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「米露中vs.欧州」基軸への移行か? 反NEDと反NATOおよびウ停戦交渉から見えるトランプの世界

「米露中vs.欧州」基軸への移行か? 反NEDと反NATOおよびウ停戦交渉から見えるトランプの世界2025年 独ローズマンデーのカーニバル(プーチン・トランプ・習近平)(写真:ロイター/アフロ) トランプ大統領はNED(全米民主主義基金)を財政支援するUSAID(アメリカ合衆国国際開発庁)を解体すべく動き、3月19日には第二次世界大戦後米軍が担当してきたNATO軍最高司令官ポストの放棄を検討しているニュースが流れた。これはNATO解体を示唆する。3月10日にはトランプ政権のシンクタンクがEU解体に向けて動いていると報道されてもいる。 NED解体、NATO解体は中露両国にとっても実に歓迎すべきことだ。 加えて、トランプはプーチンとの会談の後に「プーチンとも習近平とも良い関係であり続けたい」という趣旨の発言をしている。中露は、トランプ政権が終われば元のアメリカが戻ってくることを知っているので、中露共同戦線は絶対にやめない。 ウクライナ戦争停戦交渉においてもトランプは明らかにプーチン寄りだ。 ゼレンスキー抜きでやってはどうかとトランプに水面下で提案したのも習近平だとウォールストリート・ジャー...
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もう海軍力で中国にはかなわない…!危機感を募らせるトランプが、プーチンにおもねってでもウクライナ和平を急ぐ「深刻な理由」

もう海軍力で中国にはかなわない…!危機感を募らせるトランプが、プーチンにおもねってでもウクライナ和平を急ぐ「深刻な理由」ますます優勢になる中国の海軍力トランプの軍事戦略をどう見ればいいのだろうか。狂人を装うマッドマン戦略で動いているトランプが本音で何を考えているのかを理解するのは非常に難しいが、今回はここを考えてみよう。トランプは中国との軍事的なバランスが崩れてきていることに危機感を持っている。そしてその危機感は、米中の製造業の力の差に立脚している部分も大きい。トランプのMAGA戦略においては、アメリカでの製造業の復活を重視しているが、ここには国防に対する意識も強く働いている。by Gettyimages例えば、今や中国の造船業の世界的なシェアは7割に達している一方、アメリカの造船業は中国の232分の1にすぎない。中国は圧倒的な造船能力を背景に、中国海軍の艦船を2030年までに460隻に増やすと予想される一方、米国海軍はこのままでは260隻にまで減る見通しだ。しかも米軍の艦船が世界に分散して展開している一方で、中国の艦船は東シナ海、南シナ海にほぼ集中している。この限られた領域においては...
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「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅡ 中国の造船力はなぜ成長したのか?海軍力に影響

「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅡ 中国の造船力はなぜ成長したのか?海軍力に影響(写真:ロイター/アフロ)  3月13日のコラム<「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅠ 米国はなぜ負けたのか、関税で中国を倒せるのか>で、「それなら中国の造船業はなぜ成長したのか」に関してはPartⅡあるいはそれ以降に書くつもりだとお約束したので、早速このPartⅡで考察したいと思う。 カギは「造船業と鉄鋼業の戦略的連携」だ。 中国の国家戦略は世界のどの国も実行していない中国国内での連携政策を着々と実行している。トランプ2.0が鉄鋼・アルミニウムに関して世界各国に25%の関税をかけても、世界シェアのトップを占めている中国の製造業の背骨は揺るぎそうにない。 中国の造船力の優位性は、アメリカの海軍力の相対的劣化をもたらし、日本の防衛予算に対するアメリカからの要求にもつながっていくので、本稿に書いた事実を日本人は真正面から受け止めていただきたい。◆「造船業と鉄鋼業の連携」が決定打! アメリカの造船業が衰退した最大の原因は、レーガン政権時代に「政府補助金制度を撤廃したこと」だと...
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「中国から撤退しろ」という声が叫ばれる今、その振り子が“いつか逆に向く”と思うワケ

「中国から撤退しろ」という声が叫ばれる今、その振り子が“いつか逆に向く”と思うワケ反中国の風が吹く今、メルマガ『j-fashion journal』の著者でファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんは、あえて中国ビジネスについて考える好機だと述べています。トランプ大統領の対中ディールはどのような未来をもたらすのか、中国との新たなビジネスモデルについて準備を今から進めることが重要だとし、今やっておくべきことを紹介しています。今だからこそ、中国ビジネスについて考える今日のテーマは、中国ビジネスです。現在は反中国の風が吹いています。しかし、振り子はいつかは逆方向に動くのです。反中国に振り切った今だからこそ、次の中国ビジネスを考える好機だと思います。1.反中国のトレンドが示す現実近年、中国を取り巻く国際的な環境は急速に変化しています。中国不動産バブルの崩壊や日本企業の撤退、さらには米国による中国孤立化政策などが相まって、リアルでもネット上でも反中国の動きが加速しています。このような状況は、単なる一時的な現象ではなく、世界的な潮流として定着しつつあります。こうした動きの背景には、単なる政治...
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「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅠ 米国はなぜ負けたのか、関税で中国を倒せるのか

「米国の500倍の生産力を持つ中国の造船業」PartⅠ 米国はなぜ負けたのか、関税で中国を倒せるのか中国 香港コンテナターミナル(写真:ロイター/アフロ) 3月5日、トランプ大統領は施政方針演説でアメリカの造船業を復活させると強調したが、中国は現在、アメリカの500倍の造船生産力を持っている。アメリカの造船業はなぜそこまで衰退したのだろうか?また関税措置や制裁などによって、そのギャップを埋めることができるのだろうか?◆施政方針演説での造船に関するトランプ大統領の抱負 ホワイトハウスの発表によれば、<3月5日のトランプ大統領の施政方針演説>には、造船業強化に対するトランプの抱負が載っている。そこには概ね以下のようなことが書いてある。 ●防衛産業基盤を強化するため、商業用造船や軍用造船を含む米国の造船業も復活させる。 ●その目的のため、私は今夜、ホワイトハウスに造船局を新設し、この産業を本来あるべき場所である米国に呼び戻すための特別税制優遇措置を設けることを発表する。 ●かつてはわれわれ(アメリカ)は、多くの船を造っていた。今ではそれほど多くは造っていないが、すぐに非常に速いスピードで造る...
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中国は、平凡なネオコングローバリストの米国大統領よりも「ビジネスマンのトランプ」を好むかもしれない

中国は、平凡なネオコングローバリストの米国大統領よりも「ビジネスマンのトランプ」を好むかもしれないワシントンの中国大使館は、それが「関税戦争、貿易戦争、あるいは他のいかなる種類の戦争」であろうと、中国は米国との衝突に備えていると発表した。しかし、緊張にもかかわらず、トランプ政権のビジネス志向の政治アプローチは、特にイデオロギー化された代替案と比較すると、中国にとって依然として好ましいかもしれない。その理由は次の通り。「トランプ氏のような実業家から政治家に転身した人物と、職業政治家の間には大きな違いがある」と、北京大学国際協力理解研究所所長の王東博士はスプートニクに語り、ドナルド・トランプ氏が政権に復帰した今、米中関係の将来についてコメントした。「職業政治家は、特定の目標を達成するためにはどんな犠牲を払っても構わないと思っていることが多い」と王氏は述べ、ジョージ・W・ブッシュ氏の台湾に対する断固たる姿勢を、米国の伝統的な新保守主義、イデオロギー化された考え方の一例として思い起こした。「しかしビジネスマンにとって、それは非常識だ。なぜなら、常に目標を達成するためのコストを考え、可能な限り低...
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科学誌ネイチャー「米中AI競争は土俵が違う」――「中国は製造業土台に実用型、アメリカは投資型」

科学誌ネイチャー「米中AI競争は土俵が違う」――「中国は製造業土台に実用型、アメリカは投資型」「新産業」で勝負する米中両国の国旗(写真:アフロ) 2月18日、イギリスの科学雑誌ネイチャー(Nature)は<中国はDeepSeekで波紋を投げかけたが、その真の野望はAI主導の産業イノベーションだ>というタイトルの論考を掲載した。タイトルからは具体性が想像しにくいかもしれないが、概括的に見るならば、以下の3点を主張していると言っていいだろう。 ●中国には膨大な製造業があるため、中国の AI は製造現場から絶え間なく湧き出てくるニーズによりイノベーションが駆動され、それを製造現場にフィードバックし実際の問題を解決することによって、さらなる向上が図られている。 ●ところがアメリカでは(製造業が空洞化しているため)常に投資家にとって魅力的な存在であることをアピールしていなければならないので、派手なニュースがなければAI半導体を推進していくことができない。   ●したがって米中間の競争というのは「土俵が全く異なるため」比較優位を語ることが困難だとさえ言える。(以上) 今年2025年は、2015年に...
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習近平とプーチンを喜ばせた「トランプ・ゼレンスキー会談決裂」

習近平とプーチンを喜ばせた「トランプ・ゼレンスキー会談決裂」2月28日、ホワイトハウスにおけるトランプ・ゼレンスキー会談(写真:ロイター/アフロ) 日本時間2月28日夜、ホワイトハウスにおけるゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談が決裂に終わったことは、中露をこの上なく喜ばせた。会談が決裂する数時間前の同じ日、ロシアのショイグ安全保障会議書記は北京詣でをして習近平国家主席と会っていたし、27日には米露代表団がトルコのイスタンブールでウクライナ戦争の停戦交渉をしていた。中露と米露は、それぞれホワイトハウスにおける米ウ(ウクライナ)会談の「リスク」を回避するかのように、着々と別行動で緊密度をアピールしていたのである。 その「リスク」というのは、「米ウ首脳がうまく行った場合」の安全弁を予め用意しておいたということだ。どちらに転んでも、「中露+米露」は緊密であることを確認し合うための会合であったとみなすことができる。それくらい分岐点となるかもしれしれなかった米ウ首脳会談が決裂したのだ。 中共中央宣伝部の管轄下にある中央テレビ局CCTVは、ロシア外交部のザハロワ報道官が「トランプがゼレンスキー...
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習近平・プーチン・トランプの相互関係 トランプはウクライナ問題解決後、対中攻撃を考えているのか?

習近平・プーチン・トランプの相互関係 トランプはウクライナ問題解決後、対中攻撃を考えているのか?アメリカ、中国、ロシアの国旗(写真:イメージマート) 2月24日、プーチン大統領が習近平国家主席に電話をし、中露の緊密さは永遠に変わらないことを誓い合った。トランプ大統領がどんなに対露接近をしても、トランプ政権が終われば、また民主党のNED(全米民主主義基金)を駆使した「民主を掲げながら親米的でない国家や政府を倒す方針」に戻ることが考えられるからだ。したがって中露の緊密度が変わることはない。 一方のトランプは「習近平が大好きだ」と公言している。大統領就任式にも習近平を招待したほどだ。実現はしなかったが大統領選挙中に主張した「対中一律60%関税」は無期延期に近い措置を連邦政府に指示した。 加えてトランプは「ウクライナ問題の解決には中国の協力が必要だ」とさえ言っている。 このような中、「トランプがプーチンに急接近しているのは、ウクライナ問題を解決した後、対中攻撃に集中するためだ」という言説がまかり通っているが、それは正しいのだろうか? ハーバード大学教授の見解も引用しながら考察する。◆ウクライナ...
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史上最大のディール! ウクライナ停戦「米露交渉」案は習近平の「トランプへのビッグプレゼント」か?

史上最大のディール! ウクライナ停戦「米露交渉」案は習近平の「トランプへのビッグプレゼント」か?北京を訪問した時のトランプ大統領と習近平国家主席(写真:ロイター/アフロ) ウクライナ戦争の停戦交渉がウクライナ抜きで行なわれていることにゼレンスキー大統領が激怒し、習近平国家主席に助けを求めた話を2月20日のコラム<「習近平に助けを求める」ゼレンスキー ウクライナを外した米露会談を受け>で書いた。 しかし、もし「ウクライナ抜きの米露のみによる交渉」を「こっそり」トランプに提案していたのが習近平だったとすると、どうなるだろうか? 世界の認識はガラリと変わってくる。 その奇想天外な「仮定」が、実は本当だったことが、2月12日のウォール・ストリート・ジャーナルに載っており、それを引用する形で2月13日にロイターが報道していた。 中国はもちろん「沈黙」したままだ。 それにしても、習近平はなぜこのようなことをしたのだろうか? それはトランプが選挙中から「中国からのすべての輸入品に、一律60%の完全を賦課する」と宣言していたからではないだろうか? まるでそのご褒美のように、トランプ2.0が始まると、関...
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ロシアとの関係を修復は、中露の関係を分断して中国を攻撃するためだとの疑惑

ロシアとの関係を修復は、中露の関係を分断して中国を攻撃するためだとの疑惑 アメリカとロシアの高官がサウジアラビアのリヤドで協議を始めた。アメリカからはマルコ・ルビオ国務長官、マイク・ウォルツ国家安全保障担当補佐官、スティーブ・ウィトコフ中東担当特使、またロシアからはセルゲイ・ラブロフ外相とクレムリンのユーリー・ウシャコフ大統領補佐官が出席した。またサウジアラビアの外相や国家安全保障問題担当補佐官も同席している。 ウクライナを舞台とした戦闘はバラク・オバマ政権がネオ・ナチをを利用して実行したクーデターから始まり、ジョー・バイデン政権が従属国を率いて行ってきた。兵士として戦っているのは基本的にウクライナ人だが、実際はアメリカとロシアの戦争だ。そうした事情から考え、交渉の場にウクライナの自称大統領やヨーロッパ諸国の首脳がいないことを不思議がることはない。 ドナルド・トランプ大統領はロシアの要求を相当部分呑むと見られ、両国の関係を修復する姿勢を見せているのだが、その一方、ガザでは進展が見られない。そうした中、注目されているのが台湾問題だ。​アメリカ国務省の台湾に関するサイト​から「台湾の独立を...
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日産ホンダなど日本車の命運を転換させる中国EV

日産ホンダなど日本車の命運を転換させる中国EV破綻した日産ホンダ経営統合(写真:ロイター/アフロ) 日産&ホンダの経営統合は決裂に終わったが、そもそも統合しなければならないほどの危機に至ったのは、中国のEV(電気自動車)に押されて中国で生き残れなくなったからだ。トヨタは少し違うとしても、EVによって追い詰められた状況は日本車全体に言えることで、中国EVは日本車や在中国の日本車企業に鉄鋼製品を提供してきた日本製鉄などの命運を変えてしまった。 ならば、なぜ中国のEVはこんなにまで躍進したのか、なぜ日本のEVはここまで後れを取っているのか。本稿では中国市場における日本車と中国車のシェア推移などの比較を通して考察する。◆中国市場における日本車と中国車の市場シェアの推移 まずEVであるかガソリン車であるかの区別なく、車電体としての中国における市場シェアの推移を、日本車と中国車を比較しながら図表1に示す。図表1:中国における日本車と中国車の市場シェア「中国自動車市場分析報告」と「中国自動車流通経会報告」のデータを使い筆者作成 図表1のうち、2004年~2014年のデータは、崔东树:2014年12月...
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習近平驚喜か? トランプ&マスクによるUSAID解体は中国の大敵NED瓦解に等しい

習近平驚喜か? トランプ&マスクによるUSAID解体は中国の大敵NED瓦解に等しいUSAIDの旗(写真:ロイター/アフロ) トランプ大統領は就任直後、イーロン・マスクDOGE(政府効率化省)長官に命じてUSAID(アメリカ合衆国国際開発庁)の徹底調査をさせている。事実上のUSAID解体だ。 USAIDはNED(全米民主主義基金)を財政的に支えている組織で、USAIDが解体されればNEDの活動は瓦解する。中国から見れば香港デモや台湾独立を煽り、中国大陸にまで手を伸ばして白紙運動を展開させていたNEDをトランプとイーロン・マスクが解体してくれるのなら、こんな嬉しいことはないだろう。 これにより、中国政府転覆のための活動が困難になるからだ。 関税など、どうでもいいほど習近平にとってはありがたい事態にちがいない。◆USAIDとNEDとの関係 USAIDはその全称であるUnitedStatesAgency forInternationalDevelopmentの頭文字を取ったもので、日本語的には「ユーエス・エイド」と読む。「USエイド」と表現した方が分かりやすいかもしれないが、最近ではUSAID...
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もはやアメリカを脅威とみなさず。中国が「トランプ2.0」の動きを静観している理由

もはやアメリカを脅威とみなさず。中国が「トランプ2.0」の動きを静観している理由トランプの狙いは何なのか。火蓋切られた米中貿易戦争貿易戦争に勝者はない──。ドナルド・トランプ米大統領が2月1日、メキシコとカナダ、中国からの輸入品に新たに関税を課す大統領令に署名した。これを受けて、世界に大きな衝撃が走った。冒頭のセリフは、関税の対象となった国々や、これから課されることが予告された国・地域、または関税の影響を避けられない国々の政治家らが口々に唱えたものだ。バイデン前政権下で激しさを増した米中対立のなかでは、まるで中国の専売特許だった警句を、いまでは多くの国の政治家が繰り返すようになった。これもトランプ効果と呼ぶべきだろう。同時にこの言葉が合言葉のように世界に広がったのは、米中対立の様相が変化したことも象徴している。実は、アメリカの対中攻勢は、前政権との違いだけでなく、前回のトランプ政権(トランプ0.1)時と比べても大きく変わってきているのだ。まず、バイデン政権時との比較だ。本メルマガの読者には既知のことだが、バイデンは特定のハイテク分野で徹底した中国排除を、同盟・友好国と連携して実行すると...
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石破首相のUSスチール投資案は「米中に有利」なだけで、日本から絶好のチャンスを奪う愚策!

石破首相のUSスチール投資案は「米中に有利」なだけで、日本から絶好のチャンスを奪う愚策!日本製鉄(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ) 石破首相は(アメリカ時間2月7日の)トランプ大統領との会談の成果として「日本製鉄によるUSスチールの買収ではなく、USスチールへの投資で合意した」とご満悦のようだ。しかし石破首相には世界の製鉄情勢あるいは日本の製鉄業界の世界における位置づけが全く分かっていないと断言せざるを得ない。 投資ならばトランプは喜ぶだろう。 もっと喜ぶのは習近平だということに気が付いているだろうか? もし日本製鉄がUSスチールを買収して経営権を握れば、世界の粗鉄生産量ランキング3位の中国の鞍山鋼鉄集団が4位に落ち、日本製鉄が3位にのし上がっていく可能性があった。 しかし投資ならば、日本製鉄の生産量はUSスチールに吸収されるだけで鞍山鋼鉄集団の地位は安泰となる。中国が喜ばないでいられるだろうか。 あまり知られていないと思われる、鞍山鋼鉄集団と日本製鉄のランキング攻防戦秘話をご披露する。◆中国の鞍山鉄鋼集団と日本製鉄の世界ランキングは僅差 1月7日のコラム<日本の...
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純粋に「国内で培養された人材だけ」で開発。中国製AI「DeepSeek」は何を証明したのか?

純粋に「国内で培養された人材だけ」で開発。中国製AI「DeepSeek」は何を証明したのか?日本は見誤っている。中国製AI「DeepSeek」の秘めたるパワー今週、世界を騒がせた大きな話題といえば、何といっても中国発の人工知能(AI)モデル「DeepSeek」だろう。技術で先行するアメリカ発のAIに比べて「安価で高性能」だったことがよほどショックだったのか、米半導体大手・エヌビディアの株価を1日で17%も下落させ、1日で時価総額5,890億ドル(約91兆円)を吹き飛ばしてしまった。世界が激しく反応したことで「DeepSeek」を初めて知ったという日本人も少なくなかったはずだ。しかし、本メルマガの読者は、すでに2週間前に「DeepSeek」の高い性能について取り上げてきたので、馴染みのある話題であったはずだ。【関連】「奴らにリードを許すな」トランプも強く警戒。中国がAI技術で“アメリカ最大の脅威”になる日メルマガ読者には復習になるが、少し振り返っておこう。取上げたのは、バイデン政権の対中戦略の目玉としてAIをターゲットに対中輸出規制が行われてきたことを説明する流れのなかだ。中国のAI技術...
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中国の技術力が米国を上回っていることを証明する画期的な出来事

中国の技術力が米国を上回っていることを証明する画期的な出来事中国が新たに発表したDeepSeek AIモデルは、効率性では米国製のChatGPTに匹敵しますが、コストははるかに低くなります。これは、米国の類似技術と比較して、中国がよりコスト効率の高い技術的ソリューションを提供している一例にすぎません。宇宙:中国の嫦娥6号が月の裏側から史上初のサンプルを回収することに成功した一方、米国は国際宇宙ステーションから宇宙飛行士2人を帰還させようと奮闘している。量子コンピューター: 2020年、中国の九章は量子超越性を達成した最初の光子量子コンピューターとなりました。九章2.0と祖中智2.1により、中国は引き続きこの分野のトッププレーヤーとなっています。量子通信:中国は2016年に世界初の量子通信衛星「墨子号」を打ち上げた。2024年には中国とロシアの科学者らが3,800キロメートルを超える距離での量子通信をテストした。ロボット: 中国の Unitree Go2 四足ロボットと G1 ヒューマノイド ロボットは、ボストン ダイナミクスのより安価な代替品として、ロボット工学における世界のリーダーシ...
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「DeepSeekショック」は氷山の一角。中国の技術力を舐めすぎた欧米と日本は、ここから何度もショックを経験する

「DeepSeekショック」は氷山の一角。中国の技術力を舐めすぎた欧米と日本は、ここから何度もショックを経験する=高島康司DeepSeekは、本当に「スプートニク的瞬間」か?生成AIのチャットプログラム「DeepSeek」が公開された。ユーザー登録すると誰でも無料で使える。これがいま「スプートニク的瞬間」と呼ばれる大きなショックをアメリカのIT業界に引き起こしている。1月27日、ニューヨーク株式市場でAI関連銘柄が大きく売られ大暴落した。AIの開発を主導しているハイエンド半導体の製造企業「エヌビディア」の株価は17%も下落し、その時価総額は1日でおよそ6,000億ドル、日本円でおよそ92兆円減少した。これは、アメリカ史上最大の下落である。NVIDIA CORP<NVDA> 日足(SBI証券提供)このショッキングな下落の背景は、中国のAI開発企業「DeepSeek」が低コストで開発した生成AIが、アメリカのAI産業の優位性を揺るがしかねないとの見方が広がり、AI関連銘柄が大きく売られたからだ。「DeepSeek」は、中国のヘッジファンドマネージャーである梁文峰が設立したスタートアップが開...
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AI界の革命「中国発ディープシーク生成AI」の衝撃 トランプ2.0のAI政策を揺るがす

AI界の革命「中国発ディープシーク生成AI」の衝撃 トランプ2.0のAI政策を揺るがす中国のAI企業DeepSeak(写真:ロイター/アフロ) 2023年に創設したばかりの中国AI企業の新星ディープシーク(DeepSeek)が今年1月20日にリリースしたオープンソース大規模言語モデルDeepSeek-R1(生成AIモデル)が、世界に衝撃を与えている。破格的な低コストで、現在世界最強の大規模言語モデルOpenAI-o1に相当あるいは凌駕する性能を示している。そのためアメリカでは一時的にAI関連企業の株価の暴落が起きたほどだ。 このままではトランプ2.0のAI政策が揺らぐ。 ディープシークとは何者か? アメリカの対中制裁が生んだAI界の革命は、今後の米中バランスを変えていく。◆DeepSeek-R1がもたらした衝撃と、トランプのみごとな対応 1月23日、イギリスのNature(ネイチャー)がChina’s cheap, open AI model DeepSeek thrills scientists(中国の安価でオープンなAIモデルが科学者をワクワクさせる)という見出しで、中国が1月20...
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中国は、シリコンバレーのライバルよりも無料で高速で人類にとってより良い強力なAIモデルをリリースした

中国は、シリコンバレーのライバルよりも無料で高速で人類にとってより良い強力なAIモデルをリリースした米国と中国はAIの覇権をめぐる極めて重要な競争を繰り広げているが、米国は中国を何倍も上回る支出を行っている一方で、このアジア諸国が高度なコンピューティングハードウェアを入手する能力に対する制限はほとんど影響を及ぼしていないようだ。高度な大規模言語モデル DeepSeek R1 はユーザーを魅了し、評論家を驚かせ、AI 嫌いの人々から賞賛を得ています。杭州を拠点とするテクノロジー系スタートアップの新モデルは、数学と推論のベンチマークで OpenAI の o1 を上回り、コーディングと複雑な問題解決では Meta の* Llama 3.1 と OpenAI の GPT-40 を圧倒しました。このモデルはローカルで無料で実行でき、API へのアクセスは競合他社の料金のほんの一部で利用できます。このセットアップのトレーニングには560万ドル(GPT-40の場合は7,800万ドル)の費用がかかったと報告されており、米国の規制によりパフォーマンスが制限されたチップが使用されている。この規制により、よ...