ   124万人 ロシア   122万(ロシア系ウクライナ人が大半) ポーランド  99万8000人 チェコ    39 英国     25万4000人 スペイン   22万4000人 ルーマニア  18 イタリア   17 スロバキア  16万4000人 モルドバ   12万8000 ・・・・・ ・・・・・  ・・・・...
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アサド政権崩壊後のシリアでは住民の虐殺が拡大、凄惨な状況になっている

アサド政権崩壊後のシリアでは住民の虐殺が拡大、凄惨な状況になっている シリアのバシャール・アル・アサド政権はトルコを後ろ盾とするハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)やアメリカやイギリスに雇われているRCA(革命コマンド軍)を中心とする武装勢力によって倒され、HTSのリーダー、アーメド・フセイン・アル-シャラー(アブ・モハメド・アル-ジュラニ)が暫定大統領に据えられた。アル-シャラーは背広とネクタイを着込んでイメージ・チェンジを図ったが、その実態に変化はない。占領軍に対する抵抗運動が始まったとする報告がある。 HTSはアル・カイダ系戦闘グループのアル・ヌスラ戦線を改名した組織。アル・ヌスラはシリアで活動を始める前、AQI(イラクのアル・カイダ)」と呼ばれていた。この集団には、殺害の際に首を切り落とすことで知られている新疆ウイグルの人間も含まれているという。 西側の有力メディアはシリアの状況にさして興味がないようだが、新体制の武装グループによる虐殺が続き、その凄惨な状況を示す映像がインターネット上で伝えられている。狙われているのはキリスト教徒、アラウィー派、シーア派が中心で、すでに女...
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トランプもプーチンも完全無視。国際安全保障確立の舞台で蚊帳の外に置かれてしまった「国連」の惨状が意味するもの

トランプもプーチンも完全無視。国際安全保障確立の舞台で蚊帳の外に置かれてしまった「国連」の惨状が意味するものウクライナの停戦協定を巡り、急接近を見せるアメリカとロシア。従来の国際社会の枠組みを覆しかねないこの動きは、ガザ紛争解決の裏でも進みつつあるようです。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、ウクライナ・ガザ両紛争解決に向けた各国の外交に垣間見える「大きな地殻変動」を詳しく解説しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:突破口が閉じそうな紛争調停の機運‐ウクライナとガザ、中東を巡る“薄氷を履むが如し”の交渉「外交的解決」は何を意味するのか。突破口が閉じかねない紛争調停の機運「ガザ復興の真の基盤は、コンクリートや鉄鋼以上のものになるでしょう。それは尊厳、自己決定権、そして安全です」これはアントニオ・グティエレス国連事務総長が3月4日に開催されたアラブ連合の首脳会議に出席した際に行った演説の一部です。まさにその通りだと思いますが、同じことはロシアによるウクライナ侵攻...
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ウクライナ議会はトランプ米大統領の和平イニシアチブを歓迎

ウクライナ議会はトランプ米大統領の和平イニシアチブを歓迎 ​ウクライナ議会は3月3日にロシアとの戦争に関する声明を出した。「ウクライナ国民は世界の誰よりも平和を望んでおり、ドナルド・トランプ大統領の個人的役割と彼の平和維持活動が敵対行為の迅速な停止とウクライナ、ヨーロッパ、そして世界全体の平和達成に決定的な影響を与えると信じている」としている。​トランプ大統領の和平イニシアチブを歓迎しているのだ。 ウクライナにおける大統領の任期は5年である。ウォロディミル・ゼレンスキーが大統領に就任したのは2019年5月なので、24年5月に任期は切れたわけだが、ゼレンスキー政権や後ろ盾の西側諸国は戒厳令を口実にして大統領選挙を実施せず、居座っている。トランプ大統領はゼレンスキーの支持率は一桁だと言っているが、ウクライナ人に支持されていないことは間違いないだろう。ゼレンスキーは大統領に就任した直後、ロシアとの関係修復に前向きの姿勢を見せていたが、和平に向かって歩き出しはしなかった。 国内では不人気のゼレンスキーだが、イギリスやフランスを含むヨーロッパの一部リーダーからは支持され、そのリーダーたちはロシア...
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ゼレンスキーを騙し討ち

ゼレンスキーを騙し討ち2025年3月4日   田中 宇2月28日のトランプとゼレンスキーの、記者団の前での口論は何だったのか。記者団がいない非公開の会談の場なら、各国首脳どうしがあの手の口論・激論・怒鳴り合いをするのはよくある。首脳たちは非公式の場で、それぞれの要求や世界観をぶつけ合って交渉し、時間内に何らかの結論を出し(平行線のままなら「有意義な意見交換をしました」とか)、怒鳴り合いなどしていないかのように平静を装って記者団の前に登場する。それが外交というものらしい。(Hard Truths About The Trump-Zelensky-Vance Oval Office Blow-Up)今回も、記者会見前の非公開の会談では怒鳴り合いの口論があったようだ。トランプは記者会見の冒頭で、それを示唆している。記者会見の前半は「外交」的に進んだが、後半、ロシアと戦争でなく外交するのが良いと述べたバンス副大統領の発言にゼレンスキーが口を挟んで疑問を呈し、そこから激論になった。('A proper slap down': Russian, world leaders respond to T...
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ホワイトハウスから追い出されたゼレンスキーのイメージ回復に努める英国王

ホワイトハウスから追い出されたゼレンスキーのイメージ回復に努める英国王 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキーは3月2日、ロンドンでイギリス国王チャールズ3世と会った。2月28日にホワイト・ハウスでドナルド・トランプ米大統領と口論したことを意識したのか、和やかな雰囲気を演出していた。3月1日にゼレンスキーはキール・スターマー首相と会談、首相から永続的な平和を実現するというイギリスの揺るぎない決意を伝えられたというが、イギリスはフランスなどと同様、戦争の継続を求めている。スターマーは「ロシアを殲滅する」つもりなのかもしれないが、現実的には不可能だ。 ウクライナ軍は降伏するか全滅するしかない状態。​スターマーは3月2日に安全保障サミットを開催、ウクライナへの軍事援助を継続し、ロシアに対する経済的圧力を強め続けると主張、さらに西側諸国は地上部隊をウクライナへ派遣、イギリスは地上軍と空軍でその部隊を支援する用意があるとしている​のだが、ヨーロッパ諸国の軍隊にはロシア軍と戦う能力はなく、その兵器庫は空だと言われている。アメリカ軍を引き込まなければロシアとの戦争を継続することはできない。それは世...
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習近平とプーチンを喜ばせた「トランプ・ゼレンスキー会談決裂」

習近平とプーチンを喜ばせた「トランプ・ゼレンスキー会談決裂」2月28日、ホワイトハウスにおけるトランプ・ゼレンスキー会談(写真:ロイター/アフロ) 日本時間2月28日夜、ホワイトハウスにおけるゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談が決裂に終わったことは、中露をこの上なく喜ばせた。会談が決裂する数時間前の同じ日、ロシアのショイグ安全保障会議書記は北京詣でをして習近平国家主席と会っていたし、27日には米露代表団がトルコのイスタンブールでウクライナ戦争の停戦交渉をしていた。中露と米露は、それぞれホワイトハウスにおける米ウ(ウクライナ)会談の「リスク」を回避するかのように、着々と別行動で緊密度をアピールしていたのである。 その「リスク」というのは、「米ウ首脳がうまく行った場合」の安全弁を予め用意しておいたということだ。どちらに転んでも、「中露+米露」は緊密であることを確認し合うための会合であったとみなすことができる。それくらい分岐点となるかもしれしれなかった米ウ首脳会談が決裂したのだ。 中共中央宣伝部の管轄下にある中央テレビ局CCTVは、ロシア外交部のザハロワ報道官が「トランプがゼレンスキー...
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世界が驚愕した「米ウ罵倒会談」…トランプが正しい! と言えるこれだけの理由

世界が驚愕した「米ウ罵倒会談」…トランプが正しい! と言えるこれだけの理由ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2月28日、ホワイトハウスでドナルド・トランプ大統領やJ・D・ヴァンス副大統領らと会談した。しかし、それは大統領執務室で怒号の飛び交うものとなり(下の写真)、予定されていた「復興投資基金の条件を定める二国間協定」への署名は見送られた。ウクライナが所有するすべての関連天然資源資産(ウクライナ国が直接所有するか間接所有するかを問わない)の将来の収益化から収入を得る基金の創設が危ぶまれる状況になっている。 ゼレンスキーの「化けの皮」おそらく、読者のなかには、王のようにふるまうトランプが、ゼレンスキーに無理難題をふっかけたから、ゼレンスキーと合意できなかったのだろうと思うかもしれない。悪いのはトランプであり、ゼレンスキーには問題はないと感じているかもしれない。 しかし、会談の内容をつぶさに点検してみると、戦争に「勝っていない」のに、戦争を継続しようとするゼレンスキーに対するいらだちが、トランプにもヴァンスにもあることがわかる。Photo by gettyimagesトランプ...
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軍産と癒着するゼレンスキー

軍産と癒着するゼレンスキー米国のトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー氏が会談。口論となり会談は決裂。合意文書への署名も見送られた。グローバル資本陣営はトランプ大統領を非難するが、ウクライナ戦乱の真実を知る者はトランプ大統領の主張を支持する。日本のメディアはグローバル巨大資本に支配されている。このために、真実を伝えず、歪んだ図式でウクライナ問題を伝える。ゼレンスキーは昨年4月に任期を終えている。すでに大統領としての正統性を有していない。戦争を口実に大統領選を先送りして大統領の座に居座っている。トランプ大統領が指摘するように、この戦争は回避可能だった。2020年の大統領選でバイデンが勝利した。不正選挙が行われたとの指摘もある。僅差での決着だった。このときトランプが大統領に選出されていればウクライナ戦乱は発生しなかったと考えられる。しかし、現実にはバイデンが大統領に就任し、2022年にウクライナ戦乱を創作した。バイデンはウクライナ戦争を回避することにではなく、ウクライナ戦争を誘発することに力を注いだ。ウクライナ問題を理解するには歴史事実を踏まえることが必要不可欠。2022年2月4日に、何...
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追い詰められたゼレンスキーがホワイトハウスで米政府に喧嘩をうった

追い詰められたゼレンスキーがホワイトハウスで米政府に喧嘩をうった アメリカを訪問したウォロディミル・ゼレンスキーは2月28日にホワイト・ハウスへ乗り込み、アメリカ側のアドバイスを無視してラフな服装でドナルド・トランプ大統領との会談に臨んだ。その日、レアアースに関する協定に署名、昼食をとり、共同記者会見を開く予定だったのだが、署名の前にドナルド・トランプ大統領やJ・D・バンス副大統領と激しく口論を始め、その予定は取り消された。 口論の切っ掛けは、アメリカ側から和平を求められ、ゼレンスキーが腹を立てたことにあるように見えるが、「ファシストのトランプ」と戦う「民主主義のゼレンスキー」というイメージを作ろうとしたのかもしれない。ただ、小遣いをねだる行儀の悪い子どもにしか見えないが。 結局、口論が始めると同席していた記者は退席させられ、ゼレンスキーたちはホワイトハウスから追い出されてしまったが、この出来事がなくてもゼレンスキー政権に対するアメリカからの資金や兵器などの支援は続きそうもない。本ブログでも繰り返し書いてきたが、ゼレンスキーはイギリスの情報機関に操られている可能性が高く、今回の出来事の...
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台湾で高まる米国への不信感。帰ってきたトランプが大きく変えた「今日のウクライナは明日の台湾」の意味

台湾で高まる米国への不信感。帰ってきたトランプが大きく変えた「今日のウクライナは明日の台湾」の意味ロシアによるウクライナ侵攻開始以来、各所で語られ続ける「今日のウクライナは明日の台湾」という言説。しかしながらその意味合いはトランプ氏の再登場により大きく変化したとする見立てもあるようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では著者の富坂聰さんが、ウクライナの頭越しに米ロ2国間で停戦交渉が進められるという「トランプの衝撃」はウクライナのみにとどまるものではないとして、かように判断する根拠を解説。その上で、変質せざるを得ない日米関係の今後についての予測を記しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:「今日のウクライナは明日の台湾」のロジックが完全に通用しなくなった東アジア日米関係が「台湾有事」だけで成り立つ時代の終焉。変質する「今日のウクライナは明日の台湾」のロジック「今日のウクライナは明日の台湾」3年前、ロシアがウクライナに侵攻すると、台湾の蔡英文総統はすかさずこう発信し欧米や日本からの支持を取り付けた。ロシアとウクライナの問題を中...
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トランプはゼレンスキーを見限った。首脳会談が鮮明に決裂

トランプはゼレンスキーを見限った。首脳会談が鮮明に決裂~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「宮崎正弘の国際情勢解題」      令和七年(2025年)3月1日(土曜日)         通巻第8675号 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ トランプはゼレンスキーを見限った。首脳会談が鮮明に決裂   合意文書に署名せず、記者会見はキャンセル************************************* 最初から喧嘩腰で始まったトランプ大統領とゼレンスキー・ウクライナ大統領との首脳会談は緊張した雰囲気につつまれた。バンス副大統領も加わって激論となり、罵倒の応酬、交渉は決裂した。  予測された鉱山開発合意文書には署名せず、予定された記者会見もキャンセル、トランプは「彼は停戦の用意が無い。彼は無礼である。アメリカの支援への感謝の気持ちがないことが分かった」とし、ホワイトハウスを去るゼレンスキーを見送らなかった。 最初から激突は予測されていた。トランプが用意した鉱山開発の利権シェアなどといっても、これはトラン...
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形骸化した「G20よ、さようなら」

形骸化した「G20よ、さようなら」~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「宮崎正弘の国際情勢解題」      令和七年(2025年)2月27日(木曜日)         通巻第8672号  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 形骸化した「G20よ、さようなら」  アメリカが欠席、G20の意義は稀釈された************************************* G7からオブザーバー格だったロシアがはずされ、ついで中国も遠ざかり、G7はエンジン全開どころか、フェスティバル風な恒例行事になった。 そこで仲間を増やし、国連にかわる中核的機構に押し上げようとしてきたG20も、形骸化が激しく、とくにインド、トルコ、豪の間で意見がまとまることはない。 2月26日、南アフリカのケープタウンで開幕されたG20財務相・中央銀行総裁会議二は、アメリカなど主要国閣僚が欠席した。G20はアメリカ、日本の加えて、フランス、英国、ドイツ、イタリア、カナダのG7.これにEU代表がはいる。そのうえに「新興国11か国(BRICSの...
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NATO諸国も日本もトランプの世界戦略を理解できていない

NATO諸国も日本もトランプの世界戦略を理解できていない~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「宮崎正弘の国際情勢解題」      令和七年(2025年)2月26日(水曜日)弐         通巻第8671号  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~トランプ外交、ラジカルな転換    NATO諸国も日本もトランプの世界戦略を理解できていない************************************* ウクライナへの支援を削減し、停戦へ強引に導こうとするトランプ政権に欧州の政治家らは焦燥を募らせている。なぜ急激な外交の変更がなされ、なぜウクライナへ布兵站をとめるのか。その一端が国連決議で、米国は「侵略者ロシア」という文言に反対した。 トランプの世界観は、以前の言動から予測出来た。過去のトランプ発言が米外交の転換を物語っている。中国問題を優先し、EU、ウクライナ問題は二の次、中露同盟に亀裂を加えることを企図している。日本? トランプの頭に中に日本の役目は入っていない。第一期トランプ政権は共和党の守旧派との...
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侵攻3年 - 戦争を検証せず「侵略したロシアが悪い」のワンフレーズを刷り込むマスコミ

侵攻3年 - 戦争を検証せず「侵略したロシアが悪い」のワンフレーズを刷り込むマスコミ侵攻3年。トランプ新政権が大統領選の公約に従って和平プロセスを打ち出し、この戦争をめぐる景観はガラッと一変した。2/12 のトランプとプーチンの電話会談後に米露が急接近、2/18 にリヤドで4時間半かけて米露高官協議が行われ、①停戦、②ウクライナの大統領選、③最終合意の3段階で和平プロセスを進める合意が報道され、米露首脳会談に向けて調整が進められている旨が伝えられた。米露外相が対面で会談するのは侵攻後初であり、双方の在外公館の業務正常化が協議され、米露の外交関係の回復が確認された。2/21 の英紙記事では、侵攻3年に合わせたG7首脳声明で、トランプ米政権が「ロシアによる侵略」の表現を盛り込むことに反対していると報じられた。アメリカがウクライナ戦争に関する方針を180度転換し、中国以上にロシアとの協調姿勢を鮮明にする姿となり、ウクライナとEUが取り残される状況となった。ウクライナ戦争をめぐる国際情勢は劇的に変化し、トランプ米政権がそれを主導している。そのアメリカ政府の方向転換に対して、今、日本を含めた西側...
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緩衝国家の民衆の苦難

緩衝国家の民衆の苦難 3年間に及んでいるロシアとウクライナの戦争について、米国大統領の座がバイデンからトランプに変わるやいなや、停戦に向けた動きが加速している。当事者のウクライナ・ゼレンスキーを「さしたる成功も収めていないコメディアン」上がりとして蚊帳の外に置いて、またNATOを構成する欧州各国を差し置いて、代理戦争を仕掛けていた張本人であるアメリカ側のトップが交替するやいなや大統領が直接身を乗り出し、ロシア・プーチンとの直接対話に向けて動いているのだから、見る人によっては何が何だかわからない展開でもあろう。トランプとそれに抗うゼレンスキーの批判の応酬に、主要メディアの困惑ぶりったらないのである。 この何年間か、欧米メディアを筆頭にウクライナ=「正義」、ロシア=「悪」という二元論で各国の世論を染め上げ、異論を挟むものは袋叩きにでもするような空気が支配的だった。日本国内でも共産党までが涙を流さんまでにゼレンスキーの国会演説にスタンディングオベーションをしている有様で、黄色と水色をあしらった洋服をコーディネートして「ウクライナ支持」を体現する政治家までいたほどである。まるでウクライナ国民に...
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ハマスやヒズボラが健在だと明らかになる中、イスラエルは戦闘再開を目論む

ハマスやヒズボラが健在だと明らかになる中、イスラエルは戦闘再開を目論む ハマスが停戦合意を守る中、​テル・アビブ郊外で人が乗っていないバス3台が爆破され、近くのホロン市ではバスに置かれたバッグの中から爆破装置が発見されたと報道されている​。バッグにはアラビア語で「攻撃」と「トゥル・カルム」と書かれていたという。 トゥル・カルム旅団はその日、「占拠者がわれわれの土地に居座る限り、殉教者への復讐は忘れられない」という声明を発表した。戦闘を再開、ガザから出ていかないパレスチナ人を虐殺したいベンヤミン・ネタニヤフ政権として好都合。爆破事件でパスポートなど「犯人」を示唆するようなものが発見されるが、今回も似ている。 しかし、​治安機関のシンベトはバス爆破事件に関与した疑いでイスラエル人2人を21日に逮捕した​。裁判所が箝口令を敷いているので詳細は不明だが、パレスチナ人によるテロ攻撃というストーリーは揺らいでいる。戦闘を再開したいネタニヤフ政権による偽旗作戦の疑いが出てきたということだ。 ジョー・バイデン政権はイギリス政府やドイツ政府と連携、ガザを破壊し、住民を虐殺するイスラエルを支援、ドナルド・...
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トランプ復帰が促すアメリカ世界統治の終焉――自壊する「西洋」と私たちはどう向き合うか③ 東京外国語大学名誉教授・西谷修

トランプ復帰が促すアメリカ世界統治の終焉――自壊する「西洋」と私たちはどう向き合うか③ 東京外国語大学名誉教授・西谷修イスラエルによる15カ月におよぶ爆撃で生活の場を追われていた数十万人のパレスチナ人たちが一時停戦と同時にガザ地区北部へ続々と帰還している(1月27日)Ⅸ. ビック・テックと野放図な「自由」の要求 今、トランプの復帰で勢いづいているイーロン・マスクをはじめとする「ビッグ・テック」の首領たちに触れておきたい。 彼らは、情報革命とインターネット開放後、情報空間をはじめあらゆる「財」のデジタル・バーチャル化で、人間世界に新たなフロンティア、言いかえれば新たな市場の沃野を作り出し、その開拓によって天文学的利益を独占的に手にしてきた。 情報分野においては、それが真実かどうかよりも流通力(より人々の感情的衝動を誘う)がものをいう「ポスト・トゥルース(真実)」状況を一般化させることによって利益を膨らませ、さらにその新技術と資金力によって、他のあらゆる分野(金融、バイオ、マネージメント、宇宙開発)までも私的所有し、莫大な利益を上げている。 現在、世界各国で盛んにデジタル化が推進されている...