中国

現代の中国

米軍武器の部品は中国製品! トランプ急遽その部品の関税免除

米軍武器の部品は中国製品! トランプ急遽その部品の関税免除米ペンタゴン・メモリアル(写真:イメージマート)日本時間4月12日(アメリカ時間4月11日夜半)、米税関・国境警備局(CBP)は、連邦政府が「スマホ、パソコン、チップおよび一部電子製品」を「相互関税」から免除することに合意したと発表した。スマホはアップルの工場が中国にあるからであり、パソコンも中国から輸入しており、アメリカ国民の不満が力説トランプ政権に向かうことを避けたためだが、「一部電子製品」の中に、米軍武器を製造する際の「中国製品」が入っていることを見逃してはならない。いやむしろ、米軍の武器のほとんどは、「中国製品」によって製造されているのだ。本稿は、この事実に注目して考察する。◆米税関・国境警備局が急遽、一部の相互関税除外を発表米税関・国境警備局(U.S. Customs and Border Protection=CBT)は、EDT(アメリカ東部夏時間)4月11日午後10時36分に、<特定の品目の相互関税除外>を速報で発表した。そこには長々と弁明が書かれ、かつ対象商品に関しては番号(たとえば「8473.30、8486、8...
現代の中国

勝者は誰に?トランプ関税激変「中国以外は90日間一時停止」 それでもトランプ「習近平が好きだ」

勝者は誰に?トランプ関税激変「中国以外は90日間一時停止」 それでもトランプ「習近平が好きだ」大統領令に署名するトランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)4月9日、トランプ政権の対中追加関税50%が発表されるとすぐ、中国はピッタリ同額の対米報復関税50%を同日夜発表した。しかし世界の株価暴落と米国債が売られるのを見てか、トランプ大統領は13時間後に前言を翻した。「報復関税をしなかった国に対する関税適用を90日間一時停止する」と言い始めたのだ。その数時間前まで「90日間一時停止はフェイクだ」と断言しておきながら、「基本関税10%以外は90日間一時停止」と宣言。「しかし報復措置をしてきた中国に対しては関税を125%に引き上げる」と、これも前言を翻した。それでいながら、そのすぐ後にトランプは「私は習近平が好きだ、尊敬している」と表明し、かつ「習近平は世界で最も賢い人物の一人」だとまで絶賛している。まるで勝算がないことを悟ったトランプが習近平に「話し合いに乗ってくれよ」と懇願しているかのようだ。中国は対米一国に集中していればいいが、アメリカは全世界から信用を失い、輸出入控えを受けるので、勝算に自...
現代の世界各国

トランプ「報復関税を表明した中国に50%の追加関税」 習近平はどう出るのか?

トランプ「報復関税を表明した中国に50%の追加関税」 習近平はどう出るのか?トランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)4月6日の論考<トランプ関税は「中国を再び偉大に(Make China Great Again)」 英紙エコノミスト>で、トランプ大統領が4月2日に発表した対中相互関税34%に対して、中国が報復関税34%表明したと書いた。さらにホワイトハウスの大統領令には、別途、「報復関税をした国・地域には、さらに相互関税を増額させる」という趣旨の文言がある。中国はそれを承知で報復関税を宣言したのだろうが、トランプは4月7日、自身のSNSで「中国が8日までに34%の報復関税を撤回しなければ、9日から50%の追加関税を課す」と書いている。4月2日の「相互関税」発表までは、対米貿易をしている全ての国・地域が対象だったが、中国の報復関税により事態は一気に米中貿易戦に引き上げられた感を呈している。◆50%の追加関税は、すなわち対中関税合計104%を意味するのか?トランプが7日に自分のソーシャル・メディアTruth Socialにある英文を読むと「もし中国が2025年4月8日までに34%の報復関税...
現代の中国

トランプ関税は「中国を再び偉大に(Make China Great Again)」 英紙エコノミスト

トランプ関税は「中国を再び偉大に(Make China Great Again)」 英紙エコノミストトランプ2.0の関税政策(写真:ロイター/アフロ)4月3日、イギリスの週刊新聞「エコノミスト」は<How America could end up making China great again(アメリカはどのようにして中国を再び偉大な国にしてしまうのか)>という見出しの記事を報道した。BBCも4月4日、<トランプ関税は懲罰か「贈り物」か 4つの国と欧州はどう見ているのか>という解説記事の中で、【中国首脳にとって関税は「贈り物」】と書いている。ことほど左様に、トランプ関税は結果的にMake America Great AgainではなくMake China Great Again現象をもたらす可能性があるとみなしているということになる。つまり、トランプ大統領の全世界に対する相互関税は「圧倒的に中国に有利だ」ということになるわけだ。中国は結果的に54%もの高関税をかけられたのに、なぜなのだろうか?◆トランプ関税に対する中国の対抗措置トランプ大統領は現地時間4月2日、ホワイトハウスの大統領...
現代の中国

習近平が睨んでいるのは「台湾統一」か 中国の「反外国制裁法実施規定」

習近平が睨んでいるのは「台湾統一」か 中国の「反外国制裁法実施規定」デインズ米上院議員らが訪中 李強首相と会談 写真:代表撮影/ロイター/アフロ トランプ2.0における米中関係が注目を浴びる中、中国は今年3月24日、「反外国制裁法実施規定」を発布した。中国問題グローバル研究所の台湾代表研究員・陳建甫博士(淡江大学中国大陸研究所所長)は「反外国制裁法」が台湾のハイテク産業に与える影響を危惧した論考を発表している。非常に興味深い視点で、本稿は陳博士の論考に刺激を受けて、中国がなぜこの段階で「反外国制裁法実施規定」を発布したのかを考察した。その結果見えてきたのは、「中国製造2025」の完遂は実は「反外国制裁法」実施をも睨んでいたのかもしれないという事実と、何よりも最終的には「台湾統一」を目指して「中国製造2025」を実行し「反外国制裁法実施規定」に至ったのかという、習近平の恐るべき長期的な国家戦略だった。◆陳博士の論考の要点3月26日の陳博士による<China’s Anti-Foreign Sanctions Law: Implications for Taiwan and the Glob...
現代の中国

アメリカを圧倒する中国AIトップ人材 米「世界脅威報告書」

アメリカを圧倒する中国AIトップ人材 米「世界脅威報告書」AIイメージ画(提供:イメージマート) 3月25日、アメリカの国家情報長官室は「世界の脅威に関する年次報告書」を公表した。AIにおいて中国が2030年までにアメリカを凌駕するだろうと予測している。 一方、アメリカのシンクタンクMacroPolo(マクロポロ)の調査によれば、アメリカのAIトップ企業のAIトップ人材は2022年段階ですでに「中国38%、アメリカ37%」となっており、世界のAIトップ人材の47%が中国人であるという。 また2024年6月、US NEWSはAIにおけるベスト・グローバル大学のランキングを公開したが、トップ20の内の香港を含む13大学が中国で、その中にアメリカは入っていない。アメリカが初めて出てくるのは第29位だ。日本は100大学内に1大学も出てこない。「ゼロ」だ。 習近平は2015年にハイテク国家戦略「中国製造2025」を発布し、2017年にはさらにAI人材開発に関する新たな戦略を追加した(詳細は拙著『米中新産業WAR』)。今年の全人代でもAI人材養育強化を謳っている。 AI技術の進歩は軍事にも影響し、...
現代の中国

米中対立の枠組みでとらえるな。中国・王毅外相が語った「遠くの親戚より近くの隣人」が意味すること

米中対立の枠組みでとらえるな。中国・王毅外相が語った「遠くの親戚より近くの隣人」が意味すること3月21日、日中韓外相会議に先立つ石破首相への表敬訪問での「遠くの親戚より近くの隣人」という意味深い発言で注目を集めた中国の王毅外相。さまざまなメディアがその真意の読み解きを試みていますが、王毅氏はどのような意図でこの諺を引いたのでしょうか。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では著者の富坂聰さんが、「陣営対立の枠組みでとらえようとするのは大きな誤り」とした上で、中国サイドの意向を解説。さらに今後の日本にとって日中韓3カ国の関係がどれだけ重要であるかを説いています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:日中韓が日本にとって死活的に重要な理由と中国の対日政策の変化中国が見せた対日政策の大きな変化。なぜ日中韓関係が日本にとって死活的に重要なのか遠くの親戚より近くの隣人──。訪日した中国の王毅外相が日中韓3カ国外相会談に出席し、こう語った。遠くの親戚がアメリカを指していることは言を俟たない。ただ、この発言を陣営対立の枠組みでとらえようとするのは大きな...
現代のロシア

「米露中vs.欧州」基軸への移行か? 反NEDと反NATOおよびウ停戦交渉から見えるトランプの世界

「米露中vs.欧州」基軸への移行か? 反NEDと反NATOおよびウ停戦交渉から見えるトランプの世界2025年 独ローズマンデーのカーニバル(プーチン・トランプ・習近平)(写真:ロイター/アフロ) トランプ大統領はNED(全米民主主義基金)を財政支援するUSAID(アメリカ合衆国国際開発庁)を解体すべく動き、3月19日には第二次世界大戦後米軍が担当してきたNATO軍最高司令官ポストの放棄を検討しているニュースが流れた。これはNATO解体を示唆する。3月10日にはトランプ政権のシンクタンクがEU解体に向けて動いていると報道されてもいる。 NED解体、NATO解体は中露両国にとっても実に歓迎すべきことだ。 加えて、トランプはプーチンとの会談の後に「プーチンとも習近平とも良い関係であり続けたい」という趣旨の発言をしている。中露は、トランプ政権が終われば元のアメリカが戻ってくることを知っているので、中露共同戦線は絶対にやめない。 ウクライナ戦争停戦交渉においてもトランプは明らかにプーチン寄りだ。 ゼレンスキー抜きでやってはどうかとトランプに水面下で提案したのも習近平だとウォールストリート・ジャー...
現代の中国

もう海軍力で中国にはかなわない…!危機感を募らせるトランプが、プーチンにおもねってでもウクライナ和平を急ぐ「深刻な理由」

もう海軍力で中国にはかなわない…!危機感を募らせるトランプが、プーチンにおもねってでもウクライナ和平を急ぐ「深刻な理由」ますます優勢になる中国の海軍力トランプの軍事戦略をどう見ればいいのだろうか。狂人を装うマッドマン戦略で動いているトランプが本音で何を考えているのかを理解するのは非常に難しいが、今回はここを考えてみよう。トランプは中国との軍事的なバランスが崩れてきていることに危機感を持っている。そしてその危機感は、米中の製造業の力の差に立脚している部分も大きい。トランプのMAGA戦略においては、アメリカでの製造業の復活を重視しているが、ここには国防に対する意識も強く働いている。by Gettyimages例えば、今や中国の造船業の世界的なシェアは7割に達している一方、アメリカの造船業は中国の232分の1にすぎない。中国は圧倒的な造船能力を背景に、中国海軍の艦船を2030年までに460隻に増やすと予想される一方、米国海軍はこのままでは260隻にまで減る見通しだ。しかも米軍の艦船が世界に分散して展開している一方で、中国の艦船は東シナ海、南シナ海にほぼ集中している。この限られた領域においては...
現代の中国

「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅡ 中国の造船力はなぜ成長したのか?海軍力に影響

「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅡ 中国の造船力はなぜ成長したのか?海軍力に影響(写真:ロイター/アフロ)  3月13日のコラム<「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅠ 米国はなぜ負けたのか、関税で中国を倒せるのか>で、「それなら中国の造船業はなぜ成長したのか」に関してはPartⅡあるいはそれ以降に書くつもりだとお約束したので、早速このPartⅡで考察したいと思う。 カギは「造船業と鉄鋼業の戦略的連携」だ。 中国の国家戦略は世界のどの国も実行していない中国国内での連携政策を着々と実行している。トランプ2.0が鉄鋼・アルミニウムに関して世界各国に25%の関税をかけても、世界シェアのトップを占めている中国の製造業の背骨は揺るぎそうにない。 中国の造船力の優位性は、アメリカの海軍力の相対的劣化をもたらし、日本の防衛予算に対するアメリカからの要求にもつながっていくので、本稿に書いた事実を日本人は真正面から受け止めていただきたい。◆「造船業と鉄鋼業の連携」が決定打! アメリカの造船業が衰退した最大の原因は、レーガン政権時代に「政府補助金制度を撤廃したこと」だと...
現代の中国

「中国から撤退しろ」という声が叫ばれる今、その振り子が“いつか逆に向く”と思うワケ

「中国から撤退しろ」という声が叫ばれる今、その振り子が“いつか逆に向く”と思うワケ反中国の風が吹く今、メルマガ『j-fashion journal』の著者でファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんは、あえて中国ビジネスについて考える好機だと述べています。トランプ大統領の対中ディールはどのような未来をもたらすのか、中国との新たなビジネスモデルについて準備を今から進めることが重要だとし、今やっておくべきことを紹介しています。今だからこそ、中国ビジネスについて考える今日のテーマは、中国ビジネスです。現在は反中国の風が吹いています。しかし、振り子はいつかは逆方向に動くのです。反中国に振り切った今だからこそ、次の中国ビジネスを考える好機だと思います。1.反中国のトレンドが示す現実近年、中国を取り巻く国際的な環境は急速に変化しています。中国不動産バブルの崩壊や日本企業の撤退、さらには米国による中国孤立化政策などが相まって、リアルでもネット上でも反中国の動きが加速しています。このような状況は、単なる一時的な現象ではなく、世界的な潮流として定着しつつあります。こうした動きの背景には、単なる政治...
現代の中国

「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅠ 米国はなぜ負けたのか、関税で中国を倒せるのか

「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅠ 米国はなぜ負けたのか、関税で中国を倒せるのか中国 香港コンテナターミナル(写真:ロイター/アフロ) 3月5日、トランプ大統領は施政方針演説でアメリカの造船業を復活させると強調したが、中国は現在、アメリカの500倍の造船生産力を持っている。アメリカの造船業はなぜそこまで衰退したのだろうか?また関税措置や制裁などによって、そのギャップを埋めることができるのだろうか?◆施政方針演説での造船に関するトランプ大統領の抱負 ホワイトハウスの発表によれば、<3月5日のトランプ大統領の施政方針演説>には、造船業強化に対するトランプの抱負が載っている。そこには概ね以下のようなことが書いてある。 ●防衛産業基盤を強化するため、商業用造船や軍用造船を含む米国の造船業も復活させる。 ●その目的のため、私は今夜、ホワイトハウスに造船局を新設し、この産業を本来あるべき場所である米国に呼び戻すための特別税制優遇措置を設けることを発表する。 ●かつてはわれわれ(アメリカ)は、多くの船を造っていた。今ではそれほど多くは造っていないが、すぐに非常に速いスピードで造る...
現代の中国

中国は、平凡なネオコングローバリストの米国大統領よりも「ビジネスマンのトランプ」を好むかもしれない

中国は、平凡なネオコングローバリストの米国大統領よりも「ビジネスマンのトランプ」を好むかもしれないワシントンの中国大使館は、それが「関税戦争、貿易戦争、あるいは他のいかなる種類の戦争」であろうと、中国は米国との衝突に備えていると発表した。しかし、緊張にもかかわらず、トランプ政権のビジネス志向の政治アプローチは、特にイデオロギー化された代替案と比較すると、中国にとって依然として好ましいかもしれない。その理由は次の通り。「トランプ氏のような実業家から政治家に転身した人物と、職業政治家の間には大きな違いがある」と、北京大学国際協力理解研究所所長の王東博士はスプートニクに語り、ドナルド・トランプ氏が政権に復帰した今、米中関係の将来についてコメントした。「職業政治家は、特定の目標を達成するためにはどんな犠牲を払っても構わないと思っていることが多い」と王氏は述べ、ジョージ・W・ブッシュ氏の台湾に対する断固たる姿勢を、米国の伝統的な新保守主義、イデオロギー化された考え方の一例として思い起こした。「しかしビジネスマンにとって、それは非常識だ。なぜなら、常に目標を達成するためのコストを考え、可能な限り低...
現代の中国

科学誌ネイチャー「米中AI競争は土俵が違う」――「中国は製造業土台に実用型、アメリカは投資型」

科学誌ネイチャー「米中AI競争は土俵が違う」――「中国は製造業土台に実用型、アメリカは投資型」「新産業」で勝負する米中両国の国旗(写真:アフロ) 2月18日、イギリスの科学雑誌ネイチャー(Nature)は<中国はDeepSeekで波紋を投げかけたが、その真の野望はAI主導の産業イノベーションだ>というタイトルの論考を掲載した。タイトルからは具体性が想像しにくいかもしれないが、概括的に見るならば、以下の3点を主張していると言っていいだろう。 ●中国には膨大な製造業があるため、中国の AI は製造現場から絶え間なく湧き出てくるニーズによりイノベーションが駆動され、それを製造現場にフィードバックし実際の問題を解決することによって、さらなる向上が図られている。 ●ところがアメリカでは(製造業が空洞化しているため)常に投資家にとって魅力的な存在であることをアピールしていなければならないので、派手なニュースがなければAI半導体を推進していくことができない。   ●したがって米中間の競争というのは「土俵が全く異なるため」比較優位を語ることが困難だとさえ言える。(以上) 今年2025年は、2015年に...
現代のロシア

習近平とプーチンを喜ばせた「トランプ・ゼレンスキー会談決裂」

習近平とプーチンを喜ばせた「トランプ・ゼレンスキー会談決裂」2月28日、ホワイトハウスにおけるトランプ・ゼレンスキー会談(写真:ロイター/アフロ) 日本時間2月28日夜、ホワイトハウスにおけるゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談が決裂に終わったことは、中露をこの上なく喜ばせた。会談が決裂する数時間前の同じ日、ロシアのショイグ安全保障会議書記は北京詣でをして習近平国家主席と会っていたし、27日には米露代表団がトルコのイスタンブールでウクライナ戦争の停戦交渉をしていた。中露と米露は、それぞれホワイトハウスにおける米ウ(ウクライナ)会談の「リスク」を回避するかのように、着々と別行動で緊密度をアピールしていたのである。 その「リスク」というのは、「米ウ首脳がうまく行った場合」の安全弁を予め用意しておいたということだ。どちらに転んでも、「中露+米露」は緊密であることを確認し合うための会合であったとみなすことができる。それくらい分岐点となるかもしれしれなかった米ウ首脳会談が決裂したのだ。 中共中央宣伝部の管轄下にある中央テレビ局CCTVは、ロシア外交部のザハロワ報道官が「トランプがゼレンスキー...
現代のロシア

習近平・プーチン・トランプの相互関係 トランプはウクライナ問題解決後、対中攻撃を考えているのか?

習近平・プーチン・トランプの相互関係 トランプはウクライナ問題解決後、対中攻撃を考えているのか?アメリカ、中国、ロシアの国旗(写真:イメージマート) 2月24日、プーチン大統領が習近平国家主席に電話をし、中露の緊密さは永遠に変わらないことを誓い合った。トランプ大統領がどんなに対露接近をしても、トランプ政権が終われば、また民主党のNED(全米民主主義基金)を駆使した「民主を掲げながら親米的でない国家や政府を倒す方針」に戻ることが考えられるからだ。したがって中露の緊密度が変わることはない。 一方のトランプは「習近平が大好きだ」と公言している。大統領就任式にも習近平を招待したほどだ。実現はしなかったが大統領選挙中に主張した「対中一律60%関税」は無期延期に近い措置を連邦政府に指示した。 加えてトランプは「ウクライナ問題の解決には中国の協力が必要だ」とさえ言っている。 このような中、「トランプがプーチンに急接近しているのは、ウクライナ問題を解決した後、対中攻撃に集中するためだ」という言説がまかり通っているが、それは正しいのだろうか? ハーバード大学教授の見解も引用しながら考察する。◆ウクライナ...
現代のロシア

史上最大のディール! ウクライナ停戦「米露交渉」案は習近平の「トランプへのビッグプレゼント」か?

史上最大のディール! ウクライナ停戦「米露交渉」案は習近平の「トランプへのビッグプレゼント」か?北京を訪問した時のトランプ大統領と習近平国家主席(写真:ロイター/アフロ) ウクライナ戦争の停戦交渉がウクライナ抜きで行なわれていることにゼレンスキー大統領が激怒し、習近平国家主席に助けを求めた話を2月20日のコラム<「習近平に助けを求める」ゼレンスキー ウクライナを外した米露会談を受け>で書いた。 しかし、もし「ウクライナ抜きの米露のみによる交渉」を「こっそり」トランプに提案していたのが習近平だったとすると、どうなるだろうか? 世界の認識はガラリと変わってくる。 その奇想天外な「仮定」が、実は本当だったことが、2月12日のウォール・ストリート・ジャーナルに載っており、それを引用する形で2月13日にロイターが報道していた。 中国はもちろん「沈黙」したままだ。 それにしても、習近平はなぜこのようなことをしたのだろうか? それはトランプが選挙中から「中国からのすべての輸入品に、一律60%の完全を賦課する」と宣言していたからではないだろうか? まるでそのご褒美のように、トランプ2.0が始まると、関...
現代のロシア

ロシアとの関係を修復は、中露の関係を分断して中国を攻撃するためだとの疑惑

ロシアとの関係を修復は、中露の関係を分断して中国を攻撃するためだとの疑惑 アメリカとロシアの高官がサウジアラビアのリヤドで協議を始めた。アメリカからはマルコ・ルビオ国務長官、マイク・ウォルツ国家安全保障担当補佐官、スティーブ・ウィトコフ中東担当特使、またロシアからはセルゲイ・ラブロフ外相とクレムリンのユーリー・ウシャコフ大統領補佐官が出席した。またサウジアラビアの外相や国家安全保障問題担当補佐官も同席している。 ウクライナを舞台とした戦闘はバラク・オバマ政権がネオ・ナチをを利用して実行したクーデターから始まり、ジョー・バイデン政権が従属国を率いて行ってきた。兵士として戦っているのは基本的にウクライナ人だが、実際はアメリカとロシアの戦争だ。そうした事情から考え、交渉の場にウクライナの自称大統領やヨーロッパ諸国の首脳がいないことを不思議がることはない。 ドナルド・トランプ大統領はロシアの要求を相当部分呑むと見られ、両国の関係を修復する姿勢を見せているのだが、その一方、ガザでは進展が見られない。そうした中、注目されているのが台湾問題だ。​アメリカ国務省の台湾に関するサイト​から「台湾の独立を...
現代の中国

日産ホンダなど日本車の命運を転換させる中国EV

日産ホンダなど日本車の命運を転換させる中国EV破綻した日産ホンダ経営統合(写真:ロイター/アフロ) 日産&ホンダの経営統合は決裂に終わったが、そもそも統合しなければならないほどの危機に至ったのは、中国のEV(電気自動車)に押されて中国で生き残れなくなったからだ。トヨタは少し違うとしても、EVによって追い詰められた状況は日本車全体に言えることで、中国EVは日本車や在中国の日本車企業に鉄鋼製品を提供してきた日本製鉄などの命運を変えてしまった。 ならば、なぜ中国のEVはこんなにまで躍進したのか、なぜ日本のEVはここまで後れを取っているのか。本稿では中国市場における日本車と中国車のシェア推移などの比較を通して考察する。◆中国市場における日本車と中国車の市場シェアの推移 まずEVであるかガソリン車であるかの区別なく、車電体としての中国における市場シェアの推移を、日本車と中国車を比較しながら図表1に示す。図表1:中国における日本車と中国車の市場シェア「中国自動車市場分析報告」と「中国自動車流通経会報告」のデータを使い筆者作成 図表1のうち、2004年~2014年のデータは、崔东树:2014年12月...
現代の中国

習近平驚喜か? トランプ&マスクによるUSAID解体は中国の大敵NED瓦解に等しい

習近平驚喜か? トランプ&マスクによるUSAID解体は中国の大敵NED瓦解に等しいUSAIDの旗(写真:ロイター/アフロ) トランプ大統領は就任直後、イーロン・マスクDOGE(政府効率化省)長官に命じてUSAID(アメリカ合衆国国際開発庁)の徹底調査をさせている。事実上のUSAID解体だ。 USAIDはNED(全米民主主義基金)を財政的に支えている組織で、USAIDが解体されればNEDの活動は瓦解する。中国から見れば香港デモや台湾独立を煽り、中国大陸にまで手を伸ばして白紙運動を展開させていたNEDをトランプとイーロン・マスクが解体してくれるのなら、こんな嬉しいことはないだろう。 これにより、中国政府転覆のための活動が困難になるからだ。 関税など、どうでもいいほど習近平にとってはありがたい事態にちがいない。◆USAIDとNEDとの関係 USAIDはその全称であるUnitedStatesAgency forInternationalDevelopmentの頭文字を取ったもので、日本語的には「ユーエス・エイド」と読む。「USエイド」と表現した方が分かりやすいかもしれないが、最近ではUSAID...