2023年世界情勢の変化-中露+グローバルサウスの多極化から新世界秩序

現代の世界各国

2023年の世界の情勢の変化

 ロシアウクライナ紛争開始以降、世界情勢が大きく動き出し、特に2023年に入り大きく変化しています。
 中東和平が大きく前進し、BRICS、アフリカ諸国、南米諸国、ロシア、中国の協力体制が構築されつつあることが一番大きな変化です。

現在2023年8月ですが、このような変化は続いています。
日本のMSM(メインストリームメディ=主流メディア)からはこれらの情報は一切流れてきません。

 一方的な情報に惑わされず、善悪や好き嫌いのようなプロパガンダ、価値観に囚われずに事実をしっかり掴むことが必要だと思います、

中露首脳会談で頻出した「多極化」は「中露+グローバルサウス」新秩序形成のシグナル

◆中露首脳会談で頻出した「多極化」という言葉
◆共産中国誕生以来の発展途上国との結びつき
◆中国がイラン・サウジ和睦の仲介をしたことによって新秩序形成は決定的となって
◆シリア大統領が間髪入れずにモスクワを訪問しプーチン大統領と会談
◆実はアフリカの多くの国はプーチンを支持している
◆「中露+グローバルサウス」新世界秩序形成の動きに鈍感な岸田政権

中露首脳会談で頻出した「多極化」は「中露+グローバルサウス」新秩序形成のシグナル(遠藤誉) - エキスパート - Yahoo!ニュース
中露首脳会談で頻出した「多極化」という言葉は、アメリカの一極支配的先進国価値観による秩序ではなく、中国がロシアやインドと共にグローバルサウスを包含した世界新秩序を形成するシグナルである。◆中露首脳会

第二回ロシア・アフリカ会議でのプーチン大統領の演説

「会場の皆さん、親愛なる友人たち

モスクワにいらっしゃった皆様を温かく歓迎したい。

アフリカ諸国の立法当局の代表者、政党や社会運動の指導者が、一堂に会するこの国際議会会議は、ロシアとアフリカ大陸の多角的な協力関係をさらに発展させる上で非常に重要であることは間違いありません。

我が国は、これまでアフリカ諸国との協力を優先してきました。そして、今後も優先していくことを強調したい。ロシア外交の揺るぎない優先事項の一つであると言っても過言ではないでしょう。

アフリカの人々の独立のための英雄的な闘い以来、ソ連が植民地主義やアパルトヘイトとの闘いにおいて、アフリカの人々にどれだけの支援を与えたかはご存知でしょう。

ソ連は多くのアフリカ諸国が主権を獲得し、それを守ることをいかに支援したことか。ソ連は一貫して国家の建設、防衛力の強化、人材育成のための国民経済の基盤の確立を支援しました。ソ連の専門家が建設したアフリカ最大のオスマン帝国時代の発電所は、この協力の象徴でありました。

ロシア連邦は現在もこのようなアフリカ大陸への支援・援助政策を続けています。

我々は、アフリカ諸国が政治的・経済的に、世界情勢における影響力を着実に高めていることに注目しています。我々は、アフリカが多極化する世界のリーダーになると信じており、そのための前提条件はすべて整っています。

世界の政治と経済が乱れる中、アフリカ諸国は時に困難な問題を自力で解決するために、独立した主権的な外交・国内政策を行おうと努力しています。ロシアとアフリカ諸国は外から押し付けられる新植民地イデオロギーに抵抗し、私たち民族の伝統的な道徳規範と社会規範を守っています。

アジア、中東、中南米、そして我々は共に世界の多数派を構成しています。我が国は、アフリカの友人たちと戦略的な関係を構築し続けることを決意していると、これまで何度も述べてきました。

我々は、グローバルなアジェンダを策定するために協力し、公正で公平な国家間関係を強化するために努力し、互恵的な経済協力のメカニズムを向上させる用意があります。

多くの工業企業が大陸に建ち、産業全体が創出され、重要なインフラや社会施設が建設され、ロシアはアフリカ国家の200億ドル以上の負債を帳消しにしました。年々、相互貿易は増加し、昨年は180億ドル近くに達しました。

8日間で827隻の船がウクライナから出航したが、そのうちアフリカ向けの穀物は300万トン、アフリカの最貧国向けは130万トンしかなかった。今申し上げたように、ほぼ45%がヨーロッパ諸国の食糧になりました。この取引は「全てアフリカ諸国の利益を確保する必要がある」という名目で行われたにも関わらずです。

この間、ロシアからの穀物にはあらゆる制限や制約がありましたが、ほぼ1,200万トンがアフリカに送られたことに留意しなければなりません。

また、この取引を延長しないと決めた場合は、その間にロシアからアフリカの、特に困っている国々に穀物を送る用意があることを付け加えておきたい。

そして、それは今日でも非常に活かされています。何者も、我々の自由の道を阻むべきではありませんし、誰にも我々の道を阻むことを許してはならないのです。我々は、共に働き、助け合うことによってアフリカとロシアの人々の繁栄と幸福のために多くのことができると確信しています。」

中国の仲介でイランとサウジアラビアが関係修復、いずれもBRICSへ / イランとベラルーシが包括的相互協力を協定 / 世界のGDPはBRICSがG7を抜く

中国の仲介でイランとサウジアラビアが関係修復、いずれもBRICSへ / イランとベラルーシが包括的相互協力を協定 / 世界のGDPはBRICSがG7を抜く

日本がアメリカの鉄砲玉となって「ロシア悪」の洗脳状態にある間に、世界は大きく動いています。これまでは全く考えられなかった国々が結びつく姿を見せています。

 3月11日にイスラム2大勢力、スンナ派のサウジアラビアとシーア派のイランが国交を修復したという驚きの報道がありました。しかもその仲介をしたのが中国であったという点がさらに注目を集めました。サウジとイランの断絶はスンナ派とシーア派の対立というよりも、ロックフェラー家と深く結びついたカルト集団ワッハーブ派のサウジvsそれ以外のイスラムという対立構図があったことは、seiryuu氏の「ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 第18話 ― サウード・ワハビ家」に詳しいです。アメリカによって常に分断されてきた両国の関係修復が北京で成し遂げられたことの意味は大きく、サウジとイランはいずれBRICS陣営に加わる見通しとなりました。「ロシアにとって大きな援軍を得た」とのツイートもありました。さらに12日にはメキシコがBRICSへの加盟を正式に申請しました。経済が好調なメキシコが加わり、世界のGDPで、BRICSはG7を上回ることになりました。13日にはイランとベラルーシが「政治、経済、領事、科学技術、教育、文化、芸術、メディア、観光の各分野における包括的な協力」を協定しました。アメリカの傲慢な覇権主義と異なるこれらの親露の相互協定は、新たな世界像を見るようです。

 日本は本来、イランともサウジとも良好な関係があり、仲介役になりうる立場でした。没落のG7に追従するあまり、世界の主流に乗り遅れています。

シリアがUAE、サウジと次々に和解、中東は大きく平和に前進 / シリア国内の米軍基地にイラクが攻撃、アメリカの中東「エネルギー植民地」終焉に

シリアがUAE、サウジと次々に和解、中東は大きく平和に前進 / シリア国内の米軍基地にイラクが攻撃、アメリカの中東「エネルギー植民地」終焉に

サウジとイランが衝撃的な国交正常化を果たした同じ頃、シリアとUAE(アラブ首長国連邦)も感動的な和解がありました。「UAEは、アル・アサド大統領が領空に入るや否や、戦闘機が民間機を着陸まで護衛し、温かく迎え入れた。そのようなことは、過去12年間なかったことだ。」というツイートがあり、またムハンマド大統領は「シリア人がアラブの家族のもとに戻る時が来たのです。」とシリアへの協力を約束しました。余談ながら、アサド夫人は化粧っけもないのに相変わらずステキでした。

 さらに劇的なことに、シリアとサウジアラビアも和解を発表し、シリアにサウジアラビア大使館を開設することまで決まったようです。中東は平和に向けて大きく前進しました。

 アメリカはこれまで中東諸国の「エネルギー植民地化」を狙って、「テロを掃討する」「民主化する」など傲慢な言い分で侵略、破壊の限りを尽くしてきました。しかしついに「シリア、露はもとよりサウジ、イランなど、中東のすべての重要な国から敵視されることになる。」アメリカは中東からの「撤退を余儀なくされる。」と青山貞一氏は述べています。

 25日、シリア国内の米軍基地に対して、イランのミサイル攻撃が伝えられました。「米軍追い出しに動き始めた?」

 櫻井ジャーナルによれば、2012年以降オバマ政権はシリア侵略を本格化させ、NATO軍と共に軍事支援を強化しました。そうした行為を正当化するため、シリア政府、アサド大統領を悪魔化する偽情報を流し続けました。

すらいとさんが取り上げたツイートには「米政府はシリアを”テロリスト”と呼んでいでるが、シリアの領土に占領軍を置いているのは米国。植民地化/侵攻をやっているのは米国で、シリアではない。 その米国が、ロシアが侵攻していると国際社会に向け批判をやっている」とありました。

ロシア、プーチン大統領に対して悪魔化するのも、西側の残虐行為をシリアやロシアのせいにするのも同じ思考回路なのですね。「アメリカ軍に対する攻撃はシリア人の権利である。」と櫻井ジャーナルは述べています。

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました