森羅万象

現代のロシア

オールドメディア対SNSの構図で進む『資本家vs日本人』の負けられない闘いの年/トランプ&プーチンの時代へ

オールドメディア対SNSの構図で進む『資本家vs日本人』の負けられない闘いの年/トランプ&プーチンの時代へ《851》1.各紙年初社説に見える言論統制と反トランプ[社説]変革に挑み次世代に希望つなごう – 日本経済新聞24年は人類史上、最大の選挙の当たり年だった。新型コロナウイルス禍から尾を引く物価高への不満で、大半の民主主義国家で政権与党が退潮した。新年は民主主義の真価が一段と問われる。SNSの浸透で不確かな情報が容易に拡散し、過激な政治勢力が支持を伸ばした。日本ではSNSも手助けし、若者の投票率が伸びた選挙もあった。むろん断片的で不正確な情報や主張の氾濫が社会や政治を乱すことへの注意は必要だ。新聞などのメディアが正確で信頼される情報をいかに発信するか。わたしたちも変革を肝に銘じる必要がある。(記事抜粋引用)社説:平和と民主主義を立て直す時 協調の理念掲げ日本が先頭に : 読売新聞戦後80年。日本の平和と繁栄は安定した国際秩序の賜物たのもrでもあった。その秩序が崩れようとしている。日本はもはや、国際秩序の受益者のままではいられない。それには、世界が結束していることが大事だ。侵略は許さな...
日本の文化

実は続きがある日本の言葉9選

実は続きがある日本の言葉9選こんにちは、えらせんです。今回は「実は続きがある日本の言葉」をテーマにお話しします。普段耳にすることわざや表現には、実は続きがあるものがたくさんあります。知っているようで知らなかった日本の言葉の奥深さを、ここで一緒に学んでみましょう。1.桃栗三年柿八年 → 柚子の大馬鹿十八年「桃栗三年柿八年」は「物事にはそれぞれ時間がかかる」という意味でよく知られていますが、その続きは「柚子の大馬鹿十八年」。柚子のように成長にさらに時間が必要なものもあるという教えです。この言葉は、焦らずじっくり待つ大切さを教えてくれます。2.子供は風の子 → 大人は火の子「子供は風の子」とは、寒い日でも元気に外で遊ぶ子供たちの姿を指します。そしてその続き「大人は火の子」は、暖炉や火鉢のそばで過ごす大人を表現しています。大人になると暖を取る生活に変わるという、ほのぼのとした対比ですね。3.井の中の蛙大海を知らず → されど空の青さを知る「井の中の蛙大海を知らず」とは「狭い世界しか知らない」という意味ですが、続きの「されど空の青さを知る」は、限られた環境の中でも広い視野を持つことの重要性を示し...
科学論

じつは、2000年も前にエンジンが存在していた…!さらに、原理は「現代のジェット推進そのものだった」という驚愕の事実

じつは、2000年も前にエンジンが存在していた…!さらに、原理は「現代のジェット推進そのものだった」という驚愕の事実「蒸気機関」の発明者は?人類は、さまざまなエネルギーと技術を駆使して文明を進歩させ、物質的に豊かな、そして便利な生活を実現してきた。人類史には“革命”とよぶにふさわしい転機がいくつかあるが、18世紀中頃にイギリスで起こった「産業革命」は、単に産業上の革命にとどまらず、人類の生活を革命的に変えた。イギリスでは当時、工作機械、製鉄法、熔鉱炉など、幾多の発明が相次ぎ、いずれも産業革命の起動力となったが、決定的に重要な役割を演じたのは、動力革命に関わるワット(1736〜1819)による1765年の蒸気機関の「発明」である。蒸気機関の発明によって起こった産業と輸送の革命が、世界をすっかり変えたのであった。CGで再現したワットの蒸気機関 illustration by gettyimagesしたがって産業革命といえば、まずワットの蒸気機関なのであるが、じつは、その原型は1712年、ニューコメン(1663〜1729)が発明した蒸気機関である。しかし、蒸気がもつ潜在力を最初に現実化した人...
現代の中国

習近平はトランプ2.0に輸出報復措置を準備しているのか?

習近平はトランプ2.0に輸出報復措置を準備しているのか?習近平国家主席(写真:ロイター/アフロ) 今年1月2日、中国の商務部は輸出入管理に関して規制を強化すべく、その調整(=修改正)方法に関してネットでパブリックコメントを募った。リチウム電池製造などで世界のトップを行く民間企業などを含めたネット民の意向を聞いてから輸出入管理修改正を決めるというプロセスも興味深いが、何をどうしようとしているのかを詳細に見ることによって、習近平政権の対米報復措置の一端が見えてくる。◆新華網通知:「中国の輸出禁止・輸出制限技術目録」修改正に関しパブリックコメントを募る 1月2日、中国政府の通信社である新華社の電子版「新華網」は、<「中国の輸出禁止・輸出制限技術目録」修改正に関しパブリックコメントを募る>という通知を出した。 通知では、技術輸出入の管理を強化するために、「中華人民共和国対外貿易法」および「中華人民共和国技術輸出入管理条例」の関連規定に基づき、商務部は、科学技術部など各部門と連携し、「中国の輸出禁止・制限技術目録」を修改正し、調整を行う予定とのこと。今回の目録調整では、「技術項目を 1 つ追加し...
現代の米国

トランプの大統領就任を間近に控えたアメリカで立て続けに自動車を使ったテロ

トランプの大統領就任を間近に控えたアメリカで立て続けに自動車を使ったテロ ドナルド・トランプの大統領就任を間近に控えたアメリカで立て続けに自動車を使ったテロ事件が引き起こされた。ニューオーリンズでは1月1日午前3時頃、シャムスード-ディン・ジャバーが運転するフォードのF-150ピックアップが人混みの中へ突入して15名以上を殺害、その数時間後にはラスベガスのトランプ国際ホテルの前にマシュー・リベルスバーガーが止めたテスラ・サイバートラックが爆発してひとりが死亡したのだが、ジャバーとリベルスバーガーには奇妙な共通点があり、話題になっている。ジャバーには共犯者がいたとも言われている。 いずれの車両ともカー・シェアリング会社TUROで借りられていたのだが、それだけでなく、ふたりともノースカロライナ州のフォート・ブラッグ(現在の名称はフォート・リバティ)に配属されていたことがあるのだ。フォート・ブラッグ基地にはアメリカ陸軍特殊作戦部隊の司令部がある。 ジャバーが軍に所属していたのは2007年から20年で、09年2月から10年1月までアフガニスタンへ派遣されていた。第82空挺師団第1旅団戦闘団の情...
科学論

謎だらけの「古代ローマの発明王・ヘロン」の定理が美しいほどに簡潔…「ピタゴラスをも凌駕する」その価値は「一般性」にあった

謎だらけの「古代ローマの発明王・ヘロン」の定理が美しいほどに簡潔…「ピタゴラスをも凌駕する」その価値は「一般性」にあった“神秘の発明王”ヘロン紀元前6世紀のピタゴラスにはじまり、デモクリトス、ヒッポクラテス、アリストテレス、アルキメデス、ストラトン、クテシビオス、ウィトゥルウィウスに引き継がれた紀元前の古代ギリシャ時代に確立されて、二千数百年を経た現在においても、数学、科学、技術、医学の分野で“現役”として活躍しているものは少なくない。古代ギリシャの偉大な師、先輩たちの業績を集約し、純粋数学、物理学分野の業績のみならず、さまざまな分野のさまざまな装置を発明したのがヘロンである。彼の時代にもし、現代の特許制度のようなものが存在したならば、ヘロンは幾百の特許権を所有し、“発明王”とよばれたことであろう。ヘロン photo by gettyimagesヘロンの公式ヘロンの生没年には諸説あり、よくわかっていない。一般に「クテシビオスの弟子」といわれているので、クテシビオスが生存した紀元前3世紀から紀元前2世紀以降の人物と考えられている。ただし、“弟子”といっても直弟子なのか孫弟子なのかがはっき...
日本の文化

小寒とは?2025年はいつからいつまで?寒中見舞いと年賀状の違い、寒中見舞いの書き方 – 二十四節気

小寒とは?2025年はいつからいつまで?寒中見舞いと年賀状の違い、寒中見舞いの書き方 - 二十四節気お正月が過ぎた仕事始めの頃に、二十四節気「小寒」がやってきます。小寒とはどういう意味なのか?また2025年はいつからいつまでを指すのか?年賀状と寒中見舞いの違い、寒中見舞いの書き方、時効の挨拶「小寒の候」、七十二候についてご紹介します。小寒とは?小寒とは、寒さが厳しくなる少し手前の、これから本格的な寒さを迎えるという意味です。丁度、冬至から大寒の中間の時期で、新年、最初の二十四節気です。この小寒から「寒の入り」をし、大寒と合わせた約1か月間のことを「寒中」や「寒の内」と言い、最も厳しい寒さが続く時期となっています。よく寒い中に行われる水泳を寒中水泳と言いますね。その寒中とはこの時期のことを指しています。その他、寒中見舞いもこの時期です。2025年小寒はいつからいつまで?2025年小寒はいつから?2025年1月5日(日)から2025年小寒はいつまで?2025年1月19日(日)まで(大寒の前日まで)小寒の太陽黄経285度例年1月5日頃を小寒と言います。2025年の小寒は2025年1月5日(日...
現代の世界各国

地球温暖化問題は超間抜け

地球温暖化問題は超間抜け2025年1月2日   田中 宇人類が石油ガスなどを燃やして排出した二酸化炭素が地球を温暖化しているという「温暖化人為説」は、疑う余地のない事実とされている。だが実のところ、人為説は確たる根拠がない。温暖化を防止するために石油ガスの使用を減らすのは、間違った政策である。石油ガスの使用を減らしても(増やしても)地球の気候には影響しない。(歪曲が軽信され続ける地球温暖化人為説)世界中の偉い人々・権威筋と、リベラル・左派の人々は、無根拠な人為説や、人為の排出が環境破壊を引き起こすという「気候危機」説を絶対の真実だと思い込む大間違いを30年近くやらかし、人類に石油ガスの利用を制限させる超間抜けな策を、国連などが主導し続けている。こうした構造を持つ地球温暖化問題は、人類最大の超間抜け・超愚策である。(気候危機の捏造)気候変動の本当の原因は不確定なままだ。私の見立てだと、気候変動の最大の原因は、黒点の増減など、太陽の活動状況の変化だ。今は太陽が活発だ。石油ガスの燃焼は、気候変動にほとんど関係ない。人為の燃焼よりも、火山の噴火など自然現象の方が気候変動に大きく影響しうる。太陽...
現代の欧州

フョードル・ルキャノフ:西ヨーロッパはすべてを失う危険にさらされている。その理由はここにある

フョードル・ルキャノフ:西ヨーロッパはすべてを失う危険にさらされている。その理由はここにある1985年に誕生した世界秩序は崩壊しつつある。ペレストロイカからトランプまで、権力がルールに取って代わったロシア・グローバル情勢編集長、外交防衛政策評議会幹部会議長、ヴァルダイ国際討論クラブ研究ディレクターのフョードル・ルキャノフ氏による。ファイル写真:イーロン・マスクとドナルド・トランプ。©  ブランドン・ベル / ゲッティイメージズ2025年までに、40年前に始まった世界開発パラダイムは自然な終焉を迎えます。歴史は繰り返さないかもしれないが、しばしば韻を踏む。重要な瞬間を振り返ると、進むべき方向が示唆される。今年は、1985年3月のソ連共産党中央委員会総会という極めて重要な出来事の40周年にあたる。この総会で故ミハイル・ゴルバチョフが書記長に就任した。ペレストロイカや「新思考」という概念は後から生まれたが、体制変革の種はその時にまかれた。今日、20世紀後半に芽生えた世界秩序は崩壊しつつある。2022年2月、私はロシアのウクライナ特別軍事作戦が、意図的かどうかは別として、ゴルバチョフ時代に開始...
現代の世界各国

「今の時代の現象」:新たなパートナー国によるBRICSの拡大

「今の時代の現象」:新たなパートナー国によるBRICSの拡大9カ国がBRICSパートナーの地位を獲得1月1日、新たに9カ国がBRICSに加盟し、同協会のパートナーの地位を与えられた。これらは、ベラルーシ、ボリビア、インドネシア、カザフスタン、キューバ、マレーシア、タイ、ウガンダ、ウズベキスタンです。ロシアのユーリ・ウシャコフ大統領補佐官が指摘したように、BRICSの扉は志を同じくするすべての人々に開かれている。同当局者によると、20カ国以上がその枠組み内での協力に関心を示しているという。専門家らは、この協会が当時の現象となったのは、その公平性と平等原則への取り組みによって促進されたと指摘している。 BRICSの拡大は今後も続くだろうが、この過程で同協会が西側勢力の反対に直面するリスクは高い。しかし、この組織はこれらの課題を克服できるだけでなく、国際舞台での地位を強化する可能性も秘めているとアナリストらは考えている。RIAノーボスチ1月1日から、ベラルーシ、ボリビア、インドネシア、カザフスタン、キューバ、マレーシア、タイ、ウガンダ、ウズベキスタンの9カ国が同時にBRICSに加盟することに...
科学論

なんと、ローマ軍が「最も恐れた兵器」をつくった天才は、人類史上「最も偉大な発明」もつくった…!その原理と発想が現代的すぎる…

なんと、ローマ軍が「最も恐れた兵器」をつくった天才は、人類史上「最も偉大な発明」もつくった…!その原理と発想が現代的すぎる…紀元前1世紀に「クレーン」があった!梃子(てこ)、滑車、クレーンが古代エジプトのピラミッド建造に用いられたであろうことは、このほど刊行した『古代世界の超技術〈改訂新版〉』で述べた。これらについての記述は、ローマの建築家・ウィトゥルウィウスの紀元前1世紀の著作や、紀元1世紀頃にアレクサンドリアで数学者・技術家として活躍したヘロン(生没年不詳)の著作『メカニカ(機械学)』に見られる。ウィトゥルウィウスが記述したクレーンは、次の図に示すような「二股クレーン」で、現在でもこれとまったく同じ型のものが石材業者によって一般的に使われている。ウィトゥルウィウスが記述した「二股クレーン」一方のヘロンは、『メカニカ』のほかに、『プネウマティカ(圧力機構)』『メトリカ(測量学)』『ジオメトリカ(幾何学)』など多数の著作を遺しており、アルキメデスに匹敵する科学者、技術者である。ローマ軍が最も恐れた兵器梃子、クレーン、滑車の働きを熟知していたアルキメデスがつくった大型兵器に、“アルキメデ...
現代の日本

半植民地からの脱却を目指す

半植民地からの脱却を目指す2025年。2000年を迎えてから四半世紀が過ぎた。節目の年。敗戦から80年。自民党創設から70年。123便墜落から40年。阪神淡路大震災から30年。東日本大震災からは14年、能登半島地震から1年だ。敗戦から80年経つが、いまだに米軍が日本に駐留を続けている。日本は米国の半植民地。戦後の体制が発足したのは1952年。日米行政協定・日米安保・サンフランシスコ講和の体制が発足した。この体制の基本は、日本が米国に軍隊駐留継続をお願いし、米国が恩恵を施すかたちで日本駐留を継続したというもの。日本は米国に軍隊駐留をお願いし、治外法権を献上した。この戦後体制構築を主導したのは昭和天皇である。昭和天皇がマッカーサーに要請し、その結果として1952年体制が構築されたと言える。この1952年体制が現在も維持されている。この1952年体制を今後も維持し続けるのか。検討が求められる。米国が支配する日本を請け負ったのが自由民主党。創設から70年の時間が経過する。自民政治の基本は「米国による日本支配」。「米国による日本支配」を維持する限り、米国はこの体制を支援する。米国は一歩進めて、自...
現代の世界各国

スエズからホルムズへ:主要海上ルートの経済的・戦略的重要性

スエズからホルムズへ:主要海上ルートの経済的・戦略的重要性© APフォト海上の要衝は世界貿易にとって極めて重要であり、地政学的影響力の手段として機能します。では、どの要衝が最も重要でしょうか?スエズ運河経済的重要性: 世界貿易の約 12%、年間 1 兆ドル以上、および 1 日あたり約 800 万バレルの石油がこの運河を通過します。戦略的重要性:スエズ運河はアジアとヨーロッパを結ぶ最短ルートであり、世界貿易に圧力をかける潜在的な手段となります。地政学的影響力:イスラエルのガザ戦争によって引き起こされた紅海危機は、スエズ運河を通る貿易の流れを妨げた。親パレスチナ抵抗軸はこの状況を利用して、テルアビブにガザでの停戦を強制した。ガザでの戦争とイスラエルのスエズに対抗する巨大運河計画との関連は何か?ホルムズ海峡経済的重要性:ホルムズ海峡は世界で最も重要なエネルギー輸送の難所の一つであり、毎日約21mb/dの石油、つまり世界の石油消費量の約21%が通過しています。戦略的重要性:この海峡には8つの主要な島があり、そのほとんどはイランが支配している。特にイスラエルと米国から圧力強化の要請がある中、テヘ...
日本人の世界観

「みんなで寄ってたかって居心地を悪くしている」のが今の日本…東京大学名誉教授が語る「頭でっかち」の盲点《養老孟司さんインタビュー》

「みんなで寄ってたかって居心地を悪くしている」のが今の日本…東京大学名誉教授が語る「頭でっかち」の盲点《養老孟司さんインタビュー》「運が良い人」の秘密は「習慣」にあった——第一線で活躍する各界の著名人たちが、実践してきた「とっておき」を明かす。2024年に肺がんを患い完治させた養老孟司氏が、幸運を呼び寄せるための習慣を語る。養老孟司(解剖学者)/'37年、神奈川県生まれ。'62年東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。東京大学名誉教授。医学博士。解剖学者。『バカの壁』ほか、『唯脳論』『「自分」の壁』『遺言。』『ヒトの壁』など著書多数「自分の体に耳を傾け『居心地の良さ』を大切にする」いまの人は、体の具合を頭で考えて何とかしようとするところがあります。でも、私はずいぶん前からやめて、体の都合は体に任せています。もともと僕は肩こりがあって、ひどい痛みが続いたので病院にいくと、肺がんだとわかったんです。しかし、教科書的な治療をしたらきれいにがんが消え、痛みもなくなりました。以前と同じ作業をしていても、何の問題もありません。抗がん剤の副作用もほとんどなかったので、医者も驚いていました。Photo...
日本の文化

「子どもに投資を教えるなんて“アホ”」 養老孟司さんが語る「本当に子どもを大切にするということ」

「子どもに投資を教えるなんて“アホ”」 養老孟司さんが語る「本当に子どもを大切にするということ」新NISAの人気を見る限り、政府が国民に投資を推奨する政策はそれなりの支持を得ているようだが、その流れで子どものうちから投資や金融についての知識を教えたほうがいいといった意見もよく目にするようになった。 【目からウロコ】養老孟司さんが語った「子どもを大切にする方法」とは その種のPR活動を支える目的で、金融業界などが発起人となった金融経済教育推進機構という組織も今年4月に発足。同機構のHPを見れば、小中学生向けの金融教育の教材が丁寧に紹介されている。  たしかに大人になっても「利子ってなに?」という調子だと詐欺にだまされたり、借金地獄にあえいだりするリスクは高まるだろうから、一定の常識は必要だろう。  しかし『バカの壁』で知られる養老孟司さんは、幼いうちからその種のことを教えようという風潮には強い違和感があるという。子どものうちから「投資」を教えるのは「あほ」なことだ、とも――。その真意はどこにあるのか? (以下は養老さんの新著『人生の壁』より)  ***昔のほうが子どもを大切にしていた い...
現代の日本

苛政と酷税に耐え忍ぶ日本国民

苛政と酷税に耐え忍ぶ日本国民日本経済の低迷が続く。各国のドル表示名目GDPの推移を見ると日本経済の低迷がよく分かる。1995年の名目GDPを100としたとき、2023年のGDPはどれだけになったか。米国は358、中国は2416になった。しかし日本は76。28年の時が過ぎ去り、GDPは4分の3に縮小した。一人当たり実質賃金は1996年から2023年までの27年間で16.7%減少した。このなかで一般会計国税収入は1996年の52.1兆円が2023年の72.1兆円へ20兆円増加した。とりわけ拡大したのが消費税。1996年度の消費税収(国税)は6.1兆円だったが2023年度には23.1兆円になった。20兆円税収が増えたが、そのうち17兆円が消費税の増大である。一般会計税収は2020年度が60.8兆円。2023年度は72.1兆円。この3年間で国税収入は11.3兆円増えた。国税庁の民間給与実態調査では1年を通じて勤務した給与所得者の51%が年収400万円以下、21%が年収200万円以下である。10月27日の衆院総選挙で自公は過半数割れに転落。無所属で当選した裏金議員4名、自民系無所属議員2名を合わ...
現代の日本

養老孟司が考える現代人の問題点。「今の時代<手術が成功してがん細胞は撲滅しました。でも本人は亡くなりました>になりかねない」

養老孟司が考える現代人の問題点。「今の時代<手術が成功してがん細胞は撲滅しました。でも本人は亡くなりました>になりかねない」「『ああすれば、こうなる』ってすぐ答えがわかるようなことは面白くないでしょ。『わからない』からこそ、自分で考える。……それが面白いんだよ」。わからないということに耐えられず、すぐに正解を求めてしまう現代の風潮についてこう述べるのは、解剖学者・養老孟司先生です。今回は、1996年から2007年に『中央公論』に断続的に連載した時評エッセイから22篇を厳選した『わからないので面白い-僕はこんなふうに考えてきた』より、2024年8月に収録されたインタビュー(聞き手・鵜飼哲夫)を一部お届けします。 【写真】養老孟司先生 * * * * * * * ◆「バカの壁」の昨今 鵜飼 『わからないので面白い-僕はこんなふうに考えてきた』には、2003年に『バカの壁』(新潮新書)を出版する前後に書かれた文章が多く入っています。これは「バカの壁」ではないか――近年、そう感じることはありますか。 養老 将棋をAI(人工知能)にやらせるようになり、人間を打ち負かすようになったのをはじめ、AI...
日本の歴史

「今の日本は『言葉』と『政治的な正しさ』を優先させすぎている社会」だが、本来は「ひずみ」を受け入れてきた「稀有な国」だった…養老孟司が思う「日本人が今気づくべきこと」

「今の日本は『言葉』と『政治的な正しさ』を優先させすぎている社会」だが、本来は「ひずみ」を受け入れてきた「稀有な国」だった...養老孟司が思う「日本人が今気づくべきこと」どうして変な事件が起きるのか? なぜ生きにくい世の中なのか? その答えは外国文化を取り入れ発展したことで生じた「ひずみ」にあるかもしれない―碩学ふたりが日本の限界と可能性に迫る。前編記事『「日本社会の居心地の悪さ」はどこから来るのか?...養老孟司が戦後「政治的・社会的なことは一切信用しないほうがよい」と感じてきた《日本のひずみ》について語った』より続く。ひろゆきは坂本龍馬?茂木 僕は本の中で、「養老孟司は平成、令和の西郷隆盛である」という説を唱えました。西郷さんは明治維新を行った元勲の一人でありながら、西南戦争で官軍に反旗を翻し、最後は敗軍の将として自刃する。その立ち位置こそ、近代日本のひずみを象徴しています。養老 明治維新によって複雑なものを単純化したときに、「全体」から漏れ出てしまったものを西郷さんは背負ってくれた。新政府がやっていることは相当酷かったようで、民衆のストレスを体現して反乱を起こしたから、偉かったん...
日本の歴史

「日本の居心地の悪さ」はどこから来るのか?…養老孟司が戦後「政治的・社会的なことは一切信用しないほうがよい」と感じてきた《日本のひずみ》について語った

「日本の居心地の悪さ」はどこから来るのか?...養老孟司が戦後「政治的・社会的なことは一切信用しないほうがよい」と感じてきた《日本のひずみ》について語ったどうして変な事件が起きるのか? なぜ生きにくい世の中なのか? その答えは外国文化を取り入れ発展したことで生じた「ひずみ」にあるかもしれない――碩学ふたりが日本の限界と可能性に迫る。天変地異しかないのか茂木 今の日本社会には様々な「ひずみ」が現れつづけています。それは日本の近代化が様々な無理を重ねて行われてきたからではないか―。そんな意識から、養老先生と批評家の東浩紀さんと3人で、近代日本について討論した『日本の歪み』(講談社現代新書)をこのたび刊行しました。日本を考えるには、「ひずみ」が一つのキーワードとなると思ったからです。最新刊では敗戦、天皇、税金などが語り尽くされる養老 「日本社会のひずみ」という問題は、私も生涯を通じて意識してきたことです。最初にひずみを感じたのは終戦の日で、ただ本当に膝の力が抜けていくようでした。その経験があるから、政治的・社会的なことは一切信用しないほうがよいという態度になったのだと思います。茂木 養老先生...
科学論

紀元前3世紀のシラクサの戦いで、ローマ軍を退けた秘密兵器は、なんと「ソーラーレーザー」…太陽エネルギーを集めて、敵艦を殲滅

紀元前3世紀のシラクサの戦いで、ローマ軍を退けた秘密兵器は、なんと「ソーラーレーザー」…太陽エネルギーを集めて、敵艦を殲滅アルキメデスの熱光線兵器紀元2世紀、アテナイに住んでいたルキアノス(117頃〜180頃)という著述家がいる。「神々の対話」や「死者たちの対話」などの“風刺的対話”という新たな文学形式を作り出し、皮肉に満ちた「真実の話」では月世界旅行を書き、空想旅行記作家の元祖となった人物である。ルキアノス。出生地から、「サモサタ(現トルコ・サムサット)のルキアノス」とも呼ばれる photo by gettyimagesこのルキアノスが紀元前214〜前212年のシラクサの戦いの際、アルキメデスが熱光線を用いて船に火災を起こし、ローマ海軍を撃退したという逸話を記している。“空想旅行記作家の元祖”が書いたことだから、真実かどうかはわからないが、アルキメデスより200年以上も前に生きた劇作家・アリストファネス(前448頃〜前388頃)作の「雲」(初演は紀元前423年)の中に太陽光をレンズで集めて火をつける話が出てくるので、アルキメデスの熱光線兵器はあながち荒唐無稽なものとも思われない。事実...