人類史

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古代マヤ文明の神殿地下にある全長4kmものトンネルの3Dマップが公開される

古代マヤ文明の神殿地下にある全長4kmものトンネルの3Dマップが公開されるメキシコ南東部やグアテマラなどで栄えたマヤ文明は現代でも数多くの遺跡が発掘されています。ホンジュラス西部のジャングルで見つかったマヤ文明の大都市「コパン」はその史跡的価値から1980年にユネスコの世界遺産に登録されています。そんなコパンでは全長4kmにもわたるマヤ文明のトンネルが発見されており、3Dマップをインターネット上で公開しています。What Lies Beneath: Inside the Maya Temples at Copan - Mused5世紀から9世紀にかけてのマヤ文明の最盛期には、コパンは文化的および政治的な中心としての役割を果たしました。コパンには数多くの石碑やモニュメント、象形文字などが刻まれ、その芸術性を後世に伝えています。しかし、多くの古代文明と同様に、マヤ文明も古い建造物の上に新しい建造物を建設してきたという過去があり、コパンの初期の歴史は土の下に埋もれています。これまで多くの研究チームがコパンの地下トンネルを発掘して、数多くの歴史上重要な発見がなされてきました。数カ月にわたるトン...
人類史

山形大学がAIを使ってナスカの地上絵を半年で303個発見することに成功、地上絵の目的も明らかに

研究チームは新しく発見された地上絵と散策路を分類。散策路は曲がりくねった道と、正式な道路に分けられ、地上絵は幾何学的なものと比喩的なものに分けられています。さらに、地上絵も線タイプのものと面タイプのものに分けられました。面タイプの地上絵は線タイプのものとは様式・規模・分布において差異があることが判明しており、モチーフにも差異があることが明らかになっています。面タイプの地上絵は直線と台形のネットワーク沿いに分布しているのに対して、線タイプの地上絵は曲がりくねった小道沿いに分布しています。また、線タイプの具象的な地上絵は共同体の儀礼のために制作されたのに対して、面タイプの地上絵は小道から見える「掲示板」のようなもので、主に家畜や首級に関連する活動を共有するために制作されたものであると論文では報告されています。山形大学がAIを使ってナスカの地上絵を半年で303個発見することに成功、地上絵の目的も明らかに山形大学ナスカ研究所とIBM研究所の共同研究プロジェクトが、AIを用いた6カ月間におよぶナスカでの現地調査により、新たに303個の地上絵を発見したと報告しています。これによりナスカ台地で確認済...
人類史

「石棒の聖地」岐阜・飛騨市宮川町 縄文時代の遺跡から1056本出土

文字文化もなく、ましてや科学もなく、精神世界が暮らしや生活の中心を占めていた縄文時代。「石棒の聖地」、飛騨市宮川で石棒に思いを巡らすと、イマジネーションは無限に広がりそうだ。「石棒の聖地」岐阜・飛騨市宮川町 縄文時代の遺跡から1056本出土 「石棒(せきぼう)」って知ってますか? 現代からおよそ1万2千~5千年前に当たる縄文時代の祭(さい)祀(し)、祭礼の道具と推測され、一族の繁栄を願う男根を模したものだ。国内の縄文時代の遺跡では、各集落跡に数個見つかっているが、飛騨市宮川町では一つの遺跡でそれまでの常識、記録をはるかにしのぐ1056本を発掘。決して広くない研究規模ではあるが石棒研究の「聖地」とも位置づけられる。なぜ飛騨市宮川なのか、なぜそんなに大量に見つかったのか。無料クイズで毎日脳トレ!入口はこちら 1056本の石棒が見つかった塩屋金清神社遺跡と至近距離にある飛騨みやがわ考古民俗館。公営でありながら市の方針で普段は無人の施設に足を運ぶと、長さ1メートル超という超巨大な石棒が、回転するテーブルの上に鎮座していた。「なんで回転しているんですかね。謎です」。案内してくれた市職員がけげんな...
人類史

ストーンヘンジ、兵馬俑、前方後円墳に五重塔…古代の匠たちが誇った「超技術」の“謎”を「謎」にした2つの「意外な理由」とは?

古代の巨石遺跡は謎が多く、人類史の視点からも、興味深いですね。以下にその謎を解き明かした記事を紹介します。これからのモノつくりや技術開発、そして社会のありようにも活用できそうですね。謎が謎となってしまった原因は、・現代人の知識偏重、智慧や感性の劣化 “知識”は「ある事項について知っていること」“智慧”は「物事の道理を悟り、適切に処理する能力」・現代社会の金科玉条である「経済性」と「効率」 古代の匠達、古代社会そのものが、後世に遺せる〈ほんとうによいもの〉を求めた。 匠達も、限られた材料や機材の中で、精一杯の智慧をはたらかせ、急ぐことなく、たっぷりと必要な時間を費やしたのでしょう。彼らは自分たちに課せられた責任感と、それを全うすることの誇りをもっていたはずです。古代社会では、彼らの責任感と誇りが正当に評価され、称えられたに違いありません。ストーンヘンジ、兵馬俑、前方後円墳に五重塔…古代の匠たちが誇った「超技術」の“謎”を「謎」にした2つの「意外な理由」とは?あの時代になぜそんな技術が!?ピラミッドやストーンヘンジに兵馬俑、三内丸山遺跡や五重塔に隠された、現代人もびっくりの「驚異のウルトラ...
プラズマ宇宙論

巨石化学・・・古代の建造物は化学物質を生産するために使われた化学処理工場?

世界中にある、巨石遺跡。誰が、何のために・・・そして、どのように建造したのか?また、何も伝承されていない・・・。この謎には、いまだに明確な答えは見つかっていません。このことを考える事は、現代社会から未来への導きになるように思います。ドラムは、古代の建造物は溶解採鉱や農作物の肥料用の化学物質を生産するために使われた化学処理工場だったという説を提唱しています。なんと平凡なことか、しかし理にかなっています。古代人は宇宙人や霊、星、死者と交信していたわけではなく、作物を肥料にする硝酸塩や、貴金属を溶解採鉱して加工するための酸を実際に作っていたのです。もちろん、私たちや歴史上のあらゆる社会と同じように、彼らはそうしていたのです。多くの巨石遺跡で、落雷による被害、ガラス化、燃焼の顕著な証拠が見つかっている。石の磁気痕跡から、過去の電気的ストレスが明らかになる。また、突起やさまざまな奇妙な建築的特徴は、蓄積された表面電荷を集め、人が通る通路や開口部から遠ざけて放電するように設計されているようだ。巨石化学古代の巨石の謎は、好奇心の強い人なら誰でも不思議に思うことでしょう。巨石は何千年も前の、人類の最も...
人類史

「ヒトも、イルカも、チンパンジーも大差ない」…進化学者が「人類は、この地球上でそれほど特別な存在ではない」と考える理由

「人類は、この地球上でそれほど特別な存在ではない」という認識=【世界観】は重要な気がします。「ヒトは全生物の頂点に立つ存在である」「我々は選ばれた存在である(=選民思想)」という意識が環境破壊の根源であり、紛争、戦争の原因で有ることに疑いの余地はありません。「八百万の神」「ヒトは自然(=自分以外の存在全て)に生かされている」と言う縄文時代から現代の日本にも脈々と流れている【世界観】がこれからの認識の基盤になると思います。「ヒトも、イルカも、チンパンジーも大差ない」…進化学者が「人類は、この地球上でそれほど特別な存在ではない」と考える理由木登りとジェット機の間にある壁私たち人類は、この地球上で、あきらかに特別な存在である。高層ビルの建ち並ぶ都市を作り、飛行機で空中を高速で移動し、デジタル情報のネットワークを世界中に張り巡らしている。そんな生物は、私たちの他にはいない。私たちにもっとも近縁と考えられているチンパンジーの生活と比べても、そこには雲泥の差がある。熱帯雨林の木に登ることと、ジェット機に搭乗することのあいだには、かんたんには越えられない大きな壁があるような気がする。いや、しかし、本...
人類史

インドネシアの洞窟壁画は、世界最古の「絵物語」として知られている 

インドネシアの洞窟壁画は、世界最古の「絵物語」として知られている オーストラリアのグリフィス大学、インドネシア国立研究イノベーション機構(BRIN)、サザンクロス大学の研究者が共同で率いる科学者チームが、インドネシアのスラウェシ島で洞窟壁画を発見し、年代を測定した。この壁画は芸術における物語の証拠として知られている最古のものである可能性があり、その研究結果はネイチャー誌に掲載された。洞窟遺跡があるカランプアン丘陵の航空写真。提供: Google Arts & Culture南スラウェシ州マロス・パンケップ地域のレアン・カランプアンの石灰岩洞窟にあるこの絵画には、野生のブタと交流する3人の人間のような人物が描かれている。年代を判定するために、研究チームはレーザーアブレーションUシリーズ(LA-Uシリーズ)分析という新しい手法を適用し、芸術作品の上に形成された炭酸カルシウムの微細な層の年代を測定した。その結果、その下にある芸術作品は少なくとも51,200年前に描かれたものであることが明らかになり、これは世界で知られている中では最も古い、確実に年代が特定された洞窟壁画であり、また発見された最...
人類史

インドネシアの秘密の谷で、動物を描いた最古の洞窟壁画を発見

インドネシアの秘密の谷で、動物を描いた最古の洞窟壁画を発見インドネシアのスラウェシ島で最近発見された、動物を描いた非常に古い洞窟壁画の年代が、本日発行の当紙で報告されています。この絵画には、スラウェシ島固有の小型(体重40~85kg)の短足イノシシであるスラウェシイノシシ(Sus celebensis )が描かれている。少なくとも 45,500 年前に描かれたこの洞窟壁画は、動物界を描いた最古のものであり、おそらくはこれまで発見された最古の具象芸術 (表現しようとする対象に似たイメージ) である。インドネシアの氷河期の芸術スラウェシ島には豊富な洞窟壁画があり、その存在は1950年代に初めて報告されました。続きを読む:インドネシアの洞窟壁画は想像力豊かな芸術と人間の精神的信仰の夜明けを示している最近まで、この芸術はスラウェシ島に何万年も住んでいた狩猟採集民の作品ではなく、約4,000年前に中国南部から到着した新石器時代の農民の手によるものだというのが一般的な見解だった。これが正しくないことが今ではわかっています。2014年に、私たちは南スラウェシ島の岩絵の初公開日を報告しました。洞窟壁画...
人類史

2万年前の古代洞窟壁画に描かれた点や線が最古の文字である可能性

2万年前の古代洞窟壁画に描かれた点や線が最古の文字である可能性 ヨーロッパ各地の洞窟で発見されている2万年前、旧石器時代の動物の壁画には、「線・点・Y字」といった抽象的な記号のようなマークが描かれている。 新しい研究によれば、こうしたマークは彼らが狩っていた動物の季節ごとの行動を記したもので、「人類史上最初の文字」である可能性があるという。 『Cambridge Archaeology Journal』(2023年1月5日付)に掲載された研究によると、一見したところ抽象的に見える点や線は、じつは高度な文字であり、当時の人類がその地域に生息する動物の交尾や出産の季節を理解していたことを物語っているという。旧石器時代の洞窟壁画に描かれた謎の図形 狩猟採集生活を営んでいた旧石器時代、ヨーロッパの初期人類は、馬・鹿・バイソンなどを狩って食べていた。 そうした動物が移動・交配・出産する時期は、後期旧石器時代を生きた彼らにとって大きな関心事だったはずだ。 だとしたら、壁画の動物に添えられた線や点のような不思議なマークが、その動物について何かを伝えていたとしてもおかしくはない。野生のウシを描いた2万...