日本人の世界観伊勢の神宮が示す理想の生き方
そこは神々と自然と人が支え合う、物心豊かな共同体。伊勢の神宮が示す理想の生き方■1.伊勢神宮の「自給自足経済」 伊勢の神宮に参拝すると、参道を囲むうっそうとした巨木に太古の自然を感じます。しかし、実はこれは伊勢神宮の森のごくごく一部だそうです。参拝者が訪れるのは約7ヘクタールの宮域ですが、森全体はその800倍近く、総面積5500ヘクタール、東京ドーム1200個分、世田谷区とほぼ同じ面積の深い森が広がっているのです。 この深い森と、その中を流れる五十鈴川、そして五十鈴川が伊勢湾に流れ込む二見浦、それらのごく一部に農林水産業のすべての要素があり、伊勢神宮の「自給自足経済」が実現されています。 伊勢神宮で長らく神事に携わり、神宮徴古館・農業館・せんぐう館の館長を歴任された吉川竜実氏は、その様子をこう説明されています。__________ 稲作用の田が神宮神田(しんでん)、野菜や果樹が育つ畑が神宮御園(みその)。ここで収穫された農産物は、毎日二回おこなわれる日別朝夕大御饌祭(ひごと・あさゆう・おおみけさい)をはじめとする日々の神事の際の神饌(しんせん、神さまの食事)となります。・・・栄養分たっ...
