このような事は、米仏はずっと以前から知っていたのではないでしょうか?
欧米諸国がウクライナを悪事の巣窟、基地にしていたことはもう既に明らかになっています。
「ウクライナの敗北は自由と民主主義の敗北」との認識のもと、ゼレンスキー政権に対して支援を行ってきた西側諸国は世界を騙す嘘をつき続けてきたのです。
課題は、今何故この段階でこの情報が出てきたのかと言う事です。
西側諸国がウクライナ支援を止め、停戦に結びつくのか?
或いは、更なる混乱を画策しているのか?
“世界”はまだこの状況を公表せず、あえて伝えない戦略を取っているように見えますが、現在進行形の複数の戦争・紛争の解決の糸口が見えないことに加え、そこにテロリズムの要素も加わるようなことになってしまうと、少なくともイスラエル・パレスチナ間の戦い、イスラエルとレバノン、イスラエルとイラン、ロシアとウクライナ、ミャンマーの内乱、スーダンやコンゴでの内紛と悲劇の拡大などがすべて結びつき、すべての戦火が互いに共鳴し合って燃え広がり、世界を大きな恐怖と混乱に陥れることになってしまうかもしれません。
「目的の達成のためには手段を選ばない」姿勢が前面に打ち出され、それが何らかの形で支持されてしまうと、紛争の調停や仲介の役割を担う者たちにとっては、もう手の付けようがないように感じます。
ウクライナ「米と仏への裏切り」が発覚。アルカイダとISの後方支援に手を染めていたゼレンスキー
「ウクライナの敗北は自由と民主主義の敗北」との認識のもと、ゼレンスキー政権に対して支援を行ってきた西側諸国。しかしここに来てウクライナの「重大な裏切り行為」が発覚、今後大問題となるのは必至の状況となっています。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、次々と明らかになる「ウクライナが国際テロ組織と手を組んでいた証拠」と、それを受けた米仏両国の安全保障関係者の反応を紹介。その上で、「目的の達成のためには手段を選ばない」とも言うべきウクライナの姿勢に対する率直な見解を記しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:世界大戦争への引き金?!‐暴かれる戦時リーダーたちの狙い
発覚したウクライナの裏切り。テロ組織と裏で手を組んでいたゼレンスキー
ウクライナ東部の前線では日々ロシアとウクライナの攻防が続き、双方ともに戦闘員に多くの犠牲者が出ていますが、ウクライナ全土とロシアのいくつかの都市を見れば、一般市民の犠牲も増えていることが分かります。
実行者が誰なのかは確定できないものの、病院や学校に対するミサイル攻撃や劇場を占拠して無差別に殺害する事案など非人道的な行いが双方で連発しており、戦争は停滞するどころか、またエスカレーション傾向を示しているように見えます。
ロシアサイドには“生存をかけた戦い”という心理は存在しないと考えますが、ウクライナサイドにとってはまさにイスラエルやパレスチナが根底に抱える“自身の生存への恐怖”を感じるような心理が存在するものと考えます。
この“自身の生存に関わる恐怖”を抱くと、高い確率で表出してくるのが「そのためには手段は選ばない」という心理であり、その方法とメンタリティーに対する正当性の追求です。
ロシア・ウクライナ戦争の場合、もちろんロシアによる侵攻は許されない暴挙でありますが、だからといって「悪いのはすべてロシアであり、プーチン大統領だ。その企みに対抗し、企てを挫くために、ウクライナは何をしてもいいのだ。これは我々の生存の問題であり、ロシアの野望を挫かないことには、私たちの恐怖は取り除かれることはない」と手段を一切選ばず、考えうることをすべてやるというのは、私としてはちょっとフルサポートしづらい状況です。
そう感じさせる事案が今週リークされ、個人的にはウクライナにとっては超特大のスキャンダルではないかと感じます。
それはウクライナ政府と軍がアフリカのマリにおいて反政府勢力を支援し、軍事中央政権側に立ってアルカイダ系のテロ組織JNIMと戦闘していた“あの”ワグネルの打倒に力を貸したという情報です。
なぜこれが出てきたかというと、ウクライナのGUR(ウクライナ国防省情報総局)の報道官が写真付きで戦果を公表したことがきっかけとなっています。その写真にはマリのJNIMの兵士たちが勝ち誇った姿で映っていますが、同時に彼らがウクライナ国旗を掲げていたことが、実際には大問題に発展しています。
それは「ウクライナはロシアと戦っている時に、実際にアルカイダと手を組んだのか」という大きな疑念です。
実は、あまり西側のメディアが取り上げないのですが、アラブ系のメディアなどではウクライナがIS系の組織と親密なつながりを持つことが多方面からリークされており、そのうち、いくつかの組織はモスクワ郊外の劇場での無差別テロ事件の首謀者とされています。
このようなことを言うと「島田は親ロシア派か」と非難されそうですが、私はロシアもウクライナも支持しておりません。ただ、このウクライナとIS、そしてアルカイダとのつながりはかなりいろいろなところから、サイドを問わず、このことは大変問題視されていることはお伝えしたいと思います。
そしてマリのみならず、スーダンおよび南スーダンでもウクライナの暗躍が伝えられ、今、多数の犠牲者と難民を生み出している苛烈な紛争の片棒を担いでいるという非難も出てきています。
驚きとショックをもって受け止める米仏の安全保障関係者
ウクライナの関与における共通点は【ワグネルとその仲間たちの存在があるところ】ですが、もしウクライナ寄りの言い方を敢えてするのであれば、「ウクライナへの攻撃の原資を稼ぐワグネルとその仲間たちの企てを挫くことで、ロシアによるウクライナ、および周辺国への攻撃を防ぐことに貢献している」という正当化が考えられます。
このロジックは何とか理解できるのですが、ちょっとやりすぎ感が満載です。
それを示すのがサヘル各国で旧宗主国フランスを次々と追い出す運動にウクライナが加担し、加えてニジェールにおけるアメリカ軍拠点への攻撃も後押ししているという証拠が次々と出てきたことで、アメリカとフランスでは、まだ報じられていませんが大きな混乱を呼んでいます。
国際的にみると、このような行動・運動ゆえにテロ根絶に向けた取り組みが妨害を受けているという非難ができますが、これまでウクライナを“民主主義陣営を防衛するための盾”と位置付けて、ロシアとの戦いを進めるにおいて惜しみない支援を行ってきたアメリカとフランスにとっては、ウクライナによるアフリカでのオペレーションは裏切り行為と認識されることになります。
両国の安全保障関係者曰く、
「噂は聞いていたが、あくまでもロシアの情報戦の一環という見方をしていた。ただ、今回のように数々の証拠が示され、マリやセネガルなどの政府が公式な情報として発信してきたことはとても大きな衝撃を与えている」
「フランスにおいては、早速極右勢力がマクロン政権の親ウクライナ姿勢を大きく非難し、フランス国内がテロに苦しめられている時に、そのテロを実施しているISやアルカイダ系の組織を支援するウクライナをフランスが堂々と支援しているのは、フランス共和国およびフランス国民への裏切りであり冒涜だ」
「(情報の信ぴょう性については、今、政府を挙げて精査しているが)アメリカでは大統領選真っただ中で、カマラ・ハリス候補が支持を伸ばしつつあるときに、ウクライナ支援を先頭を切って行ってきたバイデン政権の現副大統領にとっては大きなマイナスになりかねない。アルカイダは9月11日にアメリカにテロ攻撃を仕掛けた組織であり、ISは世界を恐怖に陥れたテロ組織だ。それを後方支援しているウクライナに対し、アメリカが膨大な支援を、経済・財政、そして軍事的に提供していることは、大きな矛盾をアメリカ政府に突き付けることに繋がる。トランプ陣営と共和党は恐らく攻撃材料として使うかもしれないし、もしアメリカが供与した武器(多くが所在不明)がアフリカのテロ組織に流れていたとしたら…考えるだけでもおぞましい状況だと言わざるを得ない」
といったように、一様に驚きとショックをもって受け止められています。
紛争調停や仲介を担う者たちには手の付けようがない状況に
私自身、まだこの情報の中身については、正直なところ確証は持てないのですが、アフリカの各国政府内の反応を見て、かつアフリカ大陸内で展開中の数々のPKOの分析官たちからの報告と分析を見る限り、事態はどうも知らないところで大変なことになっているように感じています。
“世界”はまだこの状況を公表せず、あえて伝えない戦略を取っているように見えますが、現在進行形の複数の戦争・紛争の解決の糸口が見えないことに加え、そこにテロリズムの要素も加わるようなことになってしまうと、少なくともイスラエル・パレスチナ間の戦い、イスラエルとレバノン、イスラエルとイラン、ロシアとウクライナ、ミャンマーの内乱、スーダンやコンゴでの内紛と悲劇の拡大などがすべて結びつき、すべての戦火が互いに共鳴し合って燃え広がり、世界を大きな恐怖と混乱に陥れることになってしまうかもしれません。
「目的の達成のためには手段を選ばない」姿勢が前面に打ち出され、それが何らかの形で支持されてしまうと、紛争の調停や仲介の役割を担う者たちにとっては、もう手の付けようがないように感じます。
いろいろと書いてしまいましたが、以上、今週の国際情勢の裏側のコラムでした。
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