現代の日本

被爆80年という節目だからこそ「核武装」をめぐる議論で整理すべき4つの論点。「核保有」と「平和利用」の両立は本当に可能なのか?

被爆80年という節目だからこそ「核武装」をめぐる議論で整理すべき4つの論点。「核保有」と「平和利用」の両立は本当に可能なのか?世界で唯一の被爆国である日本において、未だタブー視されている感のある核武装論。しかし先の参院選で参政党の候補者が口にした「核武装は安上がり」なる発言に賛同する声が上がっているのも現状です。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では作家で米国在住の冷泉彰彦さんが、「被爆者や反核団体の方々の怒りは理解できる」と前置きしつつ、核武装を巡る論点を4つ上げ各々について掘り下げた考察を展開。その上で、「コスパが良い」とする言説に否定的な姿勢を示しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:被爆80年、核武装論の論点をまとめる検討すればするほど分かる高いハードル。被爆80年の今まとめる「核武装論」の論点戦後80年の今年は、自動的に広島と長崎の被爆80周年になります。非常に大きな節目であり、被爆国である日本としては、核兵器に関する政策を議論して発信する必要があると思います。ロシアによる核威嚇が続いている中、改めて核兵器の禁止と不拡散に...
日本の歴史

広島と長崎に米軍が原爆を投下してから80年

広島と長崎に米軍が原爆を投下してから80年 アメリカ軍がウラン型原子爆弾「リトル・ボーイ」を広島へ、プルトニウム型原爆「ファット・マン」を長崎へ投下してから今年で80年になる。広島へは8月6日、長崎へは8月9日。広島では9万人から16万6000年が、長崎では6万人から8万人がそれぞれ殺されたとされているが、核分裂反応を利用するという性格上、人びとのDNAが傷つけられ、障害苦しんだ人も少なくない。 広島と長崎への原爆投下を許可したのは大統領に就任してまもないハリー・トルーマンである。アメリカ、イギリス、中国が「ポツダム宣言」を発表する2日前、7月24日のことだ。日本が「ポツダム宣言」にどう反応するかを見ずにトルーマンは原爆投下による市民虐殺を決めた。 原爆の開発プロジェクトは「マンハッタン計画」と名付けられていたが、主導した国はアメリカでなくイギリスだった。1940年2月にバーミンガム大学のオットー・フリッシュとルドルフ・パイエルスのアイデアに基づいてプロジェクトが始まり、MAUD委員会なるものが設立されている。 1943年には核兵器用のウランとプルトニウムを製造するため、テネシー州オー...
現代の日本

人をたぶらかすヤツら

人をたぶらかすヤツら 野党各党がガソリン暫定税率の11月1日廃止を目指す方向で合意したと各紙が報道した。物価高騰に加えて円安、中東情勢の不安定化などの影響もあってレギュラーガソリンの価格はいまや1㍑=160~170円台が定着している。とりわけ車やバイクなしには暮らしがままならない地方の住民にとっては、「少しでも安く」は切実な要求である。スタンドに行って給油する度にため息が出そうなほどの金額が飛んでいくのに加えて、コメは高い、食料もなにもかも高い、そのうえに消費税10%が上乗せされて剥ぎとられ、財布の中身はあっという間にすっからかんである。 今回の野党合意は、参院選で政策としてガソリン減税を訴えていた政党もいたなかで、少しくらいは得点稼ぎに動いたというか、政策実現に向けて動き出したかのような印象を与えている。ところがどうも事情は異なるようで、8月の臨時国会に野党共同で提出だけはして採決はしないという茶番が動いているようなのである。れいわ新選組の幾人かの国会議員たちが暴露しているところによると、れいわ新選組としては9月1日廃止、遅くとも10月1日廃止を主張しており、今回の野党合意については...
現代の日本

「国民の16%がリアル視聴をやめた」下げ止まりの兆しすら見えないテレビ業界はどこに新たな活路を見出すのか

「国民の16%がリアル視聴をやめた」下げ止まりの兆しすら見えないテレビ業界はどこに新たな活路を見出すのかフジテレビをめぐる問題をはじめ、大揺れのテレビ業界。しかし、業界全体の凋落は今に始まったことではない。広告収入はネットの半分に落ち込み、まったくテレビを見ない若者が急増した。このままテレビを見る人は誰もいなくなるかもしれない。元NHKアナウンサーの今道琢也氏の著書『テレビが終わる日』より一部抜粋・再構成してお届けする。このまま行けばテレビは誰も見なくなる?若者を中心に、テレビ離れが進んでいると言われます。ある高校の先生から聞いた話ですが、「最近の生徒は、学校でテレビのことをほとんど話題にしない」のだそうです。私の周りでも、「昔に比べて見なくなった」「もうテレビはほとんど見ない」という声を聞きます。若い人に限らず、私と同世代の人でも、そう話す人が少なくありません。中には、「そもそもテレビを持っていない」という人もいます。かつては家の真ん中にテレビがあって、食事の時間などに家族そろって見る、というイメージがあったのですが、今では様変わりしてしまったようです。かくいう私も、以前に比べるとテ...
現代の日本

『ポピュリズムの仕掛人:SNSで選挙はどのように操られているか』 ジュリアーノ・ダ・エンポリ著 林昌宏訳

『ポピュリズムの仕掛人:SNSで選挙はどのように操られているか』 ジュリアーノ・ダ・エンポリ著 林昌宏訳 7月の参議院選挙では、与党の自公が過半数割れを喫するとともに、右派ポピュリズムの新興政党がうさんくささをともないつつ台頭した。実はこれは世界的に起きている現象で、イタリアでは国粋主義を掲げる「イタリアの同胞・国民同盟」が2018年の総選挙で政権与党になり、2022年、同党党首のジョルジャ・メローニが首相になった。ドイツでは、「移民の排除」を掲げる「ドイツのための選択肢(AfD)」が2月の連邦議会選挙で躍進し、第二党になった。イギリスでは、保守党・労働党の二大政党の地盤が崩壊し、他方で「不法移民の送還」を掲げる「リフォームUK」が議席を伸ばしている。 この本の著者は、フィレンツェ市の副市長、イタリア首相のアドバイザーを務めた後、現在はパリ政治学院で教鞭をとっている研究者だ。 著者は、こうしたポピュリズムは二つの要素から成り立つという。第一に、社会的経済的にもっともな要因にもとづいて、人々のなかに怒りが存在すること。第二に、SNSのアルゴリズムを手段にして、この怒りを別方向に組織する「...
現代の世界各国

英国系潰し策としてのガザ虐殺

英国系潰し策としてのガザ虐殺2025年8月2日   田中 宇イスラエルによるガザ虐殺は、世界の中心だった英国系の諸国(英国と、傀儡である独仏加や米リベラル派など)の諜報力(国際政治力の強さ)の源泉となってきたユダヤ人ネットワークを、英国系から離反させ、英国系を弱体化するための(隠れ多極主義的な)策略でないかと、最近思うようになった。ガザ戦争の目的の中心は、イスラエルが、英国から背負わされたパレスチナ問題を力づくで抹消することだ。しかしそれだけでなく、イスラエルがガザ市民を餓死に追い込むなど意図的にひどい人道犯罪を続けるのは、英国系の諸国がイスラエル敵視を強めざるを得ないようにして、英国系の覇権(諜報力)の源泉であるユダヤ人との結束を破壊し、英国系を弱体化・自滅させる策だと考えられる。英国系は人道主義(敵性諸国に人権無視のレッテルを貼って潰す策)を覇権戦略の一つにしてきた。それだけに英国系は、ガザ虐殺が長引くほど、イスラエルを非難・制裁して縁切りせねばならない。英欧米のユダヤ人はもともとリベラル(人道主義)だ。しかし近年はリベラルが全体主義化し、二者択一になると、ユダヤ人はイスラエルを選...
現代の米国

米国経済変調始動の兆候

米国経済変調始動の兆候米国の雇用統計に異変が生じた。8月2日に発表された7月雇用統計で雇用者増加数が7.3万人と発表された。市場予想は10.8万人の増加。市場予想を下回ったことが〈異変〉ではない。今回統計数値の発表と同時に6月分、5月分数値が大幅に改定された。5月の雇用者増加数は14.4万人が1.9万人に下方修正。6月の雇用者増加数は14.7万人から1.4万人に下方修正された。米国経済では毎月の雇用者数が15~20万人増加するのが標準。経済が巡航速度で航行を続けている場合には雇用者数が月間5~20万人増加する。ところが、今回の7月統計発表と5月、6月分の改定で、直近3ヵ月の雇用者増加数が合計で10.6万人になった。月刊5~20万人増加するのが基準だとすると米国経済に急ブレーキがかかった可能性がある。7月30日のFOMC(連邦公開市場委員会)でFRBは金利の据え置きを決めた。トランプ大統領は利下げを強く求めているがFRBのパウエル議長は利下げ実施に対して慎重な姿勢を維持している。理由は米国経済指標が米国経済の拡大を示唆している一方で、米国消費者物価上昇率が下げ止まりから若干の上昇傾向を示...
現代の日本

実は日本の勝利?トランプ「利益の90%は米国」発言の真相。対米5500億ドル投資を足がかりに米製造業支配へ=勝又壽良

実は日本の勝利?トランプ「利益の90%は米国」発言の真相。対米5500億ドル投資を足がかりに米製造業支配へ=勝又壽良日本政府と企業が主導する対米5500億ドルの巨額投資が、米国の製造業再建を支える柱となる見通しである。トランプ前大統領が「誰も可能だとは思っていなかった」と語ったこの枠組みは、半導体や鉄鋼、自動車、AIなど9業種にわたり、米経済の「心臓部」への進出を意味する。一方で、トランプ氏が「利益の90%は米国が受け取る」と発言したことが、日本国内に波紋を広げた。今回の投資は何を意味し、日本は何を狙い、どのようなリスクを抱えるのか。日米経済の新たな関係と投資交渉の舞台裏を読み解く。(『 勝又壽良の経済時評 』勝又壽良)関税15%+対米5,500億ドル投資で決着日米関税交渉が妥結した。対日関税25%が、自動車を含めて15%へ引下げられる一方、新たに対米投資5,500億ドルを実施する。関税引下げ条件として、大型対米投資が目玉になった。この提案は、日本側が行なったものである。「関税より投資」が、米国の貿易収支改善に寄与すると主張し続けた結果だ。日米のサプライチェーン強化に資し、日米経済安全...
世界各国の歴史

欧米支配層の戦略に従ってパレスチナ人を大量殺戮しつづけるイスラエル

欧米支配層の戦略に従ってパレスチナ人を大量殺戮しつづけるイスラエルガザの虐殺は続く イスラエルは軍事攻撃でガザの建造物を徹底的に破壊、住民を虐殺しつづけている。また兵糧攻めで飢餓状態。多くの住民が虐殺されつつある。そうした残虐行為を支援してきた欧米の「民主主義国」にも厳しい目が向けられている。 ​「ハーバード大学学長およびフェロー」のウェブサイト「データバース」に掲載されたヤコブ・ガルブの報告書によると、2023年10月7日にイスラエル軍とハマスの戦闘が始まる前、約222万7000人だったガザの人口が現在の推定人口は185万人。つまり37万7000人が行方不明だ​。 ​SIPRI(ストックホルム国際平和研究所)によると、軍事物資の69%はアメリカから、30%はドイツから供給されている​。そうした物資の空輸やパレスチナの武装勢力を偵察する飛行で中心的な役割を果たしてきたのはイギリスだ。イスラエルは「国」というより「空母」に近い。イスラエルへの物資の輸送や偵察の拠点としてキプロスの軍事基地は重要な役割を果たしてきた。 現在、国連加盟193カ国のうち147カ国がパレスチナを正式に承認している...
現代の世界各国

オールドメディアに代わってゼレンスキーの「化けの皮」を明かそう

オールドメディアに代わってゼレンスキーの「化けの皮」を明かそう前回の拙稿「ウクライナ各地でついに始まった「反ゼレンスキー」大規模デモ」で紹介した反ゼレンスキーデモは、いまでも小規模ながらつづいている(下の写真)。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領による二つの反腐敗機関、すなわち国家反腐敗局(NABU)と特別反腐敗検察(SAPOまたはSAP)を事実上、骨抜きとする法律の制定に激怒する人々の怒りは、そう簡単には収まらない。7月27日付の「ウクライナ・プラウダ」が報じた写真。「腐敗防止機関の独立性に関する法律をめぐるキーウの抗議デモが6日目に突入」と書いている。 Photo: Ukrinform(出所)ゼレンスキー大統領のねらいは、自分およびその周辺人物への捜査を避けるために、NABUやSAPOを自分の息のかかった検察庁の支配下に置いて捜査を妨害することであった。贈収賄事件を握り潰そうとする行為は民主主義の蹂躙(じゅうりん)そのものだ。だからこそ、7月26日付の「フィナンシャル・タイムズ」は、今回の暴挙によって、大統領は「民主主義の台座から転げ落ちた」と的確に指摘している。もちろん、欧州連合...
現代の米国

本当のロシアゲート事件は、ウォーターゲート事件を米国政府による犯罪と反逆罪で吹き飛ばす。

本当のロシアゲート事件は、ウォーターゲート事件を米国政府による犯罪と反逆罪で吹き飛ばす。このスキャンダルをきちんと暴露すれば、米国の政治体制の基盤が崩壊するだろう。こうして、この捏造はついに公式に認められた。主流派の「ロシアゲート」は、現在、アメリカの情報機関の幹部によって、2016年のアメリカ大統領選挙の結果を覆すためにでっち上げられた捏造だと説明されている。現国家情報長官(DNI)のタルシ・ギャバード氏とCIA長官ジョン・ラトクリフ氏は、バラク・オバマ前大統領が憲法制定プロセスを覆す「反逆的陰謀」に関与したと非難している。この重大犯罪に関与しているのはオバマ氏だけではない。2013年から2017年にかけての政権下で、元DNI長官ジェームズ・クラッパー氏、CIA長官ジョン・ブレナン氏、FBI長官ジェームズ・コミー氏など、他の元高官も関与しているとされている。もし正義が認められれば、政治的な波紋はまさに天地を揺るがすものとなるだろう。潜在的な影響は、米国の法律や民主主義プロセスの侵害だけにとどまりません。それだけでも十分に悪いのです。2016年に始まったロシアゲート事件は、米国および欧...
現代の日本

「見せる国家」と「黙する国家」。トランプ関税戦争で浮かび上がる日本の“戦略的沈黙”

「見せる国家」と「黙する国家」。トランプ関税戦争で浮かび上がる日本の“戦略的沈黙”現代において、国家は企業のようにふるまうことが求められます。メルマガ『j-fashion journal』の著者でファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんは、CEO型国家である『アメリカ株式会社』と目立たぬ改革と連携で地道に信頼を積み上げた『日本株式会社』の戦略の違いから世界秩序の変化と日本の進むべき方向を読み解いています。「日本株式会社」vs「アメリカ株式会社」~トランプ関税から見える企業国家の戦略と国際秩序の行方~1.はじめに:国家を企業のように捉えるという視座グローバル経済の時代において、国家をひとつの「企業」として見る視点が広まりつつある。経済政策、外交戦略、技術投資。それらはまるで企業経営のように、意思決定とリスクマネジメント、ブランディングと市場戦略を求められるようになった。この文脈で注目すべきは、アメリカと日本というふたつの先進国が見せる「企業国家モデル」の違いである。トランプ政権が打ち出した関税政策、いわゆる“トランプ関税”は、まさにアメリカがCEO型国家、すなわち「アメリカ株式会...
現代の中国

台湾総統のニューヨーク立ち寄りを拒否したトランプ政権の顛末 「米中台」三角関係を読み解く

台湾総統のニューヨーク立ち寄りを拒否したトランプ政権の顛末 「米中台」三角関係を読み解く頼清徳総統(写真:ロイター/アフロ)フィナンシャル・タイムズ(FT)は7月28日、「習近平国家主席との会談予定や米中貿易合意に向けての交渉のさなか、トランプ大統領は習近平との関係を重んじて、頼清徳総統が8月にニューヨークに立ち寄るのを拒否した」と報道した(登録、有料)。中国側の猛烈な抗議を配慮した結果だという。すると、「トランプは中国大陸を重んじて台湾をないがしろにした」と、台湾メディアは燃え上がった。特に「なにも、頼清徳に世界大衆の面前で恥をかかせることはないだろう。なぜそれをマスコミに流してしまったのか」と大荒れで、頼清徳は「もともと予定していた(と言われている)8月の南米訪問は、そもそも存在していなかった」という形で「屈辱」をかわそうとしている。そのことが台湾メディアをいっそう掻き立て、頼清徳は「笑いもの」の的になっているのが現状だ。アメリカのペロシー元下院議長もトランプの決断を激しく攻撃。それも含めて台湾メディアは面目を失った頼清徳を追い詰めていた。ところが一転。7月29日になると、米国務省...
現代のロシア

露国を簡単に打ち負かせると信じたEUの好戦派は欧州を破滅させようとしている

露国を簡単に打ち負かせると信じたEUの好戦派は欧州を破滅させようとしている 欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は7月27日にスコットランドでアメリカのドナルド・トランプ大統領と会談、アメリカに輸入される大半の欧州製品に15%の関税を課し、EU内で販売されるアメリカ製品に報復関税は課されないことで合意した。トランプによると、EUはアメリカへの総投資額を6000億ドル増加させ、軍事装備品を大量に発注し、さらに約7500億ドル相当のアメリカ産エネルギーを購入することも約束したという。 この合意に関し、トランプは「双方にとって素晴らしいものになる」と発言、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相も歓迎しているものの、関税ゼロを望んでいたEU内部の人びとからは屈辱的だとの声も上がっている。フランソワ・バイルー仏首相は7月27日を「暗黒の日」と呼んだ。ハンガリーのオルバーン・ビクトル首相はこの合意について、「誰の名において結ばれたのか?」と問いかけている。またロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はこの合意について、ヨーロッパのさらなる産業空洞化と資本逃避につながると評価した。 ヨーロッパや日本で...
現代の日本

極右・中道・革新の三極鼎立

極右・中道・革新の三極鼎立参院選では自公が議席を減らし、参政と国民が議席を増やした。自公は参院でも過半数割れに転落した。石破茂首相は参院選の勝敗ラインを著しく低い水準に設定した。参院選で争われる125議席中、自公で50議席獲得を勝敗ラインに設定した。政権与党の獲得議席が125分の50というのはあまりにも少ない。参院選結果に対する責任追及が及ばぬよう、著しく低い勝敗ラインを設定した。結果は自公で47議席。勝敗ラインに届かなかった。したがって、当然のことながら石破首相の責任問題が浮上する。国政選挙での結果に対して、自民党総裁の責任をもっとも強く追及してきたのが石破茂氏である。2007年参院選での自民党敗北について石破氏は安倍首相の責任を厳しく追及した。2009年7月には麻生太郎首相による衆院解散を阻止するために両院議員総会開催が模索されたが、開かれたのは両院議員懇談会だった。このときも石破氏は麻生内閣の閣僚でありながら麻生氏に退陣を求めた経緯がある。これらの過去の行動がブーメランとして石破氏に舞い戻っている。他者に対して厳しく責任を追及する者が自分自身には甘い対応では誰もついてゆかない。参...
日本の文化

八朔とは?2025年はいつ?八朔祭や舞妓の挨拶回りについて

八朔とは?2025年はいつ?八朔祭や舞妓の挨拶回りについて8月に「八朔(はっさく)」という日があります。一体どういう日なのでしょうか?「なぜ八朔というようになったのか?」また、この時期のお祭り(新暦では9月上旬に行われる)である「八朔祭」、舞妓や芸妓のあいさつ回り「八朔」、果物のハッサクの由来についてもあわせてご紹介します。八朔(はっさく)とは?2025年はいつ?八朔とは「八月一日」という意味です。「一日(ついたち)」は「朔日(さくじつ)」とも書くので、「八月朔日」の略語が「八朔(はっさく)」ということになります。2025年の八朔はと言うと同じく8月1日ですが、旧暦の8月1日は新暦で言うと9月上旬を指すことから、9月1日または9月上旬ということになります。読み方は「はっさく」。この時期になると稲穂が実り始めます。またの名を「田の実の節句」とも言われています。「田の実」が「頼み」と同じ読みになるので、田の神様に豊作を祈願する日となりました。この時期には農家ではお世話になっている方々に初穂を贈る習わしがありました。それが次第に武家や公家にも伝わり、恩義のある方に贈り物をする風習となりました...
日本の文化

葉月

葉月葉月(はづき・はつき)は和風月名の一つです。葉月は何月?、その由来について4つの説を紹介します。何月?葉月は旧暦(太陰太陽暦)の8月のことを言います。現在の新暦に置き換えると、9月上旬〜10月上旬ごろ。旧暦と新暦では1ヶ月ほどのずれがありますが、現在では「8月の別名」としても使われています。現代では、暑い時期にあたりますが、旧暦だとずれがあるので秋の気配を感じさせる月になっています。由来葉月の由来は諸説あります。葉落ち月(はおちづき)旧暦の葉月の季節は、落葉や紅葉が始まめ秋に向かう時期であることから、葉っぱが落ちる月「葉落ち月(はおちづき)」と呼ばれるようになりました。「葉落ち月」が短縮されて「葉月」に転じたと考えられています。初雁月(はつかりづき)シベリアから渡り鳥の雁(がん・カリ)が冬を越すために日本に渡ってくる月であることから、「初雁月(はつかりづき)」が転じて「葉月」になったという説もあります。初来月(はつきづき)似た意味で「初来月(はつきづき)」もあります。シベリアから渡り鳥の雁(がん・カリ)渡ってくることから「初来月(はつきづき)」が転じて「葉月」となったという説もあり...
現代の日本

2025年7月の巨大地震と大津波

2025年7月の巨大地震と大津波本年7月に地震と津波があるとの予知夢が喧伝されて注視していたが、7月30日にカムチャッカ半島沖で巨大地震が発生して津波も発生。日本にも1メートルを超える大津波が襲来している。予知夢を全否定も仕切れない現実が生じていると言える。マグニチュード8.8の地震は巨大地震に分類される。ロシアでは3メートルを超える津波が陸地を襲い、建物が流される映像が伝えられている。7月30日の日本の沿岸部では夕刻の6時から7時ころにかけて満潮となるため、その時間帯の津波襲来に強い警戒が求められる。今回の地震は太平洋プレートが沈み込む接触面で発生するプレート型地震と見られている。今後発生が予想される南海トラフ地震と同類型の地震。想定されている南海トラフ地震がいつ現実化するのかは不明。最大級の警戒が必要である。今回のカムチャッカ地震に関して警戒が求められるのは、目先は7月30日夕刻の満潮時の影響だが、少し時間軸を広げると、今後に想定される余震の発生だ。余震には二つの類型がある。地震発生時から時間的に極めて接近した時間帯に発生する余震群が一つ。もう一つは本震発生から数年から十数年の時間...
現代の日本

日本が財政危機という大ウソ

日本が財政危機という大ウソ5月29日に開いたガーベラの風国会イベント「参院選で一票一揆 しょぼい減税を-ぶっ壊す!」で「地球温暖化CO2起源説のウソ」のテーマで極めて貴重な説得力のあるご講演を賜った工学博士で元静岡大学教員の松田智氏(35分50秒~1時間5分15秒まで)が拙著『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』(ビジネス社)の書評を公開くださった。この場を借りて深く感謝申し上げたい。7月27日に開かれたISFシンポジウム「財務省解体と消費税ゼロを問う」でも拙著についてのご講評を賜った。重ねて厚くお礼申し上げたい。松田氏の書評から一部を紹介させていただく。「植草氏はこれまでも多数の著書を世に問うてこられたが、今回の新刊は、格別に優れた出来映えだと私には思われる。その根拠は、まず何と言っても読みやすく分かりやすいことだ。」「例えば昨年出版された白井聡氏との共著「沈む日本 4つの大罪」も、ほぼ同じ主張を述べた本だが、今回の新刊の方が断然分かりやすい。その理由の一つは、データの記載された図表が豊富に載っていて、主張の内容が一目瞭然に理解できるからだろう。そして、大手マスコミでは解説さ...
現代のロシア

シベリア化と新たな文明基盤の追求

シベリア化と新たな文明基盤の追求セルゲイ・カラガノフ教授は、ノラ・ホッペとタリク・マルズバーンとのインタビューで、ロシアの文明的転換について概説しています。西洋の自由主義を拒否し、多民族の精神的遺産、シベリアの未来を受け入れ、消費よりも奉仕の使命を復活させる東方への道を受け入れています。こちらとこちらでの最初の2回のインタビューに続き、私たちは、再び、著名な政治学者であり上級政治顧問でもあるセルゲイ・A・カラガノフ教授*に、ロシアの歴史的文明、シベリアとシベリア化のプロセス、そしてロシア連邦のための新しい文明基盤の本質について話し合いたいと思っています。ロシアの歴史的文明ホッペ/マルツバーン:前回のインタビューで、ロシアはモンゴル文明とビザンチン文明という二つの偉大な文明の誇りある継承者であるとおっしゃっていましたね…ビザンチンの遺産…ロシアは、芸術や建築への影響以外に、正教以外にビザンチン帝国から何を受け継いだのでしょうか?カラガノフ教授:まず最初に申し上げたいのは、ロシア、ロシア人、ロシア帝国とソ連の他の民族、そしてユーラシア大陸の他の多くの民族のアイデンティティの深い起源に迫るに...