
中国流対米毅然対応が良策
中国流対米毅然対応が良策トランプが提示した24%の上乗せ関税の設定に関する日米協議。日本の交渉姿勢には2類型がある。第1の類型は米国への譲歩を基本とするスタンス。へりくだり、下手に出て、トランプ大統領の機嫌を損ねぬように交渉する。第2の類型は相手が米国であろうと、日本としての主張を貫く毅然とした姿勢での対応。トランプ大統領に対して日本の主張を正面から提示すれば交渉が決裂する可能性をはらむ。このことをも覚悟して腹を括って交渉に臨む。中国の対応は後者に属する。問題の発端は米国にある。米国が自由貿易の大原則を否定して高率関税の一方的提示に突き進んだ。米国は高率関税を提示しながら、他国に関税撤廃等の要求を突き付けている。極めて自己中心的な振る舞いだ。これに対して中国は一方的譲歩を示さずに、毅然とした対応を示している。しかし、中国が米国に対して厳しい対応を示せば、米国にもマイナスの影響が生じる。中国の姿勢は〈チキンゲーム〉の仕掛けにひるまないというもの。これに対して、日本の交渉姿勢は腰が引けている。他国の先陣を切って日米交渉に突き進むのは、米国と堂々と渡り合う姿勢を示すものではない。トランプ大統...