中国

現代の世界各国

中国メディア、韓国非常戒厳「ソウルの冬」の背景に「傾国の美女」ー愛する女のためなら

中国メディア、韓国非常戒厳「ソウルの冬」の背景に「傾国の美女」ー愛する女のためなら韓国大統領、非常戒厳を宣言し解除(写真:ロイター/アフロ) 中国の官製メディアは6時間で終わった韓国非常戒厳を「茶番劇」と片付けたが、中国政府の通信社「新華網」の第一報の見出しを「ソウルの冬」と銘打ったために、中国のネットでは韓国映画『ソウルの春』を連想し、監視に対する警戒がすっかり緩くなってリラックスムードとなり、韓国版「傾国の美女」に関心を示す「本音」の情報が飛び交っている。 中国のネットでは、この非常戒厳は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が、愛妻・金建希(キム・ゴンヒ)夫人(以下、キム夫人)が数々の疑惑により検挙されようとしているので、それを阻止するために起こしたものだという結論で賑わっているのだ。 さすが、玄宗皇帝を破滅に追いやった「傾国の美女」楊貴妃物語がある国らしい考察ではないか。◆新華網: 「ソウルの冬:尹錫悦の6時間非常戒厳茶番劇」 12月3日夜10時過ぎ、筆者のスマホの着信音が鳴った。何かと見れば韓国で非常戒厳が布かれたという中国の中央テレビ局CCTVのニュース速報。日本の報道よりも速い...
現代の中国

フェンタニル理由にトランプ氏対中一律関税70%に ダメージはアメリカに跳ね返るか?

フェンタニル理由にトランプ氏対中一律関税70%に ダメージはアメリカに跳ね返るか?ドナルド・トランプ次期大統領(写真:ロイター/アフロ) トランプ次期大統領(以下、トランプ)は11月25日、中国がフェンタニルをメキシコやカナダに輸出して、アメリカにおけるフェンタニル患者を激増させているとして、大統領就任初日に中国に10%、メキシコとカナダに25%の追加関税を課すと投稿した(中国の場合は「60%+10%=70%」になる)。 これに対しカナダのトルドー首相は11月29日に訪米してトランプと会食し、メキシコのシェインバウム大統領は11月26日の記者会見で、米国のトランプ宛てに書簡を送付することを明らかにした。中国は商務部が11月28日の定例記者会見で「一方的な関税引き上げに対する中国の立場は一貫している。アメリカはWTOの規則を遵守すべきで、中国と協力して中米経済貿易関係の安定的かつ持続可能な発展を共同で推進すべだ」と述べている。 中国とアメリカにおけるフェンタニルの実態と、中国に対する一律関税の影響および中国に高関税をかけた時のアメリカが受けるダメージについても考察する。◆フェンタニルに関...
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中国に勝てず破産した欧州のEV用電池企業ノースボルト トランプ2.0で世界に与える影響

中国に勝てず破産した欧州のEV用電池企業ノースボルト トランプ2.0で世界に与える影響ノースボルト(写真:ロイター/アフロ) 現地時間11月21日、EUの希望の星であったEV(電気自動車)の車載電池製造会社ノースボルト(northvolt)が破産保護申請をアメリカに申し出た。ノースボルトは中国からの「EVの津波」を回避するために、欧州でEV用電池を製造しようという目的で2016年にスウェーデンに設立された企業だ。EUやアメリカの支援協力も得たが、中国には勝てなかった。 これによりEUのEVに関する対中追加関税の継続的実行は難しくなり、特にトランプ2.0の誕生によりEUは中国に譲歩せざるを得なくなるのではないだろうか。 それにしても、あれだけ「大山鳴動」して創立されたノースボルトがなぜ破綻したのか?そこから見えてくる日本のあり方も含めて考察する。◆なぜノースボルトは破綻したのか? EUの希望の星だったノースボルトが破綻して、アメリカで連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。何といっても中国EVの車載電池製造の勢いに対抗しようとして誕生した企業だっただけに、中国における...
現代の中国

本当に台湾有事で沖縄は“戦地と化す”のか?早大教授が煽る「あり得ない危険シナリオ」に浮かぶ“5つの大きな疑問符”

本当に台湾有事で沖縄は“戦地と化す”のか?早大教授が煽る「あり得ない危険シナリオ」に浮かぶ“5つの大きな疑問符”「いつ発生しても不思議ではない」と言われ始めてから久しい台湾有事。そんな中にあって、早稲田大学の教授が沖縄県の宮古島住民らに行った、台湾有事をめぐる意識調査の内容を問題視する声が上がっています。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野孟さんが、調査票の内容について5つの疑問点を上げつつ、住民に対して過度な不安を与えるかのような「前提」を強く批判。その上で早大教授に対して、自身が記したすべての疑問に対して回答すべきよう求めています。※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:多湖淳=早大教授が無責任に煽る「台湾有事で沖縄が戦地と化す」というデマ/国際政治学者と聞いて呆れる知的低劣プロフィール:高野孟(たかの・はじめ)1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株...
現代の中国

帰化中国人投資家が日本を乗っ取る?

帰化中国人投資家が日本を乗っ取る?東証 株価ボード(写真:イメージマート) 米中の新産業力を比較考察する過程で、日本を参考比較対象としてみた。すると、「なぜ日本の製造業はこんなにまで没落してしまったのか」、「なぜNatureの研究者ランキングなどで、日本はここまで低いのか」といった疑問にぶつかった。 そこに共通しているのは「短期的成績が求められるようになったから」という事実で、日本企業の場合、その原因は「物言う株主」(アクティビスト)の存在であることが浮かび上がってきた。事実、製造業関係の社長を取材したところ、「最近は物言う株主の存在が大きくなりましてね、大型の設備投資など、とてもできません。短期的に目に見える利益を出さないと、物言う株主が許してくれないんですよ。日本の製造業が成長などするはずがありません」と嘆いておられた。 そんな折、飛び出してきたのが、東京証券取引所スタンダード市場に上場し、暗号資産取引所ザイフを所有する株式会社クシムに対する実質的な株の乗っ取り事件である。 そうでなくとも11月19日には、「ハゲタカ・ファンド」とも言われるほど激しい投資をすることで有名な米ヘッジフ...
現代の世界各国

G20がG7の議題を打ち破る

G20がG7の議題を打ち破るリオでの今回のG20は、貧困撲滅と真の経済発展を、戦争、利益、圧力という旧来のG7の議題に打ち勝ち、南半球の力を強調するものだった。今週初めにリオで開催されたG20サミットでは、地政学的にも地経学的にも深く分断された世界が、勇敢に「太陽の下での休暇」の顔を装おうとする、実に興味深い光景が見られた。熱心な観客を楽しませるおふざけはたくさんあった。真夜中近くにコパカバーナビーチを散歩する屈強な警備員に囲まれたフランスのエマニュエル・マクロン大統領、打ち寄せる波に驚いて裸足で砂浜に立つ欧州委員会委員長のウルズラ・フォン・デア・ライエン、任期が2カ月足らずのホワイトハウス下宿人、ジョー・バイデン米大統領はヤシの木に話しかけていたためG20の家族写真を見逃した。サミットの直前、バイデン氏は熱帯雨林のサウンドステージで、巨大なテレプロンプター2台を完備してポーズを取り、ワシントンの取り巻きたちがウクライナにATACMSでロシア連邦内の標的を攻撃する「許可」を漏らしたちょうどその時、アマゾンを救うことを誓った。これは第三次世界大戦の可能性への前置きともいえるものだ。リオが...
現代の中国

南米をも制する習近平 トランプ2.0の60%関税を跳ねのけるか

南米をも制する習近平 トランプ2.0の60%関税を跳ねのけるかペルーを訪問した習近平国家主席(写真:ロイター/アフロ) APEC(アジア太平洋経済協力)2024は11月15日と16日にペルーの首都リマで開催され、18日からはブラジルのリオデジャネイロでG20が開催されている。ペルーではAPECが正式に始まる前に習近平国家主席(以下、習近平)はオンラインでペルーのチャンカイ港開港式に出席し存在感をアピールした。ブラジルはBRICS(新興国)の仲間でもあり、習近平はG20でグローバルサウス(新興国&途上国)の支援に向けた一連の措置を強調した。 アメリカが、やがて世界一に上り詰めるにちがいない中国を、何としても抑え込もうとするだろうことは、習近平政権が発足する2013年以前から中国にはわかっていた。 本稿では、チャンカイ港の意義とともに習近平が着々と進めてきた南米制覇戦略の結果と現実を考察する。◆チャンカイ港は新しい「一帯一路」の太平洋回廊 11月14日、リマに到着した習近平は、中国が投資して完成させたペルーの大型深海港「チャンカイ港」の開港式典にペルーのボルアルテ大統領とともにオンラインで...
現代の中国

習主席にとって石破首相の重要性は最下位 ペルー2国間首脳会談

習主席にとって石破首相の重要性は最下位 ペルー2国間首脳会談出典:CCTV4 11月15日、石破首相はAPEC首脳会議が開催されているペルーのリマで習近平国家主席(以下、習主席)と会談した。11月16日の中国の中央テレビ局CCTVは、リマにおけるリマ以外の出席国との2国間会談に関する報道をしたが、多くの国の中で、石破首相との会談は最後に報道された。 会談冒頭の握手の際に習主席がにこやかに「下午好!」(こんにちは!)と大きな声で挨拶したのに対して、石破首相はニコリともせず仏頂面(ぶっちょうづら)を変えず、目を合わすことさえしなかった唯一の会談相手だ。それもあったためか、会談の時には、習主席は石破首相に対してのみ終始笑みを見せなかった。 日本では、トランプ2.0の高関税が待っているので、まるで習主席の方から日本にすり寄っているような報道が目立つが、まったく事実に反している。 習主席はトランプ1.0時代の制裁が中国の自力更生を促し、かえってハイテク新産業を世界一にさせてくれたため高関税は恐れておらず、極度に親中のイーロン・マスク氏もいるし、トランプ次期大統領はバイデン政権のようにNED(全米...
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日本はなぜトランプ圧勝の予測を誤ったのか? 日本を誤導する者の正体

日本はなぜトランプ圧勝の予測を誤ったのか? 日本を誤導する者の正体11月6日、勝利宣言をするドナルド・トランプ前大統領(写真:ロイター/アフロ) 日本のメディアや米国問題研究者の多くは、「ハリスに有利」という米メディアの支持率ばかりを見て、「トランプ圧勝」の予測をする人は、(個別的例外を除けば)ほぼいなかった。 なぜ日本メディアは「ハリス旋風」に目を奪われ、客観的な予測ができなかったのか。 米メディアのほとんどは民主党寄りであるという決定的な欠陥があることに、多くの日本人が気が付いていないからだ。トランプ前大統領が第一次トランプ政権「トランプ1.0」で盛んに「フェイクニュース」と言っていたのは正しく、民主党傘下にある米メディアは「民主党に有利なこと」しか報道しない。 中国のネットではオバマ政権が誕生する2012年辺りから、米メディアの偏向に関する考察が目立ち始めていた。主として民主党に根を張るネオコンの傘下で「第二のCIA」と呼ばれるNED(全米民主主義基金)が暗躍し、香港デモをけしかけたり、台湾独立を煽ったりしているからだろう。 11月10日のコラム<トランプ2.0 イーロン・マスク...
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トランプ再登板で早くも始まった「世界の大転換」…EUが「ロシア産」天然ガスから「米国産」に乗り換え、中国資本の企業にも「脱中国」の動きが!

トランプ再登板で早くも始まった「世界の大転換」…EUが「ロシア産」天然ガスから「米国産」に乗り換え、中国資本の企業にも「脱中国」の動きが!半減したメキシコの移民キャラバントランプが当選してからまだほんの数日しか経過していないが、アメリカ国内はもとより、国外においても実に興味深いことがいろいろと起こっている。今回は国外ですでに表れた変化について、紹介しようと思う。ロイターは、メキシコの南部都市タパチュラを11月5日に出発した時点では3000人いたアメリカ移民を目指すキャラバンが、7日段階では1600人以下に縮小したと報じた。選挙結果が出るとすぐに、キャラバンの人数が半分程度になってしまったのだ。入国できてもすぐに強制送還されるんじゃ意味はないとして、仕方なく母国に帰る選択をした人も多いのだろう。トランプ政権が正式に発足した後は、さらに移民の流れは細ることになるのは確実だ。by Gettyimages中東にも大きな動きが生まれた。カタールはハマスに近い立場を取り、ハマス政治指導部を国内に居住させ、ハマスの事務所の設置を認め、ハマスとイスラエルとの間でのガザでの停戦交渉の仲介も行ってきた。だ...
現代の中国

トランプ2.0 イーロン・マスクが対中高関税の緩衝材になるか

トランプ2.0 イーロン・マスクが対中高関税の緩衝材になるかドナルド・トランプ前大統領を応援するテスラのイーロン・マスクCEO(写真:REX/アフロ) 大統領選に圧勝したドナルド・トランプ前大統領は、選挙運動中に「全ての国に10~20%、中国からの全輸入品に60%の関税を課す」と表明している。しかし最大のトランプ支援者となったテスラCEOのイーロン・マスクは、EVの上海工場で莫大なビジネス権益を有しているだけでなく、中国政府に特別な厚遇を受け、習近平国家主席がトップを務める清華大学経済管理学院顧問委員会(海外大手企業トップが集まり中国経済発展を助ける委員会)のメンバーの一人だ。李強国務院総理(首相)が上海市の書記だったころに上海工場を設立したため、李強首相とも特別に仲がいい。母親のメイ・マスクともども、大の「中国ファン」なのである。 そのため昨年は「台湾は北京政府の統治下にあるべきだ」として台湾の平和統一を支持する発言をしたり、バイデン政権が対中高関税をかけることに対して反対の表明をしたりしている。 そんなイーロン・マスクが来年1月から始まる第二次トランプ政権「トランプ2.0」で発令さ...
現代の中国

トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!

トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!大統領選で勝利宣言をするドナルド・トランプ前大統領(写真:ロイター/アフロ) 「米大統領選」に関する中継番組は数多くあり、中国の関心の高さを表しているが、「トランプ勝利」を中国がどう見るかに対する官側の報道はいつも通り淡々としており、感想のような「視点」を表現する情報はない。「米大統領選」そのものに対する中国官側の「視点」としては唯一、11月6日に書いたコラム<中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール>がくり返し報道されただけだった。トランプ勝利後は文字版ではなく映像としても報道された。 一方、比較的に知識人が集まる大手の民間ウェブサイトでは、「トランプ勝利」がもたらす中国への影響などが溢れるように書かれているので、本稿では官側の情報にも触れながら、民間のウェブサイト情報を中心に分析を試みる。 最後に、中国のネット民、特に若者が、「どれだけトランプのことが好きか」を示すネット情報をご紹介する。◆官側の反応 中共中央宣伝部の管轄下にある中央テレビ局CCTVは11月6日、米大統領選の経緯を中継する番組として...
現代の中国

中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール

中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール2024米大統領選で勝利宣言をするドナルド・トランプ氏(写真:ロイター/アフロ) 11月3日、中国中央テレビ局CCTVは「央視新聞客戸端(CCTV新聞顧客端末)」で、<米国選挙_「札束」の力と「銭」のルール>という見出しで、「金」で決まる米大統領選のからくりを詳細に報道している。そこから、なぜトランプ氏が激戦州の一つペンシルベニア州で勝利したかが見えてくるのは興味深い。 本稿ではCCTV報道の概要をご紹介する。◆「アメリカを救うため」の価格 10ドルか29ドルか 投票日が近づくにつれ、携帯電話をスクロールしているアメリカ人は、2人の大統領候補の広告を目にする機会がますます多くなっただろう。 その内の一人は、グレーのスーツを着て、誠実な口調で「10ドル…10ドル…10ドル…民主主義を守るには、たった10ドルで十分です」と、くり返した民主党大統領候補ハリス氏だった。 もう一人は、すでに裕福になっている共和党大統領候補トランプ氏が有権者に「29ドル。たったの29ドルだよ! 29ドルで米国は強くなれる!」と叫ぶ姿だ。 両候補者の「誠実な」演...
現代のロシア

トランプは実は習近平やプーチンが好きで、民主の輸出機関NEDが嫌い

トランプは実は習近平やプーチンが好きで、民主の輸出機関NEDが嫌い大統領選挙中のトランプ前大統領(写真:ロイター/アフロ) 世界中に「民主」を輸出しては戦争を仕掛けるNED(全米民主主義基金)は現在、アメリカの民主党を中心に全世界で暗躍しているが、ドナルド・トランプ前大統領はNEDが嫌いで、実は習近平国家主席やプーチン大統領が好きなようだ。トランプ政権時代だった2018年、アメリカの雑誌The New PublicがCNNの録音を基に報道している。 習近平やプーチンにしても、中国やロシアに潜り込んで反政府勢力を育てあげては政府転覆をさせようと暗躍しているNEDこそは最大の敵なので、当然ながら民主党政権よりはトランプに当選してほしいと思っているだろう。 本稿ではThe New Public情報を、いくつかのパーツに分けてご紹介し、最後に中露が団結する原因の一つに関しても触れる。◆The New Public-1:トランプは習近平やプーチンを尊敬している 1914年に創刊されたアメリカの権威ある雑誌The New Publicは2018年3月6日に<Trump’s Disdain for ...
現代の中国

中国「反日」のジレンマ なぜ「短期滞在ノンビザ」日本はダメで韓国はいいのか?

中国「反日」のジレンマ なぜ「短期滞在ノンビザ」日本はダメで韓国はいいのか?JAPAN PASSPORT(写真:吉原秀樹/アフロ) 中国は11月2日、韓国など9カ国を15日以内の短期滞在のビザ免除(ノンビザ)対象にすると発表した。日本は対象となっていない。韓国は良くて日本がダメな理由はどこにあるのか?考察を深めると、そこには中国「反日」のジレンマが垣間見える。◆中国政府ノンビザ対象国追加を発表 中国政府は11月2日、<中国はスロバキアを含む9カ国に対してビザ免除政策を試験的に実施している>という見出しで9ヵ国のビザ免除を追加的に発表している。内容は以下の通り。 ――中国外交部領事司は、中国と諸外国との人材交流をさらに促進するため、中国はビザ免除国の範囲を拡大し、「スロバキア、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランド、アンドラ、モナコ、リヒテンシュタイン、韓国」の一般パスポート保有者に対するビザ免除政策を試行することを決定した。2024年11月8日から2025年12月31日まで、上記の国の通常のパスポートを保有する者は、ビジネス、観光、家族、親族や友人訪問、乗り継ぎなどのために...
中国の歴史

中国は建国以来「夫婦別姓」 台湾や香港に残る清王朝時代の痕跡

中国は建国以来「夫婦別姓」 台湾や香港に残る清王朝時代の痕跡中華人民共和国を建国させた毛沢東(写真:ロイター/アフロ) 日本では働く女性が増えるにつれて「夫婦別姓」制度が注目されるようになった。女性への差別撤廃を目指す国連委員会からの勧告は皇室問題にまで触れ、日本政府では越権と受け止めている。  ならば、中国ではどのように推移してきたのだろうか。 少なくとも現在の中国は建国以来、婚姻法で「夫婦別姓」を定めているが、清王朝時代の「冠夫姓」(夫の姓を妻の姓の前に持ってくる)慣習が1929年に中華民国の民法により法制化された。その「冠夫姓」が台湾に一部残っていることを「夫婦別姓」問題考察中に発見できたのは新鮮な驚きだったが、中華民国の統治を受けていない香港にも残っていることを考えると、清王朝の痕跡のようで、なんとも興味深い。◆中国は建国以来「夫婦別姓」 毛沢東が強く「男女平等」を主張 中華人民共和国は1949年10月1日に建国したが、その翌年の1950年4月30日に「中央人民政府委員会第七次会議」は「中華人民共和國婚姻法」を制定し、毛沢東の「主席令」として発布した。 その第三章「夫妻間の権利...
現代のロシア

中露を軸とした「BRICS+」の狙い G7を超えて「米一極支配からの脱出」を図る

中露を軸とした「BRICS+」の狙い G7を超えて「米一極支配からの脱出」を図るBRICS+首脳全体会議で話をする習近平国家主席とプーチン大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ) 10月22日から24日にかけてロシアのカザンでBRICS(5か国)拡大後初めてのBRICS+(9か国)首脳会議2024が開催された。新たに加わった4か国を含め、共通するのは「パレスチナを国家として承認していること」と「対ロ制裁をしていないこと」、および「米国からの制裁を受けている国が多いこと」だ。その意味でG7を超える、「米一極支配からの脱却」を目指す「非米側陣営」の集まりであることが鮮明になっている。 BRICS+加盟国の世界人口比は45%。参加した加盟希望国(28か国)の構成を考えると、世界人口の大半以上を含む、中露を中心としたグローバル・サウス諸国が、非米側型すなわち非G7型の国際秩序という大きな流れを作りつつあると言える。それでも内部に潜む不協和音にも目を向けながら考察する。◆「BRICS+」各国の人口構成とGDP&購買力平価GDP その証拠に、新興5か国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ...
現代の中国

自公惨敗により日本短命内閣(回転ドア)が続けば中国には有利

自公惨敗により日本短命内閣(回転ドア)が続けば中国には有利2024年 衆議院選挙 投開票日から一夜 石破首相が会見(写真:代表撮影/ロイター/アフロ) 自民党が惨敗し、自公連携が過半数を割った。これに関して中国は強い関心を示し、日本メディアや米メディアの転載を主としながら、一斉に報道している。   その中から見えてくるのは「日本に回転ドアのように短命内閣が続けば中国に有利」という視点だ。◆中共中央宣伝部の管轄下にある中央テレビ局CCTVの速報 中央テレビ局CCTV端末は、28日の午前零時から朝7時にかけて、連続3本も速報で衆院選に関するニュースを報道した。 まず10月28日午前零時に<日本の連立与党 衆議院選挙で過半数を獲得できず>という見出しで、27日の日本の衆院選の最新の開票状況を速報した。立憲民主党など野党側が得票を伸ばし、自公連立が過半数を取れなかったことが明確になったとし、石破茂氏が10月1日に首相に就任したばかりなのに戦後最速の衆議院解散を9日に表明した結果だと結んでいる。 同日午前4時になるとCCTV端末は再び衆院選の最終結果が出たと報道した。概略は以下の通り。 ●自民1...
現代の中国

犯人は日本の外相か? 日中首脳会談「石破発言」隠し

岩屋外務大臣は、「日中共同声明」に触れながらも、重視するのは「台湾との関係に関して、非政府間の実務関係として維持していくこと」であり、「日台間の協力と、交流の更なる進化を図っていくこと」であると言っていることに注目したい。 これらは、石破首相が李強首相に言った内容とは全く真逆だ。 加えて、China Dailyの記者の「特に、外部勢力が地域の対立をあおることを防止することを希望する」という王毅外相の言葉を鑑みると、中国外交部ウェブサイトにある石破発言の【「同中国」+「应对挑战」】の意味が、より明確になってくる。 すなわち石破首相は明確に「日本は、中国とともに外部勢力(アメリカ)が地域の対立をあおることを防止したい」と李強首相に対して明言したということになる。 そして、その事実を隠させたのは岩屋外務大臣だろうことが、これら一連のファクトから見えてくる。 日本国民に対しては、「日本はあくまでもアメリカと台湾の側に立っている」ことを明示するために、日中首脳会談の翌日に、李強首相に対する「石破発言」を相殺すべく、特に「日本は日台関係を重視している」旨、強調して見せた。だから実際の「石破発言」を...
現代の中国

中国、台湾包囲軍事演習 シグナルの一つは「アジア版NATO」への警告か?

中国、台湾包囲軍事演習 シグナルの一つは「アジア版NATO」への警告か?出典:CCTV 双十節(10月10日)における台湾の頼清徳総統の独立志向演説を受けて、10月14日早朝、中国人民解放軍は大規模軍事演習「連合利剣ー2024B」を実施した。これは台湾独立派に対する警告で、台湾包囲作戦の一環であったが、同時に、石破首相の対中包囲網「アジア版NATO」に対する警告でもあったことが見えてきた。 中米の奇妙な接近も気になるところだ。◆解放軍の大規模軍事演習は台湾包囲作戦の一環 10月14日午前8時(日本時間9時)の中国共産党機関紙「人民日報」姉妹版「環球時報」は<解放軍「連合利剣ー2024B」演習を展開、専門家:頼清徳「謀独(独立を謀る)」挑発は必ず懲罰を受けなければならない>という見出しで、おおむね以下のような報道をしている。 ●台湾の指導者が独立を求めて挑発すれば、そのたびに人民解放軍は必ず反撃し、それもますます強力に行う。 ●中国人民解放軍東部戦区は同日、陸軍、海軍、空軍、ロケット軍などの部隊を組織し、台湾海峡、台湾島北部、台湾島南部、台湾島東部で「連合利剣ー2024B」を実施し、船舶...