中国につけいるスキをも与える公明・立憲の新党「中道改革連合」に潜む想像以上の危険性とは

現代の日本
公明・立憲の新党「中道改革連合」に潜む想像以上の危険性
公明党と立憲民主党が新党「中道改革連合」を設立する方針を示した。これに対し、過激派との類似性が指摘されており、特に中国への姿勢が問題視されている。この連合が成立すれば、日本の安全保障に深刻な影響を及ぼす可能性があり、特に台湾有事に対する対応が懸念されている。選挙結果がこの連合の行動に影響し、アジア全体に波及するリスクがあるとされている。

中国につけいるスキをも与える公明・立憲の新党「中道改革連合」に潜む想像以上の危険性とは

「中革派」と「中核派」、通底するもの

公明党と立憲民主党が新党として「中道改革連合」を立ち上げる方針を確定させた。

この「中道改革連合」については、過激派である「中核派」を意識して、「中革派」とか「中革連合」という悪意ある呼ばれ方をされることがネットでは起こっているが、これは単なる言葉遊びにとどまらない。この「中道改革連合」には実際に「中核派」と似たところもあるからだ。

例えば「中核派」の機関紙「前進」の1月1日号には、「日帝・高市の『存立危機事態』発言は、日帝の中国侵略戦争突入の決定的引き金を引いた」との記述がある。

高市総理の「存立危機事態」発言をきっかけとして、高市政権へのダメージを意図した中国側の理不尽な日本攻撃が相次いで引き起こされたが、これは明らかに中国に問題があると見るべきだろう。だが、「中核派」はそうは考えておらず、逆に日本が中国に侵略戦争を仕掛けているとして、日本こそが悪だとの考えを示している。そしてこの「中核派」と似たような姿勢を、「中革派」である公明党と立憲民主党も共有してきた。

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そもそも中国共産党に台湾を武力侵攻する意図が全くないのであれば、高市発言を気にする必要もないはずだが、ここまで理不尽な過剰反応を示してきたことからすれば、どうしても否定したくない中国側の強いこだわりがここにあることを示している。この中国側の好戦的な姿勢を厳しく諌めるような立場に立つのではなく、むしろ中国の方が被害者であるかのようなポジションに置いて、高市総理の発言を批判する側に回ったのが、「中核派」であり「中革派」なのだ。

世間ではこうした「中革派」的な姿勢は道理が通らないと考えている人が圧倒的に多く、中国に屈する姿勢を示さない高市政権への評価は政権発足直後の7割程度からさらに上昇を続けてきた。公明党や立憲民主党からすれば、過激な暴力主義を公然と主張する「中革派」と同じに扱われることには不満があるだろうが、少なくとも対中国姿勢に関しては、「穏健な中核派」とも呼べるような立場だと言えるのではないか。

「中道」を追求するなら、なぜ立憲と

ところで「中道改革連合」の立ち上げに関して、公明党の斉藤鉄夫代表は、次のように語った。

「世界で分断と対立、そして極右と極左が台頭する中で、中道勢力を結集することが大切である、日本におきましても政治の右傾化が見られる中で、中道の勢力を結集することが重要である」

ここには、日本の政治が高市内閣の登場によって右傾化していて、その右傾化した高市内閣は中道を構成する勢力にはなりえないとの考えが示されている。そこで、高市総理に近い立場の人たちは除外した上で、自民党の反高市的な人たちも集めた勢力の結集を図ることを、斉藤代表は目指している。

では、斉藤代表の言う「中道」とはどんな立場なのか。斉藤代表は「『中道』とは、人間の幸せが第一という人間中心主義」で「別の言い方をすれば、人間の生命、生活、生存を最大限尊重する考え方」だと説明する。「分断と対立をエネルギーとする政治手法ではなく、色々と異なる意見を聞き、粘り強い対話で合意形成を図っていく政治手法」で「大きく包み込む包摂主義、共生社会を目指していく」ものであるとも語った。

もしも斎藤代表や公明党がこういう立場を真剣に貫いていこうと考えているのであれば、高市総理を遠ざけ、立憲民主党と新たな政治勢力を作り出そうというのは、明らかに矛盾していると言わざるをえない。

産経新聞社とFNNの12月の合同世論調査において、立憲民主党の支持率は4.5%に留まった。国民民主党(5.7%)や参政党(5.1%)にも勝てないで、野党に絞っても第3位という体たらくだった。特に衝撃的だったのは、18~29歳で支持率が文字通り「0%」だったことだ。ひとつ上の世代である30代の支持率もわずか1.4%、40代でも2.5%にとどまった。要するに、若年層では立憲民主党は全く支持されていない実態がはっきりしたのである。若者たちはなぜここまで立憲民主党を嫌ったのか。

国会での質問を見ていても、立憲民主党の議員に人格を感じることはまずない。立憲民主党の議員をイメージした時に、上から目線でまなじりを釣り上げて大声で威圧的な態度に出る姿が浮かぶのが、割と普通ではないか。相手の丁寧な説明にも重箱の隅をつっつくような態度にさえ出て、説明を一切受け付けない頑なな姿勢を見せるような人が多い。しかもそういう態度が、立憲民主党の中でも有力議員とされる人たちの中に目立つ。

高市総理の所信表明演説に対して、ずっと「ヤジ」という名の演説妨害をひたすら繰り返す議員たちもいた。彼らは有力議員ではなく、新人議員ではあったが、上からの命令もないのに、あんなことを自発的に行う新人議員がいるはずもないだろう。組織性が大いに疑われるのだ。

事実、立憲民主党の執行部が、そうしたハラスメント議員たちを厳重に処罰して、同じような問題が再び起こらないように気をつけていたかというと、そんなことはなかった。若者たちはこうした立憲民主党のあり方を見て、パワハラが横行しているブラック企業と同じだと感じ、嫌悪感を示した。好かれていないばかりか、軽蔑され、徹底的に嫌われているのだ。

SNS登場で野党の本質がバレてしまった

古くは社会党全盛時代から、日本の野党はこういうあり方を続けてきたが、SNSが発達するまではこういう野党のやり方はほとんど問題にされずにきた。メディアがこういう態度を問題あるものとして扱わなかったから、当時の情報空間では、国民は野党の酷い対応にほとんど気づけなかったといってよい。

ところが今やSNSが大流行りで、メディアが報じなくても、国会中継の問題シーンが一気に拡散されるようになった。意地悪な手段に出てでも、政府をやり込めることが手柄になった時代は終わり、陰湿なやり方がパワハラ体質のブラック企業と変わらないとして、一斉に非難されるようになったのである。

他方、高市総理は日韓首脳会談で、我が国の国旗の「日の丸」ばかりか、韓国の国旗の「太極旗」にも一礼して、韓国という国家に対する尊重の意思を明確に示すようなこともやった。高市総理は韓国の現在の左翼政権のあり方には、本音としては否定的な考えをお持ちだろうが、それを外交の場で持ち出すのは非礼であることをよく理解し、できる限りの友好関係を築こうと努力している。韓国民が大切にしたいと思っているものを同じように大切にする姿勢を示すことは、両国関係をなるべく悪化させないようにしていく上で大切だと考えているのだろう。高市総理については、政府職員に対しても頭を下げて礼儀正しく振る舞う様子がSNSを通じて拡散し、これまた政権の高支持率につながっている。

私が公明党に対して問いたいのは、こうした高市総理のあり方がなぜか「中道」の理念から相容れないとする一方で、パワハラのブラック企業に例えられる立憲民主党は「中道」の理念を共有する勢力だと考えているのは、一体どういうことかという点だ。

このようなあり方を創価学会が大切にしてきた「中道」であると呼ぶのは、真面目な創価学会信者に対するとてつもない冒涜であり、裏切りではないか。

斉藤代表に対する記者会見では、本来メディアはこういうことを指摘して意見を聞き出すべきもののはずだが、オールドメディアはなぜかこうした質問をぶつけることをやらなかった。実に残念である。

人権弾圧の中国共産党と

ところで、独裁国家である中国において、とてつもない人権蹂躙が行われているのは、今更言うまでもない。

新疆ウイグル自治区、チベット自治区、内モンゴル自治区などで、中国共産党は各民族の独自性を消去させる民族浄化政策を進めている。自由を求める香港に対して徹底的な武力的鎮圧が行われたことも、まだ記憶に新しい。

仏教的な「中道」理念=「人間第一主義」を掲げる公明党が、こんな中国共産党との関係を大切にしているのは、大いなる矛盾ではないのか。

もっとも中国共産党からすれば、自分たちの在り方こそが、最も人権を大切にする在り方なのだということになる。したがって、そうした中国側の主張の方が人権の捉え方としては正しいと考えて、日本を中国に近い国にすべきだと公明党が考えているのであれば、今の中国に対する姿勢は何ら問題はないことになる。だが、そういう考えを本当に公明党の方々は持っていて、それこそが正しいあり方だと本気で考えているのだろうか。こういう質問もオールドメディアは斉藤代表にぶつけることはしなかった。

思い返せば、中国の薛剣駐大阪総領事は、高市総理の「存立危機事態」発言を受けて、「(高市総理の)その汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない」との、暗殺予告とも取れるような投稿を行った。中国外交部の劉勁松アジア局長は、日本の外務省の金井正彰アジア大洋州局長に対して、両手をポケットに突っ込んだままの実に失礼な態度を振る舞った。

ヤクザまがいの行動を取っている中国に対して公明党が何らのアクションも起こしていないとまでは言わないが、公明党の姿勢は、明らかに弱いと言わざるをえない。

本来の理念を心の底から大切にするのであれば、公明党がこんな理不尽な行動を続けているのは、明らかな矛盾だ。ハニートラップに引っかかるなど、何らかの弱みを公明党側が中国共産党に握られているとでも考えないと、こうした姿勢はなかなか理解できない。

背後に裏切ることが許されない中国共産党が存在し、その意図に従って動くことを余儀なくされているとするなら、公明党の動きは理解可能になるが、だとすれば「中道改革連合」は実に危険な存在だということになる。

これは想像以上に危険な動きだ

時事通信のシミュレーションでは、公明党と立憲民主党のタッグが成立すれば、来る総選挙で自民党は大敗北を喫して、54議席まで議席数を落とすことになるということが報じられた。石破政権時の総選挙結果をベースにしたシミュレーションであり、国民の高い支持率を集めている高市内閣で同じような結果になるとは到底思えないが、仮にこのような選挙結果が生じた場合には、「中道改革連合」を中心とする新たな内閣が、内閣として高市発言を撤回する動きに出るのは必然だ。

こうなると、中国が台湾を攻撃し、バシー海峡の海上封鎖を行い、台湾の支援に動いた米軍に中国が攻撃を加えても、日本は何もしないことを宣言することになるが、それが日本の安全保障につながるのか。つながるはずはないだろう。

極東の安全保障の問題は、直接的には日本国外のことであっても、間接的には日本の安全保障に当然大きく関わる。台湾有事は、少なくともアメリカにとってよりも日本にとっての方が安全保障上重要なはずだが、にも関わらずそこで米軍が攻撃対象となっても日本は何もしないようにするというのであれば、その時点で日米安保体制はまともに機能しなくなる。

この動きは中国側からすれば最も望ましい動きになるが、この中国側が望んでいる動きに進むように、公明党と立憲民主党がタッグを組んだと見るべきではないか。中国は「日本の自衛隊が台湾を助けることはなくなった」と大いに宣伝して、台湾が中国の力に対して白旗を上げるように向かわせる動きを強めるだろう。

そもそも日本が中国に屈する動きになった場合に、影響を受けるのは台湾だけではない。日本と中国の力関係の中で立ち位置を決めてきた東南アジア諸国が、一気に中国側に傾くことになるのは必然だ。その結果として、日本が大切にしてきた東アジア、東南アジア地域の自由主義体制が掘り崩されることになっていく。これは避けようがない。

こうした点を考えた場合に、公明党と立憲民主党が今回作り出した「中道改革連合」というのは、想像以上に危険であることがわかる。こんな危険な動きは絶対に阻止しなければならない。時事通信が出してきたシミュレーション結果を完全にひっくり返す選挙結果を出さないと、日本ばかりか、アジア全域にとっても、深刻な事態を招きかねないのだ。

逆に、中国共産党の意向に従おうとする勢力の思惑が完全に裏目に出て、「中道改革連合」が大敗北を喫するような事態を迎えれば、「リベラル」派=左派がリードしてきた戦後の日本の情報空間が完全に崩れたことを意味する。「中道改革連合」を迎えて行われる総選挙は、こうした意味でも歴史的な意義のあるものであり、軽々しく捉えるべきものではない。こうした観点から来たる総選挙を捉えたい。

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