
4月の満月「ピンクムーン」を眺めよう 意味や由来は?

4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれています。いかにも春を感じるネーミングですね。この記事では、なぜ4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれるのか、由来や意味、そして満月の効果や天気、天体観測の注意点などもお伝えします。
ピンクムーンとは?意味や由来について

約29.5日のサイクルで見られる満月。見上げて眺めていると、何か不思議な力を感じられるような気がします。そんな満月には、アメリカの農事暦では、月ごとの満月にそれぞれ名前がつけられています。これらの名称は、アメリカ先住民が、満月に独自の名前をつけることで、季節の移り変わりを捉えていた伝統に由来するものです。また、それぞれの満月名は、その月の満月を含む1か月の呼称にも用いられていたとされます。
4月の満月は「ピンクムーン」と呼ばれています。とはいっても、月がピンク色に見えるわけではありません。4月の満月が「ピンクムーン」と呼ばれるようになった理由は、北アメリカが主な原産地のフロックス(phlox)の花の色に由来すると言われています。フロックスとは、ハナシノブ科フロックス属の多年草の事で、ひとつの茎に小さな花がたくさん集まって扇状に咲くのが特徴としてあげられます。フロックスの種類には、ピンク色や紅色、白色などの花を咲かせるキキョウナデシコやシバザクラなどおよそ60種類以上もあり、これらが春になって開花する花の色から名付けられたと言われています
またピンクムーンには、様々な説があり、具体的な根拠は不明ですが、その名前からなのか、恋愛運に効果があると言われているそうです。その他にも「結婚運」や「家庭円満」、「恋愛成就」などにも効果があるとか。スマホの待ち受け画面をピンクムーンにするというおまじないもあるようです。満月には神秘的なパワーがあるとも言われていますので、満月の日に願いごとをするのも良いかもしれません。
2025年のピンクムーンはいつ見える?
今年(2025)の「ピンクムーン」は4月13日で、満月になる時刻は午前9時22分です。月は沈んでいる時間帯のため、ちょうどその時間に観測することは難しいですが、前日の夜や当日の夜も、ほぼまんまるの月を眺めることができそうです。
なお、今年の「ピンクムーン」は、2025年の満月としては、地球から最も遠く離れた位置で起こるため、今年の満月の中で最も小さく見える「マイクロムーン」となります。今年最も地球に近い位置で起こる11月5日の満月(スーパームーン)と比べ、視直径が約12パーセント小さく、面積は約23パーセント少なくなります。4月に起こる「ピンクムーン」では、いつもの満月と比較して、大きさや明るさの違いが感じられるかどうかもお楽しみください。
観測にあたっては、天気予報や星空指数も参考にするとよいでしょう。
月の暦が存在する理由としては、月が平均約29.5日のサイクルで「新月→上弦→満月→下弦→新月」という満ち欠けを繰り返していることが挙げられます。月の満ち欠けは、月と太陽との位置関係の変化にともない、太陽に照らされて光って見える部分が変わるために起こるものです。太陽と月が180度離れたとき、満月となります。
月の満ち欠けのサイクルに当てはめれば、今後の満月の日時も予測可能です。次項では、2025年のピンクムーン以外の満月の日時を紹介します。
ピンクムーン以外の満月名は?2025年の満月日時もまとめて紹介

4月の「ピンクムーン」以外にも満月には英語圏で様々な呼び名があります。2月は「スノームーン」、6月は「ストロベリームーン」などと月ごとに呼び方が変わります。
■2025年 各月の満月とその名称
ウルフムーン 1月14日(火) 7:28頃
スノームーン 2月12日(水) 22:54頃
ワームムーン 3月14日(金)15:55頃
ピンクムーン 4月13日(日) 9:23頃
フラワームーン 5月13日(火) 1:56頃
ストロベリームーン 6月11日(水) 16:44頃
バックムーン 7月11日(金) 5:37頃
スタージョンムーン 8月9日(土) 16:56頃
コーンムーン 9月8日(月) 3:09頃
ハンターズムーン 10月7日(火) 12:48頃
ビーバームーン 11月5日(水) 22:20頃
コールドムーン 12月5日(金) 8:15頃
5月はフラワームーン、6月はストロベリームーンなど、かわいらしい名前もあります。このような呼び名を思い出しながら、月を眺めてみるのも楽しいかもしれませんね。
ちなみに、2025年の地球から最も近い満月、スーパームーンは11月5日のビーバームーンとなります。
春の天体観測の注意点
満月を観測する際の注意点です。冬は空気が澄んでいるため、晴れていると月がくっきり見えることが多いです。しかし、春の空は、黄砂、花粉などで大気の透明度が低くなります。そのため、空がかすんだように月がぼんやりとしたり、星が見えにくくなったりすることもあります。ただ、それも幻想的に感じられますね。
また満月になる4月の中旬は、例えば東京では、日中は20℃前後の暖かさで薄着で上着なしでも過ごせるほどですが、夜は10℃くらいまで下がり、朝晩はグッと冷えてきます。夜間の観測はジャケットなど羽織るものが欠かせません。暖かい服装で観測をお楽しみください。
まとめ
4月の満月は、アメリカの農事歴でピンクムーンと呼ばれています。2025年のピンクムーン(満月)が観測できるのは、4月13日午前9時22分です。朝の時間帯のため、前日の夜や当日の夜に、ほぼまんまるの月を眺めてみるのが良さそうです。天体観測の際は、tenki.jpで天気予報や星空指数も参考にして楽しんでみてくださいね!
<参考>
*アストロアーツ https://www.astroarts.co.jp/phenomena/2025/04/index-j.shtml
コメント