現代の米国

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ハーバード大学から留学生追放 アメリカの研究力が一気に下がる

ハーバード大学から留学生追放 アメリカの研究力が一気に下がるハーバード大学にある創設初期の献金者John Harvard の肖像(写真:ロイター/アフロ)5月22日、トランプ政権はハーバード大学に対して「留学生受け入れ認定資格を取り消す」と発表した。同大学の外国人留学生の国別割合では中国人が最も多く、21%を占めている。一方、アメリカ国立科学財団は<国際的なSTEM人材は米国経済の活性化に不可欠>という2022年のレポートの中で、「外国人留学のうち約4分の3の科学・工学博士が卒業後アメリカに残り、外国生まれの博士レベルの人材がアメリカの科学・工学人材力の45%を占めている」と書いている(STEM=Science + Technology + Engineering + Mathematics)。これはハーバード大学に限ったことではない。そうでなくともイギリスのネイチャーの調査による研究力ランキングで、アメリカは2位に下がり、中国が1位になり、科学技術研究力においてアメリカが「あの中国」に追い抜かれている(詳細は拙著『米中新産業WAR』の【第六章 研究人材でも世界トップをいく中国】)。ま...
現代の米国

トランプ大統領、国家安全保障会議内の「ディープステート」を「骨抜き」に―メディア

トランプ大統領、国家安全保障会議内の「ディープステート」を「骨抜き」に―メディア組織再編に関係する関係者は金曜日、100人以上の職員が突然解雇されたと述べた。ファイル写真©  Anna Moneymaker / Getty Imagesトランプ政権は国家安全保障会議(NSC)の抜本的な改革に着手し、報道によると100人以上の職員を休職させ、この強力な諮問・調整機関の職員を大幅に削減した。ホワイトハウス筋の1人はこれを「ディープステート(国家権力の根絶)」に向けた取り組みと表現した。金曜日の複数の報道によると、ウクライナ、イラン、インド太平洋といった世界の主要な紛争地域を担当する職員を含む、ほぼ全ての国家安全保障会議(NSC)の部局の職員が、ほとんど事前の通知なく解雇されたことが確認された。CNNとロイターによると、職員は金曜日の午後遅くにメールを受け取り、30分以内に机を片付けるよう指示されたという。政権当局者はアクシオスに対し、この組織再編は官僚の干渉を減らし、外交政策の意思決定を政府の最高レベルに集中させることを目的とした戦略的転換であり、国家安全保障担当大統領補佐官代行も兼任する...
現代の世界各国

「米国の圧倒的な優位の時代は終わった」―ヴァンス

「米国の圧倒的な優位の時代は終わった」―ヴァンス米国副大統領は、中国やロシアのようなライバルが今や主要分野でアメリカの力に挑戦していると述べた。2025年5月23日、メリーランド州アナポリスで行われた2025年海軍兵学校の卒業式・委任式で演説するJ・D・ヴァンス米副大統領。 ©  Getty Images / Kayla Bartkowski米国のJ・D・バンス副大統領は金曜日、ロシア、中国、その他の国々との競争が激化し、ワシントンが圧倒的な世界支配を誇った時代は終わったと述べた。メリーランド州アナポリスの海軍兵学校で卒業生たちに演説したヴァンス氏は、冷戦後、米国の指導者たちは「アメリカの優位性」は確実だと考えていたと述べた。「また、いかなる外国もアメリカ合衆国と競争できるとは考えていなかった」と彼は述べた。ヴァンス氏は、冷戦終結後、米国は空、海、宇宙、サイバー空間においてほぼ誰にも脅かされることのない支配権を享受してきたと述べた。副大統領は、世界の情勢が変化していると警告した。「米国が圧倒的な優位に立っていた時代は終わった。今日、中国、ロシア、そしてその他の国々は、周波数帯から低軌道...
現代の世界各国

ケネディ米厚生長官、諸国に「WHO脱退」呼び掛け

ケネディ米厚生長官、諸国に「WHO脱退」呼び掛けスイス・ジュネーブで開催された世界保健機関(WHO)の総会で、ビデオメッセージを寄せる米国のロバート・F・ケネディ・ジュニア厚生長官(2025年5月20日撮影)。(c)World Health Organization (WHO)/AFP【5月21日 AFP】ロバート・F・ケネディ・ジュニア米厚生長官は20日、世界保健機関(WHO)が肥大化し機能不全に陥ったと非難し、代わりに新たな機関を設立するために他国に「われわれに加わることを検討」するよう求めた。ケネディ氏はWHO総会にビデオメッセージを寄せ、WHOが中国、ジェンダーイデオロギー、製薬業界から過度の影響を受けていると述べた。ドナルド・トランプ米大統領は1月の就任後、1年にわたるWHO脱退に向けた手続きを開始した。米国は伝統的にWHOの最大の資金拠出国であった。米国の脱退と2024年および25年の分担金の支払い拒否により、WHOは財政的に苦境に陥っている。ケネディ氏はビデオメッセージの中で、「WHOは官僚主義の肥大や凝り固まった考え方、利益相反、国際的な権力政治に陥っている」と非難。「...
現代の中国

中国による米国債売却:静かなドル離れ戦略の実行

中国による米国債売却:静かなドル離れ戦略の実行英国が中国に代わり米国債保有量第2位の外国となったというニュースは、世界金融の安定を「揺るがす」ことなく自国通貨の影響力を拡大するというアジアの国の長期政策目標の表れだと経済学者のアラスデア・マクラウド氏は言う。中国の米国債保有量は時間とともに変動しているが、「その背景には、中国は長期的にはドルを廃止したいと考えていることがある」と、独立系有力な金融・信用専門家のマクラウド氏はスプートニクに説明した。「中国は、ASEAN諸国において、貿易においてドルではなく人民元の使用を広めるべく、かなり積極的な動きを見せています。そして、上海協力機構(SOC)加盟国やBRICS諸国にも同様の取り組みが広がるでしょう。」そのため、最近、香港とサウジアラビアに上海黄金取引所の金庫が開設されたことは、貿易における人民元の国際化に向けた重要な一歩です。四半世紀ぶりに中国は米国債保有第2位国ではなくなった「特にトランプ大統領の就任以来、アジアの覇権国である中国とロシアが、資金、資本、政治的影響力、そして商業貿易において西側諸国への依存から距離を置こうとしていること...
現代の世界各国

トランプ関税のせいで世界の79%の国がアメリカより中国に好感 デンマークのシンクタンクが調査

トランプ関税のせいで世界の79%の国がアメリカより中国に好感 デンマークのシンクタンクが調査2025年 中国・中南米カリブ海諸国共同体フォーラムで基調演説をする習近平国家主席(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)トランプ関税が発表されたあとの今年4月9日から23日にかけて、デンマークに根拠地を置くシンクタンク「アライアンス・オブ・デモクラシーズ(Alliance of Democracies=AoD)」(創設者はNATO元理事長)が世界100ヵ国11万1,273人を対象に意識調査を行なった(調査の実施自体はNira Dataに依頼)。そのデータDPI2025が5月12日に発表された。ただし、このリンク先からデータを得るには各自が自分の名前やメールアドレスなどの個人情報を入力しないとならない。そのプロセスを経てデータを入手したところ、世界の79%の国が「アメリカよりも中国に好感を持っている」と回答していることが分かった。DPIとはDemocracy Perception Index(民主認識指標)のことだが、「認識」というのは直訳で、「評価」という言葉を使った方が日本人にはピンとくるかもし...
現代の世界各国

115%の関税引き下げ トランプ最大の誤算は「中国の報復関税」か 日本は?

115%の関税引き下げ トランプ最大の誤算は「中国の報復関税」か 日本は?スイスで米中貿易協議 追加関税の一時引き下げで合意 米側記者会見(写真:ロイター/アフロ)5月12日、米中関税交渉の結果、互いに90日間115%もの関税引き下げを行うという劇的な発表があった。5月7日にトランプ大統領は対中関税145%を引き下げるかと聞かれ「ノー!」と断言し、その2日後の5月9日には「80%まで引き下げるのが適当かもしれない。ベッセント次第だが」と投稿したばかりだ。喧嘩を吹っ掛けた方から引き下げるとは言えないので、ベッセント財務長官のせいにして、その実、トランプは切羽詰まった状況に追い込まれていたものと考えられる。なぜなら5月9日には145%関税を受けた中国貨物船が米国の港に着いており、まさに米国の店に並ぶ商品が全面的に値上げする直前だったからでもある。また、4月23日に米メディアのCBSはウォルマートなどのCEOがトランプ大統領に関税のせいで間もなくスーパーの棚が空になると警告していたと報じている。そうなれば反トランプ運動が爆発するのは目前だった。米国から中国製品を追い出すことなど、できるはずも...
現代の世界各国

サウジ皇太子とトランプ大統領、経済連携協定に署名

サウジ皇太子とトランプ大統領、経済連携協定に署名皇太子はサウジアラビア国民を代表する偉大な人物であると述べた。ムハンマド皇太子、王国は6,000億ドルの投資機会を検討しており、これが10兆ドルに増加することを望んでいると述べた。アラブニュースリヤド:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子とドナルド・トランプ米大統領は火曜日、トランプ大統領の地域訪問中のリヤドで戦略的経済パートナーシップ協定に署名した。このパートナーシップには、エネルギー、鉱業、防衛に関する協定が含まれている。トランプ大統領は火曜日にサウジアラビアに到着し、ガザに関する緊急外交と巨大なビジネス取引を織り交ぜた 「歴史的 」中東ツアーと称した。サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、サウジの首都にあるキング・ハーリド国際空港でエアフォース・ワンから降りたトランプを温かく出迎え、中東歴訪のスタートを切った。その後、両首脳はリヤド空港の大広間に退き、そこでトランプと側近たちは、儀礼的なガンベルトを着用した待機中の係員から伝統的なアラビックコーヒーを振る舞われた。サウジアラビア空軍のF-15が、王国の首都に近づくエ...
現代の日本

対米隷属を続ければ日本の繁栄と安全はない

対米隷属を続ければ日本の繁栄と安全はない 日刊ゲンダイ“kissing my ass.”と嘲弄(4月8日の夕食会)/(C)ロイター第2次大戦以降、日本政府の米国に対する姿勢は、田中角栄内閣時代を除いてほぼ一貫している。それは、米国に隷属していれば、「経済は繁栄する」「軍事上の安全は保たれる」と信じてきた、ということである。もっとも、日米両国間の歴史的な事象を検証すれば、そんなことは決してないのだが、ともかく日本政府、国民はそれを信じて米国隷属の道を選択してきた。石破首相が2月上旬に訪米した際も、この姿勢は変わらず、石破首相はトランプ大統領と密接な関係を築くことができたとアピールした。しかし、トランプ大統領は4月8日の「共和党全国議会委員会の夕食会」という準公式的な場で、こう発言したのだ。「(日本を含む)これらの国々は我々を訪れ、私の尻にキスをしている。彼らは死んでもディール(取引)をしようとして、『何でもします。閣下』と言っている」トランプ関税を巡る日米関税交渉が本格化し、米国は自動車関税に関して交渉に応ずる意思がないことが分かった。すると、石破首相は5月2日、「我々の国益を譲ってまで...
現代の世界各国

トランプの「ウクライナ植民地計画」をなぜゼレンスキーは容認したのか?

トランプの「ウクライナ植民地計画」をなぜゼレンスキーは容認したのか?秘密裏に結ばれた2つの協定多くの西側メディアは4月30日に、米国とウクライナが、ウクライナの鉱物資源、石油、ガス、その他の天然資源への共同投資を確立するための協定に署名したと報道した。しかし、この裏で、秘密裏に本協定とは別に二つの協定が結ばれていたことに注意を払った西側メディアは少ない。Photo by gettyimages唯一、4月30日付の米政治メディアPoliticoは気になる情報を紹介している。それは、ウクライナ側が主要な経済協定と二つの技術的なサイド・アグリーメントへの署名を渋っていたという話だ。「米国政府関係者は、ウクライナが土壇場でいくつかの変更を要求し、米国財務省が強硬手段をとった後、双方が三つの協定すべてに署名したことを確認した」と記されている。このなかの本協定だけが部分的に明らかにされたというのである。情報操作にだまされるなここまで知っていれば、協定に署名した当事者のユリヤ・スヴィリデンコ第一副首相兼経済相が4月30日に情報発信した内容に「大嘘」が含まれているであろうことが容易に想像できる。彼女は...
現代の世界各国

膨大な海外米軍基地が示す戦後体制 習近平は貿易で世界制覇を狙っている

膨大な海外米軍基地が示す戦後体制 習近平は貿易で世界制覇を狙っている米国防総省(写真:ロイター/アフロ)米国の海外軍事基地の数え方にはさまざまあり分類の仕方によって違うが、「128ヵ所」という数え方と「562ヵ所」という数え方がある。いずれにしても地球上で米軍だけが突出して多く、中国はジブチ「1ヵ所」しか持っていない。 したがって中国による「軍事的世界制覇」はあり得ないと考えるのが妥当だろう。その代わりに中国は貿易で世界を制覇しようとしている。トランプ大統領がまるで「世界の王様」気取りで全世界を相手取って関税喧嘩を吹っ掛けられるのは、この米軍基地が世界を制覇しているからだ。本稿の図表1(米中の海外軍事基地マップ)をご覧になると、海外米軍基地による世界制覇は、第二次世界大戦への処罰であり、「日本、ドイツ、イタリア」という三国同盟、特に「日本とドイツ」をアメリカは今も監視し続けていることが見えてくる。戦後80年経った今もなお、世界は第二次世界大戦の「米国による戦後支配体制」で動いているというのは驚くべき事実だ。地球上で戦争が絶えないのも、基本的にそのせいだと言っていいだろう。一方、東南アジ...
現代の世界各国

トランプ関税とイーロン・マスクが、アフリカを中国にいっそう近づけた

トランプ関税とイーロン・マスクが、アフリカを中国にいっそう近づけた米総合格闘技を観戦するトランプ大統領とイーロン・マスク氏(写真:Imagn/ロイター/アフロ)中国は建国以来、アフリカとの関係を重んじ、緊密度を深めてきた。そこにトランプ1.0の時の2018年にトランプ大統領がアフリカを「肥だめ」呼ばわりして完全に中国の方にアフリカを押しやっている。トランプ2.0ではトランプ関税と、意外なことに、イーロン・マスクの存在がアフリカを徹底して中国に近づける役割を果たしてしまった。その現状分析と謎解きをしたい。◆イーロン・マスクとトランプがアフリカでGDP最大の南アフリカを怒らせたトランプ大統領はトランプ1.0の2018年にアフリカ諸国を「肥だめ」呼ばわりしたことは周知のことだと思う。念のためBBC日本語ニュースの<トランプ大統領、禁句使い中米やアフリカの移民罵倒>をご紹介しておきたい。すると、毎年北京で開かれている「中非(中国・アフリカ)協力フォーラム」で、アフリカ諸国の首脳が人民大会堂で一堂に会し、習近平国家主席のスピーチが終わると割れんばかりの拍手とスタンディングオベーションがくり広げら...
現代の中国

トランプ関税はEUを中国に近づけた アメリカなしの世界貿易新秩序形成か?

トランプ関税はEUを中国に近づけた アメリカなしの世界貿易新秩序形成か?訪中した仏大統領と欧州委員長が習近平国家主席と会談(2023年)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)習近平国家主席にとってEUとの投資協定である「中欧投資協定」は長いこと悲願だった。しかしバイデン政権の介入や中国の安価なEVの「津波」によって挫折し、EUは2024年10月にEVに関する対中関税を決定。両者の関係は冷え込んでいた。ところが「トランプ関税」がEUにも圧し掛かってきたことによってEUの対中姿勢は一転。EVに対する対中関税を撤廃し、価格協定で折り合う方向に動き始めた。実は2021年にEUがウイグル問題で中国の官員を制裁し、中国がEU官員を報復制裁することで中欧投資協定が凍結されていたのだが、中国はその報復制裁を解除すると言い出したこともあり、習近平宿願の「中欧投資協定」が復活しつつある。トランプ関税は中国と東南アジアの緊密度を強化する役割をしただけでなく、EUに近づけたことになる。その結果、「アメリカなしでの世界貿易新秩序」が形成しつつあるのを見逃してはならない。◆トランプ相互関税直後、欧州委員会委員長が中...
現代の米国

トランプ大統領の外交政策が無秩序ではなく計算されたものである理由

ドミトリー・トレーニン:トランプ大統領の外交政策が無秩序ではなく計算されたものである理由アメリカの新たな現実主義はロシアとの平和と中国への注力を意味するドミトリー・トレーニン氏 (高等経済学院研究教授、世界経済・国際関係研究所主任研究員)。ロシア国際問題評議会(RIAC)メンバーでもある。ドナルド・トランプ米大統領は2025年4月25日、ワシントンD.C.でホワイトハウスを出発する際に記者会見を行った。 ©  Getty Images / Getty Imagesドナルド・トランプ氏の第二期大統領就任から100日間、彼を革命家と評する論評が相次いだ。確かに、彼の行動のスピード、圧力、そして決意は目を見張るものがある。しかし、この見方は表面的なものだ。トランプ氏はアメリカ国家や社会の基盤を解体しようとしているわけではない。むしろ、リベラルエリートが遥か昔にユートピア的な国際主義へと転向させた、グローバリズム以前の共和国の復活を目指しているのだ。この意味で、トランプ氏は革命家ではなく、反革命家、つまりリベラル時代の行き過ぎを覆そうと決意したイデオロギー修正主義者なのだ。国内では、トランプ大...
現代の日本

トランプ圧力のおかげで脱米国経済依存が加速。日本が新・国際秩序の柱となる可能性=斎藤満

トランプ圧力のおかげで脱米国経済依存が加速。日本が新・国際秩序の柱となる可能性=斎藤満トランプ政権が永続することはないにせよ、今後も最大で4年弱トランプのアメリカ第一主義と付き合うことになります。経済がこれに飲み込まれないよう、脱米国経済化を進める必要があります。トランプ関税が米国の鎖国化、経済の衰退を招くとすれば、日本としては米国経済に多くを依存しない経済を作る必要があります。その場合、国内需要を拡大する道と、米国以外の国々との間で貿易の自由化を進める2つの道があります。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)トランプ戦略を利用した内需拡大策24日にワシントンで行われた日米財務相会談では、トップ・アジェンダが円安修正、ついで消費税となりました。トランプ政権の優先順位がここにあり、日本は円高シフトのための日銀利上げ、消費税の引き下げが最重要な交渉カードになります。これに農産物市場の開放、自動車の規制緩和などが続きます。これまで日本経済を支えてきた輸出が、最大のマーケットである米国向けで制約が強まるならば、そして円安が円高に転換するならば、日本経済の構造自体を輸出依存型から内需主導型に変え...
現代の米国

なぜトランプ支持は激減しない?強制送還、経済不安、中国禁輸でも「動じない層」の正体=高島康司

なぜトランプ支持は激減しない?強制送還、経済不安、中国禁輸でも「動じない層」の正体=高島康司米国内で広がっているパニックを紹介する。しかし、それにもかかわらず米国内でトランプの支持率は思ったほど下がっていない。その理由を福音派のメンタリティーから探る。(『 未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 』高島康司)米国に広がる不安とパニックトランプ政権下のアメリカでは、大きな混乱とパニックが広まっている。トランプが大統領に就任してから、とにかく毎日のように大きな出来事が起こっており、それにアメリカ国民は翻弄されている。いくつか際だった動きを紹介しよう。日本ではまったく報道されていないものが多い。強制送還のパニック4月12日、ホワイトハウスはアメリカ合衆国の新しい連邦規則を発表した。30日を越えて米国内に滞在する予定のある外国出身者は、事前に連邦政府への登録を義務づけた。ちなみに観光ビザでアメリカに入国した場合、滞在期間は最大で6カ月である。90日以内であれば、ビザの申請は必要はない。新しい連邦規定は、既存の観光ビザの規定よりもはるかに厳しい。第二次世界大戦時の「外国人登録法」をモデルにし...
現代の米国

米貿易赤字は貿易相手国のせいだろうか? 米ドル基軸と製造業空洞化

米貿易赤字は貿易相手国のせいだろうか? 米ドル基軸と製造業空洞化色々な種類の米ドル紙幣(写真:beauty_box/イメージマート)トランプ大統領は黒字の対米貿易国すべてが米国に貿易赤字をもたらしたとして4月2日に相互関税を課すと発表した。報復関税を宣言した国・地域には厳罰が待っているとしたにもかかわらず、中国が報復関税をかけてきたため、今ではあたかも米中関税合戦の様相を呈しているが、トランプ関税は同盟国をも含めたすべての対米貿易黒字国を相手にしているので、決して中国にターゲットを絞ったものではない。しかし、米国の貿易赤字は、そもそも貿易相手国のせいだろうか?相手が悪いのだろうか?2018年10月9日、すなわちトランプ1.0時代だった時に、FRB(Federal Reserve Board,連邦準備制度理事会)の構成銀行の一つであるセントルイス連邦準備銀行はすでに<米国の貿易赤字の根源を理解する>の中で、「現在の国際通貨システム(米ドル基軸)は、米国における永続的な貿易赤字の根本的な原因である」と断言している。また今年4月12日に、ポルトガルのブルーノ・マサンイス(哲学者、政治家)は、...
現代の米国

WHで現実を直視する勢力とネオコンが抱いている幻影にしがみつく勢力が対立

WHで現実を直視する勢力とネオコンが抱いている幻影にしがみつく勢力が対立 チャーリー・カーク・ショーに出演したJDバンス副大統領はホストのカークに対し、戦争の長期化がウクライナを勝利に導き、ロシアを崩壊させるという有力メディアの主張を否定した。そうしたメディアの中には、現在の状況が数年続けばロシアは崩壊し、ウクライナは領土を取り戻し、すべてが戦争前の状態に戻るという考えが広まっているが、それは現実と乖離しているとしている。これは事実だ。戦争がこれから数年続けば何百万人が命を落とし、核戦争へとエスカレートする恐れがあるともバンスは語っている。 それに対し、ドナルド・トランプ大統領のウクライナ担当特使を務めているキース・ケロッグ退役中将はロシア経済が脆弱だと認識、アメリカの「制裁」に屈すると考え、またウクライナでの戦闘は膠着状態にあり、ロシア軍は継続が困難なほど多くの死傷者を出していると信じているようだ。そこでロシア政府はアメリカが要求する停戦条件を簡単に呑むとケロッグは考え、大統領を説得した。 ケロッグの判断は間違っていたのだが、ウラジミル・プーチン露大統領と長時間にわたる会談を3度行っ...
現代の世界各国

【停戦案をスッパ抜く!】米国はクリミア放棄を通告、どうするゼレンスキー?

【停戦案をスッパ抜く!】米国はクリミア放棄を通告、どうするゼレンスキー?ウクライナ戦争の停戦・和平をめぐって大詰めを迎えている。ロイター通信は、4月25日、戦争終結のための提案を記した2つの文書を報道した。米国が17日、パリでの会合で、スティーブ・ウィトコフ特別代表が提示した枠組みおよび23日、外相級から格下げされたロンドンでの会談の後、ウクライナと欧州諸国の代表が米国に手渡した回答案である。ここでは、この二つの案を紹介しながら、戦争継続か、停戦合意を受け入れるかの土壇場に置かれた、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の現状について分析する。ウラジーミル・プーチンを描いたカーニバルのプラットフォーム(デュッセルドルフ、2024年2月12日)。 写真:Christopher Neundorf / EPA(出所)米国はクリミア半島のロシア支配を承認米国案では、恒久的停戦が前提とされており、ウクライナの安全保障として、(1)ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)への加盟をめざさない、(2)ウクライナは欧州連合(EU)加盟をめざす可能性がある――という項目があり、安全保障の保証国と...
現代の世界各国

ドナルド・トランプとイーロン・マスクの関係はどうなるか

ドナルド・トランプとイーロン・マスクの関係はどうなるか 古村治彦です。※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になります。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。『トランプの電撃作戦』←青い部分をクリックするとアマゾンのページに行きます。 今回は、興味深い論稿をご紹介する。民主党系のストラティジストが書いた文章で、内容は、イーロン・マスクが行っている政府効率化(連邦政府職員の削減、連邦政府機関の一部の閉鎖、予算の削減)がトランプと支持者たちを離間させるというものだ。論稿の著者ブラッド・バノンは「マスクはトランプのスケープゴートにされる可能性がある。民主党は、トランプを弱体化させることが最終目標であり、マスクを攻撃することではないと認識すべきである」と主張している。失業保険や生活保護など、連邦政府の予算が入っている福祉制度や労働対策制度を利用している低所得者層にとって、連邦政府の予算削減は生活に直結する大問題だ。これまでにブログで何度も書いているが、トランプは、アメリカの貧乏白人、白人労働者たちの支持を受けて、彼らの代表として、既存の政治...