700万人のウクライナ難民はどこで何をしているのか

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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和七年(2025年)3月11日(火曜日)
通巻第8689号 <前日発行>
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およそ700万人のウクライナ難民はどこで何をしているのか
米、EU、英国につづいて日本は援助国で第四位だ
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最新のデータでウクライナ難民を受け入れた国と人数が分かった。
ランキングを一覧すると、
国名 ウクライナ難民の人数
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ドイツ 124万人
ロシア 122万(ロシア系ウクライナ人が大半)
ポーランド 99万8000人
チェコ 39
英国 25万4000人
スペイン 22万4000人
ルーマニア 18
イタリア 17
スロバキア 16万4000人
モルドバ 12万8000
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日本 2747(累計。2025年2月24日時点で1982人)
(日本は3年の期限付きでひとりに毎年100万円を支援し、また帰国希望者には30万円を別途支度金として支給している)。
次に支援金額のランキングを見ると、
国別 援助額(億ドル)
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米国 1196(軍事672,財政485,人道198)
EU 1185(文字524,財政546,人道115)
英国 155
日本 110
以下、
カナダ、ノルウェー、イタリア、豪州、スイス、韓国、トルコと続く。
日本が第四位とは!
なおアメリカは軍事支援を凍結し、また戦闘現場へのGPS情報を遮断したため、クルクス地方のウクライナ軍団は壊滅状態に陥った。
またUSAIDの予算削減、人員整理によって職員が保持していたクレジットカードの上限が1ドルと設定されたため、物理的に何もできない状態に追い込まれている。
▼ならばロシア人は何処へ消えたのか
さて今度はロシア人の移住先をみておこう。
ウクライナ戦争後に外国へ移住したロシア人はおよそ60万人から百万人。一番多いのがセルビアへの20万、アルゼンチンは37700人だった。ほかにもジョージア、モンテネグロ、UAE、カザフスタンなどである。
とくにベオグラードにはロシア村ができて、小説家や詩人、アーチストが目立ち、文芸誌やテレビ局を立ち上げている。
それ以前に海外へ移住したロシア人は何処へ行ったか
米国へ 315万人(1917年ボルシェビキ革命以後)
イスラエルへ 150万人(東西冷戦終了後、イスラエルが受けいれを奨励)
ラトビア 61万人(人口の半分はロシア人、親戚を頼った)
ドイツ 56万人(ホドルコフスキーらが逃れた)
英国へ 30万人(アブラモウィッツら大富豪は英国に集中)
ブラジル 20万人
イタリア 19万
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