現代の世界各国日本はパレスチナ国家承認にどう向き合うべきか(下) 現代イスラム研究センター理事長・宮田律
日本はパレスチナ国家承認にどう向き合うべきか(下) 現代イスラム研究センター理事長・宮田律ニューヨーク・ブルックリンのウィリアムズバーグで、シオニズムに反対してイスラエル国旗を燃やす正統派ユダヤ教徒たち(11月11日)宮田律氏イギリスとパレスチナの国家承認 既述【前号】したように、イギリスは現在にいたるパレスチナ問題の原因をつくった国だ。 イギリスのサッチャー首相(在任1979~1990年)は、イギリスのユダヤ人に対する共感やソ連のユダヤ人に対する支持を表明したものの、中東の不安定化がソ連をはじめとする共産主義の影響がこの地域に及ぶ原因になることを懸念した。そのため彼女は、パレスチナ問題の進展を目指し、イスラエルによる戦争の終結とパレスチナ自治政府の樹立、また和平交渉でPLO(パレスチナ解放機構)が代表することを求めた1980年の「ヴェニス宣言」(中東に関する欧州理事会宣言)を他の欧州8カ国とともに発表した。 ヴェニス宣言は、パレスチナ問題の公正な解決とパレスチナの民族自決権が全面的に行使されるべきだと説き、エルサレムに関する一方的な変更を認めず、聖地のアクセスを妨害してはならないこと...
