現代の欧州

現実と乖離した御伽話の世界から抜け出せないヨーロッパ

現実と乖離した御伽話の世界から抜け出せないヨーロッパ NATOのマーク・ラッテ事務局長は「ウクライナの安全保障」を確かなものにする仕組みにアメリカとNATOは参加、停戦後にウクライナ軍の戦力を強化するとしている。どのようなタグがつけられているかには関係なく、ウクライナにNATOの部隊が駐留し、ロシアを制圧する準備をするということにほかならず、そうしたミンスク合意のようなことをロシア政府が容認するとは思えない。 アメリカのバラク・オバマ政権は2014年2月、NATOの訓練を受けたネオ・ナチを利用したクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒したのだが、ネオ・ナチ体制を拒否するウクライナ人は少なくなかった。 特に、ヤヌコビッチの支持基盤だった東部や南部の住民はクーデター政権に対する反発は強く、南部のクリミアでは住民はロシアとの一体化を選び、東部のドンバスでは武装闘争が開始された。 軍や治安機関のメンバーのうち約7割がクーデター政権を拒否して離脱、その一部はドンバス(ドネツク、ルガンスク)の反クーデター軍に合流したと言われ、戦況は反クーデター軍が優勢だった。そこでドイツやフランスが仲介する形...
現代の日本

財政政策発動をかき消す力

財政政策発動をかき消す力石破内閣が存続する可能性を高めている。衆院総選挙が昨年10月、参院通常選挙が本年7月。衆院解散がなければ全国規模の国政選挙は2028年まで行われない。空白の3年が生まれる。石破氏の自民党総裁任期は27年9月まで。総裁任期満了までも2年ある。衆院総選挙、参院通常選挙、そして東京都議選で自民党は三連敗。石破氏の責任を問う声が噴出したのは当然のこと。自民党では総裁選前倒しを要請する声が噴出した。しかし、総裁選前倒しを決定する投票が「記名投票」にされた。総裁選を実施しないことになる場合、総裁選前倒しに賛成した議員は冷や飯を食うことになる。記名投票は総裁選前倒し票を減らす効果を持つ。公正な選挙と言えない。しかし、大きな論議もなく記名投票が決まった。また、この間、メディアが石破内閣叩きを抑制した。石破首相が辞任したときに誰が次の首相になるのか。誰もが認める後継首相が不在のなかで、あえて石破降ろしをしなくてもという気持ちは分かる。前回自民党総裁選で僅差で敗北した高市早苗氏が首相に就任することだけは御免だという国民は多い。リベラル陣営の国民が高市首相誕生を阻止するために石破続投...
現代の日本

お米が消える日

お米が消える日米の価格が高騰して大騒動になった。新米がすでに出始めているが1年前と比べてはるかに高い価格。25年も猛暑で作柄に影響がでることが想定されている。5キロ4000円という水準がひとつの目安になる。消費者にとってはお米の値段が1円でも安い方がいい。しかし、生産者にとってはお米が高く売れる方がいい。日本人にとって米は大切なものである。人間にとって食料は生命の源。国の政策として食料の安定確保は最重要の課題。中国唐代の皇帝の訓戒の書『帝範』に「食は人の天、農は国のもと」という言葉があり、ここから「農は国の本なり」と言われる国家の安定には安定した食料供給が不可欠であり、それを支える農業が最も重要であるという考え方。その「農」の衰退が進行している。日本のカロリーベース食料自給率は38%。1965年には73%だった。食料自給率が上昇するのではなく低下した。「独立国とは食料自給できる国。目いっぱい生産し、余剰は備蓄し、国際食糧支援し、凶作があっても国民を飢えさせることはしない」これはド・ゴールフランス元大統領の言葉。国家の役割と責任をしっかりと認識する言葉である。ところが、日本の現状は惨憺た...
現代の世界各国

アフリカ開発「日中米露比較」を通した評価表 日本はなぜ対アフリカ交易が成長しないのか

アフリカ開発「日中米露比較」を通した評価表 日本はなぜ対アフリカ交易が成長しないのか第9回アフリカ開発会議(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)8月20日から横浜市で開催されていた「第9回アフリカ開発会議」(TICAD9)が22日に「横浜宣言」を採択して閉幕した。宣言では石破首相が打ち出したという新構想「インド洋・アフリカ経済圏イニシアチブ」の理念が盛り込まれているようだが、バイデイ政権時代のアメリカ同様、何やら習近平が提唱した「一帯一路」構想および「グローバル発展」イニシアチブを彷彿とさせる。事実、日本の報道でも「域内で影響力を強める中国との差別化を図った」という類の言葉が目立つ。各国により名称は異なるが、アフリカ開発会議に相当したものは1993年に日本が提唱し、2013年までは5年ごと、それ以降は3年ごとに開催されてきた。2000年になると中国が「中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)」を開催しはじめ、その後3年ごとに開催している。2014年からはアメリカがオバマ政権時代に「米国・アフリカ首脳会議」を開催し、その後2022年に8年ぶりに開催するのに留まっている。2019年になると...
現代の欧州

欧州の命綱だったパイプラインを爆破した米国に欧州の「エリート」はへつらう

欧州の命綱だったパイプラインを爆破した米国に欧州の「エリート」はへつらう ロシアとドイツがバルト海に建設したパイプライン、「ノード・ストリーム(NS1)」と「ノード・ストリーム2(NS2)」が2022年9月に爆破されたが、その犯人として指名手配されていたSBU(ウクライナ安全保障庁)の元大佐、セルゲイ・クズネツォがイタリアで逮捕されたと伝えられている。クズネツォを含む7人のチームで爆発物を仕掛けたとされているのだが、このシナリオは現実的でない。 この爆破工作に関する調査を求める決議をロシアと中国は国連の安全保障理事会に求めたが、賛成したのはロシア、中国、ブラジルの3カ国にすぎない。12カ国は破壊工作の真相が明らかになることを望んでいなかったのだ。国連の理事国に限らず、アメリカの影響下にある国々は真犯人が明らかになっては困るようだ。 NS1とNS2の爆破の真相に最も迫ったのは、ジャーナリストのシーモア・ハーシュだと考えられている。​2023年2月8日、アメリカ海軍のダイバーがノルウェーの手を借りてノードストリームを破壊したとする記事をハーシュは発表している​。 ハーシュによると、アメリカ...
現代の世界各国

ウクライナ交渉の最前線…停戦、和平はまったくもって五里霧中

ウクライナ交渉の最前線…停戦、和平はまったくもって五里霧中前回の拙稿「メディアが報じない米ロ会談の真実「プーチンはここまで譲歩した」」で明らかにしたように、「目に見えるほど戦争に勝っている」ロシアにとって、停戦自体が「大きな譲歩」だ。だが、その譲歩を、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が袖にするような事態が起きる可能性は、まだ十分に残されている。何しろ、負け戦を止め、和平にもち込むのは、かつての日本軍がそうであったように、簡単ではないからだ。8月15日の米ロ首脳会談まず、理解してほしいのは、本当にウクライナ戦争を一刻でも早く終結させようとしている(といっても、どうやらノーベル平和賞の受賞をめざしてのパフォーマンスにすぎないようだが)ドナルド・トランプ米大統領に対して、ウクライナおよび欧州諸国はそうした立場にないことである。彼らは、即時停戦・その後の和平締結を主張することで、ウラジーミル・プーチン大統領による拒否を誘導し、それを理由にトランプにより厳しい制裁と戦争継続を働きかけようとしつづけてきた。その前提には、ウクライナはロシアにまだ負けていないし、制裁や軍事支援を継続すれ...
現代のロシア

米露が関係修復に向かう中、英国の情報機関がテロ作戦を活発化

米露が関係修復に向かう中、英国の情報機関がテロ作戦を活発化 ここにきてイギリスの対外情報機関MI-6の動きが活発だ。ロシアのスペツナズ(特殊部隊)がオデッサに近いオチャコフでイギリス陸軍のエドワード・ブレイク大佐とリチャード・キャロル中佐、そしてMI-6の工作員ひとりが拘束されたと報道されたたのは8月2日。その日、ウィトコフ特使がモスクワを訪問する予定になっていた。​その報復という意味もあり、MI-6のチームはウクライナ軍と手を組み、クリミア橋を破壊する作戦を進めていた​。 フィンランドで製造されたプラスチック爆弾130キログラムを積み、ヨーロッパの5カ国を移動していたシボレーをFSB(連邦保安庁)が抑えたのだが、FSBによると、テロ作戦の首謀者はMI-6だった。 イギリスをはじめとするNATO諸国がテロに傾斜しているのはウクライナ軍の敗北が決定的で、テロに頼るしかなくなっているからだと見られている。ハッカー集団のKillNetはウクライナ軍参謀本部のデータベースに侵入することに成功、2022年2月に始まった戦闘で170万人のウクライナ兵士が死亡または行方不明になったことがわかったと主...
現代の米国

ディープステートは米国の情報機関に根付いている ― ギャバード

ディープステートは米国の情報機関に根付いている ― ギャバード悪意あるディープステートの活動家らがアメリカ国民に対して活動していると、米国情報長官が述べた。米国国家情報長官タルシ・ギャバード。©  Getty Images / Chip Somodevilla米国の諜報機関にはディープステートの関係者が潜入しており、彼らは諜報製品に「自分たちの党派的な政治的意見や見解を挿入」することに忙しく、事実上アメリカ国民に敵対して働いていると、米国国家情報長官のトゥルシ・ギャバード氏が述べた。米国情報機関から不正行為者を一掃すると繰り返し誓ってきたDNI長官は、木曜日にFOXビジネスとのインタビューで、ディープステート(影の政府)が米国の情報機関内に完全な「ポケット」を作り出していると述べた。「ディープステートの関係者が深く根を下ろし、アメリカ国民に敵対する形で自分たちの中枢や立場を政治利用したり、諜報活動で自分たちの党派的な政治的意見や見解を盛り込んだりしている拠点が数多くありました」と彼女はネットワークに語った。「彼らは自分たちの見解や意見が、全員が支持し、支持し、擁護すると宣誓した米国憲法...
現代の日本

子どもの学力低下を憂いている場合か。日本社会が真剣に向き合うべき大人社会の“解決すべき大問題”

子どもの学力低下を憂いている場合か。日本社会が真剣に向き合うべき大人社会の“解決すべき大問題”文部科学省により、小学6年と中学3年を対象に実施されている全国学力テスト。先日発表された結果は学力・学習意欲とも前回を下回るものとなり、問題視する声が各所から上がっています。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合薫さんが、「深刻にうけとめるべき」との見解に理解を示しつつ、その真因を考察。さらに「大人社会」こそが解決すべき問題を提起しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:子供の学力低下と低学歴社会ニッポンプロフィール:河合薫(かわい・かおる)健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。大人の側は...
日本の文化

日本国の幹と根っこにつながる学問を

JOG(1435) 日本国の幹と根っこにつながる学問を 主義主張という「枝葉」の議論ではなく、それを生み出している情意という「幹」、歴史伝統という「根っこ」から考えよう。■1.相手国の歴史や文化を一顧だにせず伊勢: 花子ちゃん、この間からとりあげている国連女性差別撤廃委員会の「皇位継承を男女平等に」という勧告の、どこがおかしいのか、ようやくはっきり分かったよ。花子: 私もなんかおかしいと感じていましたが、どこがおかしいんでしょう?伊勢: 国連委員会の勧告は、日本政府が昭和60(1985)年に批准した女性差別撤廃条約に基づくものなんだね。この条約により、日本政府は男女平等の実現に向けた法制度の整備や報告書の提出などの義務を負っている。  その条約で、「女子に対する差別」とは女子の「人権及び基本的自由」を害するものと定義している。だから、日本政府は「皇位継承は基本的人権ではないから、差別にはあたらない」と突っぱねた。これは論理的に正しい反駁だね。花子: 確かに、皇位継承って基本的人権とは全く違いますよね。伊勢: そういう正論も聞き入れない委員会に対して、日本政府は任意拠出金を委員会には使わ...
現代の中国

EVと同じ流れになるのか。他国が批判ばかりしている間に中国が世界を席巻しかねないヒューマノイド・ロボット市場

EVと同じ流れになるのか。他国が批判ばかりしている間に中国が世界を席巻しかねないヒューマノイド・ロボット市場様々な分野で日本を大きく引き離し、今やアメリカと対等に張り合うまでの大国化を果たした中国。そんな隣国の後塵を、またも日本は拝すことになりかねないのが現状のようです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では著者の富坂聰さんが、中国のヒューマノイド・ロボット開発の現場を訪れた際に感じざるを得なかった「日本の存在感の低下」を記すとともに、今後のロボット市場の展開を予測しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:中国、EVの次はヒューマノイド・ロボットへの殺到となるのか 生産現場を覗いてみたヒューマノイド・ロボット市場でも完敗か。すでに量産体制に入った中国に太刀打ちできなくなる日本もう10年以上前のことだろうか。政治家の主催する勉強会に出席したときに、話題が「次の時代の日本の強みをどう確保するのか」になった。そのとき真っ先に名前が挙がったのが、環境技術とロボットだった。対中国でも、まだまだ強みが生かせると。8月中旬に中国を訪れ、その...
日本の歴史

トランプ関税の“25%”が可愛く見える。戦前の日本がアメリカ車に最大70%もの関税を課していた理由

トランプ関税の“25%”が可愛く見える。戦前の日本がアメリカ車に最大70%もの関税を課していた理由「トランプ関税」により、従来の2.5%から15%に引き上げられることとなった日本からアメリカへ輸出される自動車の関税率。米国からの一方的とも言える措置に業界団体からは怨嗟に似た声も上がっていますが、戦前は事態が「真逆」だった事実をご存知でしょうか。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では元国税調査官で作家の大村大次郎さんが、かつて日本が輸入車に最大70%もの高関税を設定していた歴史的背景を解説。さらにこの「事実上の米国車締め出し」が太平洋戦争の遠因になったとの見方を記しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:今と正反対だった!戦前の日米関税戦争トランプ関税が「良心的」にすら感じる。現在とは正反対だった戦前の日米関税戦争戦前の日米関税戦争についてお話したいと思います。ご存じのように、現在、アメリカのトランプ大統領は輸入品に高率の関税を課そうとしています。日本に対しては自動車がターゲットにされ、現在でも綱引きが続いています。現在の日米貿...
現代の日本

塾産業と経産省の陰謀としか思えぬ公立高校の大学受験対策ヤル気ゼロ。「教育格差」の犠牲になる子どもたちと衰退が止まらない地方の大問題

塾産業と経産省の陰謀としか思えぬ公立高校の大学受験対策ヤル気ゼロ。「教育格差」の犠牲になる子どもたちと衰退が止まらない地方の大問題アメリカに次ぐ経済大国として名を馳せていた時代も今や昔、長きに渡る低迷から抜け出せずにいる日本。その一つの要因として教育問題が上げられて久しいですが、何が我が国の「正しい教育」を阻害しているのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では、米国在住の作家でプリンストン日本語学校高等部主任も務める冷泉彰彦さんが、具体的に4つの問題点を上げ各々について詳しく解説。その上で、今後さらに深く考察すべき課題を提示しています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:日本の教育、4つの大疑問「失われた35年」の元凶。日本の教育に抱かざるを得ない4つの大疑問日本が35年以上にわたって経済の衰退を続けている要因の一つに、教育の問題があると言われています。漠然とではありますが、中進国型、つまり最先端のイノベーションを担うのではなく、完成された技術を使って大量生産の拠点になるような中付加価値創造に適した教育を、延々と続けた結果、21世...
現代の世界各国

天然ガスを遮断して欧州や日本を弱体化させるネオコン

天然ガスを遮断して欧州や日本を弱体化させるネオコン ​ロシアのウラジミル・プーチン大統領は8月15日、アメリカの石油大手、エクソンモービルを含む外国企業が「サハリン1」プロジェクトの株式を再び取得できるようにする大統領令に署名した​。言うまでもなくこの日、プーチンはアメリカのドナルド・トランプ大統領とアラスカで会談している。 エクソンモービルは、2022年2月にロシア軍がウクライナを攻撃し始めた後にロシア事業から同年3月に撤退、46億ドルの減損損失を計上している。 同社は2022年3月に撤退を決める前、サハリン1の運営権益30%を、またサハリン石油ガス開発も同じく30%を保有していた。その他インドのONGCが20%、ロシアはロスネフチの子会社2社が合計20%。サハリン石油ガス開発は日本の経済産業省、伊藤忠商事、丸紅、石油資源開発などが共同出資している。 サハリン2では2022年8月に三井物産と三菱商事が新たな運営会社であるサハリンスカヤ・エネルギヤに出資参画することを明らかにした。出資比率はそれぞれ12.5%と10%。27.5%を保有していたイギリスのシェルは同年2月に撤退、ロシアのガ...
現代のロシア

トランプは本当に「プーチンに甘い」のか? わかりにくいが結果は出る「トランプ流・超絶交渉術」の深層

トランプは本当に「プーチンに甘い」のか? わかりにくいが結果は出る「トランプ流・超絶交渉術」の深層トランプはスタンスをまた変えたのかアラスカで行われたトランプ・プーチン会談において、トランプ大統領の評判はすこぶる悪い。時事通信は、「米国の恥」「プーチンの勝利」「トランプ大統領に国内で批判 米ロ首脳会談」とのタイトルでこの会談を報じたが、こうした報道は何も時事通信に限られない。どのメディアでも同じような報道だ。マスメディアはトランプが「正義の味方」として、ロシアに対して「今すぐウクライナから全軍を引き上げろ」といった一方的に引き下がる要求を行うことを望んでいるのだろうが、そんな要求をしてもプーチンが受け入れることが断じてありえないのは、誰にでもわかるだろう。そしてそんな姿勢でプーチンを追い込んでいけば、追い詰められたプーチン・ロシアが核兵器を使いかねないリスクを引き上げることになる。そしてその核攻撃の対象はウクライナだけでなく、場合によってはアメリカ本土をもそのリスクに晒すことになりかねない。何があってもそんなリスクを高めることはできない。だから、トランプ側はプーチンに対して強硬な態度に...
日本の文化

処暑とは?2025年はいつからいつまで?時候の挨拶について – 二十四節気

処暑とは?2025年はいつからいつまで?時候の挨拶について - 二十四節気8月の下旬になると、昼間は暑くても、夜が急に涼しくなり、夏が少しずつ終わっていくのを感じる瞬間があります。この時期に二十四節気の一つ「処暑」がやってきます。暑さピークは「大暑」、暦上の秋である「立秋」、そして「処暑」という順です。処暑の意味や2025年はいつからいつまでを指すのか?時候の挨拶「処暑の候」、七十二候についてご紹介します。処暑とは?処暑とは、暑さが終わる、暑さが落ち着いてくるという意味で、日中は暑さがあるものの、朝夕の涼しさが気持ち良い時期です。これまでの夏とは違い、北からの高気圧で、涼しい空気が入りやすくなります。これまで連日の熱帯夜がある日を境になくなります。夏と秋の境目ですね。夜になると虫の音色が聞こえてきて、秋の気配を感じられるようになる季節です。ある日をさかいに急にクーラーがいらない日がやってきます。スポンサーリンク処暑2025年はいつからいつまで?2025年処暑はいつから?2025年8月23日(土)から2025年処暑はいつまで?2025年9月6日(土)まで(白露の前日まで)処暑の太陽黄経1...
現代のロシア

ウクライナが親露に転向して終戦する

ウクライナが親露に転向して終戦する2025年8月19日   田中 宇ウクライナ戦争は、長期化するほど、これまで米覇権の黒幕だった英国やその傀儡である西欧(総称して英国系)が政治経済の両面で自滅していく。そのため、既存の米覇権体制を壊して世界を多極型に転換させたいトランプとプーチンは、ウクライナ戦争を早く終わらせたいと言いつつ、実際は長期化するつもりだと私は分析してきた。8月15日のアラスカでの米露首脳会談についても、私はその線で見ていた。だが8月18日、ゼレンスキーと英仏独伊など欧州の首脳たちが大挙して訪米してトランプと話し合った後のトランプやゼレンスキーの言動を見ると、今回の米露首脳会談に関する私の分析が間違っていたと感じられる。(米露首脳会談を今やる意味)ゼレンスキーは、自分の政治的・生物的な延命を最重要に考えている。トランプとプーチンは、これまでウクライナ戦争の長期化を画策してきたが、今回方針を大転換し、ゼレンスキーを誘って延命させる代わりに、ゼレンスキーはドンバスとクリミアがロシア領になったことを認め、見返りにロシアなどから(自分と国家の)安全を保障してもらい、ウクライナ戦争を...
現代のロシア

アラスカで行われた米露首脳会談ではウクライナ情勢でなく米露の関係改善を討議

アラスカで行われた米露首脳会談ではウクライナ情勢でなく米露の関係改善を討議​米露首脳会談にネオコンは激怒​ アラスカで開かれたウラジミル・プーチン露大統領とドナルド・トランプ米大統領の会談ではウクライナ情勢だけでなく、ロシアとアメリカの貿易、エネルギー、テクノロジー、宇宙などに関する問題、そして北極圏における両国の協力などについて話し合われたという。米露の関係修復が議題になったことが明確になってきた。 この会談の成果をプーチン大統領やトランプ大統領は概ね満足しているようだが、ロシアを疲弊させ、その利権にありつくために戦争を推進してきたイギリス、ドイツ、フランスをはじめとするヨーロッパ諸国、ロシアとの戦争を始めたネオコンに担がれたヒラリー・クリントンらは激怒、その配下の有力メディアはプーチンやトランプに罵詈雑言を浴びせている。それだけ実り多い会談だったのだろう。 ウクライナでの戦争を煽ってきたヨーロッパ諸国やアメリカのネオコン、そして西側の有力メディアはこの戦争でロシアが疲弊し、経済は破綻して政権が転覆、再び西側の属国、あるいは植民地になると主張してきたが、現実のロシアは経済が成長、プー...
現代の日本

国立大学病院「7割が赤字」の衝撃。医療現場からも悲鳴、地域医療の存続危機へ

国立大学病院「7割が赤字」の衝撃。医療現場からも悲鳴、地域医療の存続危機へ=原彰宏全国の国立大学病院の経営が危機的な状況に陥っている。2024年度決算は過去最大となる285億円の赤字に拡大し、病院全体の約7割が赤字経営となった。自治体病院に至っては9割超が赤字に沈み、地域医療の根幹を揺るがす深刻な事態だ。人件費や物価の高騰に加え、診療報酬が縮小傾向にある中で、医療機関の経営悪化は倒産件数の増加という形でも表面化している。政府は補助制度を打ち出してはいるものの、現場からは「このままでは大学病院が潰れる」との声も上がる。医療崩壊は本当に避けられるのか…。(『 らぽーる・マガジン 』原彰宏)全国国立大学病院の7割が赤字、このままでは医療崩壊へ全国にある国立大学病院の2024年度の決算が、過去最大となる285億円の赤字になったそうです。赤字の病院は全体の7割近くに上っています。2023年度はおよそ60億円の赤字で初めて赤字に転落しましたが、今回はさらに大幅な減益となりました。自治体病院に至っては、2024年度は86%が赤字経営、なんと95%が医業赤字に陥っています。過去最悪です。病院全体でも、...
現代の日本

【與那覇潤が斬る参政党現象】「専門家は間違えない」という神話はすでに崩壊…戦後と震災後の反省を思い出せ

【與那覇潤が斬る参政党現象】「専門家は間違えない」という神話はすでに崩壊…戦後と震災後の反省を思い出せ「現状へのアンチ」を突きつける参政党が躍進(写真:共同通信社)評論家の與那覇潤氏は、参政党の支持者たちはすでに「専門家を信じていない」と分析する。一方で「専門家は間違えるはずがない」という“神話”が令和の日本では広められ、かえって分断を深めていると指摘する。「専門家が世の中に物申す!」という構図がもたらすカタルシスは、なぜ無批判に受け入れられてきたのだろうか。(後編/全2回)専門家「無謬(むびゅう)神話」の罪──前編で與那覇さんは「専門家への不信感」が参政党躍進につながった、と分析されました。高度な情報社会では専門家の役割は本来重要なはずだと思いますが、なぜ彼らは信用されなくなってきたのでしょう。與那覇潤氏(以下、敬称略):コロナ禍やロシア・ウクライナ戦争で、感染症医学や国際政治学の専門家が予測を大きく外しても、学者どうしがカルテルのようにお互いをかばいあって、批判しなかった。その後の旧統一教会の問題では学問となんの縁もない、正体不明の専門家が「信教の自由」を無視するかのようなバッシン...