森羅万象

科学論

黒潮大蛇行の終息、見通しは? 海洋研究開発機構の美山主任研究員に聞く 気象災害や猛暑改善に期待も

黒潮大蛇行の終息、見通しは? 海洋研究開発機構の美山主任研究員に聞く 気象災害や猛暑改善に期待も 2017年8月に始まり、本格的に観測開始した1965年以降で最も長く続いた黒潮大蛇行が終息の兆しを見せている。漁業や気象環境に長期に影響を及ぼした「スーパー黒潮大蛇行」は、静岡県内ではサクラエビやシラスの不漁、台風15号による浸水、熱海土石流に関係したとの指摘もある。ただ、黒潮の威力はいまだ弱く、いつ大蛇行が復活してもおかしくない状況。海洋物理学が専門の美山透海洋研究開発機構(JAMSTEC)主任研究員(55)に見通しを聞いた。▶▶6日8日時点の黒潮の様子 ―黒潮の最新の動向は。 「静岡沖で北緯32度より南まで蛇行していた黒潮は、紀州半島沖の冷水塊を挟み、いったん2~3月にプチンと切れた。こうしたことは大蛇行中に何度もあったが、その後再び4月末に同じ箇所で途切れ、そのままの状態が続いている。ただ、大蛇行が解消するときは冷水塊を北東に押し出すように黒潮の勢いが増すのが常だが、今はまだ黒潮の勢いは弱く、大蛇行がまたすぐに復活する可能性はあると考える。気象庁の基準では、大蛇行が3カ月間観測されな...
現代の米国

米国、ウクライナへの支援を削減へ―国防長官

米国、ウクライナへの支援を削減へ―国防長官ピート・ヘグゼスは、紛争の平和的終結はワシントンの利益になると発言した。ピート・ヘグゼス国防長官、ワシントンD.C.の米国議会議事堂にて。2025年6月10日。 ©  Getty Images / Chip Somodevillaピート・ヘグゼス国防長官は、ドナルド・トランプ米政権がウクライナ紛争の平和的解決を模索する中、ホワイトハウスはウクライナへの軍事予算を削減すると述べた。国防総省長官は火曜日、下院歳出委員会でこの声明を発表した。ヘグゼス氏は、ウクライナに対する今後の軍事援助資金について問われると、「これは予算の削減だ」と述べた。「現政権はこの紛争について非常に異なる見解を持っている」と彼は付け加えた。トランプ大統領はウクライナ紛争の終結に向けた交渉に尽力し、ロシアとの外交関係を再構築した。1月の就任以来、モスクワとキエフは、ウクライナがイスタンブールでの最初の交渉から一方的に離脱した2022年以来初めて、直接交渉を再開した。続きを読む:バイデンのウクライナ支出は「狂気」-ヴァンスヘグゼス氏は「世界中で利害が対立する中、交渉による平和的解...
現代の米国

イーロンマスクを激怒させた意味

イーロンマスクを激怒させた意味2025年6月9日   田中 宇米国の大富豪イーロン・マスクは、米トランプ政権で、政府の浪費を減らすDOGE(政府効率化省)を新設・担当していた(5月末に任期満了)。だが、トランプと連邦議会は、財政改革の法案(BBB)に、DOGEが勧告した浪費削減策の一部しか盛り込まず、実質的に財政赤字を増やそうとしている。マスクはBBBに猛反対し、BBBを自賛するトランプとの対立が激化している。マスクは、共和党を辞めて中道派の新政党(アメリカ党)を立ち上げると言い出している。(Trump defends Big Beautiful Bill amid Musk attacks: ‘I didn’t create this mess, I’m just here to FIX it’)トランプは、以前の米政権が増やした浪費を減らすと宣言して大統領に返り咲き、公約に沿ってマスクにDOGEを新設させ、貧困国救済のふりをした政権転覆機関であるUSAIDを潰しにかかるなど、大騒動で赤字削減を進めてきたが、結局のところ、それは演技だった。赤字総額は今後も増える。議会両院の多数派を握...
現代の日本

過去最長・7年継続の「黒潮大蛇行」が終息か? 漁業や気象への影響は

2025-05-22 05:00 ウェザーニュース気象庁は5月9日、紀伊半島から東海沖の黒潮大蛇行が5月8日現在みられなくなり、この状態が持続して大蛇行が終息する兆しがあると発表しました。今回の黒潮大蛇行は2017年8月から過去最長7年9か月続いたもので、カツオやシラスなどの漁業や船舶の運航、気象など、私たちの生活への影響も見逃せません。「黒潮親潮ウォッチ」で黒潮流路の変化とその予測について情報発信を行っている、海洋研究開発機構・アプリケーションラボの美山透主任研究員に、発生のメカニズムや影響など詳しく教えていただきます。過去最長で続いた黒潮大蛇行黒潮が大蛇行するとは、どういう現象でしょうか。黒潮とは、東シナ海から日本列島の南岸に沿って北上する暖流です。透明度が高いため、沖を流れる海流が黒っぽい色にみえることから黒潮と呼ばれています。「黒潮は、強い流れは幅100km深さ1000mにも及ぶ、世界最強の海流の1つです。流速は速いところで毎秒2.5m以上に達しますが、これは自由形競泳世界記録保持者でも逆らっては泳げない速さです。運ぶ水の量は、季節や場所によっても変化しますが、約毎秒2000〜...
現代の日本

刑務所出所者の「親になったるで」 ~ 職親プロジェクトの挑戦

No.1424 刑務所出所者の「親になったるで」 ~ 職親プロジェクトの挑戦刑務所や少年院の出所者を雇用して、社会復帰を助ける。704社が950名を雇っているが、その道のりは険しい。■1.「最初は本当に心が折れました」伊勢: 花子ちゃん、「千房」というお好み焼きのチェーン店は知ってるよね。花子: もちろんです。母が大好きで、よく連れて行ってもらいます。とっても美味しいお好み焼きが食べられます。伊勢: その「千房」の中井政嗣(まさつぐ)社長が、「職親プロジェクト」の代表をされてるんだ。花子: 「しょくしん」? どういうプロジェクトですか?伊勢: そのホームページでは「官民連携で出所者が再び罪を犯さぬよう『職の親』となり自立更生を推進する活動です」と説明している。今年4月時点で、704社もの企業が参加して、刑務所や少年院の出所者950名を雇って、社会復帰の手助けをしている、とのことだ。日本財団が後押ししているんだけど、いかにも日本財団らしい、世のため人のための心配りが感じられる発想だね。 昨年の犯罪白書によると、刑法犯で検挙されたのは令和5年で18万3千人。うち8万6千人、47%が再犯だっ...
現代の世界各国

トランプへ報告せずにシベリア奇襲。プーチンを激怒させたゼレンスキーが自ら摘んだウクライナ戦争「停戦の芽」

トランプへ報告せずにシベリア奇襲。プーチンを激怒させたゼレンスキーが自ら摘んだウクライナ戦争「停戦の芽」ウクライナ戦争をはじめ、国際社会がどれだけ非難の声を上げようとも終わりを見ない各地の紛争。その根本原因はどこにあるのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、すべての国際紛争の背後にアメリカ、ロシア、中国が必ず存在する事実と、それらの国に共通する行動原理を解説。さらに彼ら新旧超大国の思惑に左右される「世界の今後」を考察しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:新旧超大国の意向が左右する国際安全保障の行方-デリケートな安定か終わりなき大戦か?終わりなき大戦のトリガーが引かれるのか。新旧超大国の意向が左右する国際安全保障の行方新旧超大国とは“だれ”を指すのか?それは米・ロ・中の3か国です。欧州各国も、日本も、グローバルサウスを纏めるインドやブラジル、南アも、国際情勢を左右しうる力を十分に持つ存在ではありますが、現状の混乱の国際社会・国際情勢の行方を左右して...
現代の日本

小泉進次郎政権への布石か?コメ高騰「仕掛けられたシナリオ」の真相とジャパン・ハンドラーの思惑=高島康司

小泉進次郎政権への布石か?コメ高騰「仕掛けられたシナリオ」の真相とジャパン・ハンドラーの思惑=高島康司将来、小泉進次郎氏が首相に就任した場合、日本政治や外交にどのような変化が起きるのか。本記事では、石破総理の政権運営をめぐる動向や衆議院解散の可能性、そして小泉氏の急激な人気上昇に伴う首相登板の展望を解説する。さらに、トランプ政権下で刷新された米国の対日外交を担う新たな「ジャパン・ハンドラー」たちや、アメリカ・ファーストを掲げる外交政策の行方についても深掘りし、今後の日米関係と日本の外交戦略について解説する。(『 未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 』高島康司)小泉進次郎が首相になったら何が起こるのか?将来、いずれかの時期に小泉進次郎が首相になった場合、何が起こるのか展望する。前回の記事の続きである。【関連】小泉進次郎を首相に?米国「ジャパン・ハンドラー」総入れ替えが意味するもの=高島康司自民党の森山幹事長は、野党側が内閣不信任決議案を提出した場合の対応について、石破総理大臣が適切に判断するという考えを示した。自民党内からは、提出されれば石破総理大臣が採決を待たずに衆議院の解散に...
現代の日本

随意契約“小泉米”をホメているのは新聞とテレビだけ…専門家の評判はからっきし

随意契約“小泉米”をホメているのは新聞とテレビだけ…専門家の評判はからっきし「5キロ2000円」で売り出した小泉米の化けの皮が一夜にしてはがれてしまった。発売当初は、家畜飼料同然の古古古米の物珍しさと、それを喜々として伝える新聞テレビにあおられ、われ先にと店頭に群がった消費者もいたが、今では小泉米は“世襲米ナナヒカリ”“郵政の二の米”と散々の言われようである。「昨年夏以降、銘柄米(5キロ6000円超)やブランド米(5キロ5000円超)が高騰した。とにかく“まずくても安いコメ”を求める消費者の声に小泉(進次郎)農相が新たな選択肢を示したことは評価されていいかもしれません。しかし、コンビニが“ヴィンテージ米”などと称して握り飯を1個120円で売り出すそうですが、元々二束三文の古古古米ですから、火事場泥棒みたいなもの。それに備蓄米の在庫がなくなれば元のもくあみですよ。コメ市場はそんな生易しいものじゃない」(農水官僚OB) 実際、コメ市場は小泉米に冷淡だ。これまで店頭では品薄とみられてきた銘柄米、ブランド米が備蓄米大量放出の動きを受けて市場に出回るようにはなってきたが、価格自体は在庫調整的な値...
日本の文化

入梅と梅雨入りの違いとその由来、2025年はいつ?

入梅と梅雨入りの違いとその由来、2025年はいつ?テレビの天気予報で報じられる「梅雨入り」それと別用語で「入梅」があります。読み方は「にゅうばい」。この2つは一見同じ意味なのですが、使い方は異なっています。この機会に使い分けできるようにしましょう。「入梅」と「梅雨入り」の違いと、入梅の2025年はいつなのか?、また梅雨の由来についてご紹介します。入梅と梅雨入りの違い、どう使い分けるの?「入梅(にゅうばい)」は、節分や八十八夜などと同じく雑節の一つで、毎年日付は決まっています。昔は立春から数えて135目とされていました。その為、梅雨明けとなる「出梅」の日付も決まっていました。しかし、現在では太陽の黄経が80度に達した日で、芒種から数えて5日目頃の最初の壬(みずのえ)の日を「入梅」と呼ぶようになりました。それに対し「梅雨入り」は実際に梅雨の期間に入ることを指す気象用語のことです。その為、毎年異なっています。梅雨入りというのは、大雨による被害が起きやすい時期ということから、天候経過と1週間先を見越して、気象庁が「梅雨入り」と「梅雨明け」を発表するようにしています。毎年後半になるともう梅雨明け...
現代の日本

核兵器と結びついた原発の事故で裁判所が仲間である東電の責任を問えない必然

核兵器と結びついた原発の事故で裁判所が仲間である東電の責任を問えない必然 東京電力福島第1原発は2011年3月11日に炉心が溶融するという大事故を引き起こした。その大事故を引き起こした東電や監督官庁の幹部は責任を問われて当然だが、東京高裁(木納敏和裁判長)は13兆3210億円の支払いを命じた東京地裁の判決を取り消し、東電旧経営陣の責任を認めなかった。 日本の場合、原子力発電の危険性、放射性廃棄物の処理問題だけでなく、地震と津波の問題がある。日本ではどこでも大規模な地震が起こる可能性があり、それに伴って大きな津波の発生も予見できるのだ。木納敏和もその程度のことは理解できているだろう。今回の判決は、地震や津波で破壊されることが予見できても原子力発電所は建設するという支配者たちの意思表明だと考えるべきだ。 この原発事故は三陸沖で発生したマグニチュード9.0という地震が原因。その地震で引き起こされた津波が原因であるかのように言われているが、データを分析すると揺れで破壊されている可能性が高い。この地震で観測された震度は7だ。 武田薬品系のアルカリスが明治グループのMeiji Seika ファルマ...
現代の日本

受け入れの東大・京都・阪大は極左の巣窟・・北大は・ハーバード大学の留学生を受け入れない方針を発表

受け入れの東大・京都・阪大は極左の巣窟・・北大は・ハーバード大学の留学生を受け入れない方針を発表北海道大学は4日、ハーバード大学で学べなくなった留学生の受け入れを行わない方針を示しました。トランプ大統領は4日、ハーバード大学への留学を目指す外国人学生の入国を制限する文書に署名し、すでに留学中の学生についても、特に中国を念頭に「国家の安全を脅かす恐れがある場合はビザを取り消すよう検討せよ」と国務省に指示する方針を示しました。ただし、アメリカへの入国制限は、「アメリカの国益に合致する場合は適用されない」としています。◯トランプ大統領 ハーバード大に留学中の学生ビザ取り消し検討こうした動きの中、東大や京大、阪大など、日本の有名大学がハーバード大で学べなくなった留学生や研究者を受け入れることを次々に表明し、九州大学に至っては国籍を問わず、学費を全額免除して受け入れると発表しました。一方で、北海道大学は「ハーバードと学生交流の覚書を結んでいない」として、留学生の受け入れを見送る方針を示しました。ただし、覚書を交わしている大学に在籍する日本人留学生が学べなくなった場合には、受け入れる用意があると説...
現代の日本

日本よ「こども家庭庁」をぶっ潰せ。知れば誰もが激怒する血税7.2兆円「中抜きし放題」の実態!省庁廃止で少子化が解決する理由(作家・元国税調査官 大村大次郎)

日本よ「こども家庭庁」をぶっ潰せ。知れば誰もが激怒する血税7.2兆円「中抜きし放題」の実態!省庁廃止で少子化が解決する理由(作家・元国税調査官 大村大次郎)元国税調査官の大村大次郎氏が、「こども家庭庁」の恐るべき税金の無駄使いを徹底批判する。年間7.2兆円の予算を使いながら成果ゼロというだけでも国民は呆れるばかりだが、大村氏によれば同庁は、自民党・財務省による伝統的な「税金無駄遣いのサンプル」のような存在だという。彼らの目的は国会議員や官僚の重役ポストを増やし“中抜き”で儲けることにあるため、新しい省庁をつくらせてはならないと指摘する。(メルマガ『元国税調査官・大村大次郎の「本音で役に立つ税金情報“特別版”」』2025/6/1号より一部抜粋、再構成)※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです「こども家庭庁」をぶっ潰せ昨今、こども家庭庁への風当たりが強くなっています。少子化対策等のために令和5年(2023年)に新設された省庁で、年間予算を7.2兆円も使っているにもかかわらず、少子化にまったく歯止めがかかっていないことから、「こども家庭庁は7兆円も使って何をしているん...
現代の日本

JAは本当に「悪役」か?米価高騰でも農家が儲からない“中抜きシステム”の闇と政府の思惑=原彰宏

JAは本当に「悪役」か?米価高騰でも農家が儲からない“中抜きシステム”の闇と政府の思惑=原彰宏コメ不足と価格高騰で起きている「令和の米騒動」。その渦中でJA全中会長が放った「今のコメの価格は決して高くない」という発言が、国民の猛反発を招きました。しかし、この騒動の裏側には、農家・JA・政治の複雑な利害関係が絡み合っています。市場価格が4,000円を超えても農家の収入は変わらず、儲かるのはJAだけです。金融事業で農業事業の赤字を補填し、准組合員が正組合員の2倍という実態があります。果たして守るべきは日本のコメなのか、それとも既得権益なのでしょうか。令和の米騒動から見えてくる日本農業の構造的問題を徹底解剖します。(『 らぽーる・マガジン 』原彰宏)「令和の米騒動」…悪役は農協?コメ不足や価格高騰によって発生した「令和の米騒動」で、どちらかというと「悪役」にされているのがJA(農協)の存在です。そのトップであるJA全中会長の、「今のコメの価格は“決して高くない”」発言は、一般庶民の感情を逆なでするものとなり、ますますJA(農協)は“ヒール”扱いされるようになりました。でも、コメの市場価格高騰...
現代の日本

兵庫の維新議員、離党相次ぐ 斎藤知事や泉房穂氏支持の会派へ

兵庫の維新議員、離党相次ぐ 斎藤知事や泉房穂氏支持の会派へ日本維新の会に所属する地方議員の離党・除名が県内で相次いでいる。兵庫県議3人が3月、2024年11月の知事選で再選された斎藤元彦知事を支持する地域政党を設立し、その後、神戸市議2人が合流。明石市議会では1人が元市長の泉房穂氏を支持する会派に入った。22年から離党が続いた尼崎市議会では、8日に告示される市議選の擁立者数が前回選を下回る事態になっている。 【図解】兵庫県知事に関する内部告発文書を巡る経緯  維新の県組織・兵庫維新の会は2~3月に、岸口実県議を除名、増山誠、白井孝明両県議を離党勧告処分にした。24年の知事選で斎藤氏当選を目的に立候補していた政治団体「NHK党」の立花孝志党首に非公開だった県議会調査特別委員会(百条委)の録音データや真偽不明の文書、その他の情報を提供していたとしている。  この3人が3月に地域政党「躍動の会」を立ち上げると、その後、神戸市議会では川口賢、大井敏弘両議員が維新を離党して合流した。川口氏は19年の初当選から維新に所属。大井氏は国民民主党を経て、23年の市議選で維新から立候補し、当選している。 ...
生命科学

本当なのか…「陰嚢は、精子を冷やすために進化した」の真実…「常識を疑う」ことで見えてくる、新たな可能性

本当なのか…「陰嚢は、精子を冷やすために進化した」の真実…「常識を疑う」ことで見えてくる、新たな可能性進化についての仮説は、しばしば、多くの人に真実と理解されてしまい、「常識」のように受け止められていることがあります。 「精子を冷却するために、陰嚢が進化した」というのも、よく聞く“常識”ですが、はたして本当なのでしょうか?体温が高過ぎる進化に関する仮説には、けっこう怪しいものが多い。そのなかには、世間に広く普及して、常識の域に達しているものさえある。そういう怪しい進化仮説に足を掬われないためには、常識を疑うことも必要だろう。私たちヒトは有性生殖をする生物である。女性は卵を、男性は精子を作り、両者が受精して受精卵となる。そこから新しい人生が始まるわけだ。新しい人生は、卵と精子が受精して受精卵となるところから始まる illustration by gettyimagesところが、じつは私たちの体温は、精子を作るためには高過ぎる。そこで、ヒトの男性は、陰嚢という器官を体外に突き出して(というか、ぶらさげて)、そのなかに精巣を入れている。こうすることによって、精巣を冷やしているのだ。私たちの体...
現代の世界各国

非西側の国家指導者たちの方がはるかに立派だという民主政治体制に対する痛烈なカウンターパンチ

非西側の国家指導者たちの方がはるかに立派だという民主政治体制に対する痛烈なカウンターパンチ 居酒屋での砕けた政治談議で、「今の政府は頼りない」「今の政治家は駄目だ」「三世、四世ばかりで力がない」「官僚たちは国民のことなんか何も気にしていない」と口にしたことがある人は多いだろう。政治と宗教とプロ野球の話は喧嘩になったり、後腐れが残ったりするので、表ではしないようにということは教えられるが、気の置けない仲間たちやグループということになると、こういうことを話すことがある。 私もたまに友人たちとこういう話をすることもある。私が本を書いているということもあって、本を読んでもらって、私の本の中身について話すこともある。その中で、「西側諸国(ジ・ウエスト)対それ以外の国々(ザ・レスト)」の対立構造は共感を得ていることが多い。そして、「今の日本政治家は駄目だが、アメリカや先進諸国もよく分からない。けど、君が書いているように、確かに、非西側の国々の指導者たちは独裁的だけど、実力があるように見える」というようなことを言う人がいる。 私はこういった考えは既に広がっていて、政治に対する不信感が日本国内における...
現代の米国

アジアの平和はアメリカがいたからか?この疑問について真剣に考える時期に来ている

アジアの平和はアメリカがいたからか?この疑問について真剣に考える時期に来ている 私は拙著『トランプの電撃作戦』(秀和システム)の帯で、「アメリカと日本は友達(TOMODACHI)ではない」と書いた。これは、2011年の東日本大震災発生後に、在日アメリカ軍を中心となって、「トモダチ作戦(Operation TOMODACHI)」なる支援活動を行ったことから由来している。世界各国からの支援について私たちは感謝すべきであるが、アメリカが「トモダチ」という言葉を使ったのが私には何とも違和感があったので、このことをずっと覚えていた。「同盟」と「友達(トモダチ)」は全く異なる。そもそも、国際関係において、国に「友達」は存在しない。自国の利益のために協力するパートナーは存在するが、個人間の友達関係のようなある種のウエットさを持つ関係は存在しない。 アメリカが日本と日米安全保障条約を結び、アメリカ軍を10万人単位で日本に駐留させているのは(駐留経費は日本負担)、アメリカの国益に資するからだ。「日本が友達だから、損得抜きで守ってあげよう」ということはない。しかも、駐留経費は日本持ちだ。世界規模で見れば、...
現代の米国

私的権力が築いた監視と恫喝の仕組みから米国の大統領も副大統領も逃れられない

私的権力が築いた監視と恫喝の仕組みから米国の大統領も副大統領も逃れられない 世界の覇者となるためには強力な軍事力を持ち、食糧とエネルギーを支配するだけでなく、影響力を持っている人びとの弱みを握るために監視システムを構築することも必要だ。そうした能力の高い機関として、イギリスのMI6とGCHQ、アメリカのCIAとNSA、イスラエルのモサドや8200部隊を挙げられるが、この3カ国の情報機関は連携している。 そうした情報機関のネットワークには「民間企業」も含まれているのだが、そのひとつがパランティア・テクノロジーズなるデータ分析の会社。CIAのベンチャー・キャピタル部門であるIn-Q-Telからの資金で創設されたのは2003年。この年にジョージ・W・ブッシュ政権はアメリカ主導軍にイラクを先制攻撃させたが、そのイラク、そしてアフガニスタンにおける軍事作戦にパランティアは加わっている。また同社はイスラエルの情報機関とも関係が深く、共同創設者のひとりで、現在会長を務めているピーター・ティールはドナルド・トランプ大統領を支持、J・D・バンス副大統領は彼の弟子的な存在だ。 キア・スターマー英首相が駐米...
現代の日本

原発事故東京高裁が不当判決

原発事故東京高裁が不当判決2011年3月11日の東京電力福島第一原子力発電所が引き起こした人類史上最悪レベルの原発事故。東京電力の株主が旧経営陣5人に対して23兆円余りを会社に賠償するように求めた株主代表訴訟で、東京高裁が6月6日に控訴審判決を示した。東京高裁の木納敏和裁判長は旧経営陣4人に合わせて13兆3210億円の支払いを命じた一審の判決を取り消し、原告の株主側の請求を棄却した。予想された結果だ。日本の裁判所は〈法の番人〉ではない。日本の裁判所は〈権力の番人〉である。下級裁判所には例外的に〈法と正義〉に基づいて、〈良心に従い独立して職権を行う〉優れた裁判官が存在する。例外的に優れた裁判官が訴訟を指揮する場合には正当な判断が示されることがある。今回の事件での第一審がこの例に該当する。しかし、上級裁判所に移行するに従い、法に基づき、良心に従い独立してその職権を行う〈優れた裁判官〉はほぼ消滅する。したがって、下級裁判所が正当で優れた判決を示す事件であっても、上級裁判所が、その正しい判断を覆すことは、当然に予想されるのである。この裁判では〈津波の予見可能性〉が焦点になった。一審は〈津波の予...
現代のロシア

ロシアとアメリカをウクライナで戦わせ、共倒れを狙う勢力

ロシアとアメリカをウクライナで戦わせ、共倒れを狙う勢力 ウクライナの治安機関SBUは6月1日、ロシアのオレニャ(ムルマンスク)、ベラヤ(イルクーツク)、イバノボ(イバノボ)、ディアギレフ(リャザン)、ウクラインカ(アムール)にある戦略核基地をドローンで攻撃、6月3日にはケルチ橋(クリミア橋)の防護柵を爆破した。いずれも西側諸国、おそらくイギリス、フランス、ドイツ、アメリカの情報機関から支援を受けていただろう。 2度の攻撃に挟まれた6月2日にウクライナのルステム・ウメロフ国防相とロシアのウラジーミル・メジンスキー特使はイスタンブールで会談した。まず2時間半ほど非公式の会談を行い、その後に公式会談を1時間ほど行った。ロシア側はウクライナ側に対し、停戦から30日以内にウクライナ軍をドンバス(ドネツクとルガンスク)、サポリージャ、ヘルソンから完全に撤退させ、軍や準軍事組織の再展開を禁止、クリミア、ドンバス、ノボロシアをロシアの一部として国際的に承認することを要求してきた。 ノボロシアとは、帝政ロシアの時代に由来する歴史用語で、オデッサ、ヘルソン、ミコライフ、ドニプロペトロフスク、ザポリージャ、...