世界各国

現代の世界各国

ベネズエラの「左派」マドゥーロ政権が生み出す不法移民の奔流が、中南米の政治地図を「左」から「右」へ急速に塗り替えている

ベネズエラの「左派」マドゥーロ政権が生み出す不法移民の奔流が、中南米の政治地図を「左」から「右」へ急速に塗り替えているあのチリで「極右」カスト大統領誕生2000年代に入ってから、中南米では左翼政権がどんどん広がる動きが展開されてきた。これは「ピンク・タイド」とも呼ばれている。だが、この流れは今や完全に逆転した。今回は現在起こっている中南米での地殻変動を扱っていきたい。地殻変動のトップは、チリである。チリでは12月14日に大統領選挙の決選投票が行われ、極右政治家ともいわれるホセ・アントニオ・カスト氏が、約60%の得票率でこれまでの左派の大統領の後継であるジャネット・ハラ氏を破って圧勝した。この記事の全ての写真を見る(全4枚)チリでは、1970年にマルクス主義を公然と謳うアジェンデ政権が誕生した。この社会主義政権は、議会制民主主義を通じて初めて誕生したとして、当時は注目を浴びた。こんな政権が誕生するほど、チリでは左翼勢力が強かったのである。アジェンデ政権は主要産業の国有化をどんどん進めていったが、その手法はかなり手荒なものだった。産業の国有化に際し、資産価値評価に基づく補償(買取)を原則と...
現代の世界各国

日本も韓国も核武装しそう

日本も韓国も核武装しそう2025年12月23日   田中 宇世界の多極化(米英覇権体制が崩れて多極型世界が出現する、この20年ぐらいの流れ)を分析するドイツ人が最近、ロシアのニュースサイトRTに出した分析記事で「多極型世界は、弱肉強食の世界だ。大国も小国も対等だという、国連が掲げたような理想主義の世界とは全く違う。独自の文明を持ち、自国の国際戦略を自由に決められ、核武装している国だけが、多極型世界の極になれる。その他の諸国は、近くの極の国に従属するしかない」と書いていた。(Multipolarity is not equality, and it shouldn’t be)RTはロシア政府系だ。露政府が望まない分析を出さない。極=核武装国は、露政府が了承している見方であるはずだ。ロシアの上層部は、多極型世界をどういうものにしたらいいか、多極化が加速したウクライナ開戦後、積極的に考え続けてきた。私もその関係のモスクワでの会議に一度だけ呼ばれ、面白い話を傍聴して記事にした。極=文明、という考え方は、そこで初めて知った。そんなロシアが、極=核武装という考え方を政府系のメディアに出した。これは...
世界各国の歴史

だから台湾は「世界有数の親日国」になった…大人も子どもも尊敬している「台湾を豊かにした日本人」の名前

だから台湾は「世界有数の親日国」になった…大人も子どもも尊敬している「台湾を豊かにした日本人」の名前なぜ台湾には親日の人が多いのか。その理由の一つに、台湾の教科書に載っている日本人男性の存在がある。小学校教諭で銅像教育研究家の丸岡慎弥さんの著書『銅像が教えてくれる日本史』(扶桑社新書)より、一部を紹介する――。広大なダムを見つめる日本人男性の銅像今回、紹介するのは日本国内の銅像ではありません。台湾にある八田與一という日本人の銅像です。何か考え事をしながら、遠くを見つめる八田。見つめる先にあるのは烏山頭ダムです。八田の銅像はその広大なダムに比べるとあまりにも小さい……。それも正装をしているのではなく、どうやら毎日袖を通していたと思われる作業着を着用しています。そう、八田はこのダムの建設者です。銅像のポーズのように、考えに考え抜いて、このダムを完成させたのでした。八田與一の銅像。八田與一と妻外代樹の墓。台湾台南市烏山頭ダム(写真=ellery/GFDL/Wikimedia Commons)全ての画像を見る(5枚)戦前に作られた銅像ですが、なぜか戦後に八田の銅像は姿を消しました。銅像を隠した...
現代の世界各国

次の金融危機は日本発?「高市ショック」と「日本のウクライナ化」を警戒する海外勢=高島康司

次の金融危機は日本発?「高市ショック」と「日本のウクライナ化」を警戒する海外勢=高島康司いま海外のメディアでは「高市ショック」なる言葉が流通している。高市政権の拡大財政政策が、世界的な金融危機の引き金になるのではないかという懸念だ。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)【関連】今ここが人工知能「人間超え」の出発点。米国覇権の失墜、金融危機、大量辞職…2025年には劇変した世界が待っている=高島康司※本記事は有料メルマガ『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』2025年12月19日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。世界で高まる「高市ショック」の懸念日本ではまったく報道されていないが、いま海外では「高市ショック」なる言葉が拡散している。高市政権の発足後、円安と長期金利の上昇に歯止めが効かなくなっている。それというのも、財政出動と金融緩和のアベノミクスを継承する高市政権は、経済対策で約21兆3,000億、そして補正予算では約17兆7,000億円の予算を計上し、その財源の6割を国債の発行で賄うとし...
現代のロシア

キエフ政権は露国の潜水艦爆破に失敗、地上では露軍に圧倒されている

キエフ政権は露国の潜水艦爆破に失敗、地上では露軍に圧倒されている NATO諸国がキエフのクーデター体制を強化するために2014年から8年かけて建設した要塞線は壊滅した。ロシアを疲弊させるために兵士として使われてきたウクライナ人も少なくなり、イギリスやフランスをはじめとするNATO諸国の軍人も肩書を変えてウクライナへ入ったが、そうしたNATO軍の将校をロシア軍は容赦なく攻撃している。 そうした中、ゼレンスキーを支援し続けているのがイギリスの対外情報機関であるMI6。ゼレンスキーがウクライナの大統領に就任したのは2019年。その翌年の10月にゼレンスキーはイギリスを公式訪問しているが、その際にMI6本部を訪れ、直前にMI6長官となったリチャード・ムーアと会談した。その様子は映像に残っている。​アメリカ海兵隊の元情報将校でUNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の主任査察官を務めたスコット・リッターのドキュメンタリーで、その映像は確認が可能だ。​ この事実から、ゼレンスキーはMI6のエージェントの可能性が高く、ハンドラー(エージェントを管理する担当オフィサー)はMI6長官だったリチャー...
現代の世界各国

日本を多極型世界に引き入れるトランプ

日本を多極型世界に引き入れるトランプ2025年12月14日   田中 宇トランプの米国が、ロシア、中国、印度、日本を誘い、5か国で定例サミットを開いて世界の運営について話し合う国際組織「C5(コア5=中心的な5か国)」を作ろうとしている。C5の初仕事は、イスラエルとサウジアラビアの国交正常化(アブラハム合意の達成)になる。そういう話が出回っている。トランプはリベラル系の英欧エリートが嫌いなので、英国系が支配してきたG7を解散し、替わりに、隠れ多極派のトランプが組みたい非米側の諸大国であるロシア中国印度、それから高市政権で英傀儡から離脱してトランプ好みになっていく日本も入れて、C5を作りたい。そういうことらしい。(Is Trump mulling a new ‘Core 5’ power bloc that includes India?)米政府は最近、世界戦略をまとめた文書である国家安保戦略(NSS)を発表した。今回のNSSには、発表された正式版よりも量が多い非公式版(発表しない方が良いと判断されて正式版で削られた部分を含むもの)が存在していると、米国の2つのメディアがその存在を報道し...
世界各国の歴史

84年前の真珠湾攻撃も中国侵略戦争の一幕

84年前の真珠湾攻撃も中国侵略戦争の一幕【真珠湾攻撃から84年】 日本軍は1941年12月7日18時(UTC)にマレー上陸作戦を開始、同日18時18分(UTC)にハワイの真珠湾を攻撃、米英両国と戦争を始めた。今から84年間のことだ。この戦争で日本は敗北、ポツダム宣言を受けれた。 明治体制の日本は琉球併合から始め、台湾派兵、江華島事件、そして日清戦争、日露戦争から中国侵略へと進んだ。戦争は、明治維新から間もない時点から始められたと言える。 戦後日本はポツダム宣言を受け入れたところから始まるのだが、そこには「カイロ宣言の条項は、履行せらるべく、又日本国の主権は、本州、北海道、九州及四国並に吾等の決定する諸小島に局限せらるべし」とある。 カイロ宣言は「日本国より1914年の第一次世界戦争の開始以後に於て日本国が奪取し又は占領したる太平洋に於ける一切の島嶼を剥奪すること並に満洲、台湾及澎湖島の如き日本国が清国人より盗取したる一切の地域を中華民国に返還すること」としている。【中国征服計画】 琉球諸島を含む諸小島のうち、どの島を日本領とするかは連合国が決めるということであり、日本に発言権はない。ア...
現代の世界各国

トランプと習近平が“次なる覇権”を賭けた「新たな戦場」。米国よりも中国で先に可視化され始めた「AIが人間の雇用を奪う」現実

トランプと習近平が“次なる覇権”を賭けた「新たな戦場」。米国よりも中国で先に可視化され始めた「AIが人間の雇用を奪う」現実習近平政権に対して敵意を剥き出しにしていたトランプ大統領の態度が一変し、融和ムードに入ったとの見方もある米中関係。しかしながら「覇権争い」は深く静かに進行していることは間違いないようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』ではジャーナリストの富坂聰さんが、両国が次なる戦場を「AI分野」に定めたとし、中国で可視化され始めた「AIによる雇用の代替」の現状を具体例を挙げ紹介。その上で、迫り来る「不可逆の未来」について考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:米中のAIでの争いが人の生活を劇的に変えてしまう未来が見え始めた見え始めた未来。米中「AI覇権争い」で劇的に変わる人間の生活AI(人工知能)は人間の雇用を奪うのか─。心配されていた課題が少しずつ、社会の中で浮き彫りになり始めた。可視化される悩みに対して、人間社会はゆっくりと向き合ってゆく時間もなく、荒波に呑み込まれてしまう。そんな政治の動きも顕著になりつつ...
現代の世界各国

ついに暴かれた「腐敗で真っ黒」ゼレンスキー政権、それでも支持し続ける欧州3首脳の私利私欲

ついに暴かれた「腐敗で真っ黒」ゼレンスキー政権、それでも支持し続ける欧州3首脳の私利私欲ずっとウォロディミル・ゼレンスキー大統領の肩を持ち続けてきた「ニューヨークタイムズ」(NYT)が、ようやく牙をむいた。12月5日付の記事「ゼレンスキー政府が監視機能を妨害し、腐敗が倦(う)むのを許した」において、ゼレンスキーの名指しは避けたものの、ウクライナの腐敗がゼレンスキー政権によって仕組まれたものであることを明示したのである。政権の中枢に鎮座するのはゼレンスキーであり、ゼレンスキーが汚職と無関係というのはまったくありえない。今回は、拙稿『ついに暴かれたウクライナ政界の腐敗「一番真っ黒なのはゼレンスキー」』に次ぐものとして、もはや風前の灯となったゼレンスキー政権の実態を暴きたい。それを支えているのは、恐るべき恐怖政治だ。ニューヨークタイムズの勇気ある報道最初に、NYTの報道を紹介しよう。いつもであれば、NYTの記事を勇んで翻訳し報道するはずの日本のマスメディアが、二の足を踏んでいるからである。オールメディアはいまでもゼレンスキーを「善」とみなし、彼を貶(おとし)めるような情報を隠蔽しつづけている...
現代のロシア

NATO指揮下のウクライナ軍はロシア軍に負けて崩壊、日本は中国に軍事的挑発

NATO指揮下のウクライナ軍はロシア軍に負けて崩壊、日本は中国に軍事的挑発【窮地のNATO軍事顧問団】 ウクライナではロシア軍の進撃スピードが加速、撤退できず包囲網の中に「外国人傭兵」やNATOの軍事顧問団も取り残されるケースが増えているようだ。一般ウクライナ兵の投降が増えているようだが、そうした動きをネオ・ナチで編成された親衛隊や外国人傭兵が阻止している。フリアイポレもそうした状況だ。 西側諸国がロシアに対して仕掛けた経済戦争も失敗、ロシア経済は好調。物価は上昇しているものの、それを上まる率で賃金が上昇、失業率も低い。経済戦争で深刻なダメージを受けたのはヨーロッパだ。ウクライナを利用してロシアを壊滅させられると信じていた人びともこうした現実を認めざるをえなくなっているが、今後、状況は一変すると主張している。「神風」が吹くと信じているのかもしれない。ロシア国内には少なからぬ西側の人が生活、あるいは旅行しているが、市民生活に変化はなく、物不足ということもない。 ウクライナを侵略し、そこからロシア征服を目指すという計画をイギリスは19世紀から持っていた。それを実行したのはナチス時代のドイツ...
現代の世界各国

米国と台湾「握手」の代償。大国に奪われるTSMC(台湾積体電路製造)と“新冷戦時代”幕開けの予兆

米国と台湾「握手」の代償。大国に奪われるTSMC(台湾積体電路製造)と“新冷戦時代”幕開けの予兆台湾の半導体、インドとロシアの再接近、中国とフランスの急接近などの動きはすべて「アメリカ一極体制の終わり」を示すピースとして、確実に組み上がりつつあります。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』ではジャーナリストの富坂聰さんが、TSMC(台湾積体電路製造)をめぐる米台関係の緊張について語り、その背後にある多くの思惑と動きを紹介しています。台湾からTSMCが奪われる危機と印ロ関係と中仏関係と多極化の流れ感謝申し上げる─。台湾の頼清徳総統が3日、自身のSNSに投稿したのは、ドナルド・トランプ大統領が「台湾保証実行法案」に署名したことへの返礼である。台湾が喜ぶことは中国が嫌がる。予想通り、中国は強く反発した。お約束の展開とあってメディアも相変わらずの中台対立の構図からこのニュースを取り上げた。つまりアメリカが中台のどちらに傾いているか、という話だ。だが、トランプのこの選択が「民主主義の台湾を守る大切さに気が付いた」という結果ではないことだけは、どんなお人好しでも理解できたはずだ。AP...
現代の世界各国

ユーラシアの真ん中で世界の流れをとらえる

ユーラシアの真ん中で世界の流れをとらえる2025年12月3日   田中 宇ウズベキスタンの首都タシケントはユーラシアの真ん中、中央アジアにある。タシケントは東京並みにキャッシュレス化が進んでいる。丸一日滞在して結局現金を全く使わなかった。公衆トイレだけは現金払いのみだった(キャッシュレスのもあるかもしれないが)。現金を使ってないので小銭がない。10万ソム(約1300円)札を見せたら、お釣りがないらしく、無料でどうぞと言われた。釣り銭がないからダメだと断られると思いきや、管理人の女性は笑顔で通してくれた。管理人がだいたい怒っている中国あたりと全く違う。ウズベク人は、はにかむ感じの寡黙な人が多く、東北地方の日本人に似ている。タシケントのあちこちにある公衆トイレは、3千ソム(40円)ぐらいの有料だ。公衆トイレが無料な日本から来ると、入らず我慢してしまう。地下鉄やバスが1700ソム(23円)なので、交通の運賃よりトイレが高い。タシケントでは、ファミレスみたいな店での昼の外食(地元名物の焼き飯=プロフ)が900円、ホテル1泊5000円だから、物価は日本よりやや安い。旧ソ連、元社会主義の国なので公...
現代のロシア

欧米の圧力を跳ね除け、ロシアとインドが連携を深めている

欧米の圧力を跳ね除け、ロシアとインドが連携を深めている ウラジミル・プーチン露大統領が12月4日、ニューデリーに着いた。ドナルド・トランプ米大統領はインドとロシアの接近を妨害するために経済的な圧力を加えたが、効果はなかったようだ。軍事やエネルギーについて話し合うと見られている。 8月31日から9月1日にかけて天津でSCO(上海協力機構)の首脳会議が開催され、24カ国と9国際組織の首脳が参加した。その際、ロシア、中国、そしてインドの結束が世界にアピールされている。会場から引き上げる際、プーチン大統領はインドのナレンドラ・モディ首相を自身のリムジンへ招き入れ、親密さを示した。ロシアとインドの二国間会談でロシアの通訳は英語でなくヒンディー語を使ったことも話題になった。 この会議が始まった8月31日、テレンス・アーベル・ジャクソンと名乗るアメリカ人の死体がダッカにあるホテルの客室で発見された。 ​インドのメディア、ノースイースト・ニュースによると、ジャクソンは米陸軍第1特殊部隊司令部に所属、8月27日にチェックインしていたとされているが、予約依頼はアメリカ大使館の関係者からウェスティン・ホテル...
現代の世界各国

ノーベル平和賞受賞のマチャドがベネズエラ征服で1兆7000億ドルの利権と宣伝

ノーベル平和賞受賞のマチャドがベネズエラ征服で1兆7000億ドルの利権と宣伝 アメリカのドナルド・トランプ大統領は麻薬対策という口実でベネズエラへ軍事侵攻する姿勢を見せているが、勿論、本当の理由は違う。石油利権を手にすると同時に、ラテン・アメリカの再植民地化から世界を支配するシステムを立て直そうとしているとしているのだろう。 そうした本音を公然と主張している人物がいる。​今年のノーベル平和賞受賞者、マリア・コリーナ・マチャドだ​。この人物は長年、ベネズエラの自立した体制を転覆させ、アメリカの巨大資本が支配する帝国主義体制を復活させるために活動をしてきた。 ​マチャドは今年11月5日から6日にかけてマイアミで開かれたアメリカ・ビジネス・フォーラムのイベントにリモートで登場、ベネズエラからニコラス・マドゥロ大統領を排除すれば、1兆7000億ドルの投資機会がアメリカの巨大企業へもたらされると主張していた​。言うまでもなく、投資先の中心には石油がある。マチャドは5日に現れたが、同じ日にトランプも登壇している。 そのトランプは麻薬がアメリカへ密輸されることを防ぐと宣伝しているが、世界最大の麻薬業...
現代の世界各国

決定版! 28項目ウクライナ和平計画に込められたヴァンス副大統領の「怒り」

決定版! 28項目ウクライナ和平計画に込められたヴァンス副大統領の「怒り」11月20日以降になって、ウクライナ戦争の停戦・和平に向けた和平計画策定をめぐる動きが、あわただしさをましている。そこで、今回は、この計画の内容や、策定経緯、問題点などについて考察する。重要なのは、この策定に欧州嫌いのJ・D・ヴァンス副大統領が絡んでいる点である。ウクライナとともに戦争継続を望む欧州諸国の不誠実な政治指導者らに、ヴァンスは怒り心頭である。2種類の28項目和平計画話題となった28項目の和平計画と、それに対応するかたちで欧州側がまとめた欧州和平計画代替案を示したのが、下の表である。それぞれAxiosとロイター通信が報道したもので、実際の和平計画はいろいろなヴァージョンがあり、修正や変更を加えられている。本当は、これ以外にもさまざまな報道があるが、ここでは比較的まとまっている二つを示す。この記事の全ての写真を見る(全10枚)Axiosは11月21日付の別の報道で、提案文書には、ウクライナ、米国、欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)、ロシアの署名欄があると報じている。さらに、「ホワイトハウス高官...
現代の世界各国

ウクライナで露軍と戦っているのは事実上NATO軍であり、NATO軍は負けている

ウクライナで露軍と戦っているのは事実上NATO軍であり、NATO軍は負けている【キエフで英国人将校が戦死との情報】 ウクライナ軍はロシアのクラスノダールとロストフを約250機の攻撃用ドローンで攻撃、3名が死亡、数十人が負傷したと伝えられている。ロストフでは航空機工場が被害を受け、エンジンや装置類が取り外されていた地上訓練用に使われていたIl-76輸送機とA-60実験機が破壊されたようだ。 それに対し、ロシア軍は11月26日、オデッサとキエフの軍事施設をドローンなどで報復攻撃したが、キエフでは3機のSu57戦闘機から亜音速のKH-69巡航ミサイルを発射、兵器庫やパトリオット防空システム、そして「意思決定センター」を破壊したのだが、ロシア軍の発表によると、前日のクラスノダールやロストフに対する攻撃を指揮したのはそのセンターで、そこには15名のウクライナ人将校と7名のイギリス人将校がいた。全員が死亡したとされている。【ロシア軍と戦っているのはNATO軍】 本ブログでも繰り返し書いてきたが、ウクライナ軍が崩壊状態になってからNATO軍、特にイギリス軍やフランス軍が前線で戦うようになっている。例...
現代の世界各国

与那国島へのミサイル配備は米軍の対中国戦争に向けての準備の一環

与那国島へのミサイル配備は米軍の対中国戦争に向けての準備の一環【与那国島へのミサイル配備】 与那国島へ日本がミサイルを配備しようとしていることを中国が非難したと伝えられている。与那国島へのミサイル配備計画が順調に進んでいると小泉進次郎防衛相が語ったことが引き金になったようだが、自衛隊は2016年に与那国島でミサイル発射施設を建設している。それに続いて2019年には奄美大島と宮古島、そして23年には石垣島でも施設を完成させた。【アメリカの軍事戦略と日本】 本ブログで繰り返し書いてきたことだが、​こうしたミサイル配備の理由をアメリカ国防総省系のシンクタンク「RANDコーポレーション」が2022年4月に発表した報告書で説明​している。これはGBIRM(地上配備中距離弾道ミサイル)で中国を包囲するというアメリカ軍の計画に基づいているのだ。 この報告書が作成された当時、アメリカは日本が掲げる専守防衛の建前、そして憲法第9条の制約を尊重していた。そこでASCM(地上配備の対艦巡航ミサイル)の開発や配備で日本に協力するという形にするとしていたのだが、2022年10月になると「日本政府が、米国製の巡航...
現代の世界各国

高市「存立危機」発言は至極当然。台湾が中国の手に落ちれば日本の安全保障が脅威にさらされる“必然”

高市「存立危機」発言は至極当然。台湾が中国の手に落ちれば日本の安全保障が脅威にさらされる“必然”トランプ大統領の「焦り」を表すかのように、中東とウクライナで同時に動き始めた「和平」のシナリオ。しかしその内容や調整プロセスは、粗さが否めないものとなっているのも事実です。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の「無敵の交渉・コミュニケーション術」』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、ガザ停戦案とウクライナ和平案に共通する「中身なき合意」の構造を分析。さらに中国との間に軋轢をもたらした高市首相の「台湾有事は日本の存立危機」発言が、なぜ安全保障上「必然」であるのかについても解説しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:トランプ大統領が急ぐ和平-中身なきWish Listがもたらすさらなる混乱と悲劇「中身なき停戦案」に各国が抱く危険な疑念。トランプ大統領が急ぐ和平がもたらすさらなる混乱と悲劇「和平“合意”」という表現がいろいろな形で飛び交った今週。その和平の場には、必ずトランプ大統領とアメリカの影があります。イスラエルとハマスの間で成立して...
現代の世界各国

ついに暴かれたウクライナ政界の腐敗「一番真っ黒なのはゼレンスキー」

ついに暴かれたウクライナ政界の腐敗「一番真っ黒なのはゼレンスキー」11月10日、ウクライナの国家反腐敗局(NABU)と特別反腐敗検察(SAPOまたはSAP)は、ウクライナの原子力発電所と複数の水力発電所を管理する国営企業(エネルゴアトム)の取引業者らが、巨額のリベートを強制的に支払わされていた汚職事件を暴いたと発表した。これにより、ウォロディミル・ゼレンスキー政権の現役閣僚を含む側近が腐敗していたことが明らかになった。エネルゴアトムから約1億ドルを横領・資金洗浄し、その他の詐欺や金融犯罪に関与したという容疑がかかっている。11日なって、容疑者のなかにゼレンスキー大統領の側近であるティムール・ミンディッチが含まれていることを、NABUが明らかにした。だが、10日に拘留された5人のなかにミンディッチは含まれていない。逃亡をはかったためである。17日付のThe Economistは、「ウクライナ政府を揺るがす巨額の腐敗スキャンダル」という記事の最後に、「ゼレンスキーは清算の日に直面している。選択肢は多くない。片足を切断するか、全身に感染症が蔓延し死ぬかのどちらかだ」というある高官の言葉を書い...
現代の世界各国

ウクライナを使ってロシアと戦争している欧米諸国がゼレンスキーに見切り

ウクライナを使ってロシアと戦争している欧米諸国がゼレンスキーに見切り ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキーは2024年5月に大統領の任期が切れた後も大統領を自称している。そうしたことを可能にしているひとつの理由は彼がイギリスの対外情報機関MI-6を後ろ盾としているからだろうが、ウクライナがロシアに敗北していることを隠し切れなくなった現在、西側のメディアもゼレンスキーにとってマイナスになる情報を伝え始めている。​そうした記事のひとつがイギリスの体制派メディアとして知られているスペクテイターに掲載された​。 ウクライナ国家汚職対策局(NABU)の捜査により、ティムール・ミンディッチの所有物の中に、純金製のトイレや200ユーロ札が詰まった戸棚などが含まれていることが判明した。ミンディッチは家宅捜索の数時間前に国外へ脱出、イスラエルへ向かったとも言われている。 ミンディッチは不動産、肥料、銀行、ダイヤモンドの取り引きで富を築いているが、ゼレンスキーが率いるテレビ制作会社「クヴァルタル95」の共同所有者でもある。ふたりの関係は緊密だ。 アメリカ大使館が管理していたNABUとSAPO(専門汚職...