現代の中国

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習主席にとって石破首相の重要性は最下位 ペルー2国間首脳会談

習主席にとって石破首相の重要性は最下位 ペルー2国間首脳会談出典:CCTV4 11月15日、石破首相はAPEC首脳会議が開催されているペルーのリマで習近平国家主席(以下、習主席)と会談した。11月16日の中国の中央テレビ局CCTVは、リマにおけるリマ以外の出席国との2国間会談に関する報道をしたが、多くの国の中で、石破首相との会談は最後に報道された。 会談冒頭の握手の際に習主席がにこやかに「下午好!」(こんにちは!)と大きな声で挨拶したのに対して、石破首相はニコリともせず仏頂面(ぶっちょうづら)を変えず、目を合わすことさえしなかった唯一の会談相手だ。それもあったためか、会談の時には、習主席は石破首相に対してのみ終始笑みを見せなかった。 日本では、トランプ2.0の高関税が待っているので、まるで習主席の方から日本にすり寄っているような報道が目立つが、まったく事実に反している。 習主席はトランプ1.0時代の制裁が中国の自力更生を促し、かえってハイテク新産業を世界一にさせてくれたため高関税は恐れておらず、極度に親中のイーロン・マスク氏もいるし、トランプ次期大統領はバイデン政権のようにNED(全米...
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日本はなぜトランプ圧勝の予測を誤ったのか? 日本を誤導する者の正体

日本はなぜトランプ圧勝の予測を誤ったのか? 日本を誤導する者の正体11月6日、勝利宣言をするドナルド・トランプ前大統領(写真:ロイター/アフロ) 日本のメディアや米国問題研究者の多くは、「ハリスに有利」という米メディアの支持率ばかりを見て、「トランプ圧勝」の予測をする人は、(個別的例外を除けば)ほぼいなかった。 なぜ日本メディアは「ハリス旋風」に目を奪われ、客観的な予測ができなかったのか。 米メディアのほとんどは民主党寄りであるという決定的な欠陥があることに、多くの日本人が気が付いていないからだ。トランプ前大統領が第一次トランプ政権「トランプ1.0」で盛んに「フェイクニュース」と言っていたのは正しく、民主党傘下にある米メディアは「民主党に有利なこと」しか報道しない。 中国のネットではオバマ政権が誕生する2012年辺りから、米メディアの偏向に関する考察が目立ち始めていた。主として民主党に根を張るネオコンの傘下で「第二のCIA」と呼ばれるNED(全米民主主義基金)が暗躍し、香港デモをけしかけたり、台湾独立を煽ったりしているからだろう。 11月10日のコラム<トランプ2.0 イーロン・マスク...
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トランプ再登板で早くも始まった「世界の大転換」…EUが「ロシア産」天然ガスから「米国産」に乗り換え、中国資本の企業にも「脱中国」の動きが!

トランプ再登板で早くも始まった「世界の大転換」…EUが「ロシア産」天然ガスから「米国産」に乗り換え、中国資本の企業にも「脱中国」の動きが!半減したメキシコの移民キャラバントランプが当選してからまだほんの数日しか経過していないが、アメリカ国内はもとより、国外においても実に興味深いことがいろいろと起こっている。今回は国外ですでに表れた変化について、紹介しようと思う。ロイターは、メキシコの南部都市タパチュラを11月5日に出発した時点では3000人いたアメリカ移民を目指すキャラバンが、7日段階では1600人以下に縮小したと報じた。選挙結果が出るとすぐに、キャラバンの人数が半分程度になってしまったのだ。入国できてもすぐに強制送還されるんじゃ意味はないとして、仕方なく母国に帰る選択をした人も多いのだろう。トランプ政権が正式に発足した後は、さらに移民の流れは細ることになるのは確実だ。by Gettyimages中東にも大きな動きが生まれた。カタールはハマスに近い立場を取り、ハマス政治指導部を国内に居住させ、ハマスの事務所の設置を認め、ハマスとイスラエルとの間でのガザでの停戦交渉の仲介も行ってきた。だ...
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トランプ2.0 イーロン・マスクが対中高関税の緩衝材になるか

トランプ2.0 イーロン・マスクが対中高関税の緩衝材になるかドナルド・トランプ前大統領を応援するテスラのイーロン・マスクCEO(写真:REX/アフロ) 大統領選に圧勝したドナルド・トランプ前大統領は、選挙運動中に「全ての国に10~20%、中国からの全輸入品に60%の関税を課す」と表明している。しかし最大のトランプ支援者となったテスラCEOのイーロン・マスクは、EVの上海工場で莫大なビジネス権益を有しているだけでなく、中国政府に特別な厚遇を受け、習近平国家主席がトップを務める清華大学経済管理学院顧問委員会(海外大手企業トップが集まり中国経済発展を助ける委員会)のメンバーの一人だ。李強国務院総理(首相)が上海市の書記だったころに上海工場を設立したため、李強首相とも特別に仲がいい。母親のメイ・マスクともども、大の「中国ファン」なのである。 そのため昨年は「台湾は北京政府の統治下にあるべきだ」として台湾の平和統一を支持する発言をしたり、バイデン政権が対中高関税をかけることに対して反対の表明をしたりしている。 そんなイーロン・マスクが来年1月から始まる第二次トランプ政権「トランプ2.0」で発令さ...
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トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!

トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!大統領選で勝利宣言をするドナルド・トランプ前大統領(写真:ロイター/アフロ) 「米大統領選」に関する中継番組は数多くあり、中国の関心の高さを表しているが、「トランプ勝利」を中国がどう見るかに対する官側の報道はいつも通り淡々としており、感想のような「視点」を表現する情報はない。「米大統領選」そのものに対する中国官側の「視点」としては唯一、11月6日に書いたコラム<中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール>がくり返し報道されただけだった。トランプ勝利後は文字版ではなく映像としても報道された。 一方、比較的に知識人が集まる大手の民間ウェブサイトでは、「トランプ勝利」がもたらす中国への影響などが溢れるように書かれているので、本稿では官側の情報にも触れながら、民間のウェブサイト情報を中心に分析を試みる。 最後に、中国のネット民、特に若者が、「どれだけトランプのことが好きか」を示すネット情報をご紹介する。◆官側の反応 中共中央宣伝部の管轄下にある中央テレビ局CCTVは11月6日、米大統領選の経緯を中継する番組として...
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中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール

中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール2024米大統領選で勝利宣言をするドナルド・トランプ氏(写真:ロイター/アフロ) 11月3日、中国中央テレビ局CCTVは「央視新聞客戸端(CCTV新聞顧客端末)」で、<米国選挙_「札束」の力と「銭」のルール>という見出しで、「金」で決まる米大統領選のからくりを詳細に報道している。そこから、なぜトランプ氏が激戦州の一つペンシルベニア州で勝利したかが見えてくるのは興味深い。 本稿ではCCTV報道の概要をご紹介する。◆「アメリカを救うため」の価格 10ドルか29ドルか 投票日が近づくにつれ、携帯電話をスクロールしているアメリカ人は、2人の大統領候補の広告を目にする機会がますます多くなっただろう。 その内の一人は、グレーのスーツを着て、誠実な口調で「10ドル…10ドル…10ドル…民主主義を守るには、たった10ドルで十分です」と、くり返した民主党大統領候補ハリス氏だった。 もう一人は、すでに裕福になっている共和党大統領候補トランプ氏が有権者に「29ドル。たったの29ドルだよ! 29ドルで米国は強くなれる!」と叫ぶ姿だ。 両候補者の「誠実な」演...
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トランプは実は習近平やプーチンが好きで、民主の輸出機関NEDが嫌い

トランプは実は習近平やプーチンが好きで、民主の輸出機関NEDが嫌い大統領選挙中のトランプ前大統領(写真:ロイター/アフロ) 世界中に「民主」を輸出しては戦争を仕掛けるNED(全米民主主義基金)は現在、アメリカの民主党を中心に全世界で暗躍しているが、ドナルド・トランプ前大統領はNEDが嫌いで、実は習近平国家主席やプーチン大統領が好きなようだ。トランプ政権時代だった2018年、アメリカの雑誌The New PublicがCNNの録音を基に報道している。 習近平やプーチンにしても、中国やロシアに潜り込んで反政府勢力を育てあげては政府転覆をさせようと暗躍しているNEDこそは最大の敵なので、当然ながら民主党政権よりはトランプに当選してほしいと思っているだろう。 本稿ではThe New Public情報を、いくつかのパーツに分けてご紹介し、最後に中露が団結する原因の一つに関しても触れる。◆The New Public-1:トランプは習近平やプーチンを尊敬している 1914年に創刊されたアメリカの権威ある雑誌The New Publicは2018年3月6日に<Trump’s Disdain for ...
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中国「反日」のジレンマ なぜ「短期滞在ノンビザ」日本はダメで韓国はいいのか?

中国「反日」のジレンマ なぜ「短期滞在ノンビザ」日本はダメで韓国はいいのか?JAPAN PASSPORT(写真:吉原秀樹/アフロ) 中国は11月2日、韓国など9カ国を15日以内の短期滞在のビザ免除(ノンビザ)対象にすると発表した。日本は対象となっていない。韓国は良くて日本がダメな理由はどこにあるのか?考察を深めると、そこには中国「反日」のジレンマが垣間見える。◆中国政府ノンビザ対象国追加を発表 中国政府は11月2日、<中国はスロバキアを含む9カ国に対してビザ免除政策を試験的に実施している>という見出しで9ヵ国のビザ免除を追加的に発表している。内容は以下の通り。 ――中国外交部領事司は、中国と諸外国との人材交流をさらに促進するため、中国はビザ免除国の範囲を拡大し、「スロバキア、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランド、アンドラ、モナコ、リヒテンシュタイン、韓国」の一般パスポート保有者に対するビザ免除政策を試行することを決定した。2024年11月8日から2025年12月31日まで、上記の国の通常のパスポートを保有する者は、ビジネス、観光、家族、親族や友人訪問、乗り継ぎなどのために...
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中露を軸とした「BRICS+」の狙い G7を超えて「米一極支配からの脱出」を図る

中露を軸とした「BRICS+」の狙い G7を超えて「米一極支配からの脱出」を図るBRICS+首脳全体会議で話をする習近平国家主席とプーチン大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ) 10月22日から24日にかけてロシアのカザンでBRICS(5か国)拡大後初めてのBRICS+(9か国)首脳会議2024が開催された。新たに加わった4か国を含め、共通するのは「パレスチナを国家として承認していること」と「対ロ制裁をしていないこと」、および「米国からの制裁を受けている国が多いこと」だ。その意味でG7を超える、「米一極支配からの脱却」を目指す「非米側陣営」の集まりであることが鮮明になっている。 BRICS+加盟国の世界人口比は45%。参加した加盟希望国(28か国)の構成を考えると、世界人口の大半以上を含む、中露を中心としたグローバル・サウス諸国が、非米側型すなわち非G7型の国際秩序という大きな流れを作りつつあると言える。それでも内部に潜む不協和音にも目を向けながら考察する。◆「BRICS+」各国の人口構成とGDP&購買力平価GDP その証拠に、新興5か国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ...
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自公惨敗により日本短命内閣(回転ドア)が続けば中国には有利

自公惨敗により日本短命内閣(回転ドア)が続けば中国には有利2024年 衆議院選挙 投開票日から一夜 石破首相が会見(写真:代表撮影/ロイター/アフロ) 自民党が惨敗し、自公連携が過半数を割った。これに関して中国は強い関心を示し、日本メディアや米メディアの転載を主としながら、一斉に報道している。   その中から見えてくるのは「日本に回転ドアのように短命内閣が続けば中国に有利」という視点だ。◆中共中央宣伝部の管轄下にある中央テレビ局CCTVの速報 中央テレビ局CCTV端末は、28日の午前零時から朝7時にかけて、連続3本も速報で衆院選に関するニュースを報道した。 まず10月28日午前零時に<日本の連立与党 衆議院選挙で過半数を獲得できず>という見出しで、27日の日本の衆院選の最新の開票状況を速報した。立憲民主党など野党側が得票を伸ばし、自公連立が過半数を取れなかったことが明確になったとし、石破茂氏が10月1日に首相に就任したばかりなのに戦後最速の衆議院解散を9日に表明した結果だと結んでいる。 同日午前4時になるとCCTV端末は再び衆院選の最終結果が出たと報道した。概略は以下の通り。 ●自民1...
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犯人は日本の外相か? 日中首脳会談「石破発言」隠し

岩屋外務大臣は、「日中共同声明」に触れながらも、重視するのは「台湾との関係に関して、非政府間の実務関係として維持していくこと」であり、「日台間の協力と、交流の更なる進化を図っていくこと」であると言っていることに注目したい。 これらは、石破首相が李強首相に言った内容とは全く真逆だ。 加えて、China Dailyの記者の「特に、外部勢力が地域の対立をあおることを防止することを希望する」という王毅外相の言葉を鑑みると、中国外交部ウェブサイトにある石破発言の【「同中国」+「应对挑战」】の意味が、より明確になってくる。 すなわち石破首相は明確に「日本は、中国とともに外部勢力(アメリカ)が地域の対立をあおることを防止したい」と李強首相に対して明言したということになる。 そして、その事実を隠させたのは岩屋外務大臣だろうことが、これら一連のファクトから見えてくる。 日本国民に対しては、「日本はあくまでもアメリカと台湾の側に立っている」ことを明示するために、日中首脳会談の翌日に、李強首相に対する「石破発言」を相殺すべく、特に「日本は日台関係を重視している」旨、強調して見せた。だから実際の「石破発言」を...
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中国、台湾包囲軍事演習 シグナルの一つは「アジア版NATO」への警告か?

中国、台湾包囲軍事演習 シグナルの一つは「アジア版NATO」への警告か?出典:CCTV 双十節(10月10日)における台湾の頼清徳総統の独立志向演説を受けて、10月14日早朝、中国人民解放軍は大規模軍事演習「連合利剣ー2024B」を実施した。これは台湾独立派に対する警告で、台湾包囲作戦の一環であったが、同時に、石破首相の対中包囲網「アジア版NATO」に対する警告でもあったことが見えてきた。 中米の奇妙な接近も気になるところだ。◆解放軍の大規模軍事演習は台湾包囲作戦の一環 10月14日午前8時(日本時間9時)の中国共産党機関紙「人民日報」姉妹版「環球時報」は<解放軍「連合利剣ー2024B」演習を展開、専門家:頼清徳「謀独(独立を謀る)」挑発は必ず懲罰を受けなければならない>という見出しで、おおむね以下のような報道をしている。 ●台湾の指導者が独立を求めて挑発すれば、そのたびに人民解放軍は必ず反撃し、それもますます強力に行う。 ●中国人民解放軍東部戦区は同日、陸軍、海軍、空軍、ロケット軍などの部隊を組織し、台湾海峡、台湾島北部、台湾島南部、台湾島東部で「連合利剣ー2024B」を実施し、船舶...
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日本の「存在感の深刻な低下」が目立った日中首脳会談。中国メディアは恐ろしく冷めていた

日本の「存在感の深刻な低下」が目立った日中首脳会談。中国メディアは恐ろしく冷めていたASEAN首脳会議がおこなわれたラオスで、本格的な外交デビューを飾った日本の石破茂首相。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、多くの中国関連書を執筆している拓殖大学の富坂教授が、。欧米の価値観外交に「脱貧困」の輸出で対抗する中国ASEAN首脳会議が10月9日、ラオスの首都・ビエンチャンで開催され、日本の石破茂内閣総理大臣も出席した。石破外交の本格的なデビューと位置付けられたラオスでは、中国の李強国務院総理との会談も行われた。日中関係の今後が懸念されるなか、日本側には当初「立ち話ができれば上出来」などという観測もあったが、結果的には無難なスタートとなった。目立ったのは中国側の配慮だ。こう書くと日本ではすぐ、「米中対立で日本を味方に引き込みたい」とか、「経済が停滞しているから」などと解釈されがちだが、残念ながらそういう話ではない。新政権誕生の「ご祝儀」という要素もあるが、目立ったのは、むしろ中国における日本の存在感の深刻な低下だ。日中首脳会談を報じた中国メディアは驚くほど冷めていた。中国...
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中国、台湾総統「新二国論」に激しい抗議 日台関係に危機をもたらす石破発言

中国、台湾総統「新二国論」に激しい抗議 日台関係に危機をもたらす石破発言「双十節」式典で演説する台湾の頼清徳総統(写真:ロイター/アフロ) 台湾の頼清徳総統は10月10日の「双十節」(建国記念日)式典演説で「中国には台湾を代表する権利はない」などと表明した。中国(大陸)はこれを「新二国論」として激しい抗議を展開している。台湾内でも国民党の馬英九元総統は事前に公表されていた頼清徳総統の主張に反対し、建国記念日祭典の出席を拒絶した。 そのような中、石破首相が李強首相との会談で「台湾問題は日中共同声明を堅持」(=独立反対)と明言したことが台湾で「日台関係に危機をもたらす」と危険視されている。 中文圏のネット民の間には「石破茂に対する不信感」広がっている。◆双十節における頼清徳総統の演説 1911年10月10日に辛亥革命が勃発し1912年1月1日に「中華民国」が誕生するが、台湾はこの辛亥革命勃発の日を今も「中華民国」の建国記念日として祝賀する。「10」が二つあることから「双十節」とも呼ぶ。 今年、113回目の「双十節」式典において、頼清徳総統が総統就任後初めての「双十節」演説で、「中華人民共和...
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石破首相、李強首相との会談で台湾問題に関し「日本は日中共同声明で定められた立場を堅持」と誓う

石破首相、李強首相との会談で台湾問題に関し「日本は日中共同声明で定められた立場を堅持」と誓う出典:新華社 10月10日にラオスで中国の李強首相と会談した石破首相は、自分は田中角栄元首相の愛弟子だとして「日中友好」を重んじ、何よりも台湾に関して「日本は日中共同声明で定められた立場を堅持する」と誓った。 10月10日の台湾の頼清徳総統の「二国論」演説で激しい批判を展開している中国は、この一言さえ引き出せば、あとはどうでもいいのである。 日本のメディアでは、石破首相が強硬な姿勢で日本側の要求を主張したと、一斉に石破首相の姿勢を礼賛しているようだが、中国側から見ると、まったく別の景色が見えてくる。◆日本メディア、一斉に石破首相の主張を礼賛 いつものことではあるが、日本のメディアは日本側に都合のいいことだけしか報道しないので、どのメディアも多少の違いはあるものの、おおむね以下のような論調で石破・李強会談を報道している。 ●石破首相は、8月の中国軍機による日本の領空侵犯など中国軍の活動について深刻な懸念を表明した。 ●石破首相は、深圳市の日本人学校に通う男児が襲われて死亡した事件の事実解明や邦人保...
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「中国+イラン+イスラム諸国の団結化」という脅威。日本はイニシアティブを取れるのか?

「中国+イラン+イスラム諸国の団結化」という脅威。日本はイニシアティブを取れるのか?世界中を驚かせた。イランによるイスラエルへの約200発のミサイル発射報道。今後、世界の大国は中東の紛争にどう関わってくるのでしょうか? 最も警戒すべき動きは、中国、そして露、北の出方です。今回のメルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、香港の有力紙『サウスチャイナモーニングポスト』の記事を引きながら、緊迫した中東情勢と今後の中国の関わり方について詳しく解説しています。中国は中東問題にどう向き合うつもりなのか?イランがイスラエルに向けて約200発の弾道ミサイルを発射しました。イスラエル、ネタニヤフ首相は報復を誓っています。米国の意向を気にするイスラエルですが、ネタニヤフ首相は、米国のバイデン大統領の政治力・仲介力のなさを見越しているようです。もう一つのスーパーパワー、中国がイラン・イスラエル関係を仲介する可能性はどうでしょうか? ご紹介するのは香港サウスチャイナモーニングポストの記事です。記事抜粋ワシントンにあるシン...
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中国は石破首相をどう見ているか?

「石破は親中」と書いているネット民に対して、一方では「何を単純なことを言っているんだ」という他のネット民の反論も数多く見受けられる。 理由の一つとして、石破氏ら日本の国会議員団が8月に台湾を訪問し、石破氏が8月13日に頼清徳総統と会談したことを挙げている。これに関してはネット民だけでなく、中国大陸の外交部など、中国政府は、「台湾独立派を激励するもの」として激しく抗議を表明している。 その意見に賛同するネット民は、「総裁選のための人気取りに決まってるじゃないか」というのが多く、「日本では台湾を支援していない政治家は生きていけないんじゃないか?」という類のもある。 中国政府は言うまでもなく「アジア版NATO」には絶対に反対で激しい抗議を示している。そもそもASEAN諸国などが、こういった形で白黒つけて米中のどちら側に立つかを示すことを最も嫌がっているのに、それをやろうというのだから、日本人から見ても非現実的だ。 結果、中国全体としては石破政権がこのまま進むことに対して喜んではいない。 しかし高市氏なら総理になったとたんに靖国神社に参拝するだろうから、それよりは「まだマシか」というのが中国全...
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西側メディアが国民に呼びかける:自分の目で見るのではなく、我々の嘘を信じろ

西側メディアが国民に呼びかける:自分の目で見るのではなく、我々の嘘を信じろ最近のロンドン・テレグラフ 紙 の記事「英国の旅行ブロガーが中国のウイグル問題を『甘く包み』北京を喜ばせている」では、新疆ウイグル自治 区で「100万人以上のウイグル人が再教育キャンプに拘留されていると考えられている」こと 、この地域を旅行する欧米の観光客が、この主張や長年欧米メディアが主張してきた他の主張を全く裏付ける証拠を目にしないのは、クリック数と現金のために中国政府の言いなりになっているだけだということが読者に伝えられている。 記事は、中国政府が ビザを発行して中国西部の新疆ウイグル自治区を含む中国への入国を容易にすることで「彼らに手を差し伸べた」と 主張し、透明性をもって根拠のない西側諸国のプロパガンダに対抗しようとする北京の取り組みを不吉なものに見せかけようとしている。観光客が自分の目で見て旅行ブログで伝えた事実に反論するため、テレグラフ紙はオーストラリア戦略政策研究所(ASPI)のサイバーアナリスト、ダリア・インピオンバト氏の言葉を引用し、「大きなプラットフォームを持つブロガーには、自ら情報を集め、...
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中国、米国の「中傷」キャンペーンを非難

中国、米国の「中傷」キャンペーンを非難北京外相は、危機に対して「公正な」立場を維持していると述べ、ワシントンに「無差別」な制裁を中止するよう求めた。ファイル写真:アントニー・ブリンケン米国務長官が中国の王毅外相と握手している。©  Andy Wong - Pool / Getty Images王毅外相は米国のアントニー・ブリンケン外相に対し、特にウクライナ紛争に関する北京の姿勢に関しては、米国は中国を「中傷」するのをやめるべきだと語った。両外交官はニューヨークでの国連総会の合間に会談し、二国間関係の緊張と国際問題について協議した。モスクワとキエフ間の敵対関係が議題の大きな焦点となり、ブリンケン氏は中国がロシアの「戦争マシン」に燃料を供給していると主張して中国を非難した。米国務長官は、北京は平和を望んでいると言いながら、「実際にはプーチン(ロシア大統領)の侵略継続を助けるような行動を自国の企業が取ることを許しており、納得できない」と非難した。中国外務省の報道によると、王毅外相は反撃し、「米国は中国を中傷したり陥れたり、無差別に制裁を課したりするのをやめ、これを口実にして対立を生み出し、陣...
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米国の対中露戦争へ引き摺り込まれる

1992年2月にアメリカの好戦派が世界征服プロジェクトをスタートされた当時、彼らは簡単に目的を達成できると考えていたのだろう。その思い込みはその後も消えず、​外交問題評議会(CFR)が発行している定期刊行物「フォーリン・アフェアーズ」の2006年3/4月号に掲載されたキール・リーバーとダリル・プレスの論文​では、ロシアと中国の長距離核兵器をアメリカ軍の先制第1撃で破壊できるようになる日は近い、つまり核戦争で中露に勝てるとしている。ソ連の消滅でアメリカは核兵器の分野で優位に立ち、近いうちにロシアや中国の長距離核兵器を先制攻撃で破壊できるようになるだろうと主張しているのだ。 リーバーとプレスはロシアの衰退や中国の後進性を信じ、アメリカが技術面で優位にあるという前提で議論している。その後、そうした前提が間違っていることを現実が繰り返し示しているのだが、修正できていない。今でも「神風が吹く」と信じている、あるいは信じたがっている人がいるようだ。彼らは人類、いや生態系を死滅させかねない。米国の対中露戦争へ引き摺り込まれる ​海上自衛隊の護衛艦(駆逐艦)「さざなみ」が台湾海峡を通過した​。アングル...