2024-09-09

現代の日本

派閥力学による自民決選投票

小泉氏が会見で明らかにした内容に三つの大きな問題がある。この点を明確にすることが重要だ。三つの問題とは1.解雇規制の緩和を行うとしたこと2.消費税減税をやらないとしたこと3.日米地位協定を見直さないとしたこと 基本的に財務省路線、対米隷属路線に乗っていることを意味する。小泉氏の当選を支援しているのは米国情報機関。米国植民地日本が維持されるなら小泉氏が党首に選出される可能性が高い。 派閥力学による自民決選投票 立憲民主党と自由民主党の党首選が9月に実施される。 立民は9月23日(月)に、自民は9月27日(金)に新しい党首を選出する。 自民は政権与党であり、新しい党首がそのまま内閣総理大臣に選出される見通し。 衆議院任期は2025年10月で、残り1年だが、自民党は新しい党首を選出して新政権を発足すれば、直ちに衆院解散・総選挙に突き進む可能性が高い。 早晩実施される見通しの衆院総選挙で現在の野党勢力が衆院議席の過半数を占有すれば政権交代になる。 日本政局は重要な局面を迎えている。 自民党では10人を超える者が党首選出馬の意思を示している。 すでに出馬を表明した者と出馬に意欲を示す者が多数存在...
現代の世界各国

日本も“対岸の火事”ではない。ブラジルの「旧Twitterサービス停止命令」という言論封殺が我が国に飛び火する日

日本も“対岸の火事”ではない。ブラジルの「旧Twitterサービス停止命令」という言論封殺が我が国に飛び火する日 ハリス氏とアメリカ大統領選を戦うトランプ氏との「急接近」で注目を集めるイーロン・マスク氏。そんなマスク氏率いるX(旧Twitter)がブラジル最高裁からサービス停止命令を受けたことが大きく報じられていますが、識者はどう見ているのでしょうか。今回のメルマガ『『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』~時代の本質を知る力を身につけよう~』では『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』等の著作で知られる辻野さんが、事がここに至るまでの一連の流れを詳細に解説。その上で、このような動きは日本にとっても対岸の火事ではないとの警告を発しています。※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:イーロン・マスクとブラジルの判事が対決中 プロフィール:辻野晃一郎(つじの・こういちろう)福岡県生まれ新潟県育ち。84年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了しソニーに入社。88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、...
現代のロシア

「プーチンの核」がひたひた迫ってきた…どうする、アメリカ!?

「プーチンの核」がひたひた迫ってきた…どうする、アメリカ!? ロシアの「核ドクトリン」 2024年9月1日付のロシアの「タス通信」は、気になる記事を配信した。その出だしを翻訳すると、つぎのようになる。 「ロシアは、特別軍事作戦(SMO)に関連して、最近の紛争と欧米の行動の分析に基づいて核ドクトリンを変更する。セルゲイ・リャブコフ外務次官がタス通信に語った」 要は、ロシア側のSMO、すなわちウクライナ戦争における最近のウクライナ軍によるロシア領への奇襲攻撃や、相次ぐ無人機攻撃などから、核兵器使用の条件を引き下げるということだ。 Photo by gettyimages 核ドクトリンとは、ロシアが核兵器を使用する原則が示されたもので、現在は2020年6月2日付の大統領令によって承認された「核抑止力分野におけるロシア連邦の国家政策の基礎」にある条件が適用されている。 第19項に書かれた、その使用条件は、 (1)ロシア連邦および(または)その同盟国の領土を攻撃する弾道ミサイルの発射に関する信頼できる情報の受領、 (2)敵がロシア連邦および(または)その同盟国の領土で核兵器やその他の大量破壊兵器...
現代のロシア

ロシアの冤罪

ロシアの冤罪 ロシアの「極悪さ」の象徴とされるものの一つに、国際刑事裁判所(ICC)が2023年3月にプーチン露大統領を人道上の罪で逮捕請求した件がある。プーチンがロシアの軍など当局に命じて、ウクライナで占領した地域から人々(子供たち)を拉致してロシアに連れ去った、とICCは断罪している。(Defendant : Vladimir Vladimirovich Putin) それはひどい、と米欧日の人々は思っている。だが、プーチンやロシアの担当者たちが、どのように子供を拉致したのかという具体的な点になると、急に話が曖昧になる。ICCが発表した逮捕状は罪状について「ウクライナの占領地から人々・子供たちを違法にロシアに移動させた」としか書いていない。ICCは逮捕状を発表しないことも多く、自分が起訴・逮捕請求されていることを知らない人が、ICC加盟国に行った途端に逮捕されたりする。プーチンは、ICCに逮捕状を発表してもらっただけありがたいと思え、頭が高い、というわけだ。だが、逮捕状だけでは何がなんだかわからない。(17 March 2023: ICC Judges Issue Arrest W...
現代のロシア

東方経済フォーラム:今週、西側主要メディアで最も報道されなかった国際イベントかもしれない

東方経済フォーラム:今週、西側主要メディアで最も報道されなかった国際イベントかもしれない 今週初めのウラジミール・プーチン大統領のモンゴル公式訪問は、米国と欧州のメディアの注目を集めた。BBC や、おそらく他の放送局も、ロシア大統領を歓迎する儀仗隊のビデオクリップを放映した。しかし、報道のほとんどが、訪問の非常に特定の側面に向けられていた。それは、ウラジミール・プーチン大統領が国際刑事裁判所 (ICC) の加盟国を訪問するのはこれが初めてだったということだ。同裁判所は、ウクライナ当局が占領下のウクライナ国内の自宅からロシア内陸部へのウクライナの子供たちの強制送還と称する事件について、同大統領が責任があると判決を下し、1 年前に国際逮捕令状を発行していた。 プーチンに対する告発の詳細には立ち入らないが、告発は虚偽で名誉を傷つけるものだと言うしかない。なぜなら、関係する子供たちは、孤児であろうとなかろうと、戦闘地域に親の監督なしに残されたからだ。彼らは自分の安全のために一時的に別の場所に移された。ICC の審理全体は、米国による国際機関の操作と濫用の典型的な事例であり、このような機関の信用...