
国民が知るべき日本財政の真実

財政とは何か。
国民から資金を強制徴収して政府が支出する活動。
憲法は財産権を保障している。
基本的人権の一部をなす最重要の規定である。
第二十九条 財産権は、これを侵してはならない。
しかし、国は強制力をもって国民から財産を収奪する。
これに逆らえば刑事罰を科される。
強大な国家権力である。
日本国憲法第二十九条には次の条項が加えられている。
2 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。
3 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。
もちろん、憲法にはこれとは別に第八章として「財政」の章を設け、財政に関する諸規定が置かれている(第八十三条~第九十一条)。
その財政の活動は極めて大きい。
日本のGDPは現在約600兆円の規模。
これに対して国だけで年間に政策経費として約90兆円の支出を行っている。
巨大なお金が国民から強制的に徴収され、そのお金を国が配分して支出している。
90兆円の国の財政支出(政策支出)の内訳は次の通り。
社会保障支出 38兆円
その他政策支出 24兆円
軍事費=防衛費 5兆円→10兆円(近年激増)
地方交付税交付金 22兆円
これらの合計が約90兆円になる。
最大の支出は社会保障の38兆円。
財政活動の中心は社会保障である。
社会保障の収支を大掴みに捉えるとこうなる。
収入 135兆円+財産収入
公費 55兆円
うち 国 38兆円
地方 17兆円
保険料 80兆円
支出 138兆円
医療 43兆円
年金 62兆円
介護・福祉 33兆円
うち 介護 14兆円
子育て11兆円
社会保障支出が最大で138兆円の支出がなされるが、最大の財源は国民が支払う保険料の80兆円。
公費が55兆円投じられており、そのうち国の負担が38兆円である。
「消費税は社会保障の財源として重要」との話がよく出てくるが社会保障に充当する税は消費税に限定されない。
所得税でも法人税でもまったく問題はない。
「消費税は社会保障の財源だから減税できない」などの説がもっともらしく流布されるがウソである。
社会保障の財源は所得税でも法人税でもまったく問題がない。
消費税増税を推進するために、こんなデタラメが流布されている。
税収は1990年度と2020年度でほぼ同水準だった。
90年度 20年度
所得税 26兆円 19兆円
法人税 18兆円 11兆円
消費税 5兆円 21兆円
一般会計税収 60兆円 61兆円
いま日本経済でもっとも深刻な問題は格差拡大。
格差を是正する税収構造は90年度型か20年度型か。
答えは明白だ。
90年度は消費税が5兆円で所得税、法人税の比重が高かった。
20年度は消費税が最大の税収費目になった。
消費税は所得がゼロの個人と所得が10億円の個人が同じ税率で税金を負担する。
極めて逆進性が強い。
日本財政の問題点を後述するが、私たちはまず大掴みに日本財政の全体像をよく知っておく必要がある。
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第4287
号
「社会保障大国になれる日本」
でご高読下さい。



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