森羅万象

現代の米国

戦争・ワクチン・CO2が利潤源泉

戦争・ワクチン・CO2が利潤源泉民主主義を尊重すると言うなら選挙結果を尊重するのが当然。米国大統領選でトランプが勝利した。見事な大統領への返り咲き。トランプは欠点の多い人物である。しかし、米国民はその欠点を踏まえつつ、トランプを大統領の地位に引き戻した。大半のメディアはトランプ攻撃を展開した。日本のメディアも同じ。トランプが大統領に返り咲き、ウクライナ戦争を終結させると宣言していることに対してもクレームを連発する。ウクライナ戦争を終結させる場合、現在の領有を是認することになる可能性が高い。ロシアはロシア系住民が支配力を有する地域を制圧している。トランプは現在の領有状況を基準とする戦争終結を誘導するだろう。これにクレームを付けるメディアが多い。テレビ朝日は反トランプ色を鮮明に打ち出している。しかし、その行為は民主主義に対する冒涜だ。米国の主権者が清き一票を投じて新しい大統領を選出した。テレビ朝日が何を望もうとも、決定権を有するのは米国の主権者。民主主義を尊重することは米国民の選択を尊重することである。巨大資本はトランプ勝利を阻止しようとした。トランプ暗殺も企ててきた。ペンシルベニアの集会...
現代の米国

RFKジュニアがトランプ政権に加われば、大手製薬会社にとって実存的脅威となる可能性がある:その理由はここにある

RFKジュニアがトランプ政権に加われば、大手製薬会社にとって実存的脅威となる可能性がある:その理由はここにあるロバート・F・ケネディ・ジュニアは、トランプ大統領のホワイトハウスで上級職に就く可能性が高く、米国の健康政策に対する大手製薬会社の大きな影響力を抑制し、食品基準を改善することで「米国を再び健康にする」と約束している。製薬業界のロビー団体がこれを受け入れるのに苦労する理由はここにある。「彼は医療において大きな役割を果たすことになるだろう。非常に大きな役割だ。彼は誰よりもそれをよく知っている」とドナルド・トランプ氏は先週、政権内でのRFKジュニア氏の将来について問われた際に述べた。「彼の意見には私も非常に強く賛同しているし、長い間そう思ってきた」土曜日、関係者がメディアに語ったところによると、ケネディ氏はすでに保健福祉省と食品医薬品局への人事についてトランプ陣営に勧告するよう求められているという。一方、製薬会社はすでに最悪の事態に備えており、一部の幹部はケネディ氏がそれぞれの利益に損害を与える前にトランプ氏とケネディ・ジュニア氏が仲違いすることを望んでいると報じられている。「科学と...
現代の欧州

トランプ氏の復帰は、すでに自ら招いた危機に見舞われているヨーロッパを恐怖に陥れる

トランプ氏の復帰は、すでに自ら招いた危機に見舞われているヨーロッパを恐怖に陥れるドナルド・トランプ氏の第1期は、米国と欧州の関係に第二次世界大戦以来おそらく最悪の亀裂を生み出した。アナリストたちはほぼ例外なく、トランプ2.0が大西洋横断関係に同等、あるいはそれ以上の悪影響を及ぼすと予想している。政治アナリストでEU外交政策の専門家であるマッシミリアーノ・ボンヌ氏は、今後4年間に欧州が直面する3つの地殻変動について概説する。政治・経済アナリストらは、トランプ政権下では米国とEUの関係が厳しい状況に陥ると警告するために次々と現れており、主要な政治・ビジネス系メディアの見出しには、欧州各国の首都や西側同盟の支持者を襲うパニックについて語るべきことはすべて書かれている。「ドイツが次から次へと危機に陥る中、アナリストらは『関税男』トランプが2025年の災難となるかもしれないと懸念している」とフォーチュンはトランプ氏の復帰について述べた。「トランプ氏はNATO、ウクライナ、貿易で欧州の結束を試すだろう」とニューヨーク・タイムズは予測した。「なぜドナルド・トランプ氏の復帰は欧州にとって災難なのか」と...
現代の米国

トランプ快勝の裏側

トランプ快勝の裏側2024年11月10日   田中 宇11月5日の米大統領選挙でトランプが快勝した。共和党は、連邦議会の上下院の多数派も取って圧勝した。開票は円滑で、選挙結果への不満や拒否も表明されていない。2020年の前回大統領選や、2022年の中間選挙ではいずれも、投票日夜の開票作業中に各地の開票所で不可解な出来事が連続し、翌日になっても結果が確定しなかった。だが今回は不可解な出来事がほとんど起こらず、投票終了から8時間ぐらい後の翌日の未明(PST)にはトランプの勝利が確定していた。米国にしては珍しく、開票時の騒動がなかった。やればできるじゃん(笑)。("You Still Don't Understand How You Lost")トランプは、米国の上層部を支配する諜報界(深奥国家=DS)を潰すために大統領になった。諜報界には、こっそり米覇権を崩して世界を多極化したい勢力もいて、彼らが米上層を騙して2016年にトランプを初当選させた。諜報界や傘下の民主党やマスコミ権威筋はトランプの無力化を試み、激しい政争が続いた。トランプvsバイデンになった2020年の大統領選では、開票作業中...
現代の米国

トランプ圧勝がもたらす分断と変革…本当に内戦は起こるのか?2030年まで混乱が続く可能性

トランプ圧勝がもたらす分断と変革…本当に内戦は起こるのか?2030年まで混乱が続く可能性=高島康司米大統領選は共和党のドナルド・トランプ氏が圧勝し、政権と議会の過半数を制する「トリプルレッド」の実現が視野に入った。国内ではトランプ支持者と反対派の間に不安が高まり、一部には内戦への懸念さえ広がっている。米国社会は、この新たな政権下で大きな変革と混乱に向かうのか。その背景と可能性を探る。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)【関連】今ここが人工知能「人間超え」の出発点。米国覇権の失墜、金融危機、大量辞職…2025年には劇変した世界が待っている=高島康司※本記事は有料メルマガ『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』2024年11月8日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。大統領選挙後、内戦になる可能性はあるのか?おおかたの予想に反して、トランプがあっさりと圧勝してしまった。11月6日の夜の段階で、トランプ295、ハリス226の選挙人の獲得数だ。総得票数でもトランプが50.8%、ハリスが47.5%とト...
現代のロシア

「新しい世界秩序、時代錯誤なNATO、そして勇敢なトランプ」:ヴァルダイフォーラムでのプーチン大統領の演説のハイライト

「新しい世界秩序、時代錯誤なNATO、そして勇敢なトランプ」:ヴァルダイフォーラムでのプーチン大統領の演説のハイライト共和党候補が米国選挙に勝利した翌日、ロシア大統領はさまざまな国際問題に関するモスクワの立場を説明した。ロシアのプーチン大統領が2024年11月7日、ヴァルダイフォーラムで演説する©  Sputnik / Vyacheslav Prokofyevプーチン大統領は「勇敢な」トランプ氏を祝福し、彼と交渉する意欲を表明プーチン大統領は、ドナルド・トランプ氏のセンセーショナルな米国大統領選挙勝利に触れ、トランプ氏を暗殺未遂や法的訴訟にも関わらず粘り強さを見せた「勇敢な」政治家と呼んだ。プーチン大統領は、次期米国大統領と「話し合う用意がある」と述べた。続きを読む:プーチン大統領、勇敢なトランプ氏を祝福「我々は彼を有能な指導者と見ている」とプーチン大統領は述べ、トランプ氏が「不公平な監視」の下で政治キャリアを続けていることを称賛した。また、トランプ氏の外交政策は米ロ関係をリセットするチャンスになるかもしれないと付け加えたが、今後の対話で取り組む可能性のある具体的な議題については言及し...
現代の日本

『基礎研究者:真理を探究する生き方』 著・大隅良典、永田和宏

『基礎研究者:真理を探究する生き方』 著・大隅良典、永田和宏 著者の一人である大隈良典氏は、「オートファジーの仕組みの解明」によって2016年、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。大隈氏は「私がオートファジー(タンパク質の分解現象)を研究してきたのは、何かの役に立てようという明確な目標があって進めてきたのではない。純粋に目の前に見える細胞内の、ものの分解の仕組みやその意味を解明したいと思ってやってきた」とのべている。その基礎研究は新しい研究分野を拓くためにおおいに貢献し、がんや生活習慣病、アルツハイマーやパーキンソン病などの創薬研究も進められるようになった。 大隈氏は、「役に立つ」という発想から離れ、知的好奇心に導かれて追求するのが基礎科学だと強調する。「宇宙の果てはどうなっているか」「物資の根源はなにか」「原子の構造はどこまで分けられるのか」「生命はどうやって連続性を保っているのか」といった問いに対する答えは、直ちに企業のもうけにつながるものではない。しかしそれに対する答えが、知の体系として人類に貢献するし、何十年か後には応用科学に結実する。 同じく著者の永田和宏氏は、コラーゲンが皮膚...
現代の日本

「手取りを増やす」は無理?政治家のために使われる税金…「取りやすい人から取る」政策を改める必要=斎藤満

「手取りを増やす」は無理?政治家のために使われる税金…「取りやすい人から取る」政策を改める必要=斎藤満先の衆議院選挙で自公が過半数割れとなったことから、28議席を獲得した国民民主党がにわかに政策運営のキャスティングボードを握るようになりました。実際、石破政権は国民民主党幹部と会談を行い、首班指名や政策面での協力を求めたといいます。その見返りに国民民主党が主張した「手取りを増やす」政策を一部取り入れる「ニンジン」をぶら下げています。報道によれば、所得課税「103万円の壁」の引き上げや、ガソリン価格でのトリガー条項の凍結解除などを検討している模様で、財務省がそれに伴う税収の減少を試算、どこまで譲れるかの検討をしているといいます。国民や労働者には聞こえが良い対策も、要は税負担を減らせ、といっているだけで、減税論と変わりません。消費税引き下げより「実感」の伴う「手取り」増を訴えたにすぎません。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)【関連】「貯蓄から投資へ」の残酷さ。政府は国民を切り捨てる意図で投資を奨めている=鈴木傾城※有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2024年11月8日号の一部抜粋で...
現代の米国

トランプの帰還「シントランプ2・0」

トランプの帰還「シントランプ2・0」米カリフォルニア州のニューサム知事カリフォルニア州知事、トランプ氏との闘いに向け臨時州議会を招集11月8日午前 9:54 ロイター米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利したことを受け、米西部カリフォルニア州のニューサム知事(民主党)は7日、同州の価値観が脅かされるとして、12月2日に州議会を臨時招集する(カルフォルニア州の)ニューサム声明では。トランプ大統領が進める「憲法違反で違法な連邦政策」が、カリフォルニア州の住民に害を及ぼし、カルフォルニア州法の生殖に関する健康問題や気候変動などで対立するので、法廷で争えるよう臨時州議会を開いて州司法省の予算増加を検討すべきだ「カリフォルニアでわれわれが有している自由が攻撃を受けている。われわれは座視しない」。ニューサム知事によると、2017―21年のトランプ前政権中に、カリフォルニア州は連邦政権に異議を唱え120件を超える訴訟を起こした。カリフォルニア州は伝統的に民主党が圧倒的に強く、今回のトランプ圧勝でもハリス副大統領が勝利した(抜粋)[7日 ロイター]アメリカ大統領選挙の結果を認めない(疑似国家)カル...
現代の日本

トランプとハリスの違いの本質

トランプとハリスの違いの本質米国大統領選でトランプが圧勝して大統領に返り咲くことが決まった。トランプは全米の得票数でもハリスを上回った。共和党候補が民主党候補の得票を上回るのは2004年の子ブッシュ以来。カリフォルニア州での民主党候補者の得票が多く、大統領選の勝敗に関係なく、全米得票数では民主党候補が共和党候補を上回ることが多い。今回は、トランプ得票が全米でハリス得票を上回った。勝敗を分けた激戦7州のすべてでトランプが勝利した模様。獲得選挙人数はトランプ312対ハリス226になったと見られる。大差での圧勝。テレビ朝日「報道ステーション」の大越健介氏はわざわざ米国に足を運んで取材をし、口汚くトランプを罵った。トランプ支持者に取材し、その場では支持者の発言に反論もせずに聞き入れておきながら、日本に帰って報道する場面でトランプに罵詈雑言を浴びせた。日本のメディアもハリス全面支援の報道を展開し続けたが、結果はトランプの圧勝。私は日本時間の11月6日午後3時50分にブログ記事「第47代米大統領にトランプ選出」メルマガ記事「想定通りのトランプ勝利」を公開した。トランプが「勝利宣言」を始めたのが日本...
現代の世界各国

平壌の発射を受けて韓国がミサイルを発射

平壌の発射を受けて韓国がミサイルを発射ソウルは、この武力誇示は先週の北朝鮮による火星19型大陸間弾道ミサイルの試験に対する報復であると述べている。韓国の非公開の場所で発射された玄武2号弾道ミサイルのファイル写真。©  Keystone Press Agency/Global Look Press韓国メディアは軍の発言を引用し、韓国が木曜日に弾道ミサイル「玄武2号」を発射したと報じた。ソウルは、今回の実弾射撃訓練は北朝鮮によるあらゆる「挑発」の可能性に対する警告であると述べた。聯合ニュースは金曜日、韓国合同参謀本部の発言を引用し、短距離弾道ミサイルが演習で北朝鮮の発射台に見立てた黄海の標的に命中したと報じた。同メディアによると、ソウルの軍当局者は「わが軍は北朝鮮のいかなる挑発にも対応する強い決意と精密攻撃の能力と態勢を示した」と述べた。韓国の合同参謀本部も、隣国によるいかなる攻撃的行動に対しても「圧倒的な」対応を取ると約束した。ソウル軍は、米国とともに朝鮮民主主義人民共和国における軍事活動を引き続き厳重に監視すると付け加えた。木曜日の発射は、北朝鮮が日本海(朝鮮半島では東海として知られて...
現代の世界各国

敗退するイスラエル軍――武力は万能ではない 現代イスラム研究センター理事長・宮田律

敗退するイスラエル軍――武力は万能ではない 現代イスラム研究センター理事長・宮田律宮田律氏イスラエル国会、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の活動を禁止する法案を可決(10月31日) イスラエル国会は10月28日、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の活動を禁止する法案を可決した。とても国連加盟国の行為とは思えないが、イスラエルの政治・社会の極右傾向をまたも示すことになった。この措置によって、ガザやヨルダン川西岸などのパレスチナ難民の人道状況がいっそう劣悪になることは明らかだ。 今年1月、昨年10月7日のハマスの奇襲攻撃にUNRWA職員が関わったとイスラエルが主張したことを受けて日本を含む12カ国がUNRWAへの拠出金を停止したことがあった。その後、イスラエル政府はUNRWA職員の関与について具体的な証拠を示すことはなかった。上川外相(当時)は2月2日の会見で、「UNRWA職員への疑惑を極めて憂慮しております。国連の調査が行われている限り一時停止せざるを得ないという判断に至りました」と述べたが、イスラエルの主張を鵜呑みにし、ガザの人道状況よりも米国と歩調を合わせること...
現代の世界各国

米国はウクライナを見捨てるだろう ― オルバーン

米国はウクライナを見捨てるだろう ― オルバーンハンガリー首相は、ドナルド・トランプ次期大統領は紛争から撤退し、EUだけでは資金援助できないと述べた。ドナルド・トランプ次期米大統領はウクライナ紛争から自国を撤退させ、EU首脳を「不快で困難な立場」に置くだろうとハンガリーのビクトル・オルバーン首相が述べた。「前線の状況は明らかだ。軍事的敗北だ。アメリカはこの戦争から撤退するだろう」と同氏は金曜日、コシュート・ラジオに語った。「ヨーロッパだけではこの戦争の資金を賄うことはできない」オルバーン氏は、EU首脳の中には見込みのない事業に資金を注ぎ込み続けたい人もいるが、そうした意見を持つ人々の間で沈黙が広がっているとし、一方で政策の見直しを求める声もあると述べた。一方、ハンガリーやスロバキア、バチカンなど、緊張緩和と対話を主張してきた少数の国の主張が正しかったことが証明された、と彼は付け加えた。ゼレンスキーはロシアの凍結資金の全てを欲しがっているオルバーン氏の米国外交政策変更の予測は、今週初めの大統領選挙でのドナルド・トランプ氏の勝利を受けてのもの。共和党の同氏は以前、ウクライナ紛争を24時間以...
生物学

じつは「マンモスが滅びて、森が繁栄した」…同じことが「白亜紀」に起こっていても「少しも不思議ではない」という、納得の理由

じつは「マンモスが滅びて、森が繁栄した」…同じことが「白亜紀」に起こっていても「少しも不思議ではない」という、納得の理由樹木をなぎ倒す巨大な動物たちゾウのように巨大な動物は、しばしば樹木をなぎ倒す。それは今に始まったことではない。数十万年~数万年前のシベリアではマンモスが樹木をなぎ倒していたし、中生代の恐竜も樹木をなぎ倒していたに違いない。そして、そういう巨大な動物の行動は、生態系や生物の進化に大きな影響を与えてきたのである。古来より現在に至るまで、巨大な動物は、しばしば樹木をなぎ倒す photo by gettyimages地球で最大勢力になった被子植物地球上のすべての生物を、その体に含まれる炭素量で比較した場合、全体の8割程度は植物が占めていると推定されている。つまり、重さで考えれば、地球上の生物の中で、植物が圧倒的に多いということだ。そんな植物のなかで、現在もっとも繁栄しているのが被子植物である。イチョウやマツやスギは裸子植物だが、それ以外の平たい葉を持っていたり花が咲いたりする植物は、たいてい被子植物である。雑木林(ぞうきばやし)の代表的な樹木であるクヌギやコナラをはじめ、サク...
現代の世界各国

ホロコースト批判しガザ虐殺を支持するヨーロッパ哲学の倫理的破綻 米コロンビア大学教授ハミッド・ダバシ氏が指摘

ホロコースト批判しガザ虐殺を支持するヨーロッパ哲学の倫理的破綻 米コロンビア大学教授ハミッド・ダバシ氏が指摘ガザ虐殺への投資に反対してキャンパス内で抗議キャンプをおこなう学生に連帯してストライキをおこなった米コロンビア大学の教員たち(4月、ニューヨーク) イスラエルのガザでの大虐殺と、それを容認し支える西側諸国の非人道的な振る舞いは、欧米型の「自由・民主・人権」の本性を、すっかりさらけ出すことになった。それはまた、世界史の主流を占めてきたヨーロッパ中心の政治哲学が人類的普遍性を持たぬ狭隘さを秘めていることへの反省を迫るものとなっている。そうしたなか、在米イラン人の中東研究者であるハミッド・ダバシ(米コロンビア大学教授)が今年1月、英国の中東情報サイト『ミドル・イースト・アイ』に寄稿した「ガザのおかげで、ヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」と題する論考が、日本の中東関係者の間でも注目されている。 ダバシ教授は、とくにナチスのユダヤ人虐殺(ホロコースト)批判の権威とされるドイツの哲学者・ハーバーマスがイスラエルのガザ虐殺を支持するという「道徳的破綻」が、「ヨーロッパ哲学とそれ以外の世界と...
現代の中国

トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!

トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!大統領選で勝利宣言をするドナルド・トランプ前大統領(写真:ロイター/アフロ) 「米大統領選」に関する中継番組は数多くあり、中国の関心の高さを表しているが、「トランプ勝利」を中国がどう見るかに対する官側の報道はいつも通り淡々としており、感想のような「視点」を表現する情報はない。「米大統領選」そのものに対する中国官側の「視点」としては唯一、11月6日に書いたコラム<中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール>がくり返し報道されただけだった。トランプ勝利後は文字版ではなく映像としても報道された。 一方、比較的に知識人が集まる大手の民間ウェブサイトでは、「トランプ勝利」がもたらす中国への影響などが溢れるように書かれているので、本稿では官側の情報にも触れながら、民間のウェブサイト情報を中心に分析を試みる。 最後に、中国のネット民、特に若者が、「どれだけトランプのことが好きか」を示すネット情報をご紹介する。◆官側の反応 中共中央宣伝部の管轄下にある中央テレビ局CCTVは11月6日、米大統領選の経緯を中継する番組として...
現代の中国

中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール

中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール2024米大統領選で勝利宣言をするドナルド・トランプ氏(写真:ロイター/アフロ) 11月3日、中国中央テレビ局CCTVは「央視新聞客戸端(CCTV新聞顧客端末)」で、<米国選挙_「札束」の力と「銭」のルール>という見出しで、「金」で決まる米大統領選のからくりを詳細に報道している。そこから、なぜトランプ氏が激戦州の一つペンシルベニア州で勝利したかが見えてくるのは興味深い。 本稿ではCCTV報道の概要をご紹介する。◆「アメリカを救うため」の価格 10ドルか29ドルか 投票日が近づくにつれ、携帯電話をスクロールしているアメリカ人は、2人の大統領候補の広告を目にする機会がますます多くなっただろう。 その内の一人は、グレーのスーツを着て、誠実な口調で「10ドル…10ドル…10ドル…民主主義を守るには、たった10ドルで十分です」と、くり返した民主党大統領候補ハリス氏だった。 もう一人は、すでに裕福になっている共和党大統領候補トランプ氏が有権者に「29ドル。たったの29ドルだよ! 29ドルで米国は強くなれる!」と叫ぶ姿だ。 両候補者の「誠実な」演...
米国の歴史

アメリカの民主主義は見かけだけで機能していない 

アメリカの民主主義は見かけだけで機能していない 今回のアメリカ大統領選挙で勝利したのはドナルド・トランプでもカマラ・ハリスでもなくネオコンだとする人がいる。トランプもハリスも外交や安全保障分野はネオコンの世界制覇戦略に従っているということだ。 ネオコンが表舞台に登場したのはジェラルド・フォードが大統領だった1970年代。デタント(緊張緩和)を打ち出したリチャード・ニクソン大統領はウォーターゲート事件で1974年8月に失脚し、副大統領を務めていたフォードが昇格したのだ。 大統領になったフォードはFBI長官だったJ・エドガー・フーバーと近く、ジョン・F・ケネディ大統領が暗殺された後、リンドン・ジョンソン新大統領が設置した「ケネディ大統領暗殺に関する大統領委員会」のメンバーでもあった。 最高裁裁判長だったアール・ウォーレンを委員長に据え、メンバーにはフォード下院議員、ヘイル・ボッグス下院議員、リチャード・ラッセル上院議員、ジョン・クーバー上院議員、アレン・ダレス元CIA長官、ジョン・マックロイ元世界銀行総裁。主席法律顧問を務めたのはリー・ランキンだ。 言うまでもなくダレスはウォール街の弁護士...
現代の世界各国

大統領選でトランプが勝利して何が変わり、何が変わらないのか

大統領選でトランプが勝利して何が変わり、何が変わらないのか アメリカ大統領選でドナルド・トランプがカマラ・ハリスを破り、次期大統領に選ばれたようだ。トランプは2016年の選挙でも勝利しているが、その際には民主党だけでなくCIA、FBI、有力メディアから攻撃を受け、国家安全保障担当補佐官に選ばれたマイケル・フリン元DIA局長がホワイトハウスから追い出されている。 2009年1月から17年1月まで大統領を務めたバラク・オバマはロシアとの関係悪化に力を入れ、2010年8月にはPSD-11を承認してムスリム同胞団を利用して北アフリカからシリアにかけての地中海沿岸国で体制転覆作戦を進めた。いわゆる「アラブの春」だ。 シリアやリビアではムスリム同胞団のほかサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を中心とするアル・カイダ系武装集団を投入、リビアでは体制転覆に成功、今では無法国家。シリアでは戦乱が続いている。 シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒せないため、リビアから武器弾薬や戦闘員を移動させるだけでなく、新たな戦闘集団を編成している。イラクのサダム・フセイン政権時代に軍人だった人びとが...
現代の米国

2024年米大統領選挙はドナルド・トランプ前大統領が勝利、歴史的な復活劇となった

2024年米大統領選挙はドナルド・トランプ前大統領が勝利、歴史的な復活劇となった 古村治彦です。※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になります。予約受付中です。よろしくお願いいたします。 2024年米大統領選挙は、共和党のドナルド・トランプ前大統領(副大統領候補はJ・D・ヴァンス連邦上院議員)が民主党のカマラ・ハリス副大統領(副大統領候補はミネソタ州知事ティム・ウォルツ)を破り、不連続の形であるが、2度目の勝利を収めた。不連続の2度目の勝利は1892年のグローヴァー・クリーヴランド大統領以来のことで、歴史的なカムバックとなった。 ここで、宣伝になって恐縮だが、上記の佐藤優先生との対談『世界覇権国交代劇の真相』(秀和システム)の第2章の内容が現実のものになったと私は感じている。対談は7月末に行われたが、大きな流れはあれから変わっていなかったのだということを認識した。改めて読み返してみると、この対談で、私たちは「なぜハリスが駄目で負けるのか」「何故民主党が...