欧州

現代の欧州

苦境に陥った欧州の支配層は言論統制を強化して人びとを操ろうとしている

苦境に陥った欧州の支配層は言論統制を強化して人びとを操ろうとしている ヨーロッパで言論統制が厳しくなり、プロパガンダ機関化が進んでいる。西側を支配している強大な私的権力の意向に反する情報を封印するため、​欧州委員会は2022年9月にEMFA(欧州メディアの自由法)と呼ばれる法律案を採択、24年3月に欧州議会で可決され、25年8月8日から完全に適用されている​が、これも統制を強化するための法律だ。 法律の目的は政治的干渉と監視からの保護、公共サービスメディアへの安定した資金提供の確保、メディア所有権の透明性、そして国営広告の配分を確保することだとされているが、実態は違う。ヨーロッパの支配層が懸念しているのは情報統制のシステムが統制しきれなかった情報が伝えられること。そのためのEMFAであり、EMFAは言論の自由に対する脅威にほかならない。 EMFAには偽情報とされるものへの措置を求める条項が多数含まれ、「公共の利益」にかなう場合、ジャーナリストの逮捕も正当化されていることも批判されている。 言うまでもなく、「公共の利益」が何を意味するかは体制を支配する私的権力が定める。その結果、権力者の...
世界各国の歴史

欧米支配層の戦略に従ってパレスチナ人を大量殺戮しつづけるイスラエル

欧米支配層の戦略に従ってパレスチナ人を大量殺戮しつづけるイスラエルガザの虐殺は続く イスラエルは軍事攻撃でガザの建造物を徹底的に破壊、住民を虐殺しつづけている。また兵糧攻めで飢餓状態。多くの住民が虐殺されつつある。そうした残虐行為を支援してきた欧米の「民主主義国」にも厳しい目が向けられている。 ​「ハーバード大学学長およびフェロー」のウェブサイト「データバース」に掲載されたヤコブ・ガルブの報告書によると、2023年10月7日にイスラエル軍とハマスの戦闘が始まる前、約222万7000人だったガザの人口が現在の推定人口は185万人。つまり37万7000人が行方不明だ​。 ​SIPRI(ストックホルム国際平和研究所)によると、軍事物資の69%はアメリカから、30%はドイツから供給されている​。そうした物資の空輸やパレスチナの武装勢力を偵察する飛行で中心的な役割を果たしてきたのはイギリスだ。イスラエルは「国」というより「空母」に近い。イスラエルへの物資の輸送や偵察の拠点としてキプロスの軍事基地は重要な役割を果たしてきた。 現在、国連加盟193カ国のうち147カ国がパレスチナを正式に承認している...
現代のロシア

露国を簡単に打ち負かせると信じたEUの好戦派は欧州を破滅させようとしている

露国を簡単に打ち負かせると信じたEUの好戦派は欧州を破滅させようとしている 欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は7月27日にスコットランドでアメリカのドナルド・トランプ大統領と会談、アメリカに輸入される大半の欧州製品に15%の関税を課し、EU内で販売されるアメリカ製品に報復関税は課されないことで合意した。トランプによると、EUはアメリカへの総投資額を6000億ドル増加させ、軍事装備品を大量に発注し、さらに約7500億ドル相当のアメリカ産エネルギーを購入することも約束したという。 この合意に関し、トランプは「双方にとって素晴らしいものになる」と発言、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相も歓迎しているものの、関税ゼロを望んでいたEU内部の人びとからは屈辱的だとの声も上がっている。フランソワ・バイルー仏首相は7月27日を「暗黒の日」と呼んだ。ハンガリーのオルバーン・ビクトル首相はこの合意について、「誰の名において結ばれたのか?」と問いかけている。またロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はこの合意について、ヨーロッパのさらなる産業空洞化と資本逃避につながると評価した。 ヨーロッパや日本で...
現代の世界各国

「汚れ仕事」をやらせ手柄だけを持っていく西側諸国

「汚れ仕事」をやらせ手柄だけを持っていく西側諸国イランの後ろには、BRICS、SCO、中国がいることを忘れてはいけないイスラエルがイランに対して攻撃を仕掛け、その後、イスラエルとイランの間でミサイル攻撃の応酬が続いている。【緊急事態】イランがアメリカ軍基地に報復攻撃!多数のミサイルを発射 カタール米軍基地で爆発音と報告 | 情報速報ドットコムイランは中東のアメリカ軍基地に対して、ミサイル攻撃を実施したと発表しました。 先日にアメリカのトランプ大統領がjohosokuhou.com両国で既に多数の死傷者が出ている。イスラエルは、イランの核兵器開発を阻止することを大義名分としているが、世界各国の原子力発電所などに査察を行う専門機関である世界原子力機関(IAEA)は、イランの核兵器開発の証拠はないと報じている。そして、2025年6月21日に、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、イランの核開発関連施設3カ所をアメリカ空軍の戦闘機を使って攻撃を行った。イスラエルのイランに対する攻撃に関しては、中国、ロシア、インドが国際法違反だとして非難している。イランは、2023年から上海協力機構(Shang...
現代のロシア

露軍との戦争で戦況を変えるための時間稼ぎに失敗した独首相が露国に戦争の恫喝

露軍との戦争で戦況を変えるための時間稼ぎに失敗した独首相が露国に戦争の恫喝 フリードリヒ・メルツ独首相は公開フォーラムで、ウクライナ軍がロシアに向けて発射するドイツ製ミサイルの射程距離に制限を課さないと宣言した。メルツはロシア政府に対し、高級的な和平でなく30日間の停戦を要求していたのだが、それを拒否され、啖呵を切ったつもりなのだろう。 ロシアがこの要求を拒否した理由は明確である。30日間に限定した停戦を実現することでロシア軍の進撃を止め、その間にウクライナ軍に兵器を供与して態勢を整えることができる。​ベルギーのテオ・フランケン国防相はEU外相会議で、「停戦が成立した瞬間、有志連合は直ちにウクライナ領土で活動できる」と語っている​。つまり、停戦が実現すれば欧州諸国からウクライナへ軍隊を派遣することができると語っているのだ。 メルツは以前から空中発射型巡航ミサイルの「タウルスKEPD 350」をウクライナへ供与すると主張しているが、この攻撃計画はドイツ空軍の中で議論されていることを示す会話がすでに公表されている。 同軍のインゴ・ゲルハルツ総監や作戦担当参謀次長のフランク・グレーフェ准将、...
現代の欧州

「スターマー英首相関連連続放火事件」の背景に「停戦すれば財政が傾く」欧州の事情

「スターマー英首相関連連続放火事件」の背景に「停戦すれば財政が傾く」欧州の事情いま、英国で話題となっているのは、キア・スターマー首相の影の部分である。それは、放火事件に関連している。スターマー関連の「三つの放火事件」5月20日付のNYT(ニューヨークタイムズ)によると、スターマー英首相に関連する二つの不動産と車の火災で、2人目の男が起訴された。最初の放火は8日に起きた。スターマーが以前所有していた車が、北ロンドンのケンティッシュタウンで放火されたのである。11日には、同じくロンドン北部のイズリントンで、スターマーがかつて住んでいた物件から出火した(下の写真を参照)。12日未明、昨年までスターマーと家族が住んでいたケンティッシュタウンにあるスターマーの私邸の玄関先で小さな火災が発生した。ロンドン北部のキーア・スターマー首相の元自宅で起きた火災の後、捜査を行う警察の鑑識官。Credit...James Manning/Press Association, via Associated Press(出所)5月17日にロンドン北部のルートン空港で逮捕された、ウクライナ生まれのルーマニア人、スタ...
現代のロシア

ナチスと同じようにロシア侵攻を目論むNATOを許さないロシア

ナチスと同じようにロシア侵攻を目論むNATOを許さないロシア ドナルド・トランプ米大統領は5月19日にウラジミル・プーチン露大統領と電話で会談した。トランプはウクライナでの停戦を短期間で実現すると宣伝していたが、状況をウォッチしていた人なら、そうした展開にならないことを予測していたはずだ。戦況はロシアが圧倒的に優勢であり、基本的に自給自足のロシア経済は西側資本の撤退でビジネスチャンスが膨らんで好調、兵器の生産力も強化されてきた。こうした実態をトランプは知らされていないのではないか、と言う人もいる。 戦死者の遺体交換を見ると、今年5月はウクライナ兵909名に対し、ロシア兵は34名、約27対1だ。これは戦死者数の比率が反映されていると考えられている。ウクライナでは街頭で男性が徴兵担当者に拉致される様子が撮影され、世界に発信されているが、そうした強引なことをしても兵士は足りなくなっている。拉致され、前線に送られた人たちは数週間で殺されているともいう。 2023年8月31日までイギリスの国防大臣を務めていた​ベン・ウォレスは同年10月1日、テレグラフ紙に寄稿した論稿の中でウクライナ兵の平均年齢...
現代の欧州

ロシアに敗北しているNATOが軍事基地を建設しているルーマニアの大統領選挙

ロシアに敗北しているNATOが軍事基地を建設しているルーマニアの大統領選挙 ルーマニアでは5月18日に大統領選挙の第2ラウンドが実施され、ブカレスト市長で親EU派のニクショル・ダンがAUR(ルーマニア人連合同盟)のジェルジェ・シミオンに勝った。5月4日に実施された第1ラウンドの投票ではシミオンが40.96%を獲得してトップになり、ダンは20.99%で第2位。与党連合自由党のクリン・アントネスクは20.07%で第3位だった。一応EUのエリートが望んだ結果になったのだろうが、非民主主義的で寡頭制的なシステムであるEUへの嫌悪感がルーマニアでも広がり、シミオンの善戦につながったのだろう。(国外からの投票システムを使い、西側が選挙結果を操作しているとも疑われている。) 昨年11月24日にも同国では大統領選挙の第1ラウンドでもEUに批判的なカリン・ジョルジェスクが22.94%を獲得して第1位になり、欧米支配層が望んでいたエレナ・ラスコーニは19.18%で敗れているが、ルーマニア憲法裁判所は第1ラウンドの投票結果を無効と決定、5月の大統領選挙にジョルジェスクが立候補することを禁止。そこでジョルジェ...
現代のロシア

トルコでの交渉でロシアはウクライナやNATO諸国が目論む時間稼ぎを拒否

トルコでの交渉でロシアはウクライナやNATO諸国が目論む時間稼ぎを拒否 5月15日にイスタンブールでウクライナ情勢に関して話し合う会議が開かれた。ロシア政府はウラジミル・メジンスキー大統領補佐官を団長とする代表団、ウクライナ政府はルステム・ウメロフ国防相を団長とする代表団を送り込んだが、話し合いは2時間足らずで終わった。会談ではロシアの代表団がウクライナ側に対し、ドネツク、ルガンスク、サポリージャ、ヘルソンからの完全撤兵を要求、ウクライナ側が拒否したところで終了したという。 キエフ体制やその後ろ盾になっているイギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパ諸国は停戦を求めているが、停戦は戦力を増強して態勢を立て直す時間稼ぎにすぎないことを理解しているロシアが応じないことは明白だった。2014年のミンスク1と15年のミンスク2で煮湯を飲まされた過去をロシアが忘れているはずはない。戦場で西側を圧倒しているロシアは事実上の降伏を要求している。仲介役を演じようとしているアメリカ政府はこうした状況を理解していないのかもしれない。 ロシアはすでにドネツク、ルガンスク、サポリージャ、ヘルソンの4州をロシア領...
ロシアの歴史

ナチスと戦わなかったEU諸国とナチスと戦ったロシア、それぞれの戦勝記念日

ナチスと戦わなかったEU諸国とナチスと戦ったロシア、それぞれの戦勝記念日 第2次世界大戦は連合国の勝利で終わった。ヨーロッパ戦線で連合国と戦っていたのはドイツであり、戦勝記念日はドイツが降伏した日ということになるのだが、ヨーロッパは5月8日、ロシアは5月9日に祝っている。 ヨーロッパでの戦争は1939年9月1日にドイツ軍がポーランドへ軍事侵攻した時に始まったとされている。チェコスロバキアをドイツ軍が侵攻した際には黙認していたイギリスやフランスなどは9月3日に宣戦布告するのだが、それから半年間、本格的な戦闘はなかった。いわゆる「奇妙な戦争」の期間だ。 イギリスやフランスだけでなくドイツも戦争の準備ができていなかったのだが、それだけでなく、ドイツはイギリスやフランスに対して和平を呼びかけ、拒否されている。ドイツは1940年7月に停戦を呼びかけた際、イギリスの権益を傷つける意思がないことを伝えるが、米英両国は応じなかった。(Patrick J. Buchanan, “Churchill, Hitler and ‘The Unnecessary War’,” Crown, 2008) ソ連軍は...
現代の中国

トランプ関税はEUを中国に近づけた アメリカなしの世界貿易新秩序形成か?

トランプ関税はEUを中国に近づけた アメリカなしの世界貿易新秩序形成か?訪中した仏大統領と欧州委員長が習近平国家主席と会談(2023年)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)習近平国家主席にとってEUとの投資協定である「中欧投資協定」は長いこと悲願だった。しかしバイデン政権の介入や中国の安価なEVの「津波」によって挫折し、EUは2024年10月にEVに関する対中関税を決定。両者の関係は冷え込んでいた。ところが「トランプ関税」がEUにも圧し掛かってきたことによってEUの対中姿勢は一転。EVに対する対中関税を撤廃し、価格協定で折り合う方向に動き始めた。実は2021年にEUがウイグル問題で中国の官員を制裁し、中国がEU官員を報復制裁することで中欧投資協定が凍結されていたのだが、中国はその報復制裁を解除すると言い出したこともあり、習近平宿願の「中欧投資協定」が復活しつつある。トランプ関税は中国と東南アジアの緊密度を強化する役割をしただけでなく、EUに近づけたことになる。その結果、「アメリカなしでの世界貿易新秩序」が形成しつつあるのを見逃してはならない。◆トランプ相互関税直後、欧州委員会委員長が中...
現代のロシア

欧州が露に対する軍事攻撃に積極的な姿勢を見せる中、露軍がNATO司令部を粉砕

欧州が露に対する軍事攻撃に積極的な姿勢を見せる中、露軍がNATO司令部を粉砕 5月6日からドイツの首相を務める予定のフリードリッヒ・メルツはロシアとの戦争に前向きの発言を繰り返し、第3次世界大戦を望んでいるかのように見えた。メルツは巡航ミサイルの「タウルスKEPD 350」をウクライナへ供与すると主張している。 ​このミサイルでクリミア橋(ケルチ橋)を攻撃する計画についてドイツ空軍のインゴ・ゲルハルツ総監や作戦担当参謀次長のフランク・グレーフェ准将、そして連邦軍宇宙本部の2名が昨年2月19日にリモート会議で話し合っている​が、​その音声を昨年3月1日にRTが明らかにした​。 ロシアとの戦争についてはイギリスやフランスも積極的で、ウクライナでの停戦を実現したいドナルド・トランプ米大統領は苛立っているようで、ヨーロッパに対し、ロシアと戦いたいのなら自分たちだけでやってみろと言っている。ロシアとの戦争にアメリカを巻き込むなと釘を刺したわけだ。トランプ政権はロシアとビジネスの話をしていると言われている。 2014年2月にバラク・オバマ政権がネオ・ナチを使ったクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大...
現代の欧州

EUは候補国に対し、モスクワで第二次世界大戦の勝利を祝わないよう要請

EUは候補国に対し、モスクワで第二次世界大戦の勝利を祝わないよう要請ロシアへの旅行は「軽々しく扱われるものではない」とEU外務政策担当長官カヤ・カラス氏は警告した。2023年5月9日、モスクワでの戦勝記念日パレード。©  Sefa Karacan / Anadolu Agency / Getty ImagesEU加盟を目指す国々は、第二次世界大戦におけるロシアの勝利80周年記念式典に参加すべきではないと、EUのトップ外交官カヤ・カラス氏は述べた。ロシアの最も重要な祝日の一つである戦勝記念日には、赤の広場で大規模な軍事パレードが行われ、ナチスドイツとその同盟国との戦争で亡くなった推定2,660万人のソ連兵を追悼する黙祷が捧げられる。一部のEU当局者は、ロシアとウクライナの間で紛争が続いていることを考慮すると、モスクワでの祝賀行事に出席するのは不適切だと主張している。カラス外相は月曜日、ルクセンブルクでのEU外相会議後に「ロシアが欧州で全面戦争を仕掛けていることを考えると、モスクワで行われる5月9日のパレードや祝賀行事へのいかなる参加も欧州側が軽々しく受け止めることはないだろう」と述べた。...
現代の欧州

カルトの闇に呑み込まれつつあるヨーロッパ

カルトの闇に呑み込まれつつあるヨーロッパ ドナルド・トランプ政権で特使を務めているスティーブ・ウィトコフは4月12日、ロシアのサンクトペテルブルクでウラジーミル・プーチン露大統領と4時間にわたって会談したと伝えられている。会談にはロシアの政府系ファンドでCEOを務めるキリル・ドミトリエフも出席したという。 アメリカとロシアの間では話し合いが進展しているように見えるが、イギリス、フランス、ドイツを含むヨーロッパ諸国はロシアに対する攻撃的な姿勢を強めている。軍事的にも経済的にもロシアに対抗することはできないが、有力メディアを利用し、必死に「ウクライナは負けていない」という幻影を広めようとしているようだ。こうした幻影を広めるために「将軍」も動員され、ウクライナとロシアは膠着状態にあると主張しているのだが、すでに欧米を信じていないロシアは停戦に応じないため、シナリオが狂っている。 2003年3月にジョージ・W・ブッシュ政権はアメリカ主導軍でイラクを先制攻撃、サダム・フセインを殺害したが、その攻撃に反対する将軍が統合参謀本部には少なくなかった。またフランスのジャック・シラク大統領やドイツのゲアハ...
現代の欧州

ウクライナでの勝利を前提にした西側の脚本が崩壊、西側の支配システムも崩壊

ウクライナでの勝利を前提にした西側の脚本が崩壊、西側の支配システムも崩壊 2月23日に実施されたドイツの連邦議会選挙で第1党になったCDU/CSU(キリスト教民主同盟/キリスト教社会同盟)の支持率が組閣前に低下、最新の世論調査によると、その支持率は第2党のAfD(ドイツのための選択肢)と同じ24%だ。組閣前に新政府は国民から見放され始めている。 選挙でCDU/CSUは32%を獲得、第2党のAfD(ドイツのための選択肢)は21%だった。現首相のオラフ・ショルツが率いるSPD(社会民主党)は20%で第3党だが、CDU/CSUを率いるフリードリヒ・メルツは選挙公約を投げ捨て、ロシアとの戦争を続けるために多額の負債を国民に追わせることを決め、SPDや第4党の同盟90/緑の党に接近している。 メルツはアンゲラ・メルケルのライバルと言われた政治家だったが、2004年にはメイヤー・ブラウン法律事務所の上級顧問に就任した弁護士でもある。2009年には政界から身を引き、大企業の重役を務めているのだが、そうした会社のひとつがブラックロック。2016年から20年にかけて監査役を務めている。 1970年代から...
現代の世界各国

ウクライナをめぐる米露の交渉を妨害し、両国を軍事衝突へと導く欧米の好戦派

ウクライナをめぐる米露の交渉を妨害し、両国を軍事衝突へと導く欧米の好戦派 ウクライナを舞台としたNATO諸国とロシアとの戦闘はロシアの勝利が確定的である。この事実を西側の支配勢力も否定できず、メディアによる宣伝で隠せなくなっている。そこで敗北の責任をウクライナ軍に押し付けようとしはじめたが、実際はNATOの将軍たちがウクライナ軍に押し付けた無理な作戦でウクライナは壊滅的な状態になっているのだ。 そうした状況の中、アメリカのドナルド・トランプ大統領はロシアのウラジミル・プーチン大統領とウクライナを舞台とした戦闘を終わらせようと話し合いを続けているが、戦況が自分たちにとって有利なロシアは急いでいない。それだけでなくロシアは西側から何度も煮湯を飲まされてきた。ロシア側が西側に求めているのは停戦でなく降伏だろう。 1991年12月にソ連が消滅する直前、同年8月にウクライナ議会は民意に問うことなくソ連からの独立を宣言したのだが、この年の3月にソ連全土で実施された国民投票で、ウクライナは71%がソ連残留に賛成している。ソ連時代に政治的な思惑からウクライナへロシアから割譲された東部や南部の住民はウク...
現代の欧州

司法の武器化・・・フランスのルペン氏に懲役4年の判決 ルペン氏、政治的判決を非難

フランスのルペン氏に懲役4年の判決このベテラン政治家は、横領容疑で5年間公職に立候補することを禁じられている。フランスの政治家マリーヌ・ル・ペン氏が、2025年3月31日に横領事件の法廷に到着。©  ニコルソン/ゲッティイメージズパリの裁判所は、フランスの右派政治家マリーヌ・ル・ペン氏に対し、EUの資金を同氏の所属政党である国民連合(RN)のために横領した罪で、懲役4年(うち半分は仮釈放なし)の判決を下した。ル・ペン氏は2027年の大統領選への出馬も禁じられた。月曜日の判決は、RNとその幹部数名が欧州議会議員の事務所に充てられるはずの資金を国内の政党組織に流用したとして告発された長期にわたる訴訟の集大成となる。ルペン氏と8人の欧州議会議員は、2004年から2016年の間にこの計画を実行した罪で有罪判決を受けた。検察が請求した5年間の選挙参加禁止は、控訴手続きの有無にかかわらず即時発効する。フランス憲法裁判所は先週、無関係の事件で、このような処罰は基本法の下で合法であるとの判決を下した。続きを読む:ルペン氏、公職への立候補を禁止される報道によると、裁判所はルペン氏に対し、足首にブレスレッ...
現代の欧州

英欧だけに露敵視させる策略

英欧だけに露敵視させる策略2025年3月20日   田中 宇今日は、昨日書いた記事よりもさらに一段深い、トランプの別の策略が見えてきたので書いてみる。トランプ(と米国の隠れ多極派)は、これまで米国にとりついて世界規模で覇権運営してきた諜報界の英国系を、米国から追い出す代わりに、欧州だけを英国系の活躍の場として残すことにした。(米露ウクライナ停戦の策略)これまで英国系は米英覇権維持のため、世界を巻き込んで、ロシア(ソ連中国)と恒久対立する冷戦構造や、イスラム組織を敵視するテロ戦争の構造を作ってきた。ウクライナ戦争も、米英覇権(米国側)がロシア(など非米諸国)と恒久対立する英国系の策だ。トランプは、英国系がロシアと恒久対立する構造そのものは残すことにした。ただし、米国はこの構図から出ていく。(Trump looking to give up US command of NATO)(Paris & London Want To Drag NATO Into War, Medvedev Says)米国にいた英国系は、DOGEの監査などで抑止し全滅させる。民主党やCIA、マスコミ、USAID、リ...
現代の欧州

西洋文明の危機:西洋全体はもはや存在しない

西洋文明の危機:西洋全体はもはや存在しない欧州大西洋地域の結束は、米国とEUの関係悪化と「ロシアのウクライナ軍事作戦問題に関するかつては結束していた大西洋横断戦線への打撃」に変わった。ロシアでは、西側諸国を欧州大西洋連合、つまり米国と西欧諸国の同盟として理解するのが通例だった。今日、この同盟がもはや存在しないことは明らかだ。双方には多くの相違点があり、まず第一にウクライナ紛争に対する立場だ。トランプ氏は和解を望んでいるが、欧州諸国の大半は戦争継続を望んでいる。さらに、両者を分断する問題は他にも数多くある。ヨーロッパは技術革新においてアメリカに大きく遅れをとっており、ジェンダー問題では両者の立場は正反対であり、相違点のリストはまだまだ続くだろう。NATOはもはや米国にとって拡大の手段としては興味がない西ヨーロッパの首都では、普遍的な嘆きが始まった。何をすべきか、アメリカのリーダーシップなしでどうやって生き残るのか?多くの観測筋は、北米と西欧を結びつける北大西洋同盟の運命を懸念している。トランプ大統領は繰り返しNATOの活動に不満を表明し、欧州のパートナーが自国の安全保障に対する財政的責任...
現代の欧州

ブラックロックの元重役、メルツ独首相が選挙公約に背いて多額の負債

ブラックロックの元重役、メルツ独首相が選挙公約に背いて多額の負債 アメリカのネオコンが仕掛けたロシアとの戦争をイギリス政府だけでなく、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランドの政府はそれを継続しようとしている。ドイツの新首相、フリードリヒ・メルツは選挙公約を投げ捨て、ロシアとの戦争を続けるために多額の負債を国民に追わせることを決めた。 勿論、こうした国の他にもロシアとの戦争へ向かっている国がある。そのひとつが2023年4月にNATO加盟国になったフィンランド。フィンランドのNATO加盟に対抗するため、ロシアはレニングラード軍管区を編成した。 当時、同国の大統領だったサウリ・ニーニストはロシアに対する敵対的な発言をしている事で知られているが、現大統領のアレクサンデル・ストゥブは「国際法の範囲内」という条件付きで、西側諸国から提供された武器でウクライナ軍がロシア領土を攻撃することに問題はないと語る。そのストゥブはウクライナへの武器供給政策の拡大を提唱している。フィンランドという国自体が反ロシアになっているように見える。EUの外務安全保障政策上級代表を務めるエストニア人のカヤ・カラスもロシアと...