現代の欧州

続く英欧潰し

続く英欧潰し2025年10月2日   田中 宇トランプ米大統領が9月23日、ウクライナとロシアを和解させる従来の姿勢を豹変し、好戦的な姿勢をとり始めた。トランプは「ウクライナは、EUから支援してもらえば(負けている戦争を挽回して)ロシアから全ての領土を奪還できる」とか「NATO諸国は、露軍機が侵犯してきたら(たとえそれが先日のポーランドの事態のようにNATO・ウクライナ側の偽旗作戦だった可能性があっても)どんどん迎撃しなきゃダメだ」「ロシアは経済が崩壊寸前だ。表向きだけ強そうに見せている"張り子の虎"だ」といった発言を連発した。(Trump Says NATO Should Shoot Down Jets That Breach NATO Airspace)(Trump Claims Ukraine Can Retake All Territory Captured by Russia, May Be Able to ‘Go Further’)突然の姿勢転換に、米露双方の分析者たちは説明に苦労していたが、裏を知っていれば簡単な話だ。米覇権放棄と多極化をこっそり推進する隠れ多極派のトラン...
日本の歴史

戦前の体制を肯定する人びとが米国に隷属しているのは必然 

戦前の体制を肯定する人びとが米国に隷属しているのは必然 日本で「極右」を装っている人びとは第2次世界大戦で敗北する前における日本の在り方を肯定すると同時に、アメリカに従属している。これは矛盾だと主張する人がいるのだが、そうした人は戦前の日本がアメリカから自立していたと考えているのだろうか。本ブログで繰り返し書いてきたように、明治維新以降、日本の天皇制官僚構造は天皇を神と崇めるカルトであると同時に、アングロ・サクソン勢力の影響下にあったのだ。 明治維新によって徳川体制から明治体制へ移行した。1867年に「大政奉還」する前からイギリスの武器/麻薬承認であるジャーディン・マセソンが日本で暗躍していた。 この会社は中国(清)の茶や絹をイギリスへ運び、インドで仕入れたアヘンを中国へ持ち込んむという商売をして大儲けしていた。19世紀に麻薬取引を支配していたのは同社と「東方のロスチャイルド」ことサッスーン家だ。 麻薬取引を中国に受け入れさせるために行われたのが第1次アヘン戦争(1839年9月から42年8月)と第2次アヘン戦争(1856年10月から60年10月)。この戦争をビクトリア女王にさせたのは反...
日本の文化

寒露とは?2025年はいつからいつまで?この時期の旬の食べ物について – 二十四節気

寒露とは?2025年はいつからいつまで?この時期の旬の食べ物について - 二十四節気二十四節気の一つ「寒露」は漢字で見ると、寒そうで朝晩が朝露がでるほど冷たいというイメージができます。そのイメージは正解です。寒露とはどういう意味なのか?2025年はいつからいつまでを指すのか?寒露の時期の食べ物、七十二候についてご紹介します。寒露とは?二十四節気の一つ「寒露」とは、秋が深まり紅葉も色が濃くなり、朝露が冷たい頃を言います。読み方は「かんろ」。丁度、北国のナナカマドが真っ赤な実をつける頃です。朝晩の露の冷たさに身が引き締まりますね。雁などの渡り鳥が北から渡ってくるのもこの時期です。その年に初めて到来する雁のことを「初雁(はつかり)」と言います。スポンサーリンク寒露2025年はいつからいつまで?2025年寒露はいつから?2025年10月8日(水)から2025年寒露はいつまで?2025年10月22日(水)まで(霜降の前日まで)寒露の太陽黄経195度毎年10月8日頃から寒露と言います(10/8~10/22頃)。2025年は10月8日(水)から。この日から霜降(10月24日)の前日までを寒露と言いま...
現代の日本

米国防総省の戦略に従って戦争の準備を進めている日本に右翼キャラの首相誕生へ

米国防総省の戦略に従って戦争の準備を進めている日本に右翼キャラの首相誕生へ 与党の新たな総裁が決まったようだ。この人物に限らず、著名人にはさまざまなタグがつけられているのだが、それは所詮「キャラ付け」にすぎない。自分自身の価値観を持ち、自分で調査し、物事を考え、判断するような人物は排除され、有力な政治家にはなれないだろう。いわゆる「首なし鶏」だ。 本ブログでは繰り返し書いてきたように、日本は中国やロシアと戦争をする準備を整えてきた。経済界は中国やロシアとの関係を維持したいようだが、アメリカ政府はそうしたことをやめるよう、圧力をかけてきた。 アメリカ大統領だったリチャード・ニクソンは1972年2月に中国を訪問して中国共産党中央委員会の毛沢東主席と会談、米中両国は友好的な関係を築くことになる。両国の国交が樹立されるのは1979年1月だ。 第2次世界大戦後、ハリー・トルーマン政権は蒋介石に中国を支配させようと考え、20億ドルを提供しただけでなく、軍事顧問団も派遣していた。ソ連ヨシフ・スターリンも蒋介石体制の樹立を容認している。当時の戦力を比較すると、国民党軍は200万人の正規軍を含め、総兵力...
現代の日本

自民総裁選財務省の挫折

自民総裁選財務省の挫折自民党が党首選を実施して新しい党首に高市早苗議員を選出した。選挙の開票結果は以下の通り。1回目投票結果      議員票   党員票   合計高市早苗   64   119  183小泉進次郎  80    84  164林 芳正   72    62  134小林鷹之   44    15   59茂木敏充   34    15   49決選投票      議員票 都道府県票   合計高市早苗  149    36  185小泉進次郎 145    11  156選挙の結果、高市早苗氏が自民党の新しい党首に選出された。自民党が女性の党首を選出するのは初めて。7月20日の参院選結果を受けて石破茂首相が辞意表明に追い込まれた。新しい首相を選出する臨時国会は10月中旬に召集される見通し。参院選終了から新政権発足までに3ヵ月の時間を要した。極めて長時間の政治空白が生じた。国民生活が脇に置かれての自民党内のお祭り騒ぎが繰り広げられた。振り返れば昨年10月1日の石破内閣発足から1年の時間が流れたが政策は何一つ前に進んでいない。昨年10月総選挙での最大争点は物価高対策だった。...
現代の日本

「古~い自民党」を見せつけた総裁選 総理の靖国神社参拝なら自公連立は解消か?

「古~い自民党」を見せつけた総裁選 総理の靖国神社参拝なら自公連立は解消か?自民党総裁の椅子に座る高市早苗新総裁(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)自民党の総裁選なのに、必死になって国民に呼びかける5人の立候補者たちの姿は、主張がどうであれ、「われこそは」という必死さが美しかった。中国の選挙と違って、民主主義は良いものだと実感させられた。しかし選挙当日の終盤、決選投票に入ったとき、結局のところ麻生派閥がものを言い、昔ながらの「ボス」の一声で議員票が一気に動いた姿に深い失望を覚える。「古い自民党」から「解党的な出直し」をするのではなかったのか。もちろん、期待されていた小泉氏の決選投票前でのスピーチはお粗末だったことは否めない。「解党的出直し」どころか「党内融和」を強調するばかりで、政策さえ口にしなかった。これではダメだと思ったので、高市氏に票が流れたのは理解できないわけではない。しかし総裁選の直前になって地方党員票が高市氏に有利だと分かった瞬間、「決戦投票になったら獲得票の多い方に投票しろ」という麻生氏の号令が決定打になったのを否定することはできないだろう。案の定、「麻生氏へのお礼」に、...
現代の日本

「高市新総裁」無責任極まるの各紙社説       中国ですら高市「有利」と報道。それでも“ステマ騒動”浮上の進次郎「優勢」を伝える国内メディアと小泉支持を変えぬ自民党の“国民乖離”

「高市新総裁」無責任極まるの各紙社説 4日の「高市早苗自民党新総裁」選出を受けて、各紙は5日付で一斉に社説を掲載しました。ここでは高市氏への評価ではなく、別の点で各紙に共通する問題点を指摘します(「読売」「産経」「日経」は論評の対象外)。 自民党総裁選を振り返って各紙の社説はこう述べています。 朝日新聞「党への信頼を失墜させた裏金問題の実態解明や企業・団体献金の見直しは、ほぼ話題にならなかった。国の将来像や針路をめぐる発言も乏しかった」 毎日新聞「自民への不信は根深く、若者や現役世代などの離反も顕著となっている。参院選大敗の総括で「解党的出直し」を打ち出しながら、総裁選での論戦は低調だった」 東京新聞「総裁選を振り返ると、「政治とカネ」問題を巡る危機感の欠如や、新総裁選びを巡る派閥政治や長老支配は相変わらずで、12日間にわたる総裁選で政治空白は2カ月半に及んだ」 琉球新報「5人が立候補した総裁選だったが、候補者の主張に差異がなく、本質的な政策論戦は深まらなかった。…企業・団体献金も存続で一致した」 沖縄タイムス「それにしても今回の総裁選は何だったのか。…突っ込んだ議論はなく、結局は自民...
日本の文化

十五夜とは?2025年はいつ?お月見の風習、お供えする理由や食べ物について

十五夜とは?2025年はいつ?お月見の風習、お供えする理由や食べ物について美しい秋の名月である十五夜(中秋の名月)が、毎年9月中頃に見られます(たまに10月にずれることもあり)。十五夜とは?2025年の十五夜はいつなのか?お月見の風習はいつから始まったのか?お供えをする理由やお供えもの、食べ物などについても紹介します。十五夜(中秋の名月)とは?十五夜とは、1年で最も月がきれいな夜のことです。昔の暦では太陰暦を採用していたため、8月15日(今の9月中旬)が満月にあたることから「十五夜(じゅうごや)」と呼ばれていました。大きな満月は「中秋の名月」と呼ばれ、お団子やすすきなどお供え物をしてお月見をします。中秋の名月の意味昔は7月〜9月が秋で、8月は秋の真ん中にあたることから「中秋(ちゅうしゅう)」と呼ばれていました。この頃の月がとても綺麗なことから「中秋の名月」と呼ばれるようになっています。月の形と呼び名昔の暦では月の満ち欠けを一月(ひとつき)とする太陰暦を採用していました。満月から満月までを1ヶ月と数えていたため、毎月15日の夜はほとんどの日が満月でした。1日の月の呼び名:新月(朔:さく)...
現代の世界各国

GDPの幻想:経済成長が意味を失っている理由

GDPの幻想:経済成長が意味を失っている理由政治家たちはGDPの伸びを好景気の証として称賛する。しかし、「成長」が食料品、ガソリン、光熱費の増加を意味するだけなら、私たちは本当に豊かになるのだろうか?GDPが幻想である理由、そして「経済」の現実があなたに当てはまらない理由をここで解説する。子供の頃、幻想は素晴らしいものでした。テレビでデビッド・カッパーフィールドが観客を騙すのを見るのは、素晴らしく、魔法のようでした。しかし、年を重ねるにつれて、幻想には実際には2種類あることに気づきます。1つは魔法のように素晴らしい幻想。もう1つは、本当に大切なものから私たちの注意を逸らすための、一種の詐欺です。今日は政治的な話はしません。ただ、私が記憶している限り、歴代大統領の政権は皆、国の国内総生産(GDP)こそが経済全体の健全性を評価する上で最も重要な指標だと主張してきました。つまり、GDPが高ければ高いほど、ホワイトハウスは経済状況が良いと評価するのです。もちろん、これは彼ら自身の政策と決定のおかげです。でも、それは本当でしょうか?今日はGDPの概念について探り、この数字があなたにとってどれほど...
現代の世界各国

NS1とNS2が爆破されてから3年後の欧州では経済が崩壊、生活も破綻

NS1とNS2が爆破されてから3年後の欧州では経済が崩壊、生活も破綻 ロシアからドイツへ天然ガスをバルト海経由で輸送するために建設されたパイプライン、「ノードストリーム(NS1)」と「ノードストリーム2(NS2)」が2022年9月26日から27日にかけての間に爆破された。今から3年前の出来事だ。このテロ工作でドイツの製造業は壊滅的な打撃を受け、社会は崩壊しつつある。 爆破の目的はドイツとロシアを結びつけていたパイプラインを破壊することで、ドイツから安価な天然ガスの供給を断ち、ロシアから巨大な天然ガスのマーケットを奪うことで両者を弱体化させることにあったと見られている。 ヨーロッパでは爆破犯はウクライナの治安機関SBU(ウクライナ安全保障庁)のメンバーだと宣伝、首謀者としてセルゲイ・クズネツォフ元大佐を逮捕した。2022年9月にドイツ企業から借りたヨットを利用し、パイプラインに少なくとも4つの遅延起爆装置付き爆発物を仕掛けた7名のグループをクズネツォフが率いたというのだが、このシナリオでは減圧装置など必要な装備を運ぶことすらできず、パイプラインを爆破できない。 調査ジャーナリストの​シー...
現代の日本

対中露戦争に備え、自衛隊の駆逐艦がトマホークの発射能力を獲得するため米国へ

対中露戦争に備え、自衛隊の駆逐艦がトマホークの発射能力を獲得するため米国へ ​自衛隊は離れた場所からの攻撃能力を高めるため、2025年度から27年度にかけてトマホークの取得を予定​。その一環として駆逐艦「ちょうかい」が9月26日にアメリカのサンディエゴへ向かって出航した。改修や乗員訓練を行うためだ。今年度中にトマホークの発射能力を獲得、来年夏頃まで実射試験を実施、乗員を訓練するという。 ​アメリカ国防総省系のシンクタンク「RANDコーポレーション」が2022年4月に発表した報告書によると、GBIRM(地上配備中距離弾道ミサイル)で中国を包囲する計画を彼らは持っている。​日本は国防総省の計画に基づき、GBIRM(地上配備中距離弾道ミサイル)で中国を包囲する計画を進め、自衛隊は2016年に与那国島でミサイル発射施設を建設、19年には奄美大島と宮古島、そして23年には石垣島でも施設を完成させた。 ​2022年10月になると、「日本政府が、米国製の巡航ミサイル『トマホーク』の購入を米政府に打診している」とする報道があった​。亜音速で飛行する巡航ミサイルを日本政府は購入する意向で、アメリカ政府も...
中国の歴史

映画「731」は日本のバイオハザードや韓国のイカゲームのパクリ ビジネス化する反日映画が犠牲者を愚弄

映画「731」は日本のバイオハザードや韓国のイカゲームのパクリ ビジネス化する反日映画が犠牲者を愚弄中国映画「731」のポスター 中国で9月18日に公開された旧日本軍の731部隊を題材にした映画「731」が、中国のネットで激しい批判に遭っている。それもそのはず。監督の趙林山氏は本来、731部隊とは全く無関係なアクション・スリラーものである『生化啓示録』を制作しようとしていたようだ。『生化啓示録』はカプコン社の「バイオハザード:リベレーションズ」に類似の物だが、もちろんカプコン社のゲームとは違う別の作品だ。ところが制作スタッフが「731記念館」を参観したところ、「731と関係づけると儲かるんじゃないか」という話が持ち上がり、強引に731部隊にこじつけた映画を制作したのだという。そもそもあの悲惨な731収容所の中に「花魁道中(おいらん・どうちゅう)」が現れたり、死刑の時には白装束の武士が現れ三味線までを奏でたりという、ふざけたコメディ構成は、731部隊による真の犠牲者を愚弄するようなものだ。反日がビジネス化した中国社会を創ったのは誰か?歪曲した歴史は、日中戦争の犠牲者への冒涜へとつながって...
現代の日本

総裁選ハラスメントに辟易

総裁選ハラスメントに辟易公共放送であるNHKが自民党の党首選に過大な時間を割いている。自民党は衆参両院の過半数を大幅に割り込んでいる。一政党に過ぎない。衆参両院で単独過半数を占有しているなら自民党の党首がそのまま首相に就任すると考えられるから報道に時間を割くのは順当だろう。しかし、現在の自民は単独過半数に程遠い。党首選をこれだけ報道するのは自民党に対する利益供与。公共放送として歪んでいる。これは民放も同じ。自民党首選ハラスメント。その自民党党首選に最大の影響力を発揮しているのが財務省。政治の最大の機能、最大の権力は予算配分権。政治というのは端的に表現すれば法律制定と予算編成を主たる責務とする。法律と予算を執行するのが行政である。国は1年間に100兆円程度の資金を支出する。GDPの2割近くのお金を配分する。巨大権力である。その予算編成を実質的に仕切るのが財務省。財務省に巨大な権力が付与されている。そのために自民党の党首選でも財務省が強い影響を及ぼす。その財務省が正義の存在なら問題はない。しかし現実は違う。財務省が諸悪の根源なのだ。最大の問題は財務省が国民の利益を第一としていないこと。財務...
現代の米国

暗殺されたチャーリー・カーク氏の追悼式典が「キング牧師を超える規模」になった理由…あの「米議事堂襲撃事件」と「FBIの関与」を物語る「4万時間の動画」公開の衝撃

暗殺されたチャーリー・カーク氏の追悼式典が「キング牧師を超える規模」になった理由…あの「米議事堂襲撃事件」と「FBIの関与」を物語る「4万時間の動画」公開の衝撃20万人が集まった歴史的なカーク氏追悼集会9月10日に、トランプ大統領を熱狂的に支持する「MAGA派」として、大学生を中心に圧倒的な影響力を与えてきたチャーリー・カーク氏が、ユタバレー大学での討論イベント中に銃撃を受け、殺された。一般の日本人にはカーク氏の存在は、ほとんど知られていなかっただろうが、アメリカではカーク氏の存在感は圧倒的であった。9月21日には、カーク氏の地元のアリゾナ州にあるステート・ファーム・スタジアムで追悼式典が開かれた。収容人数63000人のスタジアムに、収容上限を1万人超過する73000人が押し込まれ、収容人数15000人のサブスタジアムにも2万人が押し込まれ、それでもあぶれた人たちには屋外の観戦エリアが用意された。この追悼式典には警察発表でも20万人が集まったが、これは歴史的な数字だ。この記事の全ての写真を見る(全1枚)1968年に人種差別撤廃に大きな力を与えたキング牧師の追悼が行われたが、この時にはジ...
現代の日本

チャーリー・カークの「あなた方は洗脳されている」キャンペーンの正しさ

チャーリー・カークの「あなた方は洗脳されている」キャンペーンの正しさ先月10日に米国のユタバレー大学で起きた、保守派活動家チャーリー・カーク氏(享年31)の暗殺事件後、「言論の自由」への関心が高まっている。その際、日本のオールドメディアは、この事件を政治利用するドナルド・トランプ米大統領を批判するだけだ。その典型例は、9月17日付の日本経済新聞の社説「米政権は報道の自由脅かすな」、26日付の朝日新聞の社説「米国メディア 言論の自由守る覚悟を」などだ。そもそもカークがどんな人物であり、どんな主張をしてきたかについて十分に検討した痕跡がみられない。そこで、ここでは、カークの主張そのものについて紹介し、追悼に代えたい。この記事の全ての写真を見る(全6枚)18歳のときの優れた論考まず、2012年4月、まだ18歳だったカークがBreitbart Newsに投稿した記事「高校の経済学教科書から始まるリベラル・バイアス」を読むことを勧めたい。出だしは、「5月中旬に迫ったアドバンスト・プレースメント(AP)の試験に向けて、全国各地で学生たちが勉強に励んでいる」という一文だ。APとは、高校生が受講できる...
現代の日本

南海トラフ地震予知の「玉音放送」

南海トラフ地震予知の「玉音放送」以前の自信に満ち満ちた南海トラフ80%を、自信喪失(敵前逃亡)任務放棄の超無責任(ほぼ何の意味もない)20%~90%の超ユルユル確率に密かに変更する南海トラフ地震の発生確率、60〜90%と20〜50%を併記 政府調査委災害・気象2025年9月26日 17:00 日本経済新聞日本名物「絆社会」挙国一致の大本営発表の無残マスコミ各社で記事の中身は同じだが、「見出し」では日経新聞が一番優れていて素晴らしい出来上がりである。麻生太郎ではないが多くの人々は新聞の見出ししか読まないし、読んでもタイトルに引っ張られて読み間違う。日経以外は大きい方の60~90%の数字だけをタイトル表記。政府調査委のが行った驚きの劣化「玉音放送」を曖昧に誤魔化していた。死者が最大のケースで29万8000人にのぼり、その被害が「超広域」におよぶとされる南海トラフ巨大地震。政府の地震調査委員会はこれまで、30年以内の発生確率が「80%程度」だとして、注意を呼びかけてきました。南海トラフ地震の発生確率の改定について説明する地震調査委員会の平田直委員長80年前「耐えがたきを耐え、忍び難きを忍び」...
現代の日本

田久保・小川市長を猛攻撃

田久保・小川市長を猛攻撃学歴詐称疑惑の田久保眞紀伊藤市長とラブホ疑惑の小川晶前橋市長。両者の行為を擁護する考えはないがメディアが集中攻撃を続けていることには強い違和感がある。学歴詐称疑惑では小池百合子東京都知事の方がはるかにビッグネーム。不倫疑惑では玉城雄一郎国民民主党代表の方がはるかにビッグネーム。玉木氏の場合は事実関係を認めたという違いはある。問題はメディアの取り上げ方と執拗さ。小池百合子氏はカイロ大学が卒業を認めるような発表をしたことをメディアは報道自粛する大義名分にするが、小池氏が学歴詐称してきたことを裏付ける決定的ともいえる証拠が多数存在する。そうなると、カイロ大学が虚偽を公表した疑いが強く存在する。その背景には日本政府とエジプト政府との間の金銭的な癒着関係があるとの推察も成り立ち得る。そのような癒着関係からカイロ大学が虚偽を公表したのなら、このこと自体が巨大スキャンダルになる。メディアが真相を追求すべき重大事案になる。カイロ大学が発表したら、それで問題は解決するのか。その発表が真実でない疑いが十分に存在する。小池百合子都知事が何らかの裏取引をしたのなら、それこそメディアが執...
現代の日本

無間地獄に放置される国民

無間地獄に放置される国民今年も残すところ3ヵ月。過ぎ行く時間の早さに驚かされる。思えばたった1年前に石破内閣が発足。予算委員会を開いて十分に審議して衆院解散に進むとしたが就任するやいなや衆院を解散した。この選挙で自公は過半数割れに転落。総選挙での最大争点は二つ。国民生活の窮乏にどう対応するか。そして、自民党の金権腐敗をどう断ち切るか。このテーマの解決を付託されて発足したのが石破内閣。石破内閣の手腕が問われたのが2025年通常国会。党内野党とも表現された石破氏がどのような新機軸の政策を示すのかが注目された。しかし、結果は「残念」の一言。何もしなかったと言って過言でない。国民生活の窮乏への対応は何一つ進んでいない。自民党の金権腐敗体質にメスが入れられたのか。選挙を実施したから「みそぎ」が済んだなどの発言さえ聞かれる。何もしていないのに問題が終わったかのような言い回し。この石破内閣への主権者の審判が参院選で下された。結果は不信任=不合格。125議席を争う選挙で石破氏は自公合わせて50議席を勝敗ラインに設定。保身優先の低すぎるハードル設定であるその低すぎるハードルさえ超えられなかった。選挙結果...
日本の技術

トヨタは天下を取りにいく。米国市場首位は目前、完全自動運転車で「グローバル・インフラ企業」へ=勝又壽良

トヨタは天下を取りにいく。米国市場首位は目前、完全自動運転車で「グローバル・インフラ企業」へ=勝又壽良トヨタ自動車は、米国市場での販売好調を背景に、2026年にはGMを抜いて首位に立つ見通しである。米国という自動車の本場で日本車が米国車を超える意義は大きく、トヨタの国際的評価はさらに高まろう。加えて、2027年度には完全自動運転車「e-Palette」の実用化を控え、実証都市ウーブン・シティを軸に未来社会のインフラ構築へと歩みを進めている。トヨタは「自動車メーカー」から「グローバル・インフラ企業」への変貌を遂げつつあるのだ。(『勝又壽良の経済時評』勝又壽良)【関連】夢に終わる韓国「半導体超強大国」戦略。日本から盗めなかったシステム半導体に“世界シェア3%”の壁=勝又壽良プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴任して独立。トヨタ、「完全自動運転車」の普及に本腰トヨタ自動車は、世界企業と...
現代の日本

予測不可能な気候激変に耐える食糧供給は?

JOG(1440) 予測不可能な気候激変に耐える食糧供給は?わずか数十年で東京が札幌くらいに寒くなる。そんな急激な気候激変を人類は、いかに生き延びてきたのか?■1.温暖化の後での急激な寒冷化の可能性も伊勢: 花子ちゃん、この夏はずいぶん暑かったね。花子: はい、本当に暑かったです。ニュースでも毎日のように記録的な暑さを報じていました。国内の歴代の最高気温ランキングの上位5位までが今年8月の記録で占められている、って聞きました。やっぱり地球温暖化の影響なんでしょうか?伊勢: それがね、よく言われるように、近代文明が発する温室効果ガスで異常な高温になる、という単純な話ではないんだ。過去80万年を見ても、地球は周期的に寒冷化と温暖化を繰り返している。現代と同等あるいはそれより暖かい時代は、全体の中の1割ほどしかない。残りの9割はすべて「氷期」なんだ。花子: ということは、今は珍しく暖かい時代だということですか?伊勢: その通り。氷期と氷期に挟まれた「間氷期」、温暖な時代は、極めて正確に10万年毎に訪れるんだ。しかし、今までの温暖期が数千年しか続かなかったのに比べて、現在の温暖期はもう1万年以...