第8回東方経済フォーラム
2023年9月10日~13日「第8回東方経済フォーラム」 (EEF: Eastern Economic Forum) がウラジオストク極東連邦大学 (FEFU: Far Eastern Federal University) のキャンパスで開催されました。
ロシアで多数開催される経済フォーラムは、ロシアへの投資を促すためのもので、政治的な内容の国際会議ではありません。
会議終了後にはその成果が数字で発表されるのが通例であり、以下に第8回東方経済フォーラムの成果について伝えています。
「今回の第8回東方経済フォーラムの枠内で、373件の投資契約が結ばれ、その総額は3兆8,180億ルーブルに上った。極東連邦管区大統領全権代表のYu.トルトネフが明らかにした。ただしトルトネフは、「3.8兆ルーブルの投資契約すべての実現を政府が保証するものではない」と述べ、実現する割合は70%程度であるとの見方を示した。なお、今回の会議参加者は、62ヵ国から、7,000人だった。
前回の第7回東方経済フォーラムでは、290件、3兆2,700億ルーブルの投資契約が調印された。参加者は68ヵ国から約7,000人だった。」
世界の潮流、動向の現実を直視し、事実から目を逸らさず、しっかり捉えることが必要
日本のマスコミは、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が訪ロし、ウクライナ侵攻中のロシアと軍事協力の会談をする・・・と言った内容ばかりが報道され、肝心のフォーラムの内容やプーチン大統領、ロシアの意図などを全く伝えていません。
プーチン大統領の演説内容やフォーラムの内容と日本のマスコミ報道は、180度違っています。
まるで、映画マトリックスの世界のように感じます。日本人は頭にコードをつなげられて、仮想現実を見せられているのでしょうか?
日本政府、官僚、学者やコメンテーターが何と言おうが、全マスコミがフェイクニュースやバイアスのかかった情報を24時間垂れ流そうが、世界の潮流や動向を変えることも止めることもできません。
世界の潮流、動向の現実を直視し、事実から目を逸らさず、しっかり捉えることが必要です。
(9/13更新)東方経済フォーラムにて
東方経済フォーラムにて
プーチン大統領演説要約
西側諸国は
自らが作り上げた貿易と金融の結びつきのシステムを
自らの手で破壊している。
外圧に屈せず、自国の国益に従う国家がますます増えている。
アジア太平洋諸国との貿易高は
昨年13.7%増加し今年上半期にはさらに18.3%増加した。
ロシアにとっての極東の役割は特別に大きい。
極東地域の先進的発展は21世紀全体における
ロシアの絶対的優先課題である。
極東の投資動態は全ロシアの3倍のスピード。
地質調査計画に極東とシベリアの地下資源の調査を
盛り込むよう閣僚会議に指示した。
極東連邦管区のほとんどの地域は依然として
エネルギー容量の不足に直面しており、
これは問題であり、この部門の大規模な更新が必要である。
シベリアの電力とサハリン・ハバロフスク・ウラジオストクの
ガスパイプラインを連結し単一のシステムに含めるべき。
北極圏でのLNG生産は2030年までに3倍になるはずだ。
ロシアに資本を投下する方が確実で良い。
私達は資本に何が起こっているかを見ている。
同じ轍を二度踏むな。
ロシアは
シベリアと極東を通って太平洋まで高速自動車道を建設する。
————
東方経済フォーラム
プ~さん発言抜粋その2
合法的に稼いだロシアの金を差し押さえる事に
西側は限度を越えている…
ドル決済を制限した事で、
全ての国が自国通貨での決済を考え、
貯蓄を米国以外の通貨で保有するようになり
西側諸国への信頼が損なわれている。
ロシアは既に凍結された外貨準備金の2倍を稼いだ。
今日、商品供給の物流チェーンは実質的に回復した。
ロシアで働く事がより信頼できる事を認識させる為に、
我々はビジネスと合意に達する必要がある。
東方経済フォーラム
発言抜粋その3
プ~さん
米国は
同盟国やパートナーを粉砕している。
彼らには友人などおらず自分達の利益しか考えていない。
役人は絶対に国産車に乗るべきだ。
政府はガソリン価格の状況に対処している。
ロシアのビジネスは非常に責任ある行動をしている。
宇宙開発は複雑で責任ある仕事だが、
我々には優れた能力がある。
ルナ25号の月面着陸が実現しなかったのは残念だが
我々はまだ計画を終えていない。
イーロン・マスクは傑出した人物、
活動的で才能あるビジネスマンだ。
ボストーチヌイ宇宙基地、
そこには私のプログラムがある。
ロシアの平均寿命は今年74歳になった。
ロシアでは伝統的・精神的価値を強化すべき。
移民流入の状況は慎重に扱うべきであるが、
ロシアにゲットーを出現させてはならない。
ロシアは一般的に労働市場に多く移民労働者を雇っていない 。
ロシア人の利益は移民の流入よりも優先される。
選挙の日程が発表されたら指名問題について話そう。
米大統領選に関するワシントンの外交政策において、
ロシアの方向性に根本的な変化はないだろう
トランプに対する刑事事件は政治的動機による迫害。
中国の発展を遅らせる事はできない。
もう西側諸国は手遅れだ。
私は秘密を明かさない。
私はKGBで働いていた。
中国がアメリカを怯えさせたのは、
チップではなく10億人の中国人がいて
経済が猛烈なスピードで発展しているという事実だ。
様々な推計によると
ロシア指導部に反対する160人の文化人が海外を旅行している。
海外に行った人々は、
ロシアを批判し西側で何かを「暴露」することが求められている。
しかし誰も去った人々がロシアに戻る道を閉ざさなかった。
米国がウクライナが交渉に応じると考えるなら、
ゼレンスキーの交渉禁止令を撤回させるべきだ。
AFUの反攻による損失は7万1千人。
反攻に成果はない。
損失だけだ。
西側の手先は
ウクライナに領土の一部を可能な限り噛み砕き、
それから交渉を始めるよう迫っている。
アメリカは誰がどう思おうがお構いなし、
常に自分たちの利益になることをする。
ウクライナへのF-16納入は何の影響もない。
米国の政治選挙システムは腐敗している。
FSBは、
ロシア領土での軍事衝突の際にウク軍の破壊工作員を捕らえた。
彼らの任務は原子力発電所の運転を妨害するために
送電線を弱体化させることだった。
このような試みは今回が初めてではない。
英国の諜報機関が
米国の命令で動いていることは認める。
英国の安全保障機関は、
私が真実を語っている事を知っている。
アルメニア指導部はカラバフに対する
アゼルバイジャンの主権を基本的に承認している。
アルメニアとは何の問題もないし、
パシニャンとも何の問題もない。
この6~7ヶ月で
27万人が自発的にロシア軍に入隊する契約を結んだ。
ロシアの男たちは、何が待っているのか、
祖国の為に命を捧げる事ができるのかを理解し、
それでもなお意識的に、自発的に行くのだ。
ロシアは自給自足すべきだが、
それは国の孤立を意味するものではない。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ここまでです。
第8回東方経済フォラム 9/10 – 9/13|プーチン大統領演説
第8回東方経済フォラム (EEF: Eastern Economic Forum) が2023年9月10日から13日までウラジオストク極東連邦大学 (FEFU: Far Eastern Federal University) のキャンパスで開催されプーチン大統領が演説しました。自動邦訳でご覧になれます。
イースタン・エコノミック・フォラムの主目的はロシア極東部への他国投資を促す国際会議で2015年から9月にウラジオストク極東連邦大学で開催されている。
西側が悪知恵を尽くしたロシア経済制裁は大失敗。西側が余力を尽くしたウクライナ反転大攻勢も完全に大失敗に終わり、ロシアの経済力と軍事力の圧倒的な強さはプーチン大統領の強固な政治力を世界に示した。
ウクライナ政府の状況は時間経過とともに著しく悪化している。他方、ロシアのGDPは理想的な成長を続けロシア軍は完璧で見事に組織され世界最高の装備がなされている。
極東朝鮮半島を睨んだプーチンの安全保障戦略は、孤立していた北朝鮮に礼を尽くし金正恩を感服させる器量を見せた。見事だ。
中国、インド、中近東のリーダーたちも新世紀を指導する世界のリーダーは誰かということを改めて認識しただろう。
すでに中国とロシアは緊密な協力関係にありBRICS 5か国は中ロを中心にして確信的に勢力を拡大している。
ヨーロッパ諸国が支配搾取し続けたアフリカ諸国はロシアの軍事力によって欧州から解放されロシアの経済支援によって自立しようとしている。アフリカ諸国の政府はロシアの味方である。
日本政府が何と言おうが全マスコミがフェイクニュースを24時間垂れ流しても、愚かな日本人を増やすだけで世界の潮流を変えることも止めることもできない。
天網恢恢疎にして漏らさず
愚かな日本の運命は滅亡である。
世界の潮流を見て事実から目を逸らさず正義を行う勇気。
賢い日本の運命は繁栄である。
2023.9.17【ロシア】東方経済フォーラム2023プーチン演説, 続々と大規模プロジェクト【及川幸久−BREAKING−】
東方経済フォーラム2023 プーチン演説, 続々と大規模プロジェクトについてYouTubeで解説しました:
2015年からウラジオストクで開催されている国際会議にプーチン大統領が毎年参加。自らロシアのエネルギープロジェクトをプレゼンし、投資を呼びかける。
先週9/12のプーチン大統領のプレゼンのポイントをまとめてみた。
日本のメディアやネットでは、プーチンはウクライナ戦争で苦境に追い込まれていて、この会議も各国の要人が来なかったらしいが、事実は真逆では?プーチンは、ウクライナ後を見据えたビジョンを次々で提示した。
特に、ロシア「極東」、ロシア領土の40%の地域と北極海沿岸を重視。そこに大規模プロジェクトが目白押し。 例えば、北極圏の液化天然ガスプラント、ヤマルLNGは成功例。世界最大級のLNGプラント。ヤマル半島は天然ガス埋蔵量がロシア最大。ここにさらに、複数のLNGプラントをつくる。それも世界で唯一の浮遊式プラント。2030年までに北極圏のLNG生産量は200%増加、年間6400万トンにする。その天然ガスを輸送するパイプライン・プロジェクトに投資を促した。
そのLNGをどう運ぶか?北極圏は氷に閉ざされるが、砕氷船で冬の北極海を渡るという。港湾のインフラを強化して、近代的な砕氷船の建造を優先する。「ロシアは不凍港を求めて南下政策」というのは過去の話だ。
プーチンは、陸路の輸送について、「シベリアと極東を横断して太平洋に達する高速道路を建設することを申し上げたい」と述べた。これによって、西のサンクトペテルブルクから極東のウラジオストクまでの輸送回廊を建設する計画だ。
さらに、プーチンは、ウクライナ戦争後に欧州との関係回復のビジョンを描いている。ノルウェーに近い、北極海岸のムルマンスク港のインフラを強化する。2027年までに年間5,600万トンから1億1,000万トンへ。欧州向けの基地だ。
そして、ノルドストリームの修復の動きがある。ドイツの政治家たちから修復を求める声があり、ロシアのガスを欧州に再接続する可能性が出てきた。
プーチンは、アジア太平洋諸国との経済交流を求めている。「昨年、ロシアのアジア太平洋諸国との貿易は13.7%増加、今年の上半期にはさらに18.3%増加しました。私は、アジア太平洋諸国との貿易と経済関係全般がさらに拡大することを期待している」。
そこに、中国、インド、韓国などが投資している。日本も以前はしていた。しかし、今の岸田政権はロシアを敵国にしている。バイデン政権に依存して、ロシア極東のエネルギー・プロジェクトに参加しないでいいのか。
コメント