24節気の健康と食養:白露から秋分まで

健康

立秋以降、体は秋モードに変化しています。その秋は、五臓では肺の季節。肺が活動的になります。その肺が好む味が辛味です。
この時期、まだまだ暑いですが、辛味が利いた熱いカレーライスを食べるのもいいです。汗をかくほどに熱いカレーライスは、冷えた胃を温めてもくれますから、初秋の料理としては効果的です。そして、料理には意識的に唐辛子を振っていただきたいです。

24節気の健康と食養:白露から秋分まで - 薬屋のおやじのボヤキ
24節気の健康と食養:白露から秋分まで24節気を約5日ずつ3区分した「七十二候」というものがあり、気象の動きや動植物の変化を知らせています。「略本暦」に掲載された七十二候で、本節気は次のとおり。白露初候草露白(くさのつゆしろし)草に降りた露が白く光る次候鶺鴒鳴(せきれいなく)鶺鴒(せきれい)が鳴き始める末候玄鳥去(つばめさる)燕が南へ帰って行く処暑の次にやってくる24節気が白露で、毎年9月7、8日頃(2024年は9月7日)になります。大気が冷えてきて露が多くでき、白色となることから、白露と呼ばれます。残暑を感ずることは大幅に減り、乾いた涼しい風が吹き、秋になったことを実感できるようになります。また、白露から秋分にかけて夜は一晩ごとに涼しくなるとも言われ、本格的な秋の訪れを感ずるようになります。この時期にな...24節気の健康と食養:白露から秋分まで

24節気の健康と食養:白露から秋分まで

 24節気を約5日ずつ3区分した「七十二候」というものがあり、気象の動きや動植物の変化を知らせています。「略本暦」に掲載された七十二候で、本節気は次のとおり。
 白露 初候 草露白(くさの つゆ しろし)草に降りた露が白く光る
    次候 鶺鴒鳴(せきれい なく)鶺鴒(せきれい)が鳴き始める
    末候 玄鳥去(つばめ さる)燕が南へ帰って行く

 処暑の次にやってくる24節気が白露で、毎年9月7、8日頃(2024年は9月7日)になります。大気が冷えてきて露が多くでき、白色となることから、白露と呼ばれます。
 残暑を感ずることは大幅に減り、乾いた涼しい風が吹き、秋になったことを実感できるようになります。また、白露から秋分にかけて夜は一晩ごとに涼しくなるとも言われ、本格的な秋の訪れを感ずるようになります。

 この時期になりますと、時に朝晩の急な冷え込みがありますから、風邪や下痢から身を護るため、身体を露出した服装は避けたほうがいいことになりましょう。
 一方で、日中は35℃を超えるような猛暑日もあり、今年はその傾向が強いようで、熱中症対策もおろそかにできません。→熱中症と夏ばての原因は一緒(三宅薬品・生涯現役新聞N0.295)
 そうした日には、まだまだ冷たい物が欲しくなることが多いです。冷蔵庫で冷やし過ぎた飲食物の摂取は、再々記事にしていますが、「冷たい物中毒」の恐れがあり、要注意です。暑いときは暖かいお湯がおすすめなのは当店新聞で解説したとおりです。→ 暑い時期はお湯を飲むべし(三宅薬品発行の生涯現役新聞N0.271)

 さて、朝晩の涼しさを感ずると同時に、体のけだるさを感ずるようになることがあります。これが本来の「夏バテ」ですが、最近は「秋バテ」と呼ばれることが多くなりました。その対処の仕方は「夏バテ? 秋バテ?(三宅薬品・生涯現役新聞N0.331)」で解説しましたが、ミネラル不足が原因であることも多いです。

 ミネラルの補給には、まずもって緑黄色野菜や小魚を丸ごといただくということが重要です。前回(処暑)紹介しました、そろそろ旬になる魚、秋刀魚(サンマ)が白露の頃から本格的に出回ります。スタミナ食にもなるサンマですから、この時期大いに食していただきたいですし、新鮮なものであれば、はらわた、これはミネラルたっぷりですから、これも食べていただきたいです。ところで、サンマはここ何年か不漁続きで、今年は初水揚げで豊漁だったもの沖合の魚群分布は昨年より少ない見込みとのことで、今年も期待できず残念です。
 なお、市場に出回る野菜は昔に比べてミネラルが随分と減っていますから、夏バテした方は総合ミネラル剤をお飲みになることをおすすめします。

 涼しさの訪れとともに食欲もだんだん出てきます。食欲の秋の到来です。
 前回(処暑)紹介しましたが、野菜では立秋以降が旬となるカボチャが一押しです。保存が利き、栄養価が高いですから、大いに食していただきたいです。
 それ以外の野菜となると、皆、夏野菜の類となりますが、ピーマンやシシトウがピークとなります。これも前回説明しましたが、秋には辛味の食材を大いに食していただきたいですから、ピリッと辛いシシトウなどが求められます。

 果物も夏物の晩生のものとなりますが、この時期に多く出回るものがあります。
 梨は旬が続いており、食味は寒性で、体を冷やしますから、食べすぎには注意したいですが、体を潤してくれますから、この時期の食後のフルーツに最適でしょう。
 イチジクは旬が長く、秋果の最盛期となり、まだ多く出回っています。女性ホルモン様成分を含むことから更年期障害にいいですし、食物繊維は不溶性と水溶性の両方ともたっぷり含まれ便秘にいいです。一言で申せば「女性保健薬、それはイチジク」なのです。

 海産物では、秋刀魚(サンマ)の他にカツオがあります。三陸沖で捕れる戻りカツオが旬となります。北の豊かなプランクトンを食べて肥え、脂がのっていて美味しいです。カツオのタタキが一般的ですが、薬味をたっぷり添えたいです。刻みネギ、ミョウガ、青シソに、おろしショウガとおろしニンニクです。具沢山といわれるほどに薬味をたっぷり添えると、美味しくもあり、野菜もたっぷり摂取できるというものです。うちでは、こうした食べ方をしています。

 またまた前回の繰り返しになりますが、立秋以降、体は秋モードに変化しています。その秋は、五臓では肺の季節。肺が活動的になります。その肺が好む味が辛味です。詳しくは「立秋は秋の入り、五味を上手に秋食に取り入れましょう。まずは辛味が重要です。」をご覧ください。
 この時期、まだまだ暑いですが、辛味が利いた熱いカレーライスを食べるのもいいです。汗をかくほどに熱いカレーライスは、冷えた胃を温めてもくれますから、初秋の料理としては効果的です。そして、料理には意識的に唐辛子を振っていただきたいです。

 次回は、「秋分」(9月23日頃)からの健康と食養です。

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました